登録日:2021/08/10 Tue 22:17:58
更新日:2024/06/03 Mon 13:34:00NEW!
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エヴァンゲリオン4号機/EVANGELION Mark.04とは、「新世紀エヴァンゲリオン」およびそのシリーズ作品に登場するエヴァンゲリオン。
前者はテレビアニメ版、漫画版及び「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破」にてその存在が言及され、後者は「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q」及び「シン・エヴァンゲリオン劇場版」に登場する。
エヴァンゲリオン4号機
消滅!? 確かに第2支部が消滅したんだな?
はい、すべて確認しました。消滅です。
EVANGELION UNIT-04
概要
その名の通り、4番目(プロトタイプの零号機も含めると5番目)に建造された汎用ヒト型決戦兵器・エヴァンゲリオン。
正式名称はアラビア数字の「4」なのだが、媒体によっては「エヴァンゲリオン四号機」と漢数字で表記されることもあった。
……実はこの4号機、結論から先に言うと、本編における直接の登場シーンは一切ない。設定の開示されたテレビアニメ版第拾七話「四人目の適格者」では、その存在についてセリフで語られるのみとなっている。
そのため、消滅以前の動向やパイロット等の情報は不明である。
これは漫画版及び新劇場版でも同様。
作中での活躍
テレビアニメ版
米国ネルフ第2支部*1にて建造されるが、稼働実験中に暴走。爆心地となった第2支部から半径89km以内の物(+数千人もの人々)を跡形もなく消滅させた。後には巨大なクレーターだけが残り、世界各国のNERVを大混乱に陥らせることになった。
ちなみに4号機及び米国第1支部保有の3号機はミサト曰く「向こう(アメリカ)が建造権を主張して強引に作った」代物らしい。
状況が状況なので、何が原因なのかを特定することは出来ず、唯一の手掛かりとなるのは静止衛星からの記録映像のみ。
その映像では4号機本体が映っているかどうかは確認できず、爆煙とエネルギー波が同心円状に広がっているだけ、しかも途中で映像が途切れ、以降は砂嵐になってしまっている。*2
リツコは消滅したエヴァ及び周囲の物や人はディラックの海に飲みこまれたのではないかと推測している。
また間接的な手がかりとして「米国ネルフ側のタイムスケジュール」がある。
この4号機はエヴァの稼働時間問題の解決のために、ドイツ経由で入手した(おそらくシャムシエルのものと思われる)S2機関を組み込んで運用する計画であったようで、当該時刻には実際にS2機関を搭載しての起動試験を行っていた。
詳細は語られていないが、後に人類補完計画で用いられたエヴァシリーズの事を考えると、目的はあくまで実戦投入ではなく、それ以降の量産機開発の為のプロトタイプとしての役割があったのではないか、とも考えられる。
ミサトが「よく分からないものを無理して使うからよ。」と苦言を呈す一方、リツコは言葉にこそしていないが、「それはエヴァも同じだわ。」と心中で返している。
劇中では、この暴走事故の発生原因は(材質の強度不足から設計初期段階のミスまで)32768*3通りあるとされているが、ゼルエルの捕食でS2機関を取り込んだ初号機や、S2機関搭載型のエヴァシリーズの事を考慮すると、ミサトの言う通り制御部分の完成度がまだ不十分だったことが招いた結果、と考えるのが妥当ではないだろうか(アメリカの財政難をにおわせる劇中描写から、経費削減によって十分な開発環境を整えられなかった可能性はある)。
因みにこれはゼーレにとっては想定外の出来事だったらしいのが、ゲンドウと冬月によって語られている。
この事故の結果、米国政府はエヴァの建造から手を引き、残存していた3号機を日本に譲渡するのだが、これが後に新たな悲劇へと繋がっていく事となる……。
漫画版
消滅の半径が49kmに減少しているが、よほど密になっていたのか巻き込まれた人間の規模はほぼ同じ。
また、ミサトの発言を受けてのリツコのモノローグの描写がない、などの差異がある。
ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破
事故の瞬間に使徒撃破時にみられる光の十字架の出現やA.T.フィールドの崩壊が確認されている。
テレビシリーズとは状況も少し異なっており、リツコ達には4号機の情報は「稼働時間問題解決のための新型内蔵主機のテストベッド」であるらしいという情報しか開示されておらず、その“新型内蔵主機”がS2機関であるかどうかも明らかにされていない(そもそも新劇場版ではS2機関の存在について言及されていない)。
ゲンドウ・冬月の両名は4号機の詳細について知っているようだったが、冬月は「次世代型開発データ収得の為の実験機」であるとしか語っておらず、やはりそれ以上は言及されない。
ただ、テレビアニメ版のシャムシエルに当たる第5の使徒は新劇場版においては撃破時に形象崩壊、触手を除いて跡形もなくなっていることから、少なくとも全く同じ出自のものではない。
冬月曰く「何が起きてもおかしくない」機体だったらしいが、同時に「しかし……。」と言っていることから、今回のような大惨事が起こるとまでは想定できていなかった模様。
ちなみに、この件を盗聴する形で知った加持は「本当に事故なのか?」と訝しんでいた。
テレビアニメ版では「想定外の出来事」と慌てていたゼーレは、今回は打って変わって「修正の範囲内」と平静を保っていた事からも、何やら事情が異なっていることが窺える。
加持が4号機消滅に対する何らかの工作を疑う背後でミサトとリツコ+αの会話が挿入される。そこでは以下の情報が語られている。
- 4号機はなぜか完成していない状態(完成部位は6割前後)で実験を強行していた。
- 3号機及び4号機は北米NERVが建造・保有の権利を強引に持っていった。
- 3号機の移送にはエヴァの保有に関するアメリカの政治的な思惑が絡んでいる可能性がある。
日本はNERVと政府の関係があまり良好とは言えない状態である事が劇中でも語られているが、もしアメリカも同様だった場合、「4号機の消滅、3号機の所有権の譲渡」によってアメリカはエヴァの保有権を完全に放棄しており、これには何らかの政治的な干渉があったとも考えられる。
また、全記録全集に収録された一部の構想中のシーンおよびセリフにはS2機関に関する記述があり、この事から、新劇場版においてS2機関の設定は意図的に削除された可能性が高い。
(尤も、これらは劇場公開にあたってオミットされた設定である事は留意しておく必要がある。)
本編以外での活躍
本編に出ていない、どころか、そもそもデザイン設定すら用意されていなかった4号機だが、ホビーとして立体化にあたり、いよいよその外見が明らかとなった。
外装は兄弟機の3号機に酷似しており、一方で[[シルバー>シルバーナイツ(黄金勇者ゴルドラン)]][[を基調としつつ>スモー(∀ガンダム)]]、手や首筋の部分にアクセントとして赤色の入れられた、黒基調の3号機とは対照的な派手なカラーリングとなっている。
上記の通り新劇場版でも出番はなかったが、パチンコ・パチスロやアトラクション内の映像で出番が用意されたため、新劇場版準拠のデザイン設定も存在する。
ちなみに、設定がいまいち固まっていない点が逆に功を奏して、映像作品や漫画版を離れた各種媒体では、色々なオリジナル設定を盛りこめる便利な機体として扱われている。3号機の金型を流用できるので、玩具会社からしてみてもおいしい機体である。
新世紀エヴァンゲリオン2
条件を満たすと自軍入りする隠し機体として登場。
パイロットは渚カヲルで固定されており、これ以降の媒体で4号機はカヲルの乗機として設定される事が多くなった。
この作品ではエヴァの間で性能差はないが(初号機を除く)、パイロットであるカヲルはA.T.*4が初期から高めなのとA.T.が下降しにくい心境に設定されているのでNPCでも他のエヴァより活躍してくれる事が多い。
なお、カヲルシナリオの場合最初から解放されている。
名探偵エヴァンゲリオン
3~5号機がまとめてネルフに引き渡され、ダミープラグの実験機として使用される*5。カヲル君は乙型なる謎の新型エヴァに乗っている。
しかし3号機が虫歯死徒に寄生され、5号機共々連続殺エヴァ事件最初の犠牲者となる。死因は胸をプログナイフで刺されたことによるS2機関の損傷及び失血死。
新世紀エヴァンゲリオン バトルオーケストラ
本作ではケンスケがパイロットとして選定されているが、本作における4号機はゼーレの所有戦力であり、その運用目的は「NERVとの全面衝突」。
もうこの時点で嫌な予感がするだろうが、その予想通り、終盤にはかなりの鬱展開が待ち受けている。
ちなみに「碇シンジ育成計画」でも一部のエピソードでケンスケが4号機を操縦している。
CR新世紀エヴァンゲリオン~使徒、再び~
エヴァのパチンコ4作目。カヲルの機体として、以降彼と同様出現すれば確変大当たり確定のプレミア機体として登場することになる。
演出としては、初号機の代わりにバルディエルと戦うオリジナルリーチとエヴァリーチの復活当たりを担当。当然確変確定。
前者ではプログナイフ一本で機能停止させ、後者はロンギヌスの槍を投げてリーチ担当のエヴァが勝てなかった使徒を殲滅する。
アルミサエル(零号機リーチ)だろうがサンダルフォン(弐号機リーチ)だろうがサハクィエル(初号機リーチ)だろうがゼルエル(ストーリーリーチ)だろうが槍をぶん投げて対象を殲滅!…もとい確変図柄を提供する様は圧巻。
このことから、エヴァオタクよりもパチンコの打ち手のほうがよく知っている、この機体が好きという珍事が起きていたり。
打ち手「もっと出て来てくれ!!」
CR新世紀エヴァンゲリオン-最後のシ者-
新劇場版ベースの内容で、パチンコにおけるストーリー映像内にてカヲルの機体として続投。
今回も復活演出と、新劇場版をベースにしたオリジナルリーチを担当。勿論確変確定。
今作ではマトリエル(零号機リーチ)、ガギエル(弐号機リーチ)、レリエル(初号機リーチ)を槍で殲滅します。ちなみに各リーチで復活時、ちょっとしたムービーが入る。
前作含めカヲルは基本的にエントリープラグに入って操作しているのだが、オリジナルリーチでは自身の使徒としての能力を使って外部から遠隔操作する。 (ちなみに、新劇場版においてカヲルは使徒としての能力を行使する場面がないため、そういう意味で珍しいシーンである。)
こちらでは[[ロンギヌスの槍>ロンギヌスの槍]]を片手に月から降りてきて[[第6の使徒>ラミエル(新世紀エヴァンゲリオン)]]と戦闘を行うという、本編を見た事がある人からするとなかなかカオスな内容になっている。
打ち手「もっとry
エヴァンゲリオン・ザ・リアル4D: 2.0
新劇場版ベースのイベントで、ユニバーサル・スタジオ・ジャパンにおける期間限定アトラクション。
パイロットはマリ。
USJのイベントに出ている時点で相当な優遇ともいえるが、このイベントの4号機は山下いくと氏によってリデザインされ、「穿孔ユニット ラピッドボーラー」と呼ばれる新武装を引っ提げて登場。第10の使徒と激戦を繰り広げ、更には終盤でなんと獣化形態を披露する。
EVANGELION Mark.04
Pattern Analysis Blood Type ≈ BLUE
パターン青!?どこにいるの!!
EVANGELION Mark.04
概要
「:Q」から登場する、新たなエヴァ。
4号機とはナンバリングが同じだが、どういった関係性なのかは劇中では明かされない。
ヴィレと敵対するネルフ側の戦力として度々投入され、機体の種類ごとの特性や物量で攻撃を仕掛ける。
上述の通り、Mark.04は単一の機体ではなく、劇中で確認されるだけでも合計6種類のタイプが存在する量産型のエヴァである。
また、エヴァとは呼称されるものの、その形態は従来のエヴァのそれからは掛け離れており、もはや汎用ヒト型決戦兵器、人造人間というカテゴリからは逸脱した存在である。
パイロットを必要とせず、自律的に行動・索敵し、目標を攻撃する。
作中では分析パターンは青*6、即ち使徒と等しい存在であることが示され、作中でも「使徒もどき」と呼ばれるシーンがある。
建造時期は不明。「:破」劇中の時点でナンバリング上での後継機にあたるMark.06が建造されていた事を考えると、この時点で何らかの計画はあった可能性がある。
……ただし、機体のナンバリングに関しては、最初から13番目までしか建造する予定のなかった可能性(第13号機に対する冬月の「最後の執行者」という発言や、カヲルを第13使徒に堕とす計画があったこと)を考慮に入れれば、4号機消滅によって空席となった4番目が充てがわれただけ、という見方もできる。
また、同作にて冬月は「5号機以降の計画などなかった筈だが」と発言しているが、同時に4号機が「次世代型開発データ収得が目的の機体」だったとしている。
やや複雑だが、旧来の“汎用ヒト型決戦兵器”の延長としての開発計画(5号機以降)は無かったが、それに代わる新たなカテゴリーのエヴァの開発は進行していた、という解釈ができるだろうか。
機体の種類
「:Q」で登場した機体
作中では「コード4(~A,B,C)」と呼称された。円盤型の「コアブロック」と呼称されるボディに、旧来のエヴァの肩部ユニットに類似したパーツが取り付けられている。
コアブロックは使徒のコアに相当する部位であり、これを破壊することで撃破される。
余談だが、「:Q」におけるふしぎの海のナディアの原曲をアレンジした楽曲は彼ら(Mark.04B、Mark.04C)との戦闘時に使用されている。
EVANGELION Mark.04A
US作戦序盤、初号機強奪の為に封印柩に接近する改2号機αを襲撃した機体。
コード4のエヴァに共通する特徴に加え、04Aは鋭い爪状の武器を装備しており、これはアンチA.T.フィールドによって目標のA.T.フィールドを引き裂く事ができる。無防備となった相手に、コアブロックから散弾を至近距離で発射する戦法を取る。
肩部ユニット状パーツの数は4、コアは2つ。コアブロック表面には旧来のエヴァらしき人型のシルエットと、「EVA4」の文字がペイントされている。
第6使徒のような金切り声をあげながら、高速で改2号機αに接近。A.T.フィールドを引き裂き、弾丸を浴びせるも、長大な盾で防がれる。本体には有効打を与えられないまま、後方の8号機αからの援護射撃で全機撃破された。
余談だが、「:Q」公開前に地上波で流された冒頭映像と実際に公開された本編とでは04Aの意匠の一部が異なるほか、アスカとマリの掛け合いも違ったものになっている。
EVANGELION Mark.04B
04Aとの戦闘後、どうにか柩に取り付くことに成功した改2号機αを襲撃した機体。
柩の一部に擬態するように格納されていた。ネルフが予め用意しておいた保険なのだろうか。
肩部ユニット状パーツの数は2、コアは1つ。04Bの特徴として、無数の連続したパネルから構成される「フィールド反射膜」を装備。
詳細は不明なものの、これに反射させた光(エネルギー?)を目標の一点に集中して照射することで攻撃する。この光はA.T.フィールドでは防げない。
コアブロックを破壊しようにも、反射膜上を滑るように移動し、逃げ回る。
8号機αは高度不足で戦線離脱、改2号機αも反撃すらままならない状態で、もはや絶体絶命。
万事休すかと思われたが……。
何とかしなさいよ!バカシンジ!!
半ば自棄になったアスカの叫びに呼応したか、柩に封印された初号機が覚醒。
放たれた光線は二度、三度と周囲を薙ぎ払い、反射膜を瞬く間にバラバラにすると、そのまま逃げ回る04Bを射抜いた……。
呆然とするアスカ。視線の先には、こちらを見つめ返すエヴァの瞳があった。
余談だが、この「フィールド反射膜」が、前述の地上波で流された冒頭映像では「インドハシャマス」という意味不明の言葉に誤植されてしまっている。
(「字幕作成者の聞き間違いによるもの」との見解が有力。映画公開前だったこともあり、脚本を見ることができないまま作られた字幕が、そのまま採用されてしまったのだと思われる。)
また、コンテでは使徒と表記されており初期の設定は使徒であったようだ。
EVANGELION Mark.04C
艤装作業中のAAAヴンダーを襲撃した機体。「ネーメズィスシリーズ」とも呼称されている。作中では4機が登場した。
04A、04Bに比べるとかなり大型の機体。サイズに比例してか、肩部ユニット状パーツとコアの数も大きく増えており、その数16。
コアブロックの上下から多数の帯状の触手が伸びており、これを攻撃に用いる。
コアブロックは「艤装コクーン」と呼称される、目標の艦船等に探知されない特殊な覆い(=cocoon、繭)の中に潜伏しており、この状態から光の柱のようなものを発生させる。
この光の柱には恐るべき破壊力があり、これに触れた艦船等は瞬く間に蒸発させられてしまう。
劇中では、艤装作業中で動けない状態にあったヴィレの旗艦、ヴンダー及び艦隊に対し、この光の柱を展開しつつ包囲陣形を取り、徐々にその包囲を狭めることで攻撃。絶体絶命のヴィレだったが、ミサトの決断によってヴンダーの主機点火作業を強行し、見事これに成功。覚醒の際発生した衝撃波によって光の柱も吹き飛ばし、飛翔するヴンダー。
これを逃すまいと触手を伸ばし、ヴンダーの主翼に突き刺す04Cだったが、ヴンダーは逆にこれを利用して、力負けした04Cを艤装コクーンから引き摺り出す。露出したコアブロックを空中で振り回し、タイミングを見計らって急制動をかけることで、04C同士が激突、損傷。
なおも密集してA.T.フィールドを展開、身を守ろうとする04Cだったが、「神殺し」のヴンダーの敵ではなく、エネルギー弾の連射を浴びせられ、全機撃沈した。
「シン」で登場した機体
物語冒頭、パリ市街戦に登場。
「:Q」に登場したMark.04シリーズとは大きく異なり、人型のエヴァを合体させたような特異な姿である。
劇中での呼称は、合体している機体の数だけ「4」が付き、末尾にタイプ毎の異なるアルファベットが割り当てられる。例として、2機を合体させた航空タイプは「44A(フォー・ツー・エー)」と呼称される。
素体となっているエヴァには、何故か頭部がない。それを補うかのように、44Aと4444Cには第4使徒の顔に似た仮面が装着されている。
また、元は人型といっても、それぞれの運用に特化させた結果、これらの悉くが怪物的なフォルムを獲得している。
EVANGELION Mark.44A
航空特化型。
ロンギヌスの槍のコピーを、2機のエヴァで挟んで真空パックしたような姿をしている。
槍による突撃しか攻撃手段を持たず、単体ではこれといった脅威にはならないが、群体を形成して、その圧倒的な物量を最大の武器としている。群体になっているのは自らの判断らしく、リツコからは「もはや新たな生物」と称されている。
劇中では、この物量でもって臨時戦闘形態の8号機βを釘付けにし、最終的にはマリの機転によって全機が撃破されるものの、後続の44Bおよび4444Cの軍団のための囮であった。
EVANGELION Mark.44B
電力供給特化型。
リツコはこれと4444Cをして「エヴァの軍事転用を禁じたバチカン条約*7違反の代物」と評した。
今となっては条約もなにもないが、ヒトの形を捨てて、もはや単なる殺傷兵器に堕したエヴァを見て、彼女なりに思うところがあったのかもしれない。
この44Bは後述する4444Cに電力を供給するためだけの機体であり、発電機を介して、2機のエヴァが連結しているような姿である。これが直接戦闘を行うわけではないため、不要な腕部はオミットされている。
転倒を防ぐため、連結された2機は寸分違わず同じ動作をする。歩調を合わせながら脚を高く上げて歩くその姿はパレードの行進のようでもある。
山下いくと氏の設定画によると、2機が交互にA.T.フィールドを発生させて真ん中の発電機を回すことで発電している、とのこと。人類はタービンから逃れられないのか。
EVANGELION Mark.4444C
陽電子砲装備の陸戦型。
蛸足のように柔軟に可動する4本の長い脚には、ドリルのような意匠があり、これがキャタピラーのように回転して移動する他、陽電子砲発射による衝撃の緩衝・姿勢制御に用いられたり、突進してきた弐号機を掴んで防衛行動にも使われる。基部には巨大な陽電子砲が接続されており、これを同じく基部から生えた4機のエヴァが神輿のように支えている。
基部の下に球体状の給電システムがあり、ここに44Bから放射された超高電圧を受けることで陽電子加速システムを動かす。
搭載された陽電子砲はかつてヤシマ作戦で用いられた試作機から大幅にヴァージョンアップされているようで、44Bからの電力供給効率と併せることで、とてつもない威力の陽電子砲を恐るべき速さで連続発射できる。
因みに陽電子砲発射時の演出は特徴的な加速リングが発生している事(と庵野監督自身がファンな事)からこれ(あるいはその大本)が元ネタではないか推測しているファンも多い。
劇中では、作戦中のヴィレクルーに対して第1射を発射。
ヴィレ側は幾つもの戦艦を用いた防御シフトでこれを凌ぐが、その威力・衝撃はすさまじく第一射を防ぐこともギリギリで、続く第2射を防ぐことはままならない状況に。
迅速に第2射の発射態勢に移行する4444Cだが、そこに満身創痍の8号機βが倒壊したエッフェル塔を武器に携え、決死の攻撃を仕掛ける。臨時戦闘形態、機械のアームであることが功を奏し、陽電子砲の発射口に無理やり塔をねじ込む。勢いで押し込まれた4444Cは大きく体勢を崩し、暴れた脚に巻き込まれた44Bもろとも爆発(恐らく供給された電力が発射不可能になった結果暴発したのだと思われる)、撃破された。
余談
- 山下いくと氏は当初、A.T.フィールドを発生させるためのコア部分のみを有するエヴァとして7号機のデザインを依頼されたが、それらの案は44B及び4444Cとして昇華される形で採用されることになったという。
- 「シン」では、新劇場版に登場した全てのエヴァが槍で貫かれ消滅するシーンがあるが、Mark.04シリーズは全機もれなく登場したものの、作中で名前だけ登場しビジュアルが判明しなかった四号機は残念ながらここには登場しなかった。
追記・修正は暴走事故で消滅してからお願いします。
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▷ コメント欄
- どんがどんが -- 名無しさん (2021-08-10 22:58:44)
- 北米ネルフといいユーロネルフといいすべて終わったら戦争する気満々だったんだな -- 名無しさん (2021-08-11 09:45:21)
- ゲームのシークレットオブエヴンゲリオンでは、実は消滅自体が擬装工作で密かに日本に来てたりする -- 名無しさん (2021-08-11 12:06:51)
- TV版ゼーレは資金繰りやら何やらで苦労してた描写があるし、EVAとS2機関と支部が丸々消滅と報告された時は修羅場だったろうな... -- 名無しさん (2021-08-11 12:19:00)
- 破までの時にこいつらが味方だったらそれなりに役に立ったのかな -- 名無しさん (2021-08-11 22:09:57)
- EVANGELION Mark.44A...44A...ササキ.....エヴァンゲリオン マーク・ササキ......ナンチャッテ。 -- 名無しさん (2021-08-12 13:09:39)
- ブルブルブルブル -- 名無しさん (2021-08-13 06:16:33)
- 一時期はエヴァヲタよりパチンコやってる人からの知名度が高かった機体だ… -- 名無しさん (2021-08-13 23:44:36)
- 人型からかけ離れてるのはバチカン条約の穴を狙ってのことだったのかな。これはエヴァじゃないとか言い張る為に -- 名無しさん (2021-09-10 07:42:13)
- 庵野秀明展で展示されてる第11の使徒のイメージ案が04Bとかなり似ているから、第11の使徒から発展させる形で04Bになったっぽい。 -- 名無しさん (2021-10-30 08:26:26)
- 本編未登場なせいでネオンジェネシスの槍刺しがmark4シリーズに代用されてホント不遇機体だな。 -- 名無しさん (2022-03-27 01:30:48)
#comment(striction)
*2 エネルギー波は爆心地のクレーターの幅よりも大きく広がっているのでそれが届いたものだと思われる。
*3 丁度2の15乗の数値である。
*4 ゲーム中で使われる気力のようなものでこれが高ければ高い程攻撃の威力やA.T.フィールドの性能が上昇する。
*5 このゲームのエヴァは全機が活動時間制限もアンビリカルケーブルもない。
*6 ただし純粋な使徒とは異なるためか、「ニアリーイコール」となっている。
*7 「1つの国ではエヴァを同時に運用できるのは3機まで」などの原則を示した条約。
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