登録日:2021/07/13 Tue 18:25:47
更新日:2024/05/30 Thu 11:44:33NEW!
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パワーレンジャー パワーレンジャーシリーズ 激走戦隊カーレンジャー 宇宙海賊 ターニングポイント 世代交代 爆弾 芋羊羹から魚雷へ 高速戦隊ではない バッドエンド←戦いはインスペースへ パワーレンジャー・ターボ
アメリカの特撮「パワーレンジャーシリーズ」の第5シーズンであり、第3作目。
登場するレンジャーを指して「ターボレンジャー」と呼ぶこともあるが、もちろん本家の高速戦隊とは無関係*1。
『激走戦隊カーレンジャー』を原典としており、流用の都合でギャグが多めだが、一方で新規撮影された戦闘シーンの割合も過去作よりは増えている。
本作の前日談として映画『パワーレンジャー・ターボ・映画版・誕生!ターボパワー』が存在する。
過去作と比較して業績が低迷したと評価されることが多い本作だが、これはギャグの作風の影響もあったが、
正確には「(学園物などの)人間ドラマ→敵が現れて戦う」という従来の体制が続きすぎてマンネリ化に達したことに加えて、
物語途中で1期のレギュラーだったゾードンやトミーが本作の途中で退場したのが原因で古参ファンが離れたことが大きな要因である。
玩具売上もあまり振るわず、これについてスタッフは「車モチーフのロボット玩具はトランスフォーマーと競合を強いられるので安定した売り上げを出しにくい」と語っている。
レギュラーの一新などのテコ入れもうまくいかず、人気の低迷が原因でシリーズは次作で打ち切られることが決定し、クリフハンガーとして物語ラストでパワーレンジャー陣営が大敗北するという衝撃的な結末が用いられた。
もっとも、次回作の『パワーレンジャー・イン・スペース』はそうした低迷を吹き飛ばす高い業績を記録し、打ち切りは撤回され、
その成功を踏まえてようやく『パワーレンジャー・ロスト・ギャラクシー』以降は日本の原典と同じくシーズンごとに変身者が交代する形式になるのだが。
また『ジオ』以降、スタッフ内で影響力を大きく強めていた坂本浩一が原典の内容を脚本家やエディターに通訳して説明するようになり、これもストーリーや体制が日本の戦隊シリーズや原典により近づくようになった原因である。
「ゾードン編」の最終作は『イン・スペース』とされているが、1期のレギュラーが全員離れたことから、本作をパワーレンジャー1部の最終作品と見なす層もいる。
何にせよ、『イン・スペース』『ロスト・ギャラクシー』と共にパワーレンジャーシリーズの転換となった作品なのは間違いない。
登場キャラ
〇パワーレンジャー
シフト・イントゥーターボ!
マウンテンブラスター・ターボパワー!
デザートサンダー・ターボパワー!
デューンスター・ターボパワー!
ウインドチェイサー・ターボパワー!
レッドライトニング・ターボパワー!
演:ジェイソン・デビッド・フランク 吹替:荻原秀樹
「ジオ」から引き続きレッドレンジャーを務める。高校卒業後はレーサーとなった。
しかし、社会人とパワーレンジャーを両立するのは難しく、
ゾードンの後押しもあり、T.Jにパワーを託して引退した。
この展開は、演者が「自身のキャリアを広げたい」として降板を申し出たのも原因だった模様。
レーサーという設定も車戦隊である本作でのみ取り上げられたもので、
次にレギュラーとなった「ダイノサンダー」ではいかなる経緯か、
レーサーを辞めて大学に入った後科学者に転向していたことが明かされている。
- アダム・パーク / グリーンターボレンジャー(グリーンレーサー)
演:ジョニー・ヨング・ボッシュ 吹替:川中子雅人
「ジオ」から引き続きグリーンレンジャーを務める。高校卒業後は遊園地のスタントマンとなった。
また、エンジェルクローブ高校のサッカー部のコーチもしており、
それを契機に出会ったカルロスにパワーを託して引退した。
カルロスとの先輩後輩関係は次回作『イン・スペース』でも取り上げられている。
- ジャスティン・スチュワート / ブルーターボレンジャー(ブルーレーサー)
演:ブレーク・フォスター 吹替:久保田恵
劇場版からブルーレンジャーとなった少年。
12才でありながら高校に飛び級で入学する天才であり、大人顔負けのマーシャルアーツも取得している。
父親のディーンは仕事で単身赴任しており、一緒に暮らせないのを寂しがるなど年相応の振る舞いも見せる。
ターボの中で唯一代替えが無かったが、物語途中で仕事よりも息子との絆を優先し、
離職してエンジェルグローブで新しい仕事に就いてまでして一緒に暮らせるように取り計らった父と離れる選択ができず、変身者の中で唯一宇宙に同行しなかった。
なお、変身すると他のメンバーと変わらない体格になる。
- キャサリン・ヒラード / ピンクターボレンジャー(ピンクレーサー)
演:キャサリン・サザーランド 吹替:金月真美
「ジオ」から引き続きピンクレンジャーを務める。高校卒業後は教師となった。
前作ラストでトミーと将来結婚することが明かされているが、本作では恋人同士だがまだそこまで発展していない。
手に職をつけていたが本来の志望であるバレーも続けており、その甲斐あってロンドン留学の話が持ち上がり、キャシーにパワーを託して引退した。
- ターニャ・スローン / イエローターボレンジャー(イエローレーサー)
演:ナギア・ブリース 吹替:大塚瑞恵
「ジオ」から引き続きイエローレンジャーを勤める。高校卒業後はラジオ局のDJとなった。
やはり社会人とパワーレンジャーを両立するのが難しく、アシュレーにパワーを託して引退した。
〇パワーレンジャー(2代目)
- セオドア・ジェイ・ジャービス・ジョンソン / 2代目レッドターボレンジャー
演:セルウィン・ウォード 吹替:岸祐二
通称はT.J。
トミー以上の大柄の青年だがトミーより年下。
野球選手になるために元プロ野球選手だった父の友人を頼りにエンジェルグローブに向う途中で戦いに巻き込まれ、
ディバトックスの分断作戦で危機に瀕していたトミーを救ったことで、後任のレッドレンジャーに任命される。
シリーズ初の黒人リーダーであり、『FOREVER RED』ではジオレンジャーVとなったトミーとの兼ね合いで、
彼がレッドターボレンジャー扱いで登場した。
なお、日本語版の吹き替えはレッドレーサー/陣内恭介を演じた岸祐二が担当している。
- カルロス・ヴァラーツ / 2代目グリーンターボレンジャー
演:ロジャー・ヴェラスコ 吹替:滝下毅
サッカー選手志望のヒスパニック系の青年。
登場当初は運動神経は高いがチームワークを軽視する自信過剰な性格だったが、アダムとの交流で大きく成長し、
彼からグリーンレンジャーの後任を託されるに至った。
- アシュレー・ハモンド / 2代目イエローターボレンジャー
演:トレーシー・リン・クルーズ 吹替:宮島依里
エンジェルグローブ高校のチアガールの少女。
危険も顧みず街の人々をモンスターから救おうとした勇敢な行動を見定められ、イエローレンジャーの後任を託された。
- キャシー・チャン / 2代目ピンクターボレンジャー
演:パトリシア・ジャ・リー 吹替:藤原美央子
歌手を志していた東洋系の少女。
夢のためにストーンキャニオンに向かう途中でT.Jも乗っていたバスに同乗していたため事件に巻き込まれ、
T.Jと共にトミーを救ったことによりピンクレンジャーの後任を託された。
後にファントムレンジャーに恋心を抱くことになる。
実は「ロスト・ギャラクシー」でもケンドリックスの後任として2代目ピンクレンジャーとなる人物の候補として挙げられていたが、
当時演者がプロデューサーと不仲だったため実現しなかったらしい。
(一応「ロスト・ギャラクシー」本編でもその名残が見られる)
〇パワーレンジャーの協力者
- ブルーコマンダー
CV.デヴィッド・ウォルシュ 吹替:下山吉光
原典はシグナルマン。
ゾードンの故郷である惑星エルターからやってきた警官ロボット。
八つの銀河系を守っていた正義のロボットとして知られている。
海外名称は「ブルー・センチュリオン」。
- ファントムレンジャー
CV.アレックス・ドッド 吹替:遊佐浩二
原典はVRVマスター。
惑星エルターからやってきた戦士で、明言されていないがゾードンの同族と思われる。
透明になる能力を持ち、レスキューメガゾードをレンジャー達に与えた。
- アルファ6
CV.カテリーナ・ルアチーニ 吹替:土屋利秀
アルファ5の後任としてレンジャーのサポートを任されたロボット。
CV.ボブ・マナハン 吹替:齋藤龍吾
宇宙の善の勢力の支配者。
大きく成長したパワーレンジャーの変身者を前に、地球が自分の庇護が必要な段階を過ぎたと判断して、
エンジェルグローブ高校の卒業式が行われるのと同時期に後任をディミトリアに任せて、
アルファ5とともに故郷である惑星エルターに帰還した。
ところが……!!
- ディミトリア
演:キャロル・ホイト 吹替:松谷彼哉
ゾードンの後任としてレンジャーをサポートするインクィリス星人の女性。
常に「ではないか?」「しては?」と疑問系で会話を行うが、これはインクィリス星人の文化では普通の事。
生き別れの姉妹がいるらしい。
原典は恐らくラジエッタ・ファンベルト。
- ノル・クイスト
演:ジョン・マッギー 吹替:乃村健次
NASADAの司令官。変身能力やゾードを失ったレンジャー達にスペースシャトルを提供し、
彼らがゾードンを救うべく宇宙に旅立つのを支援した。
『イン・スペース』でも準レギュラーとして登場している。
- ロボットレンジャー
エルター星でゾードンが開発したロボット戦士。
T.J.達5人の人格がコピーされており、レンジャーにも変身できる。
「スーパーメガフォース」でも、ブルー以外の4人がジャスティン(こちらは本人)と共に登場した。
〇一般人
名脇役。詳細は個別項目参照。
- ストーン元警部
前作から引き続き出演。
本作では警官を辞めて(解雇されて)シリーズおなじみの「ユースセンター・ジュースバー」に転職していた。
〇ディバトックス海賊団
本作の敵組織。原典は宇宙暴走族ボーゾック。
前日談に当たる映画で婚活を邪魔されたディバトックスがレンジャー達を逆恨みし、地球もろとも標的にした。
初期は宇宙船「サブクラフト」を拠点にしていたが、後に宇宙要塞スペースベース(バリバリアン)に拠点を移した。
芋長の芋羊羹は「食べ物で強くなるのはドラッグを連想させる」ということでオミットされ、被弾した対象を巨大化させるミサイルを代わりに用いる。
- ディバトックス
演:キャロル・ホイト→ヒラリー・シェパード・ターナー 吹替:寺内よりえ
宇宙海賊の女船長。
超越的存在・マリゴルと結婚してその力を自らの物にしようと企んでいたが失敗し、レンジャー達に復讐を目論む。
3000年前にも結婚直前まで行った相手に土壇場で逃げられたらしく、男運の無さをコンプレックスにしている。
また、大の爆弾狂であり、爆弾やミサイルによる作戦を好んでいる。
強欲かつワガママで目的のためには手段を選ばない冷酷な性格だが、マリゴルの容姿も知らないまま婚活しようとしてキャサリンとライゴグにドン引きされたり、トラブルで記憶を失ってピザ屋で働くなど、かなりのドジかつ薄幸。
滅多に前線に出ることはないが、目から怪光線を出したり、舌を伸縮する能力を持つ他、イーグルゾード(スカイギギューン)に搭乗して戦闘をしたことがある。
通称「ディバおばさん」。
打ちきりダイジェストのせいで本編で明確に明かされていないが、劇中の言動からディミトリアの行方不明の姉妹は彼女であることが示唆されている。
ただ、そうなるとディミトリアはハボックやママDとも血縁関係にあることになるのだが……
身の上の設定こそゾンネットと酷似しているものの、それ以外は似ている部分は少なく、オリジナルヴィランに分類される。
- エルガー
CV.デヴィッド・ウマンスキー 吹替:遊佐浩二
原典は副長ゼルモダ。ディバトックスの甥。
スーツは原作の流用ではなくパワーレンジャー用に新規に製作されている。
前日談に当たる映画で溶岩に落ちたはずだが、何故か生きたまま登場するという原作並みのギャグ補正を見せている。
ゼルモダと同レベルのバカであり、空気を読めずに地雷を踏んではディバトックスに折檻されるのがお約束。
ディバトックスに協力しているのも「ほっとくと何をしでかすか分からないから」とのことで、
部下・身内の情というよりも腐れ縁でついてきているような印象が強い。
T.Jとはライバル関係で、自分の頭を棚に上げて坊主頭と呼んで馬鹿にしていた。
なお、海賊のくせに泳げない。
- ライゴグ
CV.アレクシス・ラング 吹替:河相智哉
原典は総長ガイナモ。
ディバトックスの手下であり、海賊団の副船長。
こちらもスーツがパワーレンジャー用に新規に製作されている。
- ポルト
CV.スコット・ページ=パグター 吹替:長嶝高士
原典は発明家グラッチ。
モンスター製作などを担当する科学者だが影が薄い。
- ハボック将軍
CV.トム・ワイナー→リチャード・カンシーノ 吹替:堀川仁
原典はリッチリッチハイカー教授。
ディバトックスの弟で、エリート戦闘員(ワンパー)は彼の私兵。
独自戦力としてメタルザウルス(ブレーキング)を有している。
ちなみにハボック以外にも弟がもう1人いるらしいが、未登場。
- 戦闘員ピラナトロン
半魚人のような本作オリジナルの戦闘員。
カラフルな色のワンパーはアクションシーンでレンジャーと見分けがつきにくいという判断から、代打として登場した。
〇その他のヴィラン
- ママD
演:キャロル・ホワイト 吹替:火野カチコ
ディバトックスとハボック将軍の母親でエルガーの祖母。
原典に該当者がいない本作オリジナルの顔出しのヴィラン。
一族の統率者で、かつて不甲斐ない夫を「後悔と破滅の渦」に追放したことがあるらしい。
- ダーク・スペクター
終盤で名前だけ登場した次作の大ボス。
惑星エルターに奇襲を仕掛け、ゾードンを拘束した。
日本語吹き替え版では『ジオ』が未放送などの影響から「これまでレンジャー戦った悪の組織の裏で手を引いていた黒幕」とされたが、
原語版では「ゾードンの拘束を発端に各勢力に同盟を呼び掛けて、一大勢力を結成した」ということになっている。
とはいえ、名を聞いたディバトックスの反応から見るに、ゾードン拘束前から悪の組織業界の中でも格別の重鎮だった模様。
- ダーク・スペクターの使者
終盤で登場した存在。本名は不明。
日本語吹き替え版ではディバトックスにの帰還命令を伝える風に翻訳されていたが、原語版ではダーク・スペクターの結成した同盟に加わるようスカウトしに来たことになっている。
しかし、パワーレンジャーの基地をディバトックスが海賊団が破壊し、変身能力も失ったレンジャー達をあと一押しで殺害できるタイミングだったにもかかわらず、
地球など取るに足らない存在と見なしていたこの使者はそんな状況をお構いなしで「ダーク・スペクターの指示だ」と一刻も早く招集に応じるようにディバトックスを急かしまくり、
ダーク・スペクター陣営と対立する勇気のなかったディバトックスはやむを得ず戦闘を途中で切り上げ帰還。
結果として変身能力を失ったとはいえ、レンジャー達を放置させたことが後に終焉に繋がることになる。
〇余談
第29話に登場したメタルマングラーは、原典でお蔵入りとなったバリンガーZのスーツを改修して作られたキャラである。
追記・修正は敗北してもなお諦めずに宇宙に旅立ち、新たな赤い戦士に出会った人にお願いします。
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- 原典のエグゾスに該当する奴はいないのか -- 名無しさん (2021-07-14 17:03:51)
- ↑ゴールドゴイルというおとり用のモンスター扱い -- 名無しさん (2021-07-14 19:42:08)
- 社会人と戦隊の両立は大変だから引退……本家激走戦隊カーレンジャーの皆さんが聞いたらどんな顔するか… -- 名無しさん (2021-07-14 20:14:56)
- ↑菜摘あたりが「アタシたちは安月給で働きつつ戦ってんの!甘えない!」とか言いそう -- 名無しさん (2022-10-16 07:34:03)
- TTFCで見た人曰くトミー時代はびっくりするぐらい爆弾作戦が多いとのこと。 -- 名無しさん (2023-02-25 21:38:28)
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