登録日:2021/07/03 (土) 14:25:19
更新日:2024/05/30 Thu 11:38:04NEW!
所要時間:約 30 分で読めます
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聖剣伝説 聖剣lom 宝石 珠魅 宝石泥棒 煌めきの都市 涙石 涙腺崩壊 自己犠牲 種族の存亡と真実 珠魅のために涙する者は全て石と化す 泣けた 他者を思いやる事の大切さを知る物語
「宝石泥棒編」とは、ゲーム『聖剣伝説LEGEND OF MANA』(LOM)で展開されるストーリーである。
【概要】
エスカデ編、ドラゴンキラー編と並ぶ、聖剣伝説LOMの三本あるメインストーリーの一つ。
イベント総数は全10本と、三つの中では最も長い。
珠魅と呼ばれる不思議な種族と、その珠魅たちの核を突け狙う、宝石泥棒との戦い、
それを追う中で明かされていく、珠魅という種族の在り方・過去に起きた悲劇に触れていくことになり、
やがては珠魅そのものの存亡を巡る戦いに巻き込まれていくことになる。
特に一番最初のイベントである「まいごのプリンセス」は「ニキータ商い道中」と並び、
ゲーム開始直後に発生する可能性のある序盤イベントの一つでもあり、
そこで出会うことになる瑠璃と真珠姫のコンビと長い付き合いになっていくこと、
ストーリー終盤のイベントで明かされることになる、宝石泥棒の正体と真意、
ラストダンジョンである煌めきの都市の外観とマップBGMの美麗さ、
そして最後の最後に待ち受ける感動のラスト等も合わせ、
聖剣伝説LOMの中でも特に人気の高いストーリーであるといって過言ではないだろう。
強いて難点を挙げるとするならば、中盤のイベントの発生条件が少々複雑で、
上述のようにストーリー自体も三編の中では最長ということもあり、イベントそのものを進行させるのが少々難しく、
攻略情報なしに一週目から感動のラストまで辿り着くのには骨が折れるということだろうか。
【あらすじ】
マイホームを飛び出した主人公が最初に訪れることになるドミナの街。
そこで彼は寡黙な雰囲気を漂わせる青年、瑠璃と出会うことになる。
珠魅と呼ばれる不思議な種族である彼は、行方不明となっているパートナーの姿を追っているのだと語り、
主人公は半ば成り行きで彼のパートナー、真珠姫のことを共に捜すこととなる。
―――それが珠魅と呼ばれる種族と、彼らの命を狙う宝石泥棒との長きに渡る争いに巻き込まれるキッカケだとは知らずに。
【主要人物】
瑠璃
CV:梅原裕一郎
ドミナの街で出会うことになる瑠璃(ラピスラズリ)を核に持つ男性の珠魅。
同族たる珠魅を思う気持ちが人一倍強く、逆にそれ以外の相手には基本冷淡。
主人公に対しても当初は同様であったが、共にいる時間を重ねていく内に、
やがて心を開いていくようになる。
パートナーたる真珠姫への信頼は依存とも呼べるレベルの溺愛っぷりであるが、
それも仲間を失いたくないという恐怖心もあってこそ。
真珠姫
CV:名塚佳織
瑠璃のパートナーである白真珠を核に持つ女性の珠魅。
おっとりぽわぽわ、舌っ足らずでおっちょこちょい、挙句の果てにしょっちゅう
物思いに耽っては無自覚に迷子になってしまい、瑠璃の頭を悩ませる困ったプリンセス。
とはいえ、出会った当初の瑠璃とは対照的に、同族以外にも素直に接することのできる心優しい性格で、
自分のことを助けてくれた主人公にもすぐに懐くように。
彼女もまた同様に、唯一の同族の仲間である瑠璃のことを強く慕っている。
珠魅
胸に巨大な宝石の核を持つ、人間によく似た外観を持つ不思議な種族。
核が傷つかない限りは半永久的に生きることができる。
そして珠魅の核には莫大な魔力が宿っているとも噂されており、
その希少性から珠魅は多くの他種族から命を狙われてもいた。
詳しい情報は該当項目を参照。
宝石泥棒サンドラ
緑色のチャイナドレスを身に纏う、セクシーな外観の宝石専門の女盗賊、変装の達人。
その鮮やかな盗みの手口と決して人を傷つけない姿勢から、
盗賊でありながら多くの人々を魅了していたのだが、
ある時から珠魅の核のみを突け狙う…所謂"珠魅殺し"に特化した冷酷な盗賊にして殺人鬼と化した。
宝石商アレックス
魔法都市ジオに店を構える宝石商人で、商品売買のために各所に足を運ぶことも。
礼儀正しく口調も丁寧なメガネの好青年で、主人公への対応も丁寧。
商売柄、宝石そのものへの知識にも精通しており、珠魅の核についても詳しい。
ボイド警部
宝石泥棒サンドラを専門的に追っている獣人の警部、咥えパイプとよく響く大声がトレードマーク。
良くも悪くも素直で実直、頑固者な性格をしている。
嘗ては彼もサンドラの華麗な盗みの腕に魅了されていた者の一人であったが、
珠魅殺し専門の冷酷な盗賊へと堕ちたサンドラの姿に衝撃を受け、
その真実を問い質す為という理由も込みで、彼女の姿を追い続けている。
警察としての能力は正直高いとは言えず、洞察力に欠け、そそっかしく早とちり。
おかげで捜査はいつも見当違い、目に付いた人物をサンドラと決め付けてまくし立てる。
サンドラ専門の警部なのに、サンドラ捜査には全く役立っていない…
アニメでは中盤に入る前に完全にフェードアウトしてしまい、以降は影も形も存在しないという不遇な扱いに…
【主要クエスト】
「まいごのプリンセス」
ドミナの街で出会うことになった珠魅の青年、瑠璃。
街の酒場で働いているレイチェルに凄んでいる彼に事情を聞くと、
上述のように行方不明となっているパートナーのことを捜しているのだという。
彼に協力を願い出て、レイチェルが託してくれたアーティファクト、ヒスイの卵の導きの下、
真珠姫が迷い込んだメキブの洞窟へと向かうことになる。
(ちなみにこの時の選択次第では微妙に展開が変わってくるものの、最終的に洞窟に向かうことになるのには変わりない)
捜索の途中で謎の美女に意味深な言葉をかけられたりもした中、
最深部に潜む猿の怪物、ドゥ・インクを討伐した直後、無事に真珠姫を救出。
もう勝手に一人で出歩くなと釘を刺し、主人公のこともお構いなしにさっさと姿を消してしまう瑠璃。
残された真珠姫は主人公にお礼の品を渡した後、瑠璃の姿を追うのであった。
因みにこのエピソードクリア後にリュオン街道へ向かうと、またしても迷子になっている真珠姫が現れ、
その後、ドミナの街の酒場に行くと、これまた再度迷子になってしまった真珠姫の行方を、
再びレイチェルに尋ねている瑠璃の姿を見ることができたりする。
(恐らく後述する「ホワイトパール」のエピソードの伏線)
更に余談だが、ヒスイの卵入手後に、瑠璃と別れても一人もしくは別の仲間と共に真珠姫の救出に向かうことが可能。
尤も、これまたドゥ・インク討伐後に瑠璃が姿を現し、その後の展開にそこまで変化は無いのだが。
「岩壁に刻む炎の道」
火と風の精霊を祭る、断崖絶壁に作られた修道士たちの街、ガト。
そこで主人公は謎の腹痛に苦しむ草人と、寺院の炎の管理者である青年、ルーベンスと出会う。
ルーベンス曰く、街にある癒しの寺院の炎が狙われているとの噂が流れているとのことで、警戒しているらしいのだが…
そんな中、腹痛で暴れる草人をとある一人の修道女が調べるのだが、
その原因が万能薬の材料になる特殊な回虫ププであることが判明。
その修道女はどういうわけか、ププの入手のためにルーベンスに協力を申し出たようで、
彼に対して意味深な言葉を投げかける等、段々と不審な言動を取るようになっていく。
そして後、件の修道女は一人でもププを手に入れると報告し、それに対して勝手にしろと突っぱねるルーベンス。
すると修道女は何故かルーベンスの恋人のことを話題に挙げ、彼に対して冷たい言葉をぶつけていく。
自分の素性を知っている修道女に対して得体の知れない物を感じたルーベンスは、
これ以上関わりたくないと言わんばかりに修道女に背を向けるも…
輝きを無くした汚れた石に制裁を!
突如として襲撃されるルーベンス。そして主人公が助ける暇も無く、
彼の胸から抉り取られる希望の炎と称されるルビーの核……
そう、ルーベンスは珠魅の一人で、修道女は彼の核を狙う
宝石泥棒サンドラが変装した姿であったのだ。
そして核を奪われたことでその身は粉々に砕け散り、ルーベンスは命を落とすことになる…
死に際に魔法都市の恋人にすまないと伝えてくれという言葉を残して…
遅れてやってきたボイド警部に協力する形で主人公たちはサンドラの姿を追い、
修験の山道の最果てにあるカンクン鳥の巣で遂にサンドラのことを追い詰めるも、
変装を解いたサンドラは飛び立つカンクン鳥にぶら下がり、まんまと逃げ果せるのであった…
尚、このエピソードでは通常だと基本的にルーベンスとサンドラのやり取りを
主人公が傍らで見ているだけ、という形で進んでいくことになるのだが、
瑠璃か真珠姫を連れていると、特殊会話が大量に追加される。
ルーベンスとのやり取りや変装したサンドラの相対など、様々な形でイベントの流れが変化し、
最早別物といっていいレベルで変化するため、必ずどちらかを仲間にしてからイベントを発生させるのをオススメする。
特にイベント中盤、テラスに佇むルーベンスに話しかけることによって発生する、
彼の拒絶と珠魅の都市崩壊の理由についての特殊会話は、後のイベントにおいても重要なため必見。
「おい、アンタ…………」
「珠魅か……?」
「俺は、ラピスラズリの騎士、瑠璃だ……」
「アンタ、ルビーの珠魅だな?」
「よしてくれ! 声がでかいぞ! 珠魅だと知れたら、どうする? 襲われたらどうする?」
「すまない。オレは仲間を探しているんだ。アンタ、一緒に来ないか?」
「仲間を探して、どうするつもりだ?」
「どうするって……珠魅どうし、一緒に居るのが自然じゃないか。」
「くだらない。」
「なんだと……?」
「きみは、珠魅の都市が滅びた理由を知らないから、そんなことが言えるんだ。」
「珠魅の都市はな、仲間の裏切りで滅びたんだ。」
「ウラギリ……?」
「そうさ、裏切りさ。だから、もう仲間だろうが、信じられない。」
「バカな! 珠魅が珠魅を信じないで、何を信じるんだ?」
「他種族を信じろって言うのか? オレ達を、装飾品用の宝石だと思ってるようなヤツラだぞ!」
「同感だ。俺も、他の種族の連中なんて、信じてない。」
「珠魅も、それ以外の連中も信じないのか? アンタは……」
「そうだ。もういいだろう? 俺に関わるな。」
「言われなくても、消える。」
「瑠璃。君も、珠魅だなんて言いふらすなよ。」
「そいつだって、君の核が目的かもしれない。」
「〇〇、ルーベンスの事、真珠姫には言わないでくれ。」
「やっと見つけた仲間がこれじゃあ、アイツがっかりするから。」
「……………………」
(再度話しかけると)
「行こう〇〇、こんなヤツに、関わるな。」
「……………………」
「あの…………」
「珠魅か……?」
「やっぱり! 珠魅だったのね!」
「よかった……わたしたち、二人きりじゃなかったのね。」
「瑠璃くん、きっとよろこぶわ!」
「なんだ、君は?」
「あ、ごめんなさい! わたし、真珠を核とする珠魅で真珠姫とよばれています。」
「帰ってくれ。」
「え…………?」
「俺は、珠魅だと知られたくない」
「そんな…………」
「ここは古い町だ。宝石泥棒のこともある。はやく立ち去れ。」
「ごめんなさい……すぐにたちさります。でも、おしえてください。」
「珠魅の都市は、なぜ滅びたの?」
「そんなことも知らないのか? そうか、若い珠魅なんだな。いいよ。教えてやる。」
「珠魅の都市が滅びたのは、宝石目当ての珠魅狩りや侵略のせいじゃない。」
「…………?」
「仲間の裏切りのせいさ。」
「うそ…………」
「信じるも信じないもかってさ。もういいだろう? そろそろ消えてくれ。」
「うらぎり…………」
「……………………」
(再度話しかけると)
「いきましょう、おにいさま(おねえさま)……めいわくかけちゃ、いけないわ……」
「……………………」
ちなみにこの話で語られる「回虫ププ」は、サボテン君いわく「長くて節がいっぱいあってちぎると二匹になる生物」との事。尚更よくわからない。
「波間に眠る追憶」
港町ポルポタにある豪華なシーサイドホテル。
しかし、最近は謎の幽霊騒動のせいで客足もパッタリなんだとか。
謎の幽霊の影がちらつく中、殆ど動じなかった主人公は
ホテルの支配人から幽霊騒動の解決を依頼されることに。
十日前に発生した帝国船沈没の真相を調べている帝国兵のトーマ、
莫大な遺産を受け継ぎ、現在はホテルの踊り子にお熱な嫌味ったらしい謎生物のザル魚、
宝石泥棒の新たな予告状を受けて捜索に来ていたボイド警部など、様々な人物たちの思惑が絡み合う中、
それぞれの人物たちがホテルのダンスホールへと集結することに。
ボイド警部と彼が協力を申し出たトーマがザル魚へと聞き込みをした所、
彼の持つ遺産…青い瞳と呼ばれるサファイアを見物することになるのだが、
その正体は何とただのサファイアではなく珠魅の核。
そして青い瞳が映し出した真実……トーマの弟であるトーナが率いていた帝国船は、
たまたま出くわした海の魔女ことセイレーンの歌声によって、沈没させられたというものであった。
そして直後、件の幽霊が姿を現し、自分たちの死の真相を記憶した青い瞳を渡せとザル魚に詰め寄ってくる。
主人公たちが止める暇も無く、恐怖に怯えたザル魚は青い瞳をトーナに渡してしまう。
で、姿を消すトーナと入れ替わるようにして、何故かさっきまでそこにいた筈のボイド警部が姿を現す。
その後の会話の食い違いから、数刻前まで一緒にいたボイド警部、
そして青い瞳を持ち去った幽霊がサンドラの変装であったことが判明。
まんまとしてやられたことに気づいたボイド警部の怒声が響き渡る中、
莫大な遺産を盗まれたことに気づいたザル魚は泡を吹いて気絶してしまうのであった。
因みにこちらのエピソードでも瑠璃か真珠姫を連れていると、各所で会話が追加される他、
エピソードクリア後にザル魚に話しかけると、青い瞳はザル魚の友人にして、
サファイアの核の珠魅、サフォーの形見であったことを話してくれる。
更に、海岸で佇むトーマに会いに行くと、サンドラの変装ではない
本物の幽霊にして骸骨兵と化したトーナが姿を現すという特殊イベントも発生する。
「青い瞳はサフォーにもらったのねん。」
「それってサファイアの珠魅か?」or「もしかしてサファイアの珠魅?」
「うん。ボクたち、お友達だったノ。」
「でも、宝石泥棒が来て、盗られるぐらいならって……核を外してボクに……」
「サンドラめ…………」or「宝石泥棒……なぜ、わたしたちを殺すの……ひどすぎるわ……」
「サフォーの形見なノに…………」
「取り戻してやれるといいんだがな…………」or「ひどいわ…………」
イベント本編においては、嫌味ったらしい高慢ちきな成金以上の印象を与えなかったザル魚だが、
ここでの会話を見るに、遺産を失って貧乏になってしまったことよりも、
友人の形見であったことを重要視していることがわかるため、根っこの部分はそこまで悪い奴でもないことがうかがえる。
アニメでは幽霊騒ぎは起きておらず、宝石泥棒を追ってポルポタを訪れたという事になっている。
また、サフォーとザル魚とのエピソードも描かれており、砂浜で倒れていたサフォーをザル魚が見つけて介抱したのがきっかけで仲良くなっていく。
原作では幽霊にビビってあっさりサフォーの核を渡してしまっていたが、アニメでは相手が誰であろうとも*1核を渡さないという強い意志を見せ、サフォーとの
絆の強さが強調されている。
「ホワイトパール」
嘗ての戦争の時代、魔導師たちがマナエネルギーを汲み上げるために建てたとされる、
11階建ての巨大な塔、レイリス。
そんな場所の入口にいたのが、先の事件で助け出した真珠姫。
またしても瑠璃とはぐれていた彼女は、この塔に呼ばれている気がするのだと言い、
主人公は彼女と共に最上階を目指すことに。
幾多も立ちはだかる魔物の数々と、長い道のりの果てに辿り着いた、
最上階に存在する、誰もが過去と向き合う事になるという運命の部屋。
扉を開けた真珠姫が見たものは、自信と瓜二つの姿をした謎の女の影…
それに問いかけるも間もなく弾き飛ばされる真珠姫。
そして謎の女が姿を消すと同時に現れる、獣人型の怪物・デスペイン。
デスペインの討伐後、真珠姫を追ってきた瑠璃が部屋内に入ってくる。
以前と同様に真珠姫を連れて立ち去ろうとする瑠璃に対し、
もう少しだけいさせてほしいと頼み込む真珠姫。
少しの沈黙の後、瑠璃はそれを受け入れ、主人公に無事に真珠姫を送り届けてくれと依頼。真珠姫に何かをしたらオマエをコロスという脅し付きだったけど
真珠姫を連れて来た道を戻り、無事に塔の入口までやってくるものの、
直後に地面に突き刺さる一枚の予告状。
そしてどこからともなく宝石泥棒サンドラが姿を現し、彼女が従える怪物の一匹、
ジュエルビーストをけしかけてくる。
ジュエルビーストの撃退後、どうして自分たちの命を狙うのか? という真珠姫の問いに対し、
その胸の核に聞いてみなさいとだけ言い残し、サンドラは姿を消す。
新しい仲間を捜すことに対する悩みと葛藤を打ち明けた上で、
真珠姫はまたしても助けてくれた主人公にお礼の品を渡すのであった。
このイベントもまた、真珠姫をそのまま連れていく・入口で真珠姫を止めようとする、
仲間にした真珠姫と一旦別れる等の行動で、イベントの内容が微妙に変化する。
特に必見なのが、真珠姫と別れた後、他の仲間を連れて最上階まで行った時のパターン。
運命の部屋でデスペインを倒すまでは同じなのだが、
その後、瑠璃は真珠姫のワガママを聞き入れることなく、真珠姫は瑠璃と共に立ち去ってしまう。
で、そのまま入口まで戻ると何故か通常時の進行と同じようにサンドラのジュエルビーストに襲撃されるのだが、
サンドラが人違いで主人公を襲ってしまったという何とも傍迷惑な展開に。
真珠姫に代わり詫びの品を渡した後、主人公から漂う珠魅のニオイを嗅ぎ取った上で、
あまり奴らには関わらない方がいいという警告を残し、サンドラは姿を消してイベント終了となる。
岩壁に刻む炎の道・波間に眠る追憶・ホワイトパールの3つのイベントは順不同であり、
条件さえ満たせば好きな順番で発生させることができる。
そしてこの3つのイベントクリアが、下記以降のイベントの発生フラグにもなっている。
アニメ版では折れてしまったシャイロの剣を直すため、ミスリルを求めてレイリスの塔を訪れたところで真珠姫と再会、行動を共にすることになる。
最上階での出来事が終わった後、瑠璃とも合流し宝石泥棒の話を伝え、そのまま瑠璃たちと仲間探しの手伝いをすることに。折れた剣の修復がどうなったのか、それは誰にもわからない…
「幸せの四つ葉」
仲間を捜す瑠璃と共にやってきたのが魔法研究が特に発達している大都市ジオ。
その街中で主人公は瑠璃と共に美しい緑髪の少女、エメロードの姿を見る。
魔法学園の教師の一人、ヌヌザックによって匿われている彼女は、
珠魅であることを隠しながら、学園生徒の一人として魔法を学んでいるのだという。
彼女にはある目的があり、癒しの力を持つ珠魅、蛍姫の誘拐をきっかけに端を発した、
珠魅の都市の崩壊の最中で、離れ離れになってしまった3人の姉を捜しているのだという。
エメロードは自身や姉の核を狙ってくる連中から身を守ってほしいということで、
主人公を自身の騎士に任命し*2、共に魔法都市の中で共鳴反応を感じる姉たちを捜すことに。
宝石商アレックスの店、クリスティー商会屋敷地下にいたダイヤモンドの珠魅ディアナ、
魔法学園の校長、メフィヤーンスの私室、喫茶店「ごめんねカール」の店主ティーポ等々、
魔法都市のあらゆる場所、人物たちを虱潰しに捜し、遂に見つけ出した姉たち……の形見である、
3つのエメラルドの珠魅の核。
しかしそれを待ちわびていたかのように、街の広場にいた主人公とエメロードの眼前に、
幸せの四つ葉…すなわちエメロード達の核を頂くと書かれたサンドラの予告状が届く。
身の危険を感じたエメロードは一旦学園に戻り、その間に主人公は待機していた瑠璃を呼びに走る。
が、瑠璃と共に学園へと戻ってきた時にはエメロードと入れ違いになっており、
更にその身を追ってクリスティー商会地下の闘技場へと向かうことに。
サンドラが仕掛けたジュエルビーストも退け奥へと向かうも、
一足遅くエメロードはサンドラの手によって姉の核諸共、胸のエメラルドを抉り取られ、その身を散らしてしまう…
主人公たちの眼前で遂に二人目の犠牲者が出てしまうのであった。
アニメ版では姉の核(その内の二つ。クリスティー商会にある核だけは原作通り)が学園の外にあるため、シャイロ・瑠璃・真珠姫・セラフィナと共に学園の外に出て冒険することに。
道中で「砂浜のメモリー」で登場したヴァレリと出会ったり「プッツィを探せ!」のイベントが起こったりと原作のファンが懐かしくなる展開を見せた。
核を2つ集めた時点でいったんジオに戻り、クリスティー商会に核があるという情報を得て、最後の核を手に入れた一行だったが…
「コスモ」
エメロードの犠牲から少しした後、主人公のマイホームに瑠璃がやってくる。
真珠姫がここに来てないかと尋ねる瑠璃とのやり取りの後、真珠姫がサンドラに攫われたことが判明。
ワールドマップに突き刺さる予告状を追う形で、瑠璃と共に再度メキブの洞窟の奥地へと向かうことになる。
洞窟の石を夜空に輝く星々に例える謎の男、宝石王と出会いつつ、
遂に洞窟の奥地で真珠姫とサンドラを発見。
真珠姫に詰め寄るサンドラを庇うように瑠璃は立ちはだかるが、
サンドラの不意の一撃によって瑠璃の核は傷ついてしまう。
苦しみ呻く瑠璃に駆け寄る真珠姫に対し、サンドラはまるで憎しみをぶつけるかのように、
「姫なら癒しの涙で彼の核を治してみろ」「珠魅が本当に失ったのは涙ではない」と強い言葉をぶつけていく。
先に出会った謎の男、宝石王の説得もお構いなしに、サンドラは瑠璃と真珠姫の核を纏めて奪おうとする。
「癒しの力とはいわない……」
「せめて、わたしに闘う力を、騎士の力を!!」
一層輝く核の光に包まれ、真珠姫に代わり姿を現したのが、
レイリスの塔最上階で真珠姫が見た謎の女……黒真珠の珠魅、レディパール。
彼女の姿を見て一瞬たじろいだサンドラは、ジュエルビーストをけしかけて後退。
レディパールと共に主人公は襲いくるジュエルビーストを退ける。
いくつかの問答の後、撤退するサンドラにそれを追うことなく自身もまた姿を消すレディパール。
去り際、瑠璃に対し「真珠姫はもういない、君は自由だ」との言葉を残して…
先に受けた傷によって立ち上がることもままならない瑠璃。
残された宝石王は「残されたこの美しい石を死なせてはならない」と、彼と主人公をマイホームへと転送。
真珠姫はどこへと消えたのか?
レディパールとは何者なのか?
サンドラの本当の目的は?
謎の男、宝石王の真意は?
多くの謎を残したまま、事件は一先ずの終息を迎えるのであった…
「月読の塔の誘惑者」
核を傷つけ苦しむ瑠璃を自室のベッドで看病していた主人公だが、
ある日、何の前触れも無く突如として瑠璃は脱走。
その姿を捜してやってきたのが、嘗て真珠姫もそこにいたレイリスの塔の入口。
傷ついたままの核もお構いなしに、瑠璃は塔の最上階に真珠姫がいると予測し、
主人公は瑠璃と共に再度塔の最上階を目指すことに。
再びやってきた最上階の運命の部屋。
中にいる者を知る者しか開けられないとされる扉に拒絶される瑠璃。
代わりに扉を開けた主人公と共に部屋の中にいたのは、瑠璃の予想した通り、真珠姫と……もう一人、レディパール。
蛍姫に代わる新たな玉石姫となり、一族のために涙を流し続け、命を削ることを強要するレディパール。
死にたくないとその強要を拒む真珠姫とレディパールの間に瑠璃が割って入る。
真珠姫のパートナーとして彼女を守ろうとする瑠璃と、飽くまでも引く気は一切ない謎の女、レディパール。
真珠姫の懇願もあり主人公は、瑠璃と共にレディパールに戦いを挑むことに。
塔の一階に降りてのレディパールとの激闘を制した主人公と瑠璃の実力を認め、
レディパールはしばらくは真珠姫から手を引くことを約束し、
同時に主人公に対しても「珠魅のために涙する者は全て石と化す」という言い伝えは、
真実であり、これ以上珠魅と関わってはならないと警告を残し、搔き消えるようにいなくなってしまう。
入れ替わるようにして姿を現した真珠姫は、主人公に礼を述べた上で、
瑠璃と共に塔から去っていくのであった。
因みに、真珠姫からの瑠璃を助けて欲しいという頼みを断ることも可能で、
その場合は何とレディパールと組んで瑠璃と戦うという衝撃の展開が繰り広げられることになる。
尤も、エスカデ編のよく似たイベントと違って、撃退後に瑠璃が死んだりはしないのでそこは安心。
その後は会話内容の大きな変化こそあれ、展開と結末自体は変わらない。
レディパールのシンクロは技ポイントが即座に満タンになるという超強力な性能なので、楽にクリアしたいならレディパール側に着くのがおススメ。
真珠姫からは二度とこんなことしないで欲しいと言われてしまうけど。
「腕をあげたな、ラピスの騎士よ」
「約束だ。真珠姫から手を引いてもらう」
「しばらくはな……」
「もう、貴女とは、戦いたくない」
「真珠姫はわたしのものだ。いずれ私の元へ戻る……あきらめたまえ。」
「……………………」
(主人公に向かって)
「珠魅のために涙する者、全て石と化す。気をつけたまえ……」
「言い伝えは本当だ。〇〇よ。君は彼らに関わってはならない。」
「では、失礼する。」
(消え去るレディパール、入れ替わりで真珠姫が登場)
「真珠……?」
「瑠璃くん……!」
「行こう。」
「うん。」
(主人公に向かって)
「おにいさま(おねえさま)、ありがとう。」
「うっ…………」
「なぜ、運命の剣を使わない? なんでも斬れる運命の剣を? ラピスラズリの騎士よ、答えよ」
「貴女を殺したくない。」
「貴公は真珠姫の騎士であろう? そんなことで、真珠姫を守れると言うのか?」
「誰であろうと、真珠姫を傷つける者は許さない」
「だが、仲間に剣は抜けない。」
「そんなことでは、誰一人守れぬ」
「オレは珠魅を守りたいんだ!」
「我が友と同じように言う……」
「いいだろう。しばらく真珠姫を預ける。」
(主人公に向かって)
「君を見ていると、私の古い友を思い出す。似ているよ、少しだが……」
「珠魅のために涙する者、全て石と化す……この伝説は本当だ。」
「もう二度と、私達に関わってはならない。では、失礼する。」
(消え去るレディパール、入れ替わりで真珠姫が登場)
「真珠……?」
「瑠璃くん!!! か、核は……!? 核はへいきなの?」
「心配しすぎだ。かすり傷ひとつない。真珠姫こそダイジョウブか?」
「うん……うん……」
「瑠璃くんが元気なら、わたしはだいじょうぶよ。」
(主人公に向かって)
「おにいさま(おねえさま)……わたしは、おこりません……瑠璃くんはぶじだったもの。」
「でも……もう、こんなことしないで! 瑠璃くんを傷つけないで!」
「おねがい……」
「行こう、真珠姫!」
「うん…………」
「アレクサンドル」
レイリスの塔での事件の後、ドミナの街の酒場にいた瑠璃と真珠姫。
瑠璃は嘗てエメロードを巡る事件で出会ったダイヤモンドの珠魅、ディアナを訪ねるため、
主人公に真珠姫を連れて行って欲しいと協力を依頼してくる。
一旦別行動となった瑠璃と別れ、主人公は真珠姫と共にクリスティー商会地下の
ディアナの下へとやってくるが、彼女は既に心を固く閉ざし石と化してしまっていた。
彼女を元に戻すために心の鍵が必要であることを知り、主人公は真珠姫と共に魔法都市を駆け回る。
楽器屋にあった苦悩の鍵、メフィヤーンスの自室にあった憎悪の鍵、魔法都市入口に落ちていた誇りの鍵、
3つの鍵を揃えることでディアナの石化を解放し、遅れてやってきた瑠璃と共にディアナと再会することに。
そしてディアナによって語られる珠魅という種族と宝石泥棒の真実…
嘗て珠魅はその身を削り生み出した涙石によって同族・他種族を救うことから友愛の種族と称されていたが、
莫大な力を秘める珠魅の命を狙った代位規模な珠魅狩りの時代を経て、種族の在り方そのものを変貌。
他者に、傷ついた同族にすら命を渡さない…涙を流さない存在へと変わってしまった。
それをきっかけに珠魅は他種族との交流を断絶し、同族のみで構成された都市を築き、そこに隠れ住むようになった。
だが、そこまで語ったところで突如としてサンドラが乱入。
涙を失った同族たちの中で、唯一涙を流すことのできた蛍姫を玉石姫へと据え、
彼女の涙を保険に大規模な珠魅狩りの筆頭でもあった帝国との全面戦争へと繋がった真実を語る。
心優しい蛍姫一人だけに犠牲を強いて、自ら命を削ることなく生き延びようとする
珠魅という種族そのものへの憎悪を語る宝石泥棒サンドラ……いや、
蛍姫のパートナーであり、自身もまた珠魅であった騎士アレクサンドル。
「憎しみ合うだけじゃ繰り返すだけ、嘗ての様にお互いを好きにならなければ何も変わらない」という、
真珠姫の説得にも一切耳を貸すことなく、アレクサンドルは真珠姫を退け、
怒りのままにディアナのダイヤモンドの核を抉り取り姿を消す。
サンドラを止められるのはレディパールだけだという言葉を残し、ディアナもまたその身を散らしてしまう…
残された瑠璃はまたしても新たな犠牲を出してしまった己の不甲斐なさに怒り
その上で真珠姫に自分たちも色々なことを考えなくてはいけないと言葉をかけ、
同時に主人公にも「アンタも考えてくれ。オレ達と関わりを断つなら、今がいい……アンタを巻き込みすぎた…」と、
申し訳なさそうに言葉を残して姿を消し、真珠姫もまた主人公に別れの言葉を告げて瑠璃の後を追うようにいなくなるのであった…
「フローライト」
瑠璃と真珠姫との別れの後、主人公は魔法都市ジオにあるアレックスの宝石店へとやってくるも、
突如として響いた謎の声に導かれるまま、謎の空間へと誘われる。
主人公が転移したその部屋にあったのは、時の干渉を狂わせる宝石箱パンドラと、
その中で眠り続ける、唯一涙を流せる珠魅であり、アレクサンドルがその身を案じ続けていた玉石姫、蛍姫。
蛍姫が言うには、店の主人であるアレックスが自分をここに匿ってくれているのだが、
最近怖い夢ばかり見てしまうので困っているとのこと。
続け様に姿を現すのが実年齢65538歳夢魔という種族の少女、ベル。
蛍姫の見続けている悪夢の原因を退治するために、主人公が呼ばれたのだと語り、
わけもわからぬままに主人公は蛍姫の夢の中へと誘われることになる。
次に目を覚ました主人公が立っていたのはデュマの砂漠。
サボテン君、プッツィ、大量のザル魚など奇天烈な連中ともすれ違いながら、
主人公は夢の中で瑠璃とレディパールの姿を追い続けることになる。
何度かの二人の問答を見届けた先、待っていたのは相対するアレクサンドルとレディパール。
これ以上の犠牲を出させないためにと、レディパールはアレクサンドルを狩ろうとするも、
既に何らかのダメージを負っていたのか、突如としてレディパールは砂漠の地に伏してしまう。
倒れるレディパールに主人公は駆け寄ろうとするも、またしてもジュエルビーストの襲撃に遭う。
襲撃を退けた先で主人公が見つけたのが、レディパールから戻った真珠姫とそれに駆け寄る瑠璃。
いくつかの会話を重ねた上で二人は微笑み合い、その場から離れていく。
ふと気づくと主人公は夢の中の砂漠から、現実へと戻ってきていた。
どうやら蛍姫の悪夢の原因も無事取り除けたようで、彼女は安らかな眠りに付いていた。
それらを見届けた上で夢魔少女ベルも姿を消し、今回の事件は解決となる。
アニメ版では悪夢の内容が「仲間の珠魅たちが本来の姿とは打って変わって暴虐の限りを尽くす」となっており、
- イキリ顔で敵を虐殺していくルーベンス
- 姉の核をネックレスにして着飾るという狂気を行うエメロード
- パートナーのマリーナを奴隷のごとくこき使うサフォー
あれ?これ原作通りの設定じゃね? - 姫の珠魅たちに涙石を作らせることを強要し、ノルマを達成できない者は容赦なく核を抜き取るという
ブラック企業暴君ぶりを見せるディアナ
それをシャイロが制止して正気に戻していく、といった展開で、悪夢の解決法がわかりやすくなっている。
「ティアストーン」
宝石泥棒編のラストエピソード。
瑠璃と真珠姫と別れてからしばらくの時間が経つ。
2人の安否も気にしながら、ドミナの街にいたボイド警部の依頼の下やってきたのが、
魔法都市ジオにあった既に廃屋になっているという怪しげな宝石店。
…見慣れたはずのアレックスの宝石店を古びた廃屋と称するボイド警部に違和感を覚えながらも、
一人店の中へと入っていく主人公であったが、店主のアレックスはおらず、店の中ももぬけの殻。
どういうことだと探索している内に、同じく宝石店へとやってきた瑠璃と真珠姫と再会することに。
瑠璃と真珠姫と共に店内を探索した先、店の中にあった一つの宝石箱が、
以前に訪れた蛍姫のいる部屋へと3人を導く。
そして蛍姫の命により真珠姫から入れ替わったレディパールは、蛍姫と瑠璃の前で真実を語りだす。
嘗ての珠魅たちの都市崩壊のキッカケ…アレクサンドルによる蛍姫を連れての脱走事件。
アレクサンドルを追ってきたレディパールは、彼女のお役目を解く進言をする約束をしてまで、
珠魅のシンボル・希望たる彼女を皆の下へと返してやってほしいと頼み込むも、
蛍姫のみならず他の誰かをまた犠牲にしてまで生き延びようとするレディパールや同族たち、
そして自分自身すらも感情の宿らぬ人形だと称し、滅ぶべきは心優しい蛍姫ではなく自分たちだと激昂。
激しい怒りに駆られるままにレディパールの核を傷つけ、その場から去っていく。
傷つき倒れるレディパールの下へ駆け寄る一人の青年…瑠璃。
彼の手の中で彼女の姿は変貌し、白いドレスを纏った白真珠の珠魅へと姿を変える。
自分のことが何もわからず怯える少女に、瑠璃は優しく言葉をかける。
「キミは真珠姫……心配しなくていい……」
「オレは、キミを守る騎士だから……」
レイリスの塔でも語られていたレディパールの目的の全て…
蛍姫の代わりに、涙を流せる姫となるために生まれたもう一人の自分自身、真珠姫。
その名付け親にして彼女のパートナーの騎士となったのが瑠璃であったという事だった。
全てを知った蛍姫は改めてレディパールに、一族を傷つけるアレクサンドルを止めて欲しいと依頼。
側にいた主人公にアーティファクト、玉石の王杓を託し、姿を消す。
レディパールもまた、真珠姫とレディパール、2人の騎士として彼女たちを守るという瑠璃の覚悟を見定め、
正式に自分と真珠姫のことを彼に預けることにし、再び真珠姫の姿へと戻る。
元に戻った真珠姫もまた、自身に名をくれたのは瑠璃であった真実を思い出し、改めて瑠璃との信頼を確かめ合う。
そして今までの戦いを共に見届け続けていた主人公に全てを託し、
主人公が選び抜いたパートナーと共に2人で珠魅たちの都市…煌めきの都市へと向かうことになる。
玉石の王杓の導く先、滅びし煌めきの都市へとやってくる主人公とパートナー。
サフォーの門の仕掛け、アレクサンドルが配備したと思われるジュエルビースト等を退け、
嘗て皆が生きていた頃の幻の光景をも見た上で、遂に都市の最上階、玉石の座へとやってくる。
待ち受けていたのは蛍姫と彼女のパートナーである騎士、アレクサンドル。
そして遅れて姿を現す、嘗てメキブの洞窟で出会った謎の男、宝石王。
アレクサンドルの真の目的…それは、飲み込んだもの全てを一つとする宝石王の力を利用すること。
今まで奪ってきた珠魅の核を全て一つにし、涙石を生み出すことで蛍姫の核を癒すというもの。
既にアレクサンドルが奪い続けてきた998個の珠魅の核を飲み込んだという宝石王は、
主人公たちの眼前で999個目の珠魅の核を飲み干す。
それはよく見覚えのある…ありすぎるラピスズラリor白真珠…
そう、主人公が置いてきたもう一人のパートナーの物であった。
怒り狂うパートナーと共に異形の怪物へと変貌した宝石王999を退けるも、
あと僅か、最後の一つの力が足りない宝石王に対し、
戦いを見届けていたアレクサンドルは何と自らの核を抉り取り、1000個目の核として宝石王に託す。
「その代わり王よ……勝ってください……」
「そして、蛍姫のために涙を……」
サンドラの最後の願いを託された宝石王は、更なる巨大な異形の怪物…宝石王1000へと変貌し、
主人公たちは煌めきの渦と呼ばれる異空間にて最後の戦いに挑むことになる……
何とかして宝石王を退けたものの、結局、生き残った珠魅は蛍姫と主人公が連れてきたパートナーの2人だけ。
あまりにも救われない結末を前に、パートナーは嘆き悲しむことしかできない。
そんな光景を前にした主人公はその悲しみの果て、瞳から一粒の雫を零れ落ちさせる…。
「ばか、止めろ!!石になっちまうぞ!」
「よせ、〇〇。珠魅のために泣いたら石に…」
その正体…主人公が涙を流していることに気づいたパートナーはすぐさまそれを止めようとするも時既に遅し。
「珠魅のために涙する者、全て石と化す」。その伝承通りに主人公は石化して果ててしまう。
…しかしその先に奇跡が起こる。
何と、主人公が流した一滴の涙は珠魅が流すそれと同じ涙石となり、
その癒しの力によって、今まで犠牲となった珠魅たちの全てがその場に復活したのだ。
ルーベンス、エメロード、ディアナ、もう一人のパートナー、
それ以外の数多くの珠魅たちの復活、再会を喜び合う皆々であったが、
そのために主人公は犠牲となってしまったことは変わらない。
「みんな…少しずつでいいから、命をくれないか…」
「〇〇に涙石を…?」
「今なら、涙を流せる気がする」
「蛍姫様…」
「みな、心を一つに…。涙石をもう一度……」
長い時間を共に過ごしてきた瑠璃の提案……それが意味するものをその場にいた全ての珠魅が理解し、
蛍姫の言葉の導きの下、玉石の座が眩いばかりの光に包まれていく。
同じ時、マイホームにて主人公の帰りを待つ居候の双子、バドとコロナは、窓の外に移る大嵐を眺めていた。
「珠魅が泣くと嵐がくる」という伝承を語る中、主人公の帰りを心配するバドとコロナ。
そしてしばらくの後、大嵐が去った後に目を覚ました2人が見たものは、空に浮かぶ美しきオーロラ。
その光景に目を奪われつつ外へと飛び出した2人の前に現れる瑠璃と真珠姫。
何かを語る真珠姫の言葉を聞いて崩れ落ちるバドとコロナ。
そんな2人を慰めるように側で膝をつく瑠璃……
そして少しの間をおいてもう1人……無事に生還した主人公が姿を現す。
「ただいま……」という言葉と共に。
感極まって主人公に駆け寄るバドとコロナに、3人の姿を見守る瑠璃と真珠姫、
その場にいる誰もを祝福するかのように、空にはオーロラが煌めいていた…
【余談】
- エピソード中に犠牲となるルーベンス、エメロード、ディアナについて、実はイベントクリア後に奈落を訪れると、死後の彼らと出会うことができるという小ネタが仕込まれていたりする。当然、瑠璃か真珠姫を連れていると特殊会話も発生する。
- サンドラが繰り出すジュエルビーストとは、珠魅の成り損ないが魔物になった姿。レディパールに対して「貴女の姉妹のようなものを平気で斬り捨てるとは」と言っているのはそういった背景がある。また小説版『あまたの地、あまたの人』では「悪魔や知恵のドラゴンより強い」と称される難敵として扱われている。
- ティアストーンクリア後は、煌めきの都市に今まで出会った名ありキャラ以外の一般の珠魅たちも姿を現すようになる。ただ、容量の都合かグラフィックは基本的にルーベンス、エメロード、ディアナの3人いずれかのの色違いのため、少々味気ないものだが…。 女性型はエメロードの姉達かもしれないが。(色はともかく)
- ティアストーンクリア後は、瑠璃、真珠姫、レディパールの3人は煌めきの都市で自由に仲間にすることできるようになる。レディパールのみ、ジン曜日のみ玉石の座の蛍姫の側にいるので、その時に会いに行けばよい。また、瑠璃と真珠姫は曜日ごとにそれぞれ違う場所にいるため、その反応の違いを見て楽しむのも一入である。
- ただしエメロードだけは仲間に出来ない。彼女と行動を共にできるのは「幸せの四つ葉」の間だけなのである。 もともと戦闘させるつもりはなかった為かアビリティや能力は別のNPC「エレ」の使いまわしである。
- ティアストーンクリア後に、上述した3人のいずれかを連れて玉石の座の外観を訪れると、予告状が落ちてきて、同じく復活したであろうアレクサンドルからのメッセージと、それに対する仲間の反応を見ることができる。
- やはりティアストーンクリア後にドミナの街の教会前に行くと、ティアストーンの途中で別れたきりだったボイド警部が現れる。唯一真実を見届けられなかったこともあり、主人公からの言伝もわけのわからぬ戯言だと一蹴し、改めてサンドラ逮捕の熱意のままにその場を走り去ってしまう…彼が全ての真実を知る日は訪れるのだろうか。
- 冒頭で主要三編の中では最長と言ったが、これでもかなりストーリーが削られたらしい。削られた内容は攻略本アルティマニアにて紹介されている。
追記・修正は迷子のお姫様を捜してからお願いします。
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▷ コメント欄
- LOMのアニメ化に際し、サブタイトルからしてこの話が中心になるらしいが… -- 名無しさん (2021-07-03 15:06:20)
- LOMのメインストーリーの中で一番好き -- 名無しさん (2021-07-04 00:49:41)
- 個人の成長が種族の未来を、そして相手を思いやる事の大切さが滅びに向かいつつあった種族を救う、という宝石の輝きに比例するが如く綺麗に纏まった話だよな。 -- 名無しさん (2021-07-04 07:26:43)
- 今にして思えば宝石王って、あらゆる光を吸い込み死せる星の象徴・ブラックホールもひとつのモチーフだったのだろうか -- 名無しさん (2021-07-04 07:44:20)
- ルーベンスに「助かりたかったら涙を流して命乞いしなさい」って台詞、後から「涙を流せない」って設定わかってから見直すとすごい印象的 -- 名無しさん (2021-07-04 13:28:15)
- 長編3本の中でも一番王道ですっきりまとまってるんだよね。話の流れとしてもとても綺麗。他の二つは面白いけどアニメ化には向かないからなあ、哲学成分強すぎる。 -- 名無しさん (2021-07-04 15:02:34)
- ↑2 瑠璃か真珠姫を連れていると、そのセリフに対して凄い動揺を見せるんだよね。作中時点での珠魅の在り方を理解した上で見ると、絶対にできない無理難題を吹っかける事実上の死刑宣告に等しいという… -- 名無しさん (2021-07-04 15:08:48)
- アレクサンドラの切なる思いもあるんだよなアレ。「(自分含めて)何故泣く事ができないのか」と。最後の予告状の一言はエンドロール後の良い〆だったな。 -- 名無しさん (2021-07-04 20:06:35)
- 前シナリオ中一番好きなんだがライターのその後のやらかしがちらついてなぁ…大人になるって悲しいことなの -- 名無しさん (2021-07-06 23:58:50)
- アニメ版でサフォーとかアクアとかエメロードの姉達の深掘りがされたらいいなぁ -- 名無しさん (2022-10-16 11:41:39)
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*2 瑠璃にはすでに真珠姫というパートナーがいるため却下された。
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