登録日:2012/09/23(日) 10:28:23
更新日:2023/08/10 Thu 14:47:33NEW!
所要時間:約 3 分で読めます
▽タグ一覧
映画 新選組 時代劇 ホモ 松田龍平 司馬遼太郎 衆道 ぬふぅ 大島渚 ビートたけし 新春かくし芸大会 御法度
1999年公開の映画作品。監督は大島渚で、結果的に彼の遺作となった(他界したのは2013年だが)。司馬遼太郎の小説「新選組血風録」に収録されている「前髪の惣三郎」、「三条蹟乱刃」が原作。
新選組を男色、いわば衆道の視点からみた話であり新選組の時代劇としては異色に感じる作品。
だが、実際にも元治元年ころの近藤勇の手紙に「男色が流行している」との記述があるそうで、男だらけの所帯ではこうしたことは起こり得るものらしい。
なお、本作の組の隊服はいわゆる浅葱色のダンダラ羽織ではなく全体的に黒を基調にした陣羽織のような隊服になっている。
実際の組もダンダラ羽織はあまり使われなくなり、黒尽くめの衣装=新選組という認識になっていったそうなのでこの方が史実に近いのかもしれない。
また「前髪の惣三郎」はテレビ朝日版『新選組血風録』(1998年)で「妖艶 前髪の惣三郎」、NHK版『新選組血風録』(2011年)で「沖田総司の恋」としてドラマ化されている。
NHK版は局で無料視聴出来るので映画と比較してみると面白いかもしれない。
[あらすじ]
1865年、新選組は新たに隊員募集を行い入隊試験を行っていた。
そこに女と見間違わんばかりの青年、加納惣三郎が現れ沖田も手こずらせるほどの腕を見せた。
そしてもう一人、田代彪蔵はその惣三郎に匹敵するほどの実力を見せこの二人が採用される。
だが、この二人の入隊によって隊には衆道の雰囲気が漂い始め、それに土方は頭を悩ませることに……。
[主要登場人物]
- 加納惣三郎/松田龍平
この話の主人公……というか元凶。
その美貌で隊内の男たちを知らずの内に惑わせてい……くと思いきや知ってて惑わせる素振りがあったりと悪女なみの男。
様々な男に言い寄られるが彼には本命がいるらしく……?
ちなみに演者は本作がデビュー作だった。
- 田代彪蔵/浅野忠信
元凶その2。いかつい風貌だが、それに似合わない衆道家であり惣三郎をその道に巻き込もうと言い寄る。
それを見た土方は「こいつら、出来たな」と見るが、知らずの内に惣三郎に翻弄されてしまい……。
- 土方歳三/ビートたけし
実質的な主人公。惣三郎と田代の剣の腕を見込んで入隊させるが、
それにより生じた衆道の空気で隊が乱れるのを正さんと奮闘し、最終的に冷徹な処断を下す。
- 沖田総司/武田真治
主人公その2。入隊試験で惣三郎と剣を交える。
自分に衆道の気はないと言うが、「雨月物語」を衆道の話と捉えたり、
また惣三郎に対しては妙な行動をとったりと怪しい素振りが見られる。
また惣三郎に本命として狙われていた節がある。
- 山崎蒸/トミーズ雅
土方から惣三郎に女を教えてやれと命じられ、彼を遊郭に連れて行くがそのせいで散々な目に合う。
他の男から勝手に恋敵扱いされるなどある意味一番の被害者。
- 井上源三郎/坂上二郎
剣の腕はからっきしだが、沖田から惣三郎に稽古をつけてやれと言われ奮起するも侵入していた賊に馬鹿にされる。
責任を感じたため、惣三郎と二人のみで敵の居場所に乗り込むが……。
- 湯沢藤次郎/田口トモロヲ
惣三郎に言い寄った男のひとり。
彼に「お前を抱いて明けの明星を見れば命が縮まっても構わないんだ!」と言い出し、ベッドインまでした。
だが後に謎の死を遂げ、これにより土方は本格的にまずいと感じ始める。
……プロジェクトXのナレーションの人とはとても思えない。
[余談]
この物語はもちろん架空だが、「加納惣三郎」と言う名の隊士は実在したらしい。
ちなみにこちらは島原通いが過ぎて粛清されたというこの話とは正反対の末路を迎えている。
だがこの話も創作という説があり、結局実在したのかははっきりしていない。
また本作ではプロに交じってなぜか映画監督の崔洋一が近藤勇役で出演しているが、一説によると「病み上がりの大島をたけし・崔の監督経験者で補佐していた」からではないかとも言われている。
追記・修正お願いします。
[#include(name=テンプレ2)]
この項目が面白かったなら……\ポチッと/
#vote3(time=600,3)
▷ コメント欄
- 新春かくしゲイ大会 -- 名無しさん (2015-04-22 17:41:59)
- 松田龍平の悪魔的と言うか、この世の物ではない感が半端なかったな -- 名無しさん (2021-08-31 17:44:50)
#comment
コメント
最新を表示する
NG表示方式
NGID一覧