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更新日:2024/04/19 Fri 10:56:59NEW!
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3つの国、
3つの学級、
そしてあなたの物語
出典:『ファイアーエムブレム』総合Twitter、https://ux.nu/v31BE、19年8月3日閲覧、
© 2019 Nintendo / INTELLIGENT SYSTEMS Co-developed by KOEI TECMO GAMES CO., LTD.
『ファイアーエムブレム 風花雪月』(Fire Emblem Three Houses)とは、任天堂発売のNintendo Switch用シミュレーションRPGである。2017年に制作が発表され、2019年7月26日に発売された。
概要
Nintendo Switchでは初となる、『ファイアーエムブレム』シリーズの第17作*1。
スマホゲーム『ファイアーエムブレム ヒーローズ』(以下『ヒーローズ』)以来2年ぶりとなる完全新作にして、『ファイアーエムブレム 暁の女神』以来12年ぶりとなる据え置き機での作品*2。
本作の最大の特徴にして特筆すべき点は、シリーズ史上初となる、学園を主な舞台とした「学園もの」の要素が取り入れられた作品である事。
これまでの作品では、学校などの教育機関については『ファイアーエムブレム 紋章の謎』及びそのリメイク作品『ファイアーエムブレム 新・紋章の謎〜光と影の英雄』で魔道学院、『ファイアーエムブレム 烈火の剣』で学問所の話題が少し出るという程度の扱いで、当然本作のように主な舞台になったり学園にまつわる要素が存在したりした事など無かった。
主人公は士官学校の教師となり、3つの学級から1つを選んで担任を務め生徒や仲間を教育。
そして、やがて巻き起こった戦乱の渦中へと彼らと共に身を投じていく……というストーリーとなっている。
開発は、シリーズお馴染みのインテリジェントシステムズ(以下「IS」)とコーエーテクモゲームス(以下「コーエー」)が共同で行った。
世界観とシナリオ及びゲームシステムの原案、ゲーム中での立ち絵はISの草木原俊行氏が担当し、開発の大部分はコーエー側が担当している。
キャラクターデザインは『うたの☆プリンスさまっ♪』などで知られる倉花千夏氏が手掛けた。
『ファイアーエムブレム無双』(以下『無双』)を含んだ、これまでの作品のシステムをふんだんに盛り込んだ意欲作と言える。
企画自体は『ファイアーエムブレムif』(以下『if』)が発売して間もないころにはあったという。
ただ、当時はNintendo Switchの情報が無かった為3DS用ソフトとして開発が始まっていたが、『ファイアーエムブレム Echoes もうひとりの英雄王』(以下『Echoes』)の開発を優先させる為一旦凍結されたのち、同作の開発中盤から並行でSwitch用ソフトとして開発が再開された。
しかしISにはSwitch用ソフトの開発ノウハウが無かったので、2019年内の発売には間に合わない事が予測された為、既に『無双』を制作しておりSwitch用ソフトの開発ノウハウがあるコーエーとの共同開発となったそうだ。
その制作を担当したのは『無双』を制作したω-ForceとTeam NINJAではなく、あの『三國志』『仁王』などを手掛けた老舗シブサワ・コウブランドである。
長らく携帯機で出し続けていたシリーズが久々に据え置きで出るという事もあり、全編フルボイス、かつ1周数十時間が3学級分+1ルートという特大ボリュームの気合が入っている。
第一部である『白雲の章』をクリア後に、選んだ学級及び(黒鷲の学級のみ)ルート選択により第二部が
- 『翠風の章』(通称「同盟ルート」)
- 『紅花の章』(通称「帝国ルート」)
- 『銀雪の章』(通称「教会ルート」)
- 『蒼月の章』(通称「王国ルート」)
のいずれかに分岐する二部構成。
それぞれのルートにより迎える結末が異なり、また公式としてはトゥルーエンドを定めていないとの事。
近年の作品がストーリー面での批判が多かった反省からか、シナリオにも力が入っており、SFC時代の作品を彷彿とさせるシビアでハードなストーリー展開や世界観の作り込みは評価が高い。
誰と共に戦うか、誰に刃を向けるのか――全てはあなたの選択次第。
主人公の出自が出自なので真の意味で闇に蠢く者の味方にはなれず、また独立勢力を立ち上げ教団/帝国/王国/同盟のすべてを敵に回す事もできない。
「風花雪月」とは、「美しい自然の風景や、そこから生まれる趣など」を指す中国の言葉で、より知名度の高い日本語の「花鳥風月」と近い*3もの。
だが転じて「美辞麗句に過ぎず、中身の乏しいもの」というニュアンスでも使われる事があり、意味深長なタイトルと言える。
主題歌は日本語版と英語版とがあり、前者のタイトルは『フレスベルグの少女~風花雪月~』、後者のタイトルは『The Edge of Dawn』で、この曲の主旋律やアレンジはマップ曲など作中の様々な場面で使われている。
歌詞はとある人物の心境を歌ったものだが、本作でフレスベルグの名を持つキャラクターと言えば……?
日本語版を担当したCaro氏にとってはデビューシングルでもある。この点は『if』の主題歌と同じ。
ちなみに、日本語版の歌詞の中にはタイトルの四字熟語を構成する漢字が散りばめられている。
公式から特にアナウンスは無いが、過去の作品に登場したキャラ名、固有名詞がやたらと被っているのも特徴。例えば「オグマクズリ」という動物とか「アミッド大河」なる河とか。
シリーズとしても大分ご長寿になった為、ある程度の名前被りは仕方ないにしても明らかに多く、名前にニヤリとする古参エムブレマーは多いのではなかろうか。
2020年2月13日には、DLCとしてサイドストーリー『煤闇の章』が追加。本編からは完全に独立したモードとしてプレイできる。
この中心人物となる4人の新キャラと彼らが属する4つの新兵種、及び地下街「アビス」のマップも同時に追加され、サイドストーリーのクリア後には本編でも彼らのスカウトや兵種へのクラスチェンジ、DLCクリア特典の受け取りができるようになる。
なおストーリーとしては完全パラレルで、このストーリーで死亡したり旅立ったりした人物も本編では別の結末を迎える事となる。
更に、2022年6月には『無双』のシステムを取り入れつつ本作のifストーリーを描く『ファイアーエムブレム無双 風花雪月』も発売されている。
本作はネット接続プレイにも対応している。接続しなくても攻略に差し支えは無いが、接続していると他のプレイヤーの行動の傾向が判ったり「留学」機能(後述)が使えたりする。
主なシステム、用語
○カレンダー
本作の進行に関わる大切な要素。
本作では月(現実のように1月、2月と数えるのではなく、作中では「○○の節」と呼ぶ)ごとに学級に対し課題が与えられる。
そして、休日には散策や出撃などを行いつつ、平日に仲間たちを教育して、課題出撃をこなす事が目的となる。
カレンダーには課題出撃の日程のほか、セイロス教の四聖人の誕生日にちなんだ合唱祭や各勢力の記念日にまつわる食事会*4などの学内行事、各施設での催し(主に食堂でテーマ別のメニューが出される日など)、仲間の誕生日や「降魔の日」、外伝が発生している場合にはそれらの情報も併記される。
ちなみに作中での曜日の呼び方は現実世界と変わらないが、1年は4月に当たる「大樹の節」から始まり、3月に当たる「孤月の節」で終わるという、現実の日本国における年度と同じ区切り方となっている。
また、日付の呼び方も少し違い、1日、20日ではなく「○の日」(○には数字が入る)と言う。
『無双 風花雪月』では当然設定は同じだがゲームシステムとしては扱われず、せいぜい「(作中世界での新年に当たる)大樹の節なのにお祝いもできない」といったことをぼやくモブがいる程度の扱いになった。
4月:大樹
5月:竪琴
6月:花冠
7月:青海
8月:翠雨
9月:角弓
10月:飛竜
11月:赤狼
12月:星辰
1月:守護
2月:天馬
3月:孤月
○散策
本作最大の特徴といっても過言ではない、休日の過ごし方。いわゆる学園パート。
マップは3Dで描画されており、操作感やカメラワークは3D『マリオ』などでおなじみのスタイル。
広大な「ガルグ=マク大修道院」の敷地内を歩き回ってクエストをこなしたり、施設を利用して人々と交流したりできる。
誰がどこにいるかはマップで確認できる。クエストの依頼者には「!」マークが表示され、受注するとそのクエストに関わりのあるキャラを示すマークや地点が点滅するようになる。
ちなみに、クエストによってはクリア条件を達成するだけでよいものもあれば、条件を満たしたうえで依頼者への報告が必要なものもある。
ある程度章が進むと、一度行った事のある場所にワープできるようになるが、細かい通路まではカバーしていないので、その場合は一番近い地点にワープしてから更に移動する必要がある。「枢機卿の間」など、第二部からしか入れないところもある。
また青いモヤのようなものが立ち昇っているところを調べると、アイテムや落し物を発見できる。
食事など様々なアクティビティも楽しめるが、その際には「行動力」という数値を消費する場合がある。
これは「指導レベル」(後述)を上げれば最大10まで増やせるので、ゲーム進行に伴って一度の散策でできる事が増えていくが、育成や支援の状況も鑑みて計画的に動きたいところ。
その日の散策を終えたくなったら、任意のタイミングでLボタンを押して終わるかどうかを選ぶ。
「行動力」が尽きた時点をもって散策が終わるわけではなく、それを消費しない行動であれば以降も無制限にできる。
時間の概念も無い*5ので、どのアクティビティは○時までにしなくてはいけない、といった制限も無い。
最序盤にチュートリアルも兼ねて必ず一度散策をするが、それを終えれば散策をせずに日付をスキップしてしまえるようになる。
散策をせずにゲームを進める事もできなくはない。とはいえ得られる物は多い為、やはり節に最低一度は散策をする先生が大半のはず。
散策中にできる行動とその概要を以下に列挙する。これらはゲームを進めるにつれ、クエストのクリアなどにより段階的に解放されていく。
なお、節によっては何らかの事情で一時的に不在になる、あるいはそのまま離脱するキャラもいて、その場合は当然そのキャラとの会話やアクティビティはできない。
【「行動力」消費無し】
- 自室メニュー:主人公と仲間のモデル変更、周回プレイ時の「名声値」(後述)を消費するクリア特典関連の利用。
- 生徒、教団関係者、兵士、住人らとの会話、支援会話の回収。
- 落とし物の拾得と落とし主への返却:落とし物の説明文を手掛かりにして正しい落とし主に返せば、支援値及び相手の「やる気」(「教育」の項を参照)が2段階上がる。
落し物は一度拾ったら、売ったり捨てたり自分で使ったりはできない。第一部で拾ったものも持ち越され、落とし主が引き続き味方なら第二部で返す事もできる。説明文から落とし主の思わぬ素顔や趣味、過去を垣間見られるかも。
本来の落とし主ではないキャラに返そうとしても「自分のではない」といったことを言われるだけでペナルティは無い。面倒がって返しそびれたまま相手が敵対・離脱・ロストすると形見になってしまう事も……。
追加クエストをクリアすれば、落とし主の所属する学級のマークが表示されて絞り込みやすくなる。だが第一部では、スカウトしたキャラでも元の所属が表示されているのでまだ判りやすいが、第二部まで持ち越すと所属を示すアイコンが離脱者を除き全員統一されてしまうのでどれが誰のものだか、という事態になる。
なお、一人につき2~3種類の落とし物の設定があるが、そのうちのどれが登場するかはセーブデータごとに異なる。 - 贈り物をする:花など手持ちのアイテムを贈る。相手との支援値に加え、「やる気」も相手が特に好む物だと2段階、そうでない物でも基本的に1段階上がる。ただし「やる気」が上がらなかったり興味が無かったりするものも設定されている。
クエストの一部はこのシステムを利用して実行する。 - 大半のクエストの受注と実行*6:自室及び大修道院の各所にある掲示板を閲覧してクエストを選択するか、あるいは依頼者に直接話しかけて受注する。通常プレイで発生するクエストはベージュ色、追加クエストは水色のアイコンで表示される。
達成すると報酬と「名声値」が獲得できるほか、様々な機能が解放される。 - 釣り:釣り池で「食事に誘おう」「一緒に料理」やクエストに必要な魚を釣る。「指導経験値」が上がる。
ミニゲームも兼ねており、タイミングに合わせてボタンを押しコンボを重ねれば良い釣果が期待できる。釣り糸の耐久は「指導レベル」が上がるほど強くなる。別途釣り餌が必要だが、入手機会も多いのであまり困らないだろう。むしろ釣りたい魚がなかなか釣れない事の方が困る。
日によっては池の周りが輝いたり、釣り池の管理人が池の様子を教えてくれたりする事もあり、そうした機会に一気に釣り貯めてしまうのも効率的。
余談だが、釣った魚は5年経っても腐らない。どうなってるの……。 - 栽培:温室で「食事に誘おう」「一緒に料理」やクエストに必要な作物、仲間への贈り物にする花を栽培できる。花は10本贈るごとに相手が自室に飾ってくれる。能力上昇アイテムになる作物が実る事もある。
料金を払えば品質向上が見込める事があり、収穫は次回以降の散策で行う。なお収穫時には「指導経験値」が上がる。
別途植物の種が必要だが、釣り餌と同じく容易に入手可能。むしろ欲しい作物がなかなか実らない事の方がry
なお、釣りは「持っている釣り餌の数=釣りができる回数」だが、栽培は「指導レベル」を最大まで上げても一度に最大5つまでしか種を蒔けない。
ちなみに、第一部の最後の散策で植えたものは第二部の最初の散策でなぜかちゃんと収穫できる。 - 聖人像の強化:大聖堂にはセイロス教の四聖人の像があり、「名声値」を消費して強化すると、指導or研修時に得る技能経験値や「天刻の拍動」の使用回数増加、能力値の上限解放などか可能。
- 目安箱の投書への返答(悩み相談):匿名で寄せられた悩みに対する選択肢の中から、制限時間内に適切なものを選ぶと投稿したキャラとの支援値が上がる。誰の悩みなのかは回答するまで判らない
が、シルエットでほぼバレバレだとか言わないお約束。 - 市場エリアでの買い物:武器屋、道具屋は最初からあるが、騎士団ギルドなどが開かれたり旅商人たちが訪れたりするようになるのは対応するクエストクリア後から。アンナ(秘密の店)もここの一角に店を出す。
- 留学/潜伏訓練 (※要ネット接続):任意のキャラを選んで留学に送り出す(留学中に自軍からいなくなるわけではない)。
他のプレイヤーが送り出してきた留学生を見つけ出す「潜伏訓練」を行ったり、彼らがアイテムを持っている場合は定価の一割引きで買ったりもできる(店売りしていないアイテムを持たされていたら、ここでの価格から逆算して設定上の値段が判る)。雇用金を払って副官として雇うとスキルを伝授して貰える事もある。
自軍の勢力と副官として雇った留学生の所属する勢力は一致していなくても良い。このため、ルート分岐の関係上仲間同士になることはありえないユニットを組ませて出撃させる、といった疑似的な共闘もできる。 - 犬や猫と触れ合う(※要DLC):触れ合うといっても抱っこしたりモフったりするのではなく、手持ちの食材を大修道院の敷地内にいる犬や猫に与える。
この時しゃがんだベレス先生のふとももをガン見した人、怒らないから手を挙げなさい。
鍛冶に使う貴重な鉱石を時々くわえてきてくれる事がある。
ただし、タマネギのように実際に犬や猫に有害なもの、及び魔力を含んでいる食材は与えられず、与えても大丈夫な食材でもお腹がいっぱいになった個体はその日はもう食べてくれない。
余談だが、この世界の犬や猫の品種名は「ブレーダッディス」(ブレーダッド家)や「コーデリール」(コーデリア家)などの呼び名を見るに王侯貴族の家名から取られているようだ。
また、見かける頭数としては何故か圧倒的に猫の方が多いが、開発者インタビューによれば「当初レアは小動物が好きという設定があり、結局ボツにはなったがそれが拾われたのではないか」との事。 - アビスの散策(※要DLC)
- スカウト/課題協力 (※第一部のみ):詳細は下記「スカウト/課題協力」の項を参照。
【「行動力」消費あり (全て1回につき「行動力」-1)】
- 食事に誘おう:任意のキャラ2人と食事をする。第一部のみ、スカウトできない・していないキャラも誘える。利用自体は「行動力」が残っている限り何回でもできるが、1度の散策で同じキャラは2回以上誘えない。
「今日のメニュー」「オーダーメニュー」があり、前者なら手持ちの食材を消費せずに済むが1日1回しか頼めず、また、週ごとに「ビターな一日」「教員親睦会」など特定のテーマに基づいたメニューが供されることもある。後者なら手持ちの食材を消費する代わりに「行動力」が残っている限り利用できる。「やる気」が上がるが、そのキャラが嫌いなメニューだと上がらない(「今日のメニュー」のテーマが「団結会」の場合のみ、通常なら普通のメニューが好物扱いになる)。支援関係を結べるキャラ同士の場合は支援値も上がる。
好物、普通、嫌いなメニューそれぞれを出された時のセリフが全員分あり、また特定のペアだと特殊会話が発生する。
特筆すべきは、特殊会話が発生するペアであっても毎度同じ会話をするわけではない事。その時点でのシナリオの状況を始め、2人の間に漂う雰囲気や距離感、支援の段階もやり取りの内容の変化に影響するので、ここでもテキスト差分のすごさが食事だけに味わえるのだ。 - 教員研修(※第一部のみ)/高度教練(※第二部のみ):第一部と第二部で名前が違うが、内容はほぼ同じ。「行動力」が残っている限り何回でも受けられるが、1度の散策で同じキャラから2回以上受ける事はできない。選んだ技能の経験値、及び相手との支援値が上がる。
第一部ではセイロス教会関係者やセイロス騎士団員、及び先輩教師からスカウト前でも受けられるが、第二部では仲間全員、つまり成長を遂げたかつての教え子たちからも受けられる、というちょっと感慨深い仕様になっている。ただし、そのキャラが高度教練において担当する技能のレベルが主人公のそれを上回っている事が条件で、また節やルートによっては受講の機会が少ない場合もある。
第一部で教員研修を実施できたキャラからは、第二部で高度教練に名前が変わった後も主人公の技能レベルに関係無く受講できる。 - 浴室の利用 (※要DLC):仲間のうちから1回につき任意のキャラ1人と一緒に蒸し風呂に入る。異性のキャラも誘える。
男女とも露出の少ないサウナスーツをしっかり着込んでいるのでポロリは残念ながら無いよ!あと、『if』みたいなラッキースケベも起こらないよ!
利用自体は「行動力」が残っていて、かつ「血行促進効果」がまだ付与されていないキャラがいれば1度の散策で何回でも誘えるが、この効果が既に付与されたキャラはその節はもう誘えない。また、入浴したが「血行促進効果」が付与されなかったキャラはその散策中は誘えなくなるが、翌週にはまた選べるようになる。
内容はミニゲームも兼ねており、コマンドを選択しながらゲージを調節しつつ一定まで上げていくというもの(ゲージの上がり具合はキャラによって異なる)。
すると段々と体が温まってくるので、その状態のまま、のぼせる前に主人公と相手が共に体が温まったタイミングで浴室を出れば、支援値が上がるとともに「血行促進・大」が付与される。また、2人のうちどちらかだけが体がいい感じに温まった状態で出れば「血行促進・小」が付与される。この効果が付いた状態だと、その節の間だけだが教員研修/高度教練や個別指導で得られる技能経験値が上がりやすくなる。
のぼせかけても、1回だけランダムで持ち直す場合もあり、支援レベルが高いほどその確率は上がる。
だが、どちらかがのぼせるか、あるいはいい感じに温まる前に出た場合は失敗となり、支援値が上がるだけで「血行促進効果」は付与されない。
ちなみに主人公がのぼせてしまうと(別にステータスが下がるなどのペナルティは無いが)上がった後でもしばらく真っ赤な顔のまま、ホカホカと湯気を立て続ける羽目になる。 - 武闘大会:過去作での闘技場に当たるが、参加にあたり掛け金、及び負けても命は取られない。仲間のうち任意のキャラ1人を選び参加させ、優勝すれば賞金と(その節最初に優勝したときのみ)賞品を獲得できるほか、主人公は「指導経験値」も上がるが、出場させてもそのユニットは経験値を獲得できない。「行動力」が残っている限り1度の散策で何回でも参加できる。なお主人公自身は追加クエストを受注した際の1度きりしか出場できない。
大会は種目別*7になっており節ごとに変わり、その種目の武器・魔法を装備できるクラスなら誰でも参加できる。対戦相手はモブがほとんどだが、第一部のみ他の学級の級長やスカウトしていない(できない)生徒と当たることもある。また、途中の任意のタイミングで合計2回体力回復の機会がある。武器・魔法は一番威力の低いものに固定されており、プレイヤー側のHPが0になるか、決着が付かずに5ターン経過してもこちら側の負けとなる。
余談だが、武闘大会専用のボイスは用意されていないので、ボイスは全て通常の戦闘の際のものが流用される。だがこの仕様のせいで、特に戦乱のさなかである第二部で出場すると、命のやり取りをするわけではなくただの大会なのに殺伐とした雰囲気になってしまうという現象が起きる。 - 一緒に料理:1度の散策につき1回だけ、任意のキャラ1人と上げたい能力に応じた食材を選んで料理をする。設定上料理下手なキャラと組んでも失敗に終わる事は無いのでご安心を。
選んだキャラとの支援値と主人公の「指導経験値」、及びその節の間だけだが作った料理に応じた仲間全員の能力が上がる。
なお料理の出来不出来が問われたり、それにより能力の上昇が左右されたりはしない。各キャラの料理の得意不得意は、獲得できる支援値と「指導経験値」に影響する。
余談だが、アネットがフェリクスとの支援C冒頭で口ずさんでいるのは、このコマンドを実行中に流れるBGMに彼女が歌詞を付けた歌。 - 合唱練習:1度の散策につき1回だけ、任意のキャラ2人と聖歌の合唱をする。第一部のみ、スカウトできない・していないキャラも誘える。参加したキャラの信仰の技能と主人公の「指導経験値」、加えて支援関係を結べるキャラ同士の場合は支援値も上がる。「合唱祭」の日にはより多くの経験値を獲得できる。
なお、これは「教育」や「教員研修」ではないので、信仰の「才能開花」がある主人公及びドロテアが合唱練習を通じて「才能開花」に至ることはない。 - お茶会を開く:詳細は下記「お茶会」の項を参照。
このほか、節限定で開かれる催しもある。
○スカウト/課題協力
士官学校編(第一部)限定の要素で、散策にて行う。
ただし「スカウト」コマンドが表示されないキャラ(他の学級の級長及びその腹心、ルート限定キャラ)に対してはスカウト、課題協力の要請どちらも行えない。
スカウトにあたっては、主人公にある程度の能力や技能が求められる。
生徒の得意分野になっているケースが多いが、これから教わりたいと考えているらしい技能など様々。
スカウトの声掛けができるのは1度の散策につき1回だけで、断られたらその散策の間はそのキャラを勧誘できない。条件を満たせるようにして次回以降の散策で出直そう。
スカウトの成功が近くなると、断られる事自体は変わらないものの断りのセリフが変わり、主人公の学級に少し興味を示すようになる。
また、好感度を上げる事で条件が緩くなっていき、更には特定の条件の下で確実にスカウトできるキャラもいる。
主に支援Bまで進めるとキャラの方から主人公に移籍したいと申し出てくる事もあるが、逆に特定の条件の下ではスカウトできなかったり、永久離脱するキャラもいたりする。
他の学級の教師や騎士団の一員でさえも自分の学級に協力して貰う、という形でスカウトできるが、教師としては後輩に当たる主人公から授業を受ける様子はいささかシュール。
ちなみに、スカウトすると全員が武器と傷薬ほか、身分などに応じたアイテムを持参する。*8
スカウトしたキャラは、一部の例外を除き基本的には第二部でも引き続き味方として登場する。
第二部で当初登場しないスカウトキャラは、様々な事情から一旦敵として登場するも、主人公で倒す事により戦闘後に説得でき自軍に復帰する。
また、スカウト対象のキャラには「課題協力」を頼む事もでき、その節に限り誰か1人だけを自軍ユニットとして出撃に連れて行ける。
スカウトとは異なり課題協力に条件は無いので断られず、その散策の間に既にスカウトに失敗していても協力はして貰える。
課題出撃以外のフリーマップにも出撃させれば、そのキャラと自軍ユニット間の支援値を稼げる。
また、課題協力特有の仕様として、キャラに何かしらの行動をさせるだけで主人公との支援値が上がるようになっている。経験値がもったいない為、積極的に敵を倒させるのは少々ためらわれるが、釣り役や削り役、連携攻撃や後方支援などで多少は戦いに参加させたほうが良いだろう。
しかし、ステータスやプロフィールの閲覧はできるが、持ち物管理~兵種変更などの身支度はできず、経験値も一切入らない。
なお、課題協力時であっても、クラシックモードではキャラのHPが0になれば容赦なくロストする為、戦力にならないようならあまり前に出さないようにしたい。
ちなみに第一部での模擬戦に際しては、この時敵として登場するキャラにあらかじめ課題協力を頼んでおくと、敵として出現せずモブに置き換わる小ネタもある。ただし課題協力を要請したキャラは当日に出撃できない。
ちなみに、第二部で敵対する生徒をわざとロストさせた場合は、それ以降のスカウトができなくなるだけで、モブとの交代は起こらない。
○お茶会
各キャラの誕生日、及び散策にて行える行動の一つ。
茶葉系のアイテムを消費してキャラと交流する、いわゆるパルレの系譜。招待したキャラとの支援値が上がる。
誕生日のお茶会は、休日に当たっていない日でもキャラの誕生日が来ると「お茶会を開きますか?」と訊かれて「お茶会を開く」を選べば始まる。お茶会は開きたくないが支援値は上げたいなら200Gを払って「お祝いの花を贈る」を、前者2つともする気が無ければ「何もしない」を選ぶ。
なお、第一部でお茶会が解禁されるまでの間に誕生日を迎えるキャラの場合、あるいは解禁後であっても茶葉系のアイテムがひとつも無ければ当然「お茶会を開く」選択肢は出ず、「お祝いの花を贈る」か「何もしない」かの2択だけ。また、主人公が招待される側になることはない。
散策においてのお茶会は「行動力」が残っている限り何回でも開催でき、しかも他のアクティビティとは異なり同じキャラを何度でも誘える。
自学級のキャラは解禁直後から誘えるが、他学級のキャラを誘うには支援C以上である事が条件。支援レベルが高いほど誘いに応じてくれる確率が上がるが、支援A以上でもまれに断られてしまう場合がある。確実にお茶会を開きたければ、セーブ&ロードを活用すると良い。
始まる前にまずはどの茶葉にするかを選ぶ。この際、相手の好みの茶葉や高級な茶葉にすると、会話前に特殊なセリフが挿入される(セリフはそれぞれ異なる)。こうすると無条件に加点され、選択肢を1つ間違えてもPERFECTに進める。
また、支援A以上の相手は中庭ではなく自室に招く形になり、"見つめる"時に喋るセリフのパターンも増える。
そして、3つの選択肢*9から適切なものを選んでキャラと話が弾み、3回とも達成できればPERFECT TEA TIMEに突入。お茶を堪能するキャラを心ゆくまで眺めたり贈り物をしたり笑わせたりからかったりもできる。このときリアクションは必見。
また、退席されずにGOOD以上の結果になると、確率で主人公と相手の魅力がアップする。ただし1キャラ1節につき2回まで。
逆に、間違えた選択肢を連続で選ぶと沈黙が流れ、早々に帰られてしまうが、親密度が下がるなどのペナルティは無い。ちょっと心に来るだけで。
各キャラの好みの話題については、プロフィールや支援会話が参考になる。
その他ちょっとした小ネタとして、支援レベルが上がるにつれてテーブルの上の茶菓子が次第に豪華になっていく。
他、作中世界ではコーヒーと思しきものは「テフ(豆)」と呼ばれており、紅茶の茶葉*10と同じく贈り物アイテムにもなっているが、これを飲用する機会は無い。紅茶のほうが種類も豊富で身分を問わず広く人口に膾炙しているようだ。
『無双 風花雪月』ではお茶会は開けないが、相当するアクティビティとして「遠乗り」がある。
お茶会は第一部7月(EP.3)に発生する、とあるクエストをクリアする事で解禁される。
……が、この時点でローレンツをロストしているとクエストが達成できない*11事になってしまう。
ただし、クエスト未達成でもお茶会ができないのは第一部の間だけで、第二部に突入した時点で自動的に解禁される。
また、散策以外の休日の過ごし方には以下の3つがある。
1 講習
主人公と生徒が一緒に他の教師の授業を受け、技能を伸ばす事ができる。
さらに、講習を行うキャラの技能レベルと、講習を受けるキャラの技能レベルに差があるほど獲得できる経験値の量が増える。
主人公の技能を伸ばせる貴重な機会だが、主人公自らが講習を開く場合、自分には経験値が入らない。
(受ける講習をプレイヤーが選ぶ)主人公以外の講習参加者は、その講習を受ける事で上がる技能の種類と「目標設定」の内容で決まり、「やる気」ゲージの高さも影響する。
講習参加者は技能経験値の獲得のほかに「やる気」が上がる効果もある。
なお主人公には「やる気」が無い(別に変な意味ではなく、そういう名前のステータスが設定されていないだけ)。
第一部では(主人公を含む)教官や教会関係者が担当する講習しか開講されていないが、第二部では自軍に所属する全員から受けられるようになる。各々らしさ溢れる講習内容の説明文も面白いので、全員分読んでみるのも一興。
講習で上がる技能の種類は、講師の「才能開花」の有無などは関係無く、講師ごとにもともとの得意技能のうち2種が固定されている。
散策なら色々できる上に「やる気」も上げ放題だし、出撃ならもっと自由に技能を鍛えられるので、ゲーム内効率という点では難が多く選ばれにくいコマンドかもしれない。
だが講師を選んだら一瞬で終わる性質上、リアル時間の効率は非常に良いので、最善を突き詰めない周回などでは有用だろう。
2 出撃
フリーマップやクエストマップ、外伝をプレイできる。初期位置が違うだけでマップの使い回しが多い事にツッコんではいけない。なんでエドマンド辺境伯領にある森とブリギットにある森の様子が全く一緒なんだよ。
出撃の際には「出撃行動力」(散策で消費する「行動力」とは別のもの)を1回分消費する。なお難易度ノーマルに限り、これを消費せずに出撃できるマップが選べる。
クエストマップへの出撃にはあらかじめ散策時にクエストを受注しておく必要がある。
外伝は一定期間内*12に自学級に特定のキャラが在籍していれば出現する。外伝ごとに期間が定められていて、それを過ぎるともうその外伝には出撃できなくなる。
各外伝の説明文にはそれに関わるキャラの顔グラとストーリーが表示され、大抵の場合そのキャラは強制出撃となる*13。もしも出撃する時点においてそのキャラをルート分岐の関係上などの都合でまだスカウトできていなくても、この戦闘中だけは自軍ユニット扱いとなり操作できる。ただし、持ち物の変更などはできず経験値も入らないなど「課題協力」に準じた仕様となる。
学級選択だけで必ず出現する外伝がある一方で、主人公との支援レベルを一定以上にしておいたり、果ては学級も違えば支援すら発生しないので接点が皆無であるキャラたちをスカウトしたりすることでしか出現しない外伝もある。また、級長及びその腹心(ヒルダを除く)絡みの外伝はそれぞれのルート限定の要素となる。
第一部または第二部のいずれかでしか発生せず、その間に攻略しなくてはならないものがほとんどだが、例外としてヒルダ&ツィリルの外伝のみ、第一部でクリアしていなくても条件を満たせば第二部に機会を持ち越して挑戦できる*14。
3 休養
全ての生徒の「やる気」と、一部の武器の使用回数を回復できる。
……だが散策や出撃に比べると旨味は少ない。
「行動力」が不足しがちな序盤ならまだしも、ゲームが進みできる事が増えるにつれデメリットの方が目立ってくる。
天帝の剣をバカスカ使いまくってしまった、周回プレイの終盤になりもうやる事を既にし尽くしてしまっていて散策が面倒、といった時くらいにしか使わないのではなかろうか。
○教育
もう一つの本作の特徴である、平日に行われる生徒の教育。ゲーム上では週の頭に一週間分*15をまとめて行う。
選んだ生徒の技能を集中的に伸ばす「個別指導」、ランダムで技能を伸ばす「お任せ指導」、キャラ同士でペアを組んで特定の技能を伸ばしつつ絆を深める「グループ課題」、そして生徒が自習によって自ら伸ばす技能を設定する「目標設定」がある。
このうち、「目標設定」(と「資格確認」)は通常のメニューからでも行える。
「グループ課題」は3種類あり馬術、重装、飛行から1種類だけ選んで実行する。技能経験値及び出来次第ではアイテムや報酬も獲得でき、更に支援関係を結べるキャラ同士の場合は支援値も稼げる。
そしてここでも「食事に誘おう」のようにペアによっては特殊会話が発生し、その時点での支援段階などによって変わるテキスト差分も楽しめる。
「個別指導」は、任意のキャラの技能を1つ選んで伸ばす事ができる。
キャラには「やる気」ゲージがあるが、ゲージが空のキャラに対しては「個別指導」が実行できない。
1度指導するごとにゲージを消費し、加えて支援値も上昇する。ゲージが満タンの状態なら原則4回まで実行できる。ゲージが1~3の状態であっても指導はできるが、低いほど「BAD」が出やすくなってしまう。
ただし、「PERFECT」や「BAD」が出た際に「ほめる」「しかる」「なぐさめる」などのコマンドが現れる事があり、そこで各キャラクターに応じた適切な選択肢を選ぶと「やる気」が1回分回復する(同じコマンドでは1回限り)。
一度の教育で「個別指導」ができる人数は、主人公の「指導レベル」に応じて増えていき最大で7人。
「やる気」ゲージが空のキャラがあまりにも多いと、指導回数を使い切る前にその週の指導を打ち切らなければならず、各キャラのゲージ管理も重要な要素。
また、生徒には得意・不得意があり、指導をしても伸び悩む技能もある。縛りプレイの一環として、あえて苦手な技能だけを鍛えさせるドSな先生もいるとかいないとか。それも難易度ルナティックで。
しかし、生徒によっては「才能開花」に至れば当初は普通、または不得意だったが得意になる技能も設定されている。
「才能開花」が見込める技能の目印は、その技能のゲージの横にある3つの☆マーク。指導を一定の回数重ねる事で1つずつ点灯していき、3つ全て同じ状態になれば達成となる。この時限定のリアクションも必見。
「やる気」ゲージは、散策時に「一緒に食事」をしたり、その節の最初の教育時に受ける質問に適切な回答をしたりする事で回復できる。
前者なら、嫌いなメニュー以外を出せばそれだけで一気に満タンにできる上、支援関係を結べるキャラ同士の場合は支援値も稼げる。
後者については、質問者本人のほかに付添人1~2人が一緒にやって来る場合もある。付添人はこの時に喋らないが、質問者本人に回答したときに横で取るリアクションによって概ね受け止め方が判る。最も適切な回答を選ぶと質問者だけでなく付添人の「やる気」も少し上がる場合が多いが、回答次第では逆に付添人のものだけ上がることもある。なお、散策中の「悩み相談」とは異なり制限時間は設けられていない。
加えて、何度も利用できる方法ではないが、散策中にキャラから話しかけられたり、あるいは「〇〇が話したがっています。応じますか?」「〇〇の様子が気になる…会いに行きますか?」と表示されたりしたときに「はい」を選んで支援会話を発生させる、または課題出撃ないし外伝でMVPを獲得したりする事でも満タンになる。主人公が出撃でMVPを獲れば仲間全員のやる気がアップする。
教育を受けられる仲間を全員ロストさせてしまうとモブの兵士二人が指導に参加する事になる。
この場合その週の教育が終わったら「技能が成長した人物がいません」と言うメッセージが表示される。
○指導レベル
教育で個別指導ができる人数や散策の際の「行動力」の増加など、多岐にわたる面に関わってくる要素。Eから始まり、A+が最大となる。
釣りや合唱練習で得られる「指導経験値」によって上がっていく、主人公にとっての「武器レベル」。
○「魅力」パラメータ
新システム「計略」(後述)の威力と命中率に影響する。
それ以外では、第一部で主人公が一部キャラをスカウトする際や、学園行事として行われる学級対抗の舞踏会に出場する生徒が優勝できるかどうかに影響する。
○使用武器のクラス依存の撤廃
従来の作品では扱える武器がクラスごとに決まっており、それ以外を持たせること自体はできても装備はできなかったが、本作ではこの縛りが撤廃されている。
よって、これまでは改造などでしかあり得なかったクラスと武器の組み合わせ(例として弓使いのドラゴンナイト、槍や斧も振るうソードマスターなど)が実現する。
ただし育成の自由度が高くなったとはいえ、キャラごとの得意不得意などを考えながらどの武器を扱わせるかを決める必要がある。
更に、魔法を扱えるのは一部のクラスに限られており、その他騎兵や飛行兵は下馬しないと籠手を扱えないなどの細かい制限が設けられている。
○三すくみの事実上の撤廃
本作において武器同士の三すくみは事実上撤廃されている。
使用武器が自由になったこととの兼ね合いだと思われる。
ただし、スキル「○殺し」(「○」には剣など武器の種類が入る)が使用条件など諸々からその代わりとなっている。
難易度ルナティックでは、殺し系スキルの上位版「○殺し+」が半ば標準装備となっており、武器の相性を考慮せざるを得なくなる。
○資格試験/クラスチェンジ
本作では兵種は初級・中級・上級・最上級の4段階に分かれていて、クラスチェンジを行うには、学園ものだからという事かそれぞれの段階ごとに試験を受けて合格する必要がある。
さらにレベル制限と技能制限があり、レベル制限を満たしたうえで技能レベルから算出される*16合格率が30%以上とならなければ試験を受ける事すらできない。過去作のようにLvが一定以上になったらクラスチェンジアイテムさえ使えばOK、とはいかないのだ。
試験を受ける為には、ランクに対応した「〇級試験パス」というアイテムが必要で、これらは道具屋で買える。例外として、闇魔法系のクラスの資格試験を受けるには「闇魔法試験パス」という店売りしていない専用パス、DLC職(特級職)の受験には「地下試験パス」がそれぞれ必要になる。
なお、初期兵種である「貴族」「平民」及びイベントを経て就く兵種は「特殊職」に分類される。
資格を取得した後は、メニューの「兵種変更」でいつでも変えられる。出撃準備画面でも変更できる為、マップの地形などに応じて有利な兵種を使い分けるという戦略も取れる。
技能制限はクラスごとに様々だが、レベル制限は兵種段階で一様で、初級職はLv5、中級職はLv10、上級職及び特級職はLv20、最上級職はLv30で受験資格を得る。
Lvが足りていても技能が足りずに試験に落ちたり、逆に技能が足りていてもLv不足で受験できなかったり、という事も。
原則、資格試験は1キャラにつき週に1回(休日の行動選択画面で)しか受けられないが、課題出撃の直前のタイミングでも受けられるので、月(節)に3~4回ほど受験するチャンスがある。
なお、確率が絡むので「失敗したらリロード」という手が当然有効だが、結果は週開始時に確定しており、外れている場合は次週を待って再挑戦する形になる。盗賊やブリガンドといった、いかにも頭を使う事に縁が無く「試験だぁ?そんなもん知らねえなヒャッハー!」とか言いそうな印象のクラスさえ、この世界では試験(しかも筆記)を受けて合格しないと就けない点が微妙にネタにされる事も。
クラスごとにキャラの成長率に補正が掛かるが、上位クラスの方が基本的に補正が高い為、規定Lvに達したらすぐにクラスチェンジしてより高い補正を受けられるようにした方が良い。
一方、兵種経験値をためてクラスをマスターする事で各兵種に対応したスキルや戦技を修得できる為、上位クラスになれるLvになっても現在のクラスをマスターできていなかった場合は、スキル目当てに現クラスのまま育てるか、または成長率目当てにすぐ上位クラスに切り替えるか、クラスチェンジのタイミングを見極めなくてはならない。
その為生徒の指導をする時は、将来を見据えて伸ばす技能を定めていく必要がある。先生の腕の見せ所だ。
なお、本作の最上級職は、上級以下の純粋な上位互換というケースは少なく、複数の技能が求められる複合職といった趣が強い。
その為、育て方によっては最上級を目指さずに、上級のまま終章まで運用しても何ら不都合は無い。
最上級というネーミングに惑わされて無理に転職させると、かえって使い勝手が悪くなる事はままある。最上級職の適性に合致するキャラを見定めた上で資格試験を受けさせるようにしたい。
こうした仕様故に、本作ではクラスチェンジしてもレベルが1にならない(上限は99)。
更に、主人公と生徒キャラは能力が1つでも限界に達しない限り能力上昇も2ピンが保証されている
(その他教師やセイロス騎士団などのキャラは、従来通り運が悪ければそれ以下の成長になる場合もある)。2ピンでもキャラがやたら不満そうなコメントをするのはこのせい。
余談だが、他学級の生徒らも節をまたぐと成長していて、Lv5で初級職、Lv10で中級職にクラスチェンジしている。どの兵種に進むかはユニットごとに決められている。
しかし、自習分の技能経験値はデフォルトの得意技能にしか入らず、LVアップの度に能力値・技能経験値が再計算される仕様がある。
その為、修道士からメイジになったドロテア*17がライブを忘れたり、修道士からプリーストになったマリアンヌがブリザーを忘れたりといった現象が起こる。
なお、これらのキャラを修道士の段階でスカウトした場合、理学または信仰の(得意ではないほうの)技能LvがD以上の状態で加入するので少しだけお得。
また、同様の仕組みで初級職が戦士のキャラは、斧術・弓術・格闘術LvD以上*18が保証される。(得意・不得意は問わない。)
それから、再計算の仕様がある為、例えば中級職がソシアルナイトのキャラ*19は、HP・力・技・守備が素の期待値よりも若干高くなる代わりに速さが低下するといった一面もある。
速さの値にこだわりがあるなら、これらのキャラも中級職になる前に(あるいはなるべくLvが低いうちに)スカウトしなければならなくなる。
……とはいえ、最序盤でのスカウトはクリア特典を利用しないと厳しい為、キャラの加入時期を気にするのは主に2周目以降の話になる。
○副官
『ファイアーエムブレム 覚醒』(以下『覚醒』)のデュアル・ダブルや『if』の攻陣・防陣に似たシステム。
そのマップに出撃しないキャラを、出撃するキャラ1人につき1人副官として付ける。出撃するキャラと副官に付けたいキャラの移動タイプが一致している事が条件。「留学」機能でやって来た留学生も副官に設定できる。
「指導レベル」を上げる事で合計最大3人まで選べるようになる。
副官は被ダメージ、ロスト、武器・魔法の回数消費を全て免除される(この仕様のため、デビル系武器ほか、紋章を持たない副官に魔道具を持たせずに「英雄の遺産」を振るわせてもダメージは負わない)。
副官が行える事は副官のクラスによって違い、追撃、ガード、回復のいずれかで、副官設定の際に表示されるアイコンによって判別できる。経験値及び支援関係を結べるキャラ同士の場合は支援値も稼げる。
ただし、デュアルなどとは異なり「前衛がピンチの際に後衛と交代して凌ぐ」といったように副官を前に出す手は使えないし、副官の武器も出撃中は持ち替えられないのでブリーフィング画面で装備したいものを整えておく必要がある。
加えて、ロード画面の説明で「まれに追撃する」と明示されているように、毎ターン必ず仕事をしてくれるわけではない。当てにしすぎず、動いてくれたらラッキーという程度に捉えておくのが吉だろう。
また、副官の交代タイミングは出撃前のブリーフィングのユニット選択画面においてだけで、デュアルなどのように任意のタイミングで組んだり解除したりはできず、組み合わせを変えるには出撃前からやり直す必要がある。
○騎士団
新たな戦闘要素の1つ。
ユニットの指揮レベル、及び移動タイプに応じた部隊をユニットに配備できる。
これまでは『覚醒』などのように「1つのマスにユニット1人ではなく、そのユニットをリーダーとした兵士がいる」という裏設定もあったが、今回はそれを実際に形としたもの。
戦闘画面でズームビューにすると『FE無双』っぽい画面になってわかりやすい。
配備に当たっての条件は上述の2点だけで、特定のユニット専用の騎士団は無く、また自軍と配備したい騎士団の所属する勢力が一致していなくても問題ない。このため、例えば帝国と敵対するルートにおいても帝国出身の騎士団は雇えるし、逆もまたしかり。
入手条件は外伝やクエストのクリアほか、特定のマップで特定の地点に特定のユニットを待機させること、「留学」機能の潜伏訓練を行うことなど様々。説明文からは各騎士団の背景が少しだけだが読み取れる。
騎士団ギルド(ショップの一種)で雇用し、各ユニットに配備(=装備)する事で各種戦闘力が強化されるほか、計略コマンドが使用できる。計略の効果と使用回数は騎士団によってそれぞれ異なる。
騎士団には「戦力」という数値が設定されており、ユニットがダメージを受ける事で戦力は減っていき、0になると騎士団の効果は完全に失われる。
戦力が1でも残っている限りパラメータ補正はそのままで、計略も問題無く使える。戦力低下に伴って補正値が下がったり、計略の性能が落ちたりはしない。
減った戦力は散策の際または出撃前のブリーフィングの騎士団ギルドにて補充する。全滅しても普通に補充できる。 また、ユニットと同じように戦闘後経験値が入り、レベルアップする事で強化される。総じて特殊な性質を持つ装備品という感じ。
一応、騎士団の最大所持数は200だが、周回プレイでなければカンストはしない。
プレイヤーが選んだルートによって雇える騎士団の種類が変わるのも特徴(それぞれの学級・勢力に所縁のある部隊が雇える)。クエストや外伝の報酬として手に入る事もある。特に外伝で得られる騎士団は、配備に要求される指揮Lvが高い代わりに補正・計略ともに高性能な場合が多い。
なお、本作の味方ユニットは士官学校で用兵についても学んでいる生徒や、既に部隊を率いている騎士など、設定上騎士団を率いていてもおかしくないよう、何らかの理由付けがなされている。
例えば、一匹狼の剣士といった従来の『FE』シリーズの定番要素を持つキャラは、そのままの形では部隊を率いる将としては不自然なので、士官学校の生徒としてキャラ設定をアレンジされている。
○計略
騎士団を配備している時にのみ利用できる能力。敵への攻撃や仲間のサポートなど、騎士団によって様々な効果を持つ。
数に物を言わせた集団攻撃というわかりやすいものから、移動力を上昇させる便利なもの、戦場のど真ん中でお茶を飲んで能力を上げるという変わり種まで色々。
攻撃系の計略はシリーズでは珍しい範囲攻撃で、最も基本的な計略でも2マスの範囲を攻撃できる。
ただし、発動の対象に選べるのは1体のみで、発動対象以外の攻撃範囲内にいるユニットのHPは0にはならない(=倒せない)。
また、計略による攻撃を仕掛けた際は反撃を受けないという特徴もある。
攻撃系の計略を受けたユニットは、次ターンまで全能力-10%のデバフが掛かり、(騎士団持ちなら)騎士団の補正も消えるほか、移動ができなくなる*20。
1ターンで処理しきれないほどの敵兵がまとめて進軍してきた際の足止めに重宝する。特に高難度では必須に近い。
後述の「魔獣」の注意を引きつける効果もあり、対「魔獣」用ツールとしての需要もある。
敵にもしばしば騎士団が配備されていて、敵将はもちろん一部のモブ敵さえも普通に使ってくる為、反撃狙いで待ち構えたら騎士団持ちに突っ込まれて計略で大崩れという事態も起こり得る。
なお、攻撃系の計略の威力及び命中率は、今作から導入された「魅力」のパラメータが影響する。
主人公や級長など魅力が上がりやすいユニットは計略発動要員及び計略受け要員としての役割もある。
余談だが、副官を連れているユニットが計略を使うと、演出上は副官も騎士団と一緒に計略に参加するが、計略の種類や内容によっては何故か副官だけ浮遊しながら突撃する(しかもどう見ても攻撃している感じではない)という珍妙なモーションが見られることも。
○連携
攻撃時に同じ敵を狙える仲間がいると能力にボーナスが付く機能。
計略の発動時にも適用され、戦闘前に「連携計略」のカットインも発生する。
なるべく多くのユニットに射程の異なる武器(弓や手槍など)を持たせておくと狙って発動させやすくなる。もともと遠近両用の魔道士系のユニットも参加しやすい。
特に長射程の魔法を持つユニットは、それを装備しているだけで戦場の広範囲に連携(支援)効果をバラ撒ける為重宝する。
敵の回避率が上がっている高難易度では、命中を補う手段として割と重要な要素。
支援関係を結べるキャラ同士の場合は支援値が上がる。キャラによってはここにも発動時のセリフの差分があり、例えば目上のキャラと連携するときにはですます調になる。
○武器種「籠手」
新たな戦闘要素の1つ。
『FE』初の「格闘」武器。これに伴い、格闘術を得意とする兵種も追加されている。
更に「素手格闘」のスキルがあれば武器無しでも素手(という武器扱い)で戦え、重騎士ばかりか果ては難易度ルナティックのラスボスさえ殴り倒せてしまう。そう、素手で。
武器威力は最低クラスだが、命中率が高めで、なおかつ勇者の武器の特徴であった「自分から攻撃した時には確定で2回連続攻撃」が共通仕様となっていて、追撃も出れば4回攻撃となる。
武器の耐久値は攻撃(が命中した)回数分減る仕様になっている。
ただし本作の武器種では唯一クラスによる装備制限があり、魔法職は基本的に籠手を装備できず、その他騎兵や飛行兵は下馬しないと籠手を扱えない。
おまけに武器威力が低いという性質上、素の力のパラメータが高いユニットでないと性能を発揮できない。
特にアーマー系の敵兵とも基本的に相性が悪いうえに、これらに特効のある籠手は無い。魔力依存の戦技「マジックブロー」を覚えているか、魔力依存の「オーラナックル」を扱えて魔力が高いキャラなら相性を覆せるが。
さらに間接攻撃についても、バトルモンクorバトルシスターにCCの上、兵種マスターを経て戦技「遠当て」を習得するまでは使えないし、敵から間接攻撃をされると反撃の手段が無いのが困りどころ。
とはいえ全体的に武器耐久が高めでコスパが良く、他の武器種より安いのも利点の1つ。
難易度ルナティックでは「○殺し+」の影響を受けにくいのも強み。
○戦技
『Echoes』でも登場した戦闘要素。本作ではHPではなく、武器の使用回数を複数消費する事で発動する。
習得する戦技はユニットと技能ごとに決められており「才能開花」によって習得する場合もある。
また、後述の「英雄の遺産」には専用の強力な戦技があり、使用者の宿す紋章(もしくは所持する魔道具)が武器のそれと一致すれば発動できる。ただし、魔道具を所持して発動する場合は武器消費が通常より多くなる。
戦技は種類によって威力、命中、必殺、回避、有効などの補正や追加効果が乗る反面、一部を除き追撃が発生しないという特性がある。
ぶっちゃけ、追撃できるなら大抵その方がダメージも伸びるし戦技より武器消費も少ないので、ダメージ面しか影響のない戦技は空気になりがち*21。
難易度ルナティックでは敵兵の攻速が大幅に引き上げられていて、通常攻撃では追撃が出にくいので、戦技に頼らざるを得ない局面が増えるだろう。とはいえ武器がその分壊れやすくなるのでご利用は計画的に。
○天刻の拍動
読みは「てんごくのはくどう」。名前こそ違うが、効果としては『Echoes』に登場した「ミラの歯車」と同様。既に終了した行動を1手単位で巻き戻し、やり直し出来るお助けシステム。
第一部EP2から自軍フェイズ中の任意のタイミングで使えるほか、いずれかの敗北条件を満たしてしまった際には強制的に発動する。散策中に行える「聖人像の強化」などにより使用回数が増える。
レベルアップ時の成長吟味にも利用できるが、今作では成長判定に使われる乱数が1回の出撃ごとに固定される仕様になっている。
つまり、低成長は回避できるが、良成長を引き直すには一旦退却して再び出撃する必要があるという事。
なお、本作では主人公が与えられている能力という設定であり、物語にも多少関わってくる。
○魔法
今作では『ファイアーエムブレム外伝』や『Echoes』と同じく、ユニットごとに決まった魔法を習得する形になっている。
更に白魔法、黒魔法、闇魔法に分かれており、闇魔法が使えるダークメイジは今作では男性専用クラス(このためDLC職の「ダークペガサス」は女性専用クラスゆえ「ダーク」とは付くが闇魔法が使えない)。
白魔法には信仰、黒魔法と闇魔法には理学の技能が関わってくる。
ただし前出の2作のように発動にあたりHPが削られるのではなく、1戦闘ごとに使用回数が設定されており、打ち尽くしても次の出撃時には全回復している。
とはいえ1つあたりの使用回数は控えめなので、習得魔法が少ない序盤は弾切れに注意が必要。
兵種によっては兵種スキルで特定の系統の魔法の使用回数や射程が増える。
運用面では、これまで通り射程の融通が利く点と安定した火力がウリだが、地形効果による回避率上昇を無視でき、さらに弓のように長射程になるほど命中率が下がる仕様の対象外である点も地味ながら大きな利点。
○魔獣
本作より登場した新たなる敵。
いわゆる魔物だが、1つのマスに収まらず、2x2の4マス、3x3の9マスなど、複数のマスを占有する巨大なユニット。恐竜、大きなトカゲ、鳥、オオカミ、ムカデのようなものなどがいる。
HPゲージを複数分持っていたり、広範囲に及ぶ「猛撃」を繰り出したりするなど、人間とは大きく異なる力を持って立ちはだかる。
「猛撃」は、自軍ユニットや騎士団持ちの敵ユニットが使う「計略」に近い性能で、当たると「動揺」状態になる。
更に、それぞれのマスには障壁が張られており、普通に攻撃をしてもダメージは通りにくい。
だが、障壁は攻撃を当て続ければ剥がせる上、全ての障壁を破壊すればアーマーブレイク状態となり、ダメージを与えやすくなるほか、鍛冶で使う貴重な鉱石も手に入る。
鉱石は店売りしていないものがほとんどな上、散策中にランダムで拾えたり、犬や猫と触れ合っているときに貰えたりするかどうか、というレアアイテムなので、積極的にブレイクを狙っていきたいところ。
また「降魔の日」には貴重な武器を持った魔物が現れる事も。
○紋章
かつて女神より力を与えられ、フォドラを救った英雄「フォドラ十傑」。
その子孫に受け継がれるのが紋章で、フォドラ社会においては王侯貴族の血筋。
加えて、聖者セイロスと共に戦った「四聖人」の紋章、それらにあてはまらない特殊なものや詳細が一切不明なものまで存在する。
紋章を宿す者たちは、その力でもって戦闘中にたまに特殊な効果を発動させることがある。更に大きさによって「大紋章」「小紋章」に分かれており、前者の方がより強大とされる。
士官学校に在籍している生徒には王侯貴族やその血を引く者が多い為、必然的に紋章を宿す者も多く集まっている事になる。
しかし、必ずしも全ての子孫に受け継がれるわけではなく、何代に亘って一族の誰も紋章を持たない事が続いたり、逆に紋章を持たない親から紋章を持つ子供が生まれたりという事もある。親ガチャならぬ紋章ガチャ。
そのメカニズムは未だ謎が多く研究途上で、作中では「紋章学」という学問*22の研究対象になっていて学者も多数おり、ハンネマンはその第一人者。また彼によれば、紋章と魔道には密接な関係があるという。
大きな社会的影響力を持つ事も含めて、『聖戦の系譜』(以下『聖戦』)のユグドラル大陸における聖痕に近い概念と言える。
フォドラに生きる人々の人生を大きく左右しうるものでもあり、ある者は数代ぶりの紋章持ちという事で期待を寄せられるも自分の志との間で苦悩したり、またある者は長男でありながら紋章を持たないばかりに廃嫡されたり……。
こういった紋章にまつわる様々な悲哀もまた、本作のエッセンスの1つなのかもしれない。
同盟ルートの最終マップで登場し、彼らが残っていると1人につきネメシスの全パラメータ+3、1ターンに1回だけだがネメシスが攻撃を無効化するバリアを貼ると超強化される。
なお、ラミーヌを倒すことでフィールド上の毒沼が解除される。
クロードに自身の先祖であるリーガンに挑ませると会話(?)が発生するが、子孫に話しかけられても反応する素振りを見せていないので意思疎通はできない模様で、他の子孫たちに至っては先祖と対峙させても何かしらのやり取りすら発生しない。
その他、ゴネリルやフラルダリウスのように、自軍にスカウトできる子孫と性別が一致しない者たちもいる。
- ブレーダッド(ダークナイト)
- ゴネリル(ウォーマスター)
- グロスタール(ビショップ)
- ダフネル(ホーリーナイト)
- カロン(エピタフ)
- ゴーティエ(グレートナイト)
- ドミニク(ドラゴンマスター)
- ラミーヌ(グレモリィ)
- フラルダリウス(ファルコンナイト)
- リーガン(ボウナイト)
○英雄の遺産
紋章と共に受け継がれる、強力な武具。
それぞれの武具に対応した紋章を持つ者が操る事で、その真価を発揮する。
持ち主の家系以外にも同じ紋章を持つキャラが一部いる為、その場合は遺産を受け渡すのもあり。
あくまで武器・道具として使うだけなら、一応紋章が無くても使えるが、使うたびに10ダメージを負う為命懸け(魔獣にはならないが)。デビル系の武器のように、残りHPを条件として発動するスキルを利用する際にあえて装備させるという運用もできるといえばできるが。
なお勘違いしやすいが、「その英雄の遺産に対応してはいないが、何らかの紋章自体を持ってはいる」のなら、追加の特殊効果が得られないだけでダメージは受けない。
もし紋章持ちでないキャラにダメージを負わせずに使わせたいなら、周回プレイ特典である「魔道具」を持たせる必要がある。
○名声値
ポイントのようなもの。クエスト達成時のほか、ゲームプレイ1周クリアごとに周回回数×10,000ptが獲得できる。
消費する事で様々な利点があり、周回プレイにおいて引き継ぐ事もできる。
主人公限定だがこれを使うことにより、性別を周回によって変えても、それまでの周回でマスターした性別限定クラスのスキルを、次回以降の周回で性別限定クラスに就いたまま使うこともできる。*23
【通常プレイにおいて】
- 聖人像の強化
- 周回プレイ特典の利用:「紋章アイテム」の引き換えや技能レベルなどの解放
【アビスにおいて】
- 異教の女神像関係:手持ちのアイテムを捧げて「名声値」を得たり、「名声値」を捧げてアイテムを手に入れたりする。
- 顔役に頼みごとをする:がらくた置き場や書庫が解放される。
- 占星術師に依頼する:第二部から解禁。顔役に頼んだ上で更にクエストをクリアすれば占星術師が現れ、「名声値」を引き換えにキャラ同士の支援レベルを上げたり、本作においては成立順ではなく蓄積された支援値順であるペアエンドの組み合わせを確定させたりできる。
ただし、後者は一周につき一組だけな上莫大な「名声値」を要求されるのでじっくり考えてからどうぞ。
○難易度とモード
難易度は当初はノーマル、ハードのみだったが、後のアップデートによりルナティックが追加された。ルナティックについての詳細は余談の項を参照。
モードはカジュアル、クラシックの2つ。前者はHPがゼロになっても次の章で復活するが、後者は従来通り喪った仲間が生き返らない「てごわいシミュレーション」。
なおクラシックモードでも、第一部のEP1とEP7のみ「この戦いは演習のため、戦闘不能になっても次の戦闘には出撃できます」という但し書きとともにキャラロストが免除される。
また、実は第一部全体においては全員がHP0=撤退で散策パートに引き続き登場するのだが、第二部では登場せず、その理由(失踪、死亡、戦いから離れるなど)がエピローグ文で語られるというユニークな要素が用意されている。
○ナレーション
各節の始めとエピローグ、及び課題出撃の際に挿入される。ちなみに前者2つには外国の絵本や宗教画を思わせるタッチの挿絵が表示される。
第一部ではフォドラの季節の移ろいや四季折々の人々の営みについて語られており長閑な印象だが、第二部ではやはり戦時中ゆえ戦況にまつわる事ばかりになる上、各章のタイトルコールの際には火の粉が舞い散るようになる。
シリーズ全体では第二部のような戦況ナレーションはおなじみの要素だったが、近年の作品では不採用の傾向があったので、復活を喜ぶ古参ファンも少なくない模様。
○戦死者の魂(※要ネット接続)
戦闘マップにおいて紫や黄色のモヤのようなものが渦巻いている地点は、そこでユニットが倒された傾向が多いマス。
紫の場合はここで多くの敵を倒すことが多いポイントで、その敵の武器を拾える。黄色の場合は味方がここで死にやすいという注意ポイントで、ここに立つと戦死した味方から計略や武器の使用回数が回復するなどの加護を受けることができる。ただし武器については、壊れているものだと回復しない。
なお、第一部のEP1とEP7はあくまで模擬戦につき、ネット接続をしていても戦死者の魂は出現しない。
○同窓会
守り育てた教え子との
まったく、懐かしい顔ぶれね……残念だわ
はじめての同窓会は
殺し尽くしてやる……!
血の雨が降った
酒の代わりに血を浴びるとは、とんだ同窓会があったもんだな
第2弾PVで明かされた衝撃の事実がこちら。時折不穏だったものの平和で穏やかだった学園パートから一転、凄惨な戦争が起こりかつての教え子や学友が敵となる事が示され、ファンの度肝を抜いた。ただし「血の同窓会」に「出席」するルートは2ルートだけなのは内緒だ*24。
ゲームのシナリオが進むと5年の歳月が流れ、大半のキャラも5年後の成長した姿で登場する事となる。
▷ ネタバレ絡みの余談
クラシックモードでも第一部の時点でユニットのHPがゼロになった場合は、ユニットとしてロストはしてもキャラとしては死亡せず、その後も一応学園生活を送っている。
設定的には戦闘を行うクラスの近くに騎士団が待機しており、危ないときには助けてくれるそうだ。
……が、その場合は5年後にも登場せず、クリア後の後日談は第二部開始までの間にそうなった理由が簡潔に示されるのみ。
マヌエラが「一度死の恐怖に晒された者は戦いを恐れるようになる」と言った通り、もう二度とそれを忘れられず、戦場に立つことすらままならない状態に陥ってしまう。
その後の戦争勃発後はキャラによって、負傷がたたって合流前に再起不能になっていたり死んでしまうだけでなく、中には婚姻に従って戦線を退くなど、普通のプレイだとなかなか見る機会が無いが地味にバリエーション豊かな理由付けがされている。
ちなみに殺し合いではない「学級対抗戦」のシナリオではHPがゼロになってもロストしない。クラシックでも同じなので覚えておくといいだろう。
この点にも関わってくるのが、本作の隠されたセールスポイントである膨大なテキスト差分。
例えば、第一部で他学級の生徒をスカウトしている場合、第二部の散策パートでは本来いない人物でもちゃんと節ごとの会話が用意されている。
その上で戦場で本来同じ学級だった生徒同士が相対すれば当然会話が発生したり、
支援会話の内容が本編や外伝、はたまた別の支援会話の進行に合わせて部分的に変化したり、
もはや個人ではすべてのテキストを見られないのではないか、というボリュームとなっている。
おまけにモブまでちゃんとシナリオの状況の変化に即した話をする。
しかもこれらがフルボイスなのだから驚きだ。
舞台、登場人物
『ファイアーエムブレム 風花雪月』の登場人物の項目を参照してください。
余談
- 本作は2010年代最後にして令和時代最初の『ファイアーエムブレム』シリーズ作品である。
- サブタイトルに四字熟語が使われたのはシリーズ史上初めて。
- 散策開始などの際に鳴るチャイムは、お馴染み『ファイアーエムブレムのテーマ』の一節。
- 早期購入特典として、『ヒーローズ』で男主人公(ベレト)を入手できた。*25
- 『おすそわける メイド イン ワリオ』には、本作のお茶会をそのまま再現したミニゲームが登場。ISが開発しているからこそのセルフパロディだろう。
内容は選択肢の中から褒め言葉を選ぶ、正しい文字列で構成された選択肢を選ぶ、というもののどちらか。
一見簡単そうだが、十秒程度という本家より更に短い制限時間の中で、ややこしい選択肢から正解を選ぶのはこれがなかなかに難しい。
- 第一部の赤狼の節(11月)のわらしべクエストに登場するアイテムの名前は、全て過去作のタイトルに由来している*26。
- 全員が喜ぶ贈り物アイテム「伝書ふくろうの羽」があるが、これは『ヒーローズ』に登場するフェーの羽かもしれない。実際、散策しているとそれらしいシロフクロウを見かける事がある。
- 本作もDLCによる追加要素は健在で、専用の衣装やフリーマップ、アイテムなどが順次追加されていく事が発表されている。
無料で更新、追加される要素もあるが、有料DLCによってクエストや衣装などが追加される。
- amiiboとも連動しており、散策中にamiiboスポットで読み込みを行う事で、周囲にアイテムが登場するようになる。
更に、『FE』関係のキャラを読み込むと、フリーマップで使えるBGMも増える。そのBGMはそれぞれのキャラの原作BGMである為、シリーズファンであれば手に入れたいところ。
- 2020年にはドラマCDが、2021年にはオリジナル・サウンドトラックが発売された。
- 2021年にテレビ朝日系列で放送された『テレビゲーム総選挙』のランキングでは、シリーズ最高の第23位を獲得した*27。
ちなみに、同番組では戦略性以上にキャラとの恋愛要素もフィーチャーされていたが、その煽りで(?)シルヴァン及びフェリクスとベレスの支援S会話の一場面(しかもフェリクスに至っては超直球の告白のセリフを言うシーン)が、ゴールデンタイムに全国のお茶の間で流れることとなった。
2020年には本作からベレト/ベレスが参戦。ステージの1つ「特設リング」におけるリングネームは、本編での異名そのまま「灰色の悪魔」。
勝利ファンファーレは『フレスベルグの少女~風花雪月~』の一節。カラーチェンジで級長たちの色、及び「なにかがなにかした」色になれる。
ホームグラウンドステージは当然「ガルグ=マク大修道院」で、時間の経過につれエリアが市場→大広間→連絡橋→大聖堂の順で移り変わり、またその背景にはエリアごとに以下のキャラたちが登場する。
市場:ディミトリ、ドゥドゥー、イングリット(&門番さん)
大広間:エーデルガルト、ドロテア、ペトラ
連絡橋:クロード、ヒルダ、ローレンツ(&ペガサスナイトのモブ)
大聖堂:レア、セテス、フレン
ただ、ヒューベルトと同じポジションである他の級長補佐(ドゥドゥー、ヒルダ、第二部での扱いを考えるならセテスも含まれる)が級長らと共に背景に出演している中、何故かヒューベルトだけ出演できなかった事でちょっとしたネタになった。「くくく……ハブられましたな」
参戦PVは本編のとある場面を下敷きにしているが、本来は非常にシリアスな上絶体絶命のピンチに陥っているので、モチーフとのギャップがすさまじい事に……特に事実上の進行役のソティス。あなた本編のこのシーンだと消える直前ですよ!?
それにソロンも「参戦は……闇をも食らうか」などと意味不明な事を呟いたり、大口を開いて驚いたりとどこかコミカルなキャラと化していた。
ちなみに、サークライはベレト/ベレスの参戦を予告する際、キャラ名は直接言わない代わりに『風花雪月』がシリーズ第17作目に当たるという事で指を使い二進法で「17」を表して示唆した。わかるか!*28
- 『TETRIS 99』とは、本作発売年の8月にコラボしたことがある。
イベント終了後の現在でも、ミッション達成によって獲得できるチケットと引き換えに本作の着せ替えテーマを手に入れる事ができる。
また同作では順位争いが進むにつれBGMが切り変わるが、着せ替えテーマに設定している場合51位までは『フォドラの暁風』、10位までは『天裂く流星』、残り10人以下になると『この世界の頂で』がそれぞれ流れる。
- ロード中の画面でBボタンを押すとドット絵の先生がジャンプする。またジャイロにも対応しており、傾けた方向に先生が動く。ロード中の暇つぶしに動かしてみるのもアリ?
- 2022年には、お茶専門店であるルピシアとのコラボレーション商品として、作中のお茶を再現した茶葉とカップ&ソーサーのセットが発売された。
- 更に発売から1ヶ月少々経ってから、無料アップデートにてファン待望のルナティックモードが追加された。今作は難易度ハードでもかなり易しめとの評価だったが、ルナティックは相応の仕上がりとなっている。
まず、今作では回数制限アリとはいえフリーマップが採用されているのでレベル上げが容易だったが、ルナティックではザコ敵から貰える経験値が激減するという調整がなされている(ついでにボスチクも大体できない)。
具体的には相手のレベルが高くても単純に戦うだけでは10も経験値が入らない。撃破してやっと20がいいところ。
その上敵のレベルがものすごく上がっている。2章からレベル10とか出てくる(自軍は良くて4とか)。もはや笑うしかない程に自軍とのレベル差がある為、
常時経験値にブーストが入る先生と級長、そして回復魔法で稼げる魔道士たちが戦闘の要になる。
また通常難易度では「普通に殴ればいいだろ」と言われて冷遇されていた応援系コマンドの重要性が上がっている。
デフォルトで応援持ちかつ多重バフもいけるアネット、早期から速さバフが掛けられるイグナーツあたりは戦場で叫び続ける事になりがち。
また、中盤以降は技や幸運がべらぼうに高いスナイパーや、スキルで常時必殺+10されるソードマスターやウォーリアーの必殺が脅威になってくる。というのも、主力武器の技能レベルが伸びきっていないと平均的な幸運値では必殺率が0にならないというケースが多発してくるからだ。
こういった理由もあり、上記の応援系スキルの中でも輪をかけて空気だった「幸運の応援(フレン、アロイス)」や、マヌエラの個人スキル「医務室の主」が大きな意味を持つシーンも出てくる。
第二の大きな変更点として、単純な敵の強化が挙げられる。
本作はマップが広めで強いキャラで蓋をする事が難しいのに、戦いは数と言わんばかりに四方八方からレベルの高い敵が押し寄せてくる。
その上雑魚敵にも騎士団持ちが増加。そして動かない系のボスは大体動く。散々弓でいたぶられたコスタスも動くし、死神騎士も「雑魚に興味はない」とか言いつつ殺しに来る。
その他細かい仕様も変わっているので敵の情報は逐一チェックしよう。
そして定番と言っても良いスキルの暴力も健在。
剣・槍・斧持ちが大概「○殺し+」とセットになっているのは序の口で、アーチャー系は皆揃って「蛇毒」をばら撒いてくるし、アーマー系は「金剛の一撃」でゴリ押してくる。
しかし基本的は兵種に応じたスキルが固定で増えているのみなので適材適所、きっちりユニットごとに対処できれば活路は見出だせるだろう。
なお、後述の通り今作はクリアデータ引継ぎができ、それらを用いれば劇的にとまでは行かないがある程度体感難易度を緩和できる。
というよりも『週刊ファミ通』のインタビューにおいて「引継ぎ前提のバランス調整である」と明言されている。
が、引継ぎをせずに最初から始めてルナティック(通称なしルナ)をいずれかのルートでクリアした場合は、その証としてタイトル画面が少しだけ変化するというささやかな特典がある。
我こそは、というMブレマーは是非挑戦してみてはいかがだろうか。
▷ クリア後には……
一度クリアした時のセーブデータを使い、クリア時のデータの一部を引き継いで新しくゲームを始める事ができる。
いわゆる「強くてニューゲーム」で、『FE』としては異例の要素。
引き継げる要素は、「名声値」「聖人像の強化段階」「雇用した騎士団と、そのレベル」「武器、道具屋の品揃え」など。
また、「名声値」を消費して「主人公の指導レベル」「各ユニットの技能レベル」*29「クラスをマスターした時のスキル、戦技」「支援レベル」を解放できる。
ユニットのレベルなどバランスを根底からぶち壊すような引き継ぎはさすがに無いが、「指導レベル=行動回数をMAXにする」「支援レベルを上げて、引き抜きできる他学級生徒を最序盤から全員揃える*30」「第二部で手に入る各ルート限定の強力な騎士団を序盤から使える」など、ゲームを格段に快適に進められるようになる。
他にも、2周目からはユニットの見た目や髪型の変更が増えるなど、特典は非常に多い。
本作は学園ものという事で、ゲーム情報サイト『GameSpark』において現役ベテラン教師に「担当するならどの学級?」と訊く記事が配信された。
その企画でインタビューを受けたのは、本作をプレイしていないどころかゲームそのものにもあまり縁が無いという、ガチのベテラン小学校教師である正島先生(仮名)。
しかし教師生活30年以上という経験は伊達ではなく、未プレイとはいえ生徒たちの背景をしっかり考察し、クリア済のプレイヤーも唸らせるほど的確な各学級への評価を下した。
▷ 具体的には
- 黒鷲の学級
- 貴族出身者が多い為、保護者の経済力が安定していて教育のレベルが高そう。一番担任したいのはこの学級
- エーデルガルトやフェルディナントのようにリーダー役の生徒が複数いると、お互いがお互いを高め合う
- ベルナデッタやリンハルトなど問題児もいるが、担任教師としてはクラス運営がやりやすく、バランスの良い学級。カスパルのようなタイプもクラスの潤滑油になってくれるだろう
- 青獅子の学級
- ほぼ全生徒の家庭環境に問題があり、教師の側から手を打ちづらい。生徒たちは悪い子ではないだろうが、この学級は敬遠してしまう
- 特に級長のディミトリは、能力が高いばかりに「自分が頑張らないと」と思いつめてパンクしてしまう可能性がある
- 生徒全員が問題を抱えているのならば、逆にそこを共通点として団結できるかも
- 金鹿の学級
- 生徒のやりたい事や好きな事が明確で、すごく面白い学級
- 他者との交流に消極的なマリアンヌ、社交的なようで猜疑心の強いクロードが心配
- 学芸会のように、生徒一人ひとりの得意な事、好きな事を活かせる行事で活躍できそう
しかし、そのインタビューの最後で「やっぱりゲームでは最後に3人(3学級)が手を取って戦うんですよね?」と先生が訊ねたところ、インタビュアーは「なりません。3人で殺しあう事になります」と無情な返答をすると……。
「なんでそんなことするんですか?」
先生はそんな当然の疑問を投げかけるも、インタビュアーは「今日はどうもありがとうございました」と強引に話を切り上げる。
納得しきれない様子の先生のコメントを最後に記事は終了しており、ファンの間では本作をあまりに的確に表している一言だとして話題になった。
そりゃあ先生にとって教え子たちが殺し合うなんて辛すぎるだろう。先生ごめんなさい。
一応、このインタビューの後に配信されたDLC『煤闇の章』で級長トリオの共闘は実現した。
とはいえ、時系列としては第一部の開戦前の話なので、共闘と言っても「ゲーム内で同時に使用できる」という程度の意味であり、やっぱり殺し合う事に変わりは無いのだった……
更にその後第二弾として、ゲーム中での先生の移動速度と正島先生の100メートル走のタイム(※ただし10年前の記録)のどちらが早いか比較する、というよく考えてもよく解らない企画に再び登場。
結果、先生のタイムの方が早かった為、インタビュアーに主人公に勝利した事についての感想を求められたが「(先生が)かけっこで廊下走るって、一番ダメですよね?」などと実にもっともなコメントをなさっていた。
しかし、インタビュアーは特に反応せずまたしても「今日はどうもありがとうございました」と強引に話を切り上げたのだった。
この重厚で残酷な鬱展開とリアルな戦争描写のシナリオは『聖戦』をも上回るとも言われるほど。
そして完全なルート分岐制という性質もあり、どんな選択をしても何かを取りこぼすことは避けられない。
あまりの辛さに、本作にも『if』のDLCである『インビジブルキングダム』のような大団円ルートが欲しいとSNSで要望するプレイヤーがいたほどだった、が……。
▷ 公式インタビューで
『ファミ通』インタビューで、草木原俊行氏は企画当初から「(大団円ルートを)入れる予定は無かった」とキッパリ発言していた。
「大団円ルートがあると、どうしてもそのルートが正解になってしまうというのが大きいですね。本作ではどのルートもこのゲームの正史であって、遊んでくれた方それぞれに自分の正史を決めてほしい」との事。
もはや今作(のシナリオ)に救いの道はありません。
前例の『if』は「ルート分岐を売りにしたのに結局大団円ルートありきになっている」という批判が目立った作品で二番煎じになるから、と詳しい理由を話している。大団円が不評だった件と戦争メインのストーリーを成り立たせるため、重厚なストーリーにするしかなかったという。このインタビューは賛否両論だったが、受け入れる者は多かったようだ。
追記・修正は同窓会で血の雨が降った経験のある方がお願いします。
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*2 ついでに、盗賊系クラスの「盗む」スキルが復活したのも同作以来。
*3 本作を店頭に陳列する際、シリーズ名もタイトルも微妙に間違えて『ファイヤーエンブレム花鳥風月』と紹介していた小売店が目撃されている。
*4 参加は任意。参加すると仲間からランダムで2人が選ばれ、合唱なら信仰の技能、食事会ならそのキャラの好きなメニューに当たれば「やる気」に加え、更に支援関係を結べるキャラ同士の場合は支援値も上がる。
*5 散策中に長い時間放置しておくと、昼から夕方へと空の様子が変わる演出はあるが。
*6 お茶会の開催や武闘大会参加を兼ねている為行動力を消費するクエストも一部ある。
*7 使える武器種or魔法の系統が決められている。
*8 貴族出身者(及びアンナ)は金塊、平民出身者は能力上昇アイテムである作物、教会関係者は「中級試験パス」、DLCキャラは全員「地下試験パス」。
*9 中にはキャラ限定で現れる選択肢もある。
*10 お茶会に用いる茶葉は様々な銘柄があるが、贈り物アイテムとしては単に「紅茶の茶葉」という名称で統一されており、お茶会のように相手好みのものを選ぶシステムではない。
*11 クエスト内容が「贈り物」システムを利用したもので、ロストした人物にはアイテムを渡せない状態になる為達成できなくなる。というか、クエストそのものが発生せず受注すらできない。なお、依頼人であるフェルディナントのロストは影響せず、クエストの受注はできる。
*12 発生時期は外伝によって異なる。
*13 NPCであるレアとソティスの外伝を除く。
*14 この2人は黒鷲の学級を選ぶとスカウトできるようになるのが第一部最終盤なので、その救済措置だろう。
*15 厳密には平日5日分。行事の割り込みがある場合でも指導への影響は特に無い。
*16 幸運の値も影響する。
*17 他にはアネット、リシテアらも該当。
*18 戦技「スマッシュ」「曲射」「バックブロー」も習得済になる。
*19 フェルディナント、シルヴァン、ローレンツ、レオニー。
*20 主にボス格の敵など、計略絡みのデバフを無効化するスキルを持つ敵は例外。
*21 もちろん、一撃で倒すことで反撃を防げる、追撃だと両方当てないと倒しきれないので一撃に賭けた方が成功率が高い、というような場合はあるが。
*22 現実にも同じ名称の学問はあるが、現実においては歴史学に近い。
*23 例として、ベレトでウォーマスターやダークビショップのマスタースキルを会得→次回以降の周回でこれらを引き継ぎ、グレモリィやファルコンナイトにしたベレスに「切り返し」「蛇毒」を装備させるなど。
*24 黒鷲の学級を選んだ場合、教会ルートでは勃発するものの自軍は蚊帳の外で参戦せず、帝国ルートではそもそも発生自体しない。
*25 現在は入手期間が終了している。
*26 「紋章学の謎の書」→『紋章の謎』、「麗しき聖人の系譜録」→『聖戦の系譜』、「火封じのお守り」→『封印の剣』『烈火の剣』、「光り輝く石」→『聖魔の光石』、「夜明けの軌跡の記録」→『蒼炎の軌跡』『暁の女神』(夜明け=暁)、「凄い目薬」→『覚醒』(目が覚める=覚醒ということだろう)、「白と黒の砥石」→『白夜王国』『暗夜王国』。また、最終的に手に入るアイテムを二人の人物が同時に欲しがっているが渡せるのはどちらか一人だけ、という点も『if』の筋書きのオマージュだろう。次回作『ファイアーエムブレム無双 風花雪月』では、これらのうち『麗しき聖人の系譜録』『紋章学の謎の書』の断片が読める。
*27 『FE』シリーズ作品では他にも『聖戦の系譜』が第94位にランクインしている。
*28 そもそも『FE』はナンバリングの概念が全く無いうえに位置付けが特殊すぎる『アカネイア戦記』の問題などもあり、ファンの間でさえ「何作目」と数える文化自体が希薄。17作目という数字を認識していた人すら稀であろう。
*29 ただし「才能開花」状態は引き継げず、技能レベルを最高のS+にしても更にまた12回の指導をする必要がある。
*30 支援レベルに応じて要求ステータスが下がる。大体Bくらいあれば大幅にハードルは下がり、B以上なら要求ステータスとは無関係で日数経過中に向こうから編入を希望してくる事もある。
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