白虹騎士団(電脳戦機バーチャロン)

ページ名:白虹騎士団_電脳戦機バーチャロン_

登録日:2018/08/28 Tue 21:49:35
更新日:2024/03/21 Thu 13:58:54NEW!
所要時間:約 20 分で読めます



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「電脳戦機バーチャロン」シリーズに登場する精鋭バーチャロイド(VR)部隊。部隊のイメージカラーは


オラトリオタングラム発売後、模型誌「電撃ホビーマガジン」で連載されたDr.ワタリこと瓦重郎(シリーズのプロデューサー)による「FRAGMENTARY PASSAGE」で初登場。


当時は小説や模型などといった外部作品でのみ登場する存在だったが、シリーズ初のコンシューマ専用タイトルである「電脳戦機バーチャロン マーズ」でついに作品内にも進出。
「バーチャロン版ミラー○ュ騎士団」などと囁かれていた設定に恥じない圧倒的な強さを見せつけ、プレイヤーに強烈な印象を残した。


ちなみにスパロボシリーズにもきっちり登場しており、これによる認知度面での恩恵も少なくないとは思われるのだが、なぜかあまり話題にされない。こんなの普通じゃ考えられない……




-【シャドウVR】-

白虹騎士団について知るには、まず前提として「シャドウVR」について知らねばならない。
なぜなら白虹騎士団、そして彼らが所属する「白壇艦隊」ホワイト・フリートは、シャドウVRを狩るためだけに存在する軍事組織だからである。


VRとは限定戦争用に人類社会で広く使用されている巨大ロボットだが(詳細はVRの項目を参照)、非人類起原のオーバーテクノロジーを基礎としているため、危険な欠陥のいくつかが未解決のまま運用されている。
シャドウVRが生まれる要因となるVirtual-onバーチャロン現象」もその一つで、VRの全機能のコアにあたる「Vクリスタル質」に因む構造的欠陥である。


Vクリスタル質には「活性状態におかれると、周囲の人間の精神と交感し、これをクリスタル内で模倣エミュレートする」という性質があり、パイロットはこの性質を利用してVRを操作している。
しかしこの交感が行き過ぎてしまうと、パイロットの精神が(場合によっては肉体ごと)クリスタルに閉じ込められてしまうという現象が発生する。
これがバーチャロン現象で、軽症なら短時間の意識喪失で済むが重度になると記憶を失ったり、最悪の場合精神が永遠に閉じ込められたまま帰ってこれず植物状態に…つまり事実上死んでしまうことすらある。
もちろん対策としてVコンバータの活性化に対しリミッターをかけてはいるのだが、逆に言えばその程度の対策しかなく、そのリミッターの能力すら超えて活性化してしまう事態が往々にして起こりうる。


この時点で既に相当ヤバい欠陥であるが、しかし実はこれよりさらに上がある。
バーチャロン現象の際、パイロットの憎悪、怨嗟、敵意といった負の感情、あるいはもっと深層にある混沌とした非人間性などが強く表出してしまった時、そのVRに危険な変異が起きることがあるのだ。
これが「シャドウ現象」であり、これによって変異したVRはシャドウVRと呼ばれる。もっとも、こうした通常VRの変異以外にもシャドウVRが産まれる原因はいくつかあったりする。


シャドウ化したVRは機体が黒く変色し、破壊衝動に突き動かされているかのような自律行動(暴走)状態となり、あらゆるものに対して敵意を向け、手当たり次第に攻撃してくる。
さらに厄介なことに、シャドウVRとはいわば「パイロットとVRが究極的にリンクした状態」であるため、変異前に比べて戦闘性能が劇的に向上する。
シャドウVRの「汚染度」、つまりシャドウ化の程度には個体によって差があり、汚染度の高い個体になるとその戦闘性能は最早常軌を逸した域に達する


逆に汚染度の低い個体なら一般の商用VRでもある程度の抵抗は不可能ではないが、しかしこの場合はまた別の問題が発生する。
シャドウVRには外部に対する一種の侵食作用があり、これと対峙したVRパイロットは憎悪、怨嗟、敵意、混沌といった負の感情を精神の奥底から強く引きずり出される。
そう、シャドウVRを相手にしても簡単にはやられないようなパイロットの場合、今度は逆に自身がシャドウVRへと変異してしまう危険性があるのだ。


要するにシャドウVRとは、言ってみれば「超強くて超硬くて超早いゾンビなのである。
その凄まじい戦闘力と攻撃性、ネズミ算式に増えていく性質から放置は絶対に許されない。しかし前述したように通常兵器でこれに対抗することは不可能に近い。




-【概要】-

そんなシャドウVRを迎撃、討伐するために存在するのが、企業国家「FR-08 フレッシュ・リフォー」が所有する白檀艦隊、そしてその麾下のVR部隊、白虹騎士団である。


バーチャロンシリーズの舞台となる電脳暦世界では、基本的に軍隊とは限定戦争という「ビジネス」のための営利武装団体のことを指す。
対して白檀艦隊は営利を目的とせず、純粋に任務達成のためだけ存在する組織であり、いわば本来の意味での「軍隊」に近い存在と言える。


そして地球圏最大の企業国家であるFR-08が採算度外視で予算をつぎ込んでいるだけあって、その強さはまさしく別格。
装備・人員・権限・情報など、あらゆる面で営利軍隊とは隔絶した超高レベルを誇り、規模こそ1艦隊ながら名実ともに地球圏最高の軍事力とみなされている。


特に対シャドウ任務の最前線にいる白虹騎士団の隊員、通称「白騎士」達は、元々技量・人格共に最高の人材が選抜されている上、過酷な対シャドウ戦でさらに研鑽をつんだことで、その実力はもはや「超人的」とすら称されるレベルに到達している。


また騎士団というだけあり、団員が「○○卿」という呼び方をされたり、純白のマントが制服にされていたり、普通の軍隊のような厳密な命令-服従関係があいまいだったりと、いささか時代がかった擬古的な一面も持っている。



-【保有VR】-

シャドウVR討伐と言う極めて危険かつ困難な任務に従事する白虹騎士団には、専用に開発された特殊なVRが配備されている。
確認されている機体は全てテムジン系だが、他の系列のVRを保有しているのかどうかは定かではない。


この騎士団専用VRは姿形こそ通常の商用VRと似ているが、設計段階からコストを度外視した全面的な高性能化が施されており、数値上のスペックからして全くの別物。
VRという兵器はその性質上、「コストをかけることで、際限なく性能が伸びていく」という特徴を持っている。
この為商用VRの数百倍、下手すればそれ以上のコストがかけられている騎士団専用VRの性能は、それこそ商用機とは隔絶したレベルに達している。


騎士団専用VRに共通する基本仕様としては


・「超高出力Vコンバータ」
VRの機能中枢であるVコンバータの出力は、防御力・攻撃力・機動性・索敵力など、VRの全性能にダイレクトに直結する。
騎士団専用VRのVコンバータは、厳選された高純度Vクリスタル質だけを用いた超高級専用モデルを使用しており、商用機とは比較にならないレベルの超高出力を実現している。


・「専用のコンバート形式で実体化」
VRはVコンバータ内のディスクに書き込まれた構造データを物質として実体化(リバース・コンバート)することで建造されている。
騎士団専用のVRは、商用VRでは(多分リスク/コスト的に)不可能な専用形式でコンバートがなされており、高出力Vコンバータと相まって圧倒的な基本性能をもたらしている。


・「対精神侵食機構」
シャドウVRが発する精神侵食波に取り込まれる、つまりミイラ取りがミイラになるのを避けるため、徹底したシャドウ汚染対策が施されている。


・「超贅沢な高級仕様」
機体設計自体にも、コストパフォーマンスを第一義とする商用機では絶対に採用不可能なレベルの高性能化を徹底化している。


などがある。


ちなみに配備期の型式番号は全て「VR-○○○」で統一されている。このVRとはつまりVirtua-Roidの略であり、「マスプロダクトなビジネスモデルとは違う、これこそが”本来の”バーチャロイドである」という矜持の現れである。



第一世代機 「VR-004 テムジン」

栄光の初代白騎士VR。


以後の後継機に比べると専用の仕様は少なく、単に商用のMBV-04系テムジンの超高性能アッパーモデルといった感じに近い。
もっともそのアップ具合は流石に騎士団専用VRといったところで、商用テムジンとは比較にならない程の性能を実現している。
具体的に言うと、第一世代VRでありながら第二世代VR*1軽く蹴散らせる程の性能を誇る。何それ怖い。


後に第二世代機であるVR-707が配備されると一線を引いたが、そのVコンバータはVR-707用として再利用された。




第二世代試作機 「XVR/RP-07/07 テムジン」

第二世代型テムジンの試作型。開発は「RP-07 リファレンス・ポイント」だが、FR-08と白騎士団からの大幅な技術供与も受けている。


第二世代型のテムジンはそもそも「白虹騎士団のVR-004を更新すべき新型テムジン」の開発計画が先にあり、商用のテムジンはそのデチューン仕様となっている。
つまりこのテムジンは騎士団用VR-707の試作機であると同時に、商用のMBV-707試作機でもある。


一から再設計されただけあって、VR-004に比べるとより騎士団の任務に特化した構造を持っており、特に対シャドウ汚染機構の進歩が著しい。


試作二号機のテストパイロットは白騎士のインター・バスケス。




第二世代機 「VR-707 Type a3 テムジン」

VR-004を更新した二代目白騎士VR。


XVR/RP-07/07によるテストの結果を対シャドウ汚染機構が著しく発展しており、
ガンダムMKIIのバルカンポッドめいた大型頭部プロテクター」
翼のようにもマントのようにも見える背中のグリンプ・スタビライザー」
といった、第三世代機にも受け継がれる白騎士VRの外見的特徴が確立された。


機体の中核であるVコンバータは、VR-004に使用されていたものを改修した上で再利用している。


ちなみにこのType a3では、主兵装に予定されていた武器がまだ完成していなかったため、盾型ユニット「レディオ・スプライト」と、多用途ランチャー「リキッド・ディクテイター」二刀流?となっている。
レディオ・スプライトは人工Vクリスタルを用いたP.S.S*2を利用した可変マルチウェポンであり、厳密に盾と呼べるかは微妙なところだが、まあロボットのとしては定番ではある。




第二世代機 「VR-707 Type a5 テムジン」

Type a3の2年後に配備が始まった第二世代の後期型。


主兵装の「スライプナーTZ」が完成したため武装がそちらに移行しているが、それ以外の部分では基本的にa3と変わらない。




第三世代機 「VR-747 Type a8 テムジン」

初めてゲーム内に登場した三代目白騎士VR。


商用型であるMBV-747の性能向上版であるという点では第一世代同様だが、第二世代で確立された独自要素はきっちり継承されている。


またVコンバータは前世代機のそれを流用していた第二世代と異なり、新設計のSK7型を用いており、商用機をぶっちぎりで突き放す圧倒的な高出力を獲得している。
その出力は特捜機動部隊MARZの超高性能型テムジン「MZV-747J」が装備するK9型に比べてさらにその16倍、最大出力だと実に256倍というもはやトチ狂ったレベル。


Vコンバータ以外の高性能化にもぬかりはなく、例えば第三世代型テムジンの高い運動性を支える独自機構「オーバル・コア・モジュール」が1割以上増設されている。
これは機体のスケルトン(フレーム)の結節点に組み込まれた、機体の運動制御コ・プロセッサの一種で、この増設によって運動性はさらに向上している。


VRという兵器は基本的に、戦闘スペックにおいては第二世代型>第三世代型という図式になるのだが、VR-747に限っては徹底した高性能化の結果これが逆転しており、第二世代型のVR-707をすら上回るスペックに到達している。
つまり今のところ、バーチャロン世界全体における「最強のVR」に最も近い存在だと思われる。


そして第三世代型のみ価格設定の一部が公表されているが、何と「主武装のライフル(スライプナーMk.6/w)だけで、VOX型の商用VR84機分」というあまりに凄まじすぎるお値段であった。
本体となると一体何機分の価格になるのか、最早想像もつかない。


ちなみにゲームに登場するのはクリアリア・バイアステン卿の乗機だが、主人公と接触する際にその超性能で無用なインパクトを与えないよう、多重のリミッターをかけ徹底して性能を落とした状態になっている。


(ゲーム内性能)
一人プレイがメインのマーズだからこそ出せたと言わざるを得ない反則テムジン。主役機MZV-747Jと並び、マーズが「テムジンゲー」と呼ばれる元凶でもある。


自機としても使用可能だが、性能的には当然というべきか完全にバランスブレイカー
ただし解放のためには最高難易度をクリアする必要があるため、実質的には全クリ後のおまけ機体に近く、お手軽強機体の747Jほど問題視はされていない。


第三世代バーチャロン(フォース・MARZ)はゲームスピードがオラタンの頃に比べて大きくダウンしているのだが、そんな中で「1人だけオラタン仕様」と言われるほどの凄まじい機動性を持つ。
具体的に言うと
「OMGテムジンを超える回転率と威力を誇るLW」
「オラタンテムジン並の速度・Vターン性能」
「オラタンテンパチ並の足回り」
という、歴代テムジン系のいいとこどりにも程がある機動性を持っており、しかもそれでいて装甲値は当然のように重量級レベル。


武装は747Jよりはアーケード版の747Aに近いが、フルゲージから6発も連射できちゃうCW、旋回保存しなくともオラタン以上の銃口補正がかかる前ビなど、こちらも外道過ぎるほどに強い。
一応RWとCWの回復が747Aより若干遅いという隠れた弱点があるが、上述のように圧倒的な低消費ぶりを始めとした強化っぷりのお陰で殆ど弱点になっていない。


そんな超性能を持つ本機ではあるが、設定上はこれでも「機体にもパイロットの肉体にもリミッターをかけた」いわば重い道着を着た悟空状態であり、本来の性能にはほど遠いらしい。


せっかく出すんなら真の性能を見せてほしかった気もするが、設定から考えると速度はオラタンテムジンの10倍とか余裕で越えてそうなので、人間操作じゃとても制御できなそうである。



(ドラマティックモード)
ストーリー中盤に差し掛かったあたりのミッションM-6「蠢く翳」で登場。


ダイモンの策略で木星から一気に月面のムーンゲート近辺へ飛ばされた主人公は、現地で限定戦争を行っていた部隊の攻撃目標となり、これらを退けながらとりあえず安全な緩衝地点を目指していた。
しかしMARZの捜査官たる主人公の圧倒的な強さが祟ったか、内に現地で発生したシャドウVRを、それも二体も招き寄せてしまい、これと戦うことになってしまう。


そしてその片方を撃破するかピンチに追い込まれると


「君か…MARZは。或いは、己が身を偽る者か?」


CV:辻谷耕史で助けに来てくれる。キャラ性能は勿論の事アルゴリズムも半端ではなく、ほっといても強敵シャドウVRを軽く蹴散らしてくれるだろう。


しかし助けてくれた次のミッションでは、


「悪いが、試させてもらうぞ」


CV:辻谷耕史で戦いを挑まれる。後に明かされるが、これは戦闘状態に入った主人公機のVコンバータの波長を確認し、シャドウ化が始まっていないか(=先の戦闘で汚染を受けていないか)確かめるため。
当然ながらゲーム中最強格の敵なので、一周目などではアーケード経験者ですら初見勝ちは厳しいが、負けてもゲームオーバーにはならないので大丈夫。所謂負けイベである。


スパロボKでもこのイベントが再現されているが、こちらは負けるとゲームオーバーである
しかし、げに恐ろしきはいくらスパロボだからって、コイツと対峙して「MZV-747…同じテムジン系として見劣りするものではない」と言い切ったチーフである。
無謀とも思えるクソ度胸だが、クリアリアは逆にチーフのこの発言に「君の勇気に敬意を表す!手加減はなし!いざ、参る!!」と言っている*3のでチーフはガチである
というか、手加減はなしってリミッターかけてるんですよね…?


この戦いで主人公にシャドウ化の傾向がないことを確認するが、しかし潜在性は否定出来ないということで、ムーンゲート影響域外へ護送すべく僚機となってくれる。


しかしなぜか主人公が移動する度、その進路に「雨後の筍の如く」シャドウVRが集まって来るという異常な現象が確認されたため、その原因究明の為に協力してムーンゲート深奥部へと向かうことになる。
この道中では、凄まじく強いシャドウVRを相手にするプレイヤーの心強い味方となってくれるが、後半の汚染度が高いシャドウVRを複数相手にするミッションだと普通にやられることもある。
まあ超リミッターかけたハンデ状態だし仕方ないね。


一連のミッション(エピソードM)が終わると


「断腸の思いだが…これまで!!」


CV:辻谷耕史でお別れすることになるが、条件を満たすとエピソードEの最後を飾る多重ヤガランデミッションで僚機として再登場する。



-【メンバー】-

前述の通り、船のクルーから技士、そして勿論騎士ことVRパイロットに至るまで、金に糸目をつけず最高レベルの人材が集められている。



「リリン・プラジナー」

初代団長。CVはゆかな(マーズ)、樋口智恵子(とある魔術の電脳戦機)。
VR、というかVRを含む月由来のオーバーテクノロジー研究の第一人者であるプラセンジット・プラジナー博士の娘にして、その忘れ形見でもある少女。


団長に就任した時点ではなんと11~12歳という幼さだったが、既に天才的な科学者として名を馳せていた。
彼女を抜擢したのはFR-08の総帥だったトリストラム・リフォーで、これはそれまでシャドウVRへの対処を(気まぐれに)行っていたオリジナルフェイ・イェンことファイユーヴとの連携を期待した結果だった。
プラジナー博士によって創出されたオリジナルVRは、博士の娘であるリリンとは一種の姉妹に近い関係にあり、彼女を団長に据えることで一層の協力を得られるのではないか、と考えられたのである。
この試みは半分ぐらいは正解だったが、真面目ドジっ娘・委員長タイプ」のリリンと「奔放・ワガママ・アイドルタイプ」のファイユーブは性格的に割と水と油であり、期待された程の効果はなかった。


しかし後に明らかになったことだが、リリンは科学者としてだけではなくリーダーとしても天才的な素質を持っており、彼女によって騎士団は強い結束で固められることとなった為、結果的には大成功だったと言えるだろう。
リリン様ファンクラブ爆誕。


ただしあまりにカリスマ的な団長だったため、後に彼女がFR-08首脳部によってその座を追われた際、その扱いを巡って騎士団が内部分裂状態に陥ってしまった。




「レオニード・マシン」

筆頭騎士、つまり騎士団の事実上のトップ。


VRパイロットしては最古参の一人である歴戦のパイロットで、オーバーテクノロジー研究の初期段階からテストパイロットとして開発に関わっていた。
「第一回BBBユニット起動事故」から奇跡的に生還したり、初めてシャドウVRと戦ってこれに打ち勝ったりと、その経歴はほとんど伝説的な事件で彩られている。


筆頭騎士たる彼自らがリリンの手腕を認め、彼女を尊重する意思を見せたことで、騎士団の統制は非常にスムーズなものとなった。


ちなみに名前の元ネタは有名なロシアの男性バレエダンサー。相変わらずDr.ワタリは変なとこから名前引っ張ってくるな・・・




「インター・バスケス」

Vca3年時点では一般騎士、VCa5には三番隊筆頭騎士。


XVR/RP-07/07のテストパイロットを務めた白騎士で、 FRAGMENTARY PASSAGEにおける主人公格の一人。
性格は実にテンプレ的な「騎士!」という感じで、確かな実力と教養があり、誰に対しても礼儀正しく、高潔で、そして自覚はなさそうだがちょっぴり尊大。


歳こそ若いが確かな実力を有しており、汚染に対して無防備なテスト機でシャドウVRと遭遇しても必死に自己を保ってシャドウ化を拒み、見事これを退けて見せた。


ちなみにDr.ワタリから「その後リリンと共に火星戦線に……」という気になる話が出ている。騎士団辞めてMARZにいったの?



「クリアリア・バイアステン」

Vca8年時点での護焔隊筆頭騎士。CVは辻谷耕史。
ゲーム内に登場する唯一の白騎士であり、恐らく最も知名度が高い。スパロボKで外部出演も経験済みである。
ゲーム内での活躍に関しては上記を参照。


性格はバスケス同様にテンプレ的な騎士のそれだが、あちらよりはやや物腰が柔らかく、そしてより脳筋スポーツマンタイプ。
1つの騎士隊の筆頭を任されているだけあって騎士団でも有数の実力者だが、それ以上に団長リリン・プラジナーの信奉者として有名。
リリンが団長の座を追われた後でも、「リリン様こそがただ一人の総帥である」と公言してはばからず、彼女への協力も惜しまなかった。
マーズでは本来の任務を離れてMARZ捜査官の支援を行うという、白騎士として非常にきわどい行いをしているが、これもリリンの意を受けてのことだったらしい。


彼を筆頭とする「リリン派」は、FR-08に従うことを良しとする多数派とは対立していたが、それでもシャドウ討伐という本来の任務は献身的にこなすのは流石白騎士と言うべきか。


後に白檀艦隊はFR-08の指示でリリンと本格的に敵対することになるが、この時彼がどう動いたのかはいまだ明らかにされていない。




「マジデン・ツェーグ」

リリンの退陣による騎士団内の混乱に伴い、VRごと騎士団を無断離隊し、私欲の為にその力を振るうようになった元白騎士、通称&「破戒騎士」の一人。


他の白騎士同様に口調は丁寧で、リリン曰く「名誉を重んじる方」だが、どちらかというと騎士らしい特権意識が悪い方に作用した感じの性格をしている。


DNAに雇われていたところを、リリンが討手として差し向けた「747-FF テムジンファイアフライ」に襲撃される。
自害しろ、セイバー(意訳)」とのリリンの勧告を鼻で笑いこれと交戦、圧倒的な技量差・性能差を持ってファイアフライを半壊状態へと追い込むが……ここから先はハセガワのキットを決断的に購入だ(ダイマ)。


ちなみに名前の由来は「マジで強ぇー」らしい。ホンマDr.ワタリのネーミングセンスはホンマ




「エドガー・グリンプ」

技官。元々はFR-08の技官だが、RP-07に出向し、その後白虹騎士団付きになるというなかなか複雑な立場のお方。そして後にはどうやら最終的にはMARZに流れていったらしい。


プラジナー親子やアイザーマン博士程の変態天才的なエポックメイカーではないが、非常に優秀な技官であり、二代目白騎士たるVR-707、MARZの決戦兵器MZV-747Jなど、多くの名機の開発にあたって主導的な役割を果たしている。



-【歴史】-

<OMG期>


白檀艦隊は元々ダイナテック・ノヴァ社(DN社)が「第二次Vプロジェクト(商用VRのデビューキャンペーン)」のために設立した艦隊だった。


その下に対シャドウVR部隊としての「白虹騎士団」が創設されたのはDN社の倒産後であり、年代としてはVCa1年ないしa2年だと思われる。



<オラタン期>


DN社の倒産後にFR-08が覇権を握ると、その総帥トリストラム・リフォーはVR事業に関して厳しい制限を課した。
これはリフォーが投資対象としてVRの価値を認めていなかったためだが、同時に白檀艦隊のスポンサーとしての立場もあっただろう。


しかしその結果、「表向きVR事業を抑制しておきながら、自前の白虹騎士団には超高級専用VRを用意したりって、そりゃお前ダブスタじゃねーの?」と非難の的になってしまう。


だがその後リフォーの思惑に反してVR市場は活性化し、リフォーもまたVRビジネスに積極的に参加するようになったため、地球圏ではVRの運用数が大きく増加した。
これに伴ってシャドウVRの出現数も増大したため、白虹騎士団も新型機VR-707の導入などの戦力強化が図られた。


さらにVCa4年にリフォーが暗殺されると、その後釜には騎士団団長と兼任でリリン・プラジナーが就任。
これによって白虹騎士団、また白檀艦隊の力はさらに増大し、名実ともに対シャドウ用の超精鋭部隊としての体裁を完全に整える。



<フォース期>


しかしVCa6年になると、FR-08上層部での内紛が加速し、その調停役であった総帥リリン・プラジナーを退職に追い込んでしまった。
リリンは団長の職も解任されて火星へと亡命することになり、以後団長の座は空席となる。


FR-08はこれを機に白檀艦隊への支配力を強め、それまでの
「人類の脅威であるシャドウVRを邀撃するためだけに存在する非営利組織」から、
「24時間対応でシャドウVR対策サービスを請け負う、限定戦争用のセキュリティビジネス会社」へと転換していくことになる。


騎士団はそれまでの特権的な待遇をはく奪された上、強制的に「金稼ぎのための兵士」とされたことで団員たちのモラルやモチベーションも大きく低下してしまった。
それでも多くの団員は粛々とシャドウ討伐任務を継続していたが、一部には現状に不満を抱き、騎士としての矜持を捨てて傭兵へと転向する団員が出てきた。


彼らはFR-08によって除名処置を受けたが、しかし多くはそれを見越して自分の乗機と共に出奔しており、限定戦争市場へと自らを売り込んだ。
俗に「破戒騎士」と呼ばれた彼らは、その超人的な操縦技能、並びに乗機の圧倒的な性能を活かして限定戦争で大暴れし、各方面に波紋を広げた。


<マーズ期>


しかしFR-08は彼らを抑止するどころか、むしろ自分たちも彼らに倣ってタガを外す方へと進み、それまで厳に自粛されていた「シャドウ討伐以外での白虹騎士団の使用」を徐々に躊躇しなくなっていく。


VCa8年、リリン・プラジナーがある目的の為にMARZを率いて地球圏へ帰還した時、これの行動をを妨げるべくその眼前に布陣したのはかつての古巣である白檀艦隊、そして白虹騎士団だった……





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  • 白虹騎士団って知らない間にこんなグダグダな組織になってたのか…国際戦争公司は破戒騎士の持ち込んだVRをレギュで規制したりしないんだろうか。 -- 名無しさん (2018-08-29 12:38:17)
  • 原作を知らなくてもわかるスパロボでクリアリアと対峙した時のチーフのクソ度胸(ドン引き) -- 名無しさん (2018-08-29 14:08:18)
  • 最後の話ってなんの資料に書いてあるの? -- 名無しさん (2019-11-06 22:30:07)
  • ↑ リリンが白檀艦隊と対峙した部分に関しては、ハセガワの景清・八島のキットを決断的に購入だ!(ダイマ) -- 名無しさん (2019-11-07 19:29:52)
  • ↑×4 連中も基本的には「限定戦争が盛り上がればおk」のスタンスだし、ちょっとしたスパイス程度の感覚でお目こぼししてたとか?。相手させられた平凡パイロットはたまったもんじゃ無いだろうけど -- 名無しさん (2019-11-30 10:46:05)

#comment

*1 戦闘機に例えるならミグ15とラプター以上の性能差があるはずの相手
*2 Phased Sift System。Vクリスタルの物質←→データ変換機構を使い、物体の形状を大きく変化させるシステム
*3 この会話まではむしろクリアリアはチーフを見くびっていた。

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