南方海域強襲偵察!(艦隊これくしょん)

ページ名:南方海域強襲偵察__艦隊これくしょん_

登録日:2016/11/01 (火) 10:28:00
更新日:2024/01/29 Mon 11:09:54NEW!
所要時間:約 16 分で読めます



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南方海域強襲偵察!とは、ブラウザSRG「艦隊これくしょん」(以下艦これ)のイベントである。2013年8月1日から8月26日にかけて行われた。
新人増加とイベント中のアクセス集中でエラー頻発したため、このイベントでも期間は当初の予定より延ばされている。
モチーフのないオリジナルの戦いとされており、春の作戦成功(撤退したあれを成功といっていいのか疑問であるが)によって太平洋の制海権を得て、南方へ勢力を広げるためのイベントである。


プロデューサーの田中氏始め運営は、当初このイベントを最後にサービスを打ち切るつもりでいたのだが、あまりに人気が出たため方針を転換、現在まで続くビッグネームとなった。


新規艦娘は味方にも潜水艦が参戦、航空巡洋艦の実装、そして艦これサービス開始以前から、名を知らぬ者はいなかった戦艦大和がついに登場した。
あと竹達さんきたー!!とちょっと騒ぎになった。そしてその全員が運用資材に絶望した。



前回:敵艦隊前線泊地殴り込み
次回:決戦!鉄底海峡を抜けて!



艦これ、有名になる


当初の艦これは夏まで続けばいいね、という思いで作られていたため、本来ならこのイベントを最後に艦隊これくしょんというゲームはサービス終了するはずだった。


それが原因なのか、どのオンラインゲームよりもアットホームと例えられるほど運営とプレイヤーの距離が近く、戦争史好きの集まりのような、のんびりとしたやりとりが日々繰り返されていた。
たとえば艦娘や装備のロック機能はそうしたやりとりで実装が決まっている。


転機が訪れたのは前回のイベントが行われていた2013年5月27日。艦これ史上最強最悪のエラー娘/エラー猫と決着が着いた頃の話である。
その日、ヘルシングやドリフターズで有名な漫画家の平野耕太氏が、加賀を轟沈させたという嘆きのツイートを行う。
これをきっかけに艦これに興味を持った人々が詰め寄せ、ユーザー数が1週間で3万人増加する事態になった。まだ無名であった艦隊これくしょんというゲームが陽の目を浴びるきっかけになった出来事であり、平野氏のあだ名からとって、これはヒラコーショックと呼ばれている。


また2013年はイベント前後を問わず、1年を通してゲームユーザー全体で人口流出と移動が盛んになった時期でもある。*1


時期にも恵まれてか、夏時点では、プレイヤー数はヒラコーショック後の5万人からさらに増加し始め、夏イベント時には50万人を超える需要過多になっていた。


これは初期からいた最古参組も、運営も完全に予想外の事態であり、プロデューサーの田中氏ですら、どうしてここまでヒットしたのか分からないと述べている。
当然、角川にとっても想定外であり、この頃はまだ、後に稼ぎ頭となるビッグネームを完全に視界の外に置いていた。商品展開やコンプティークでの集中特集が組まれたのはこのイベントの後である。


急激に増え過ぎたプレイヤーに対応するため、このときサーバーが初めて増設された。初期サーバーが横須賀の名前を得て、新規に呉、佐世保が7月10日に解放、7月17日に舞鶴が解放され、本土四つの鎮守府が揃った。



イベントの特徴


全4マップからなる。E-2以降は一時間で大体2%くらいのゲージ回復があるが、ボスへのダメージで減らせる量もかなり多く、春のように詰むことはまずない。どのマップもボス撃破回数換算なら最低10回もいかずにゲージを破壊できる。
E-2では水母によるルート固定が初めて導入され、戦闘回数を減らせる可能性があった。また、敵の種類によって最適な編成は変わるものの、どのマップも艦隊編成に艦種の縛りがなかったのも珍しいポイントである。
本来ならこのイベントで伊168、伊58、だけでなく伊19も実装される予定だったのだが、直前になって音声が録れてなかったことが判明。
変わりに、鈴谷と熊野が実装された。なお、伊19の画像など音声以外のデータは既に完成しており、翌月のコンプティークで公開された。
もしこのとき伊19もいれば、難易度が下がりすぎていたため、結果としてバランスは取れている。



攻略に関わる前回イベントからの変化

  • プレイヤー数が増えたからエラーは出るけど、夜にも休日にもプレイできるようになったよ!←とても重要
  • 情報が少しずつ増えてきて、攻略wikiが、攻略サイトとして機能し始めたよ!
  • 改二が実装されたよ!このときは北上、大井、千歳、千代田の4人がいたよ!
  • 潜水艦実装に伴って、先制雷撃も実装されたよ!ハイパーズ誕生!
  • 1度攻略したイベント海域にも再出撃できるようになったよ!


海域解説

E-1

・警戒線を突破せよ!


「新任提督でも通常攻略と平行できるようなステージで す」


いよいよ南方海域へ進出する。対潜能力の高い艦隊を投入して、同海域の敵哨戒線を突破せよ!


前回も見覚えのある名前のマップ。
軽巡を旗艦とした敵艦隊との初戦後、上下に分かれる。上ルートは燃料を拾った後に軽空母を主体とした艦隊と、下ルートは潜水艦隊との対決となる。
問題はボス前のマスで、空母ヲ級が出るか戦艦ル級が出るかの2択。しかもル級は単縦陣の場合もある。
この後のボスは旗艦含めて潜水艦が多く、軽巡と駆逐艦を多く入れておかなければ対応できないのだが、その2種ではヲ級やル級を相手にするには火力が足りなかった。
このとき、春から活躍してきた五十鈴が再び駆り出される。対潜値が高く、持ってくる装備も優秀な五十鈴は道中の安定とボスキラーとして優秀であり、由良と共に爆雷を投げまくった。この二人に、火力を少しでも上げ、潜水艦にも対応出来るために軽空母と、攻撃回数を増やすために戦艦も取り入れた編成が好まれたようだ。
ゲージは一度の撃破で24%ほど削れるので、5回ボスを撃破できればゲージを破壊できた。


報酬は伊号潜水艦、伊168。待ち望まれていた味方初の潜水艦であり、戦艦や空母、重巡から攻撃を受けない特性でこの後のマップでも存分に活躍する。


E-2

・敵洋上戦力を排除せよ!


「中堅~中級者提督向けの手応えのあるステージです」


南方海域の前面に展開する敵洋上戦力の排除を行う。未知の大型戦艦の情報あり!注意せよ!


ここからゲージ回復が始まるが、まだ一時間で 1%ほどしか回復しないため、そこまで驚異ではない。ボス撃破で削れるゲージ量も多い。
いきなり羅針盤で上下に分かれるが、どちらも初戦の敵編成はほとんど変わらない。いずれもエリートクラスの重巡リ級、空母ヲ級、戦艦ル級を旗艦とした艦隊のいずれかと対戦する。


ルート固定が初めてイベントに導入されたマップであり、ここでは水母を入れておくことで最初の羅針盤を上ルートに固定できた。下ルートは道中3戦の上にボス前が大量のエリートクラス潜水艦であり、事故防止のためには上ルートを通るのが重要だった。
ただし、上ルートも2戦で済む変わりにエリート潜水艦隊とは戦わねばならず、またボス前が渦潮のため電探は必須である。そして無傷でも羅針盤が資源マスにぶれることもある。


ボスは戦艦 南方棲鬼。
白髪のツインテールに赤い眼、革ジャンの前をはだけたビキニ姿に太股まで届くロングブーツと見目麗しいが、港湾棲姫のような鈎爪に手の甲、肩、太股と過剰なほどの砲塔が何よりも目を引く。
まだ序盤の敵なのでステータスはそこまで驚異ではないのだが、この人戦艦でありながら雷撃までこなす万能型であり、早期に中破以上まで追い込めないと延々と攻撃を受けることになる。
艦載機は50機も積んでおり、雷装も80と雷巡にも迫る値。このため夜戦火力が尋常でなく、しかも連撃してくる。
幸いなのは、固定編成の護衛要塞2隻がそこまで強くないことだろうか。


突破報酬は三式水中探信儀&33号対水上電探&応急修理要員&応急修理女神。ソナーと電探は今でもなかなか手に入らないものなのでなかなかに豪華な品揃えである。ただ、報酬が艦娘じゃないことでこのマップの評価は低かったようだ。
ここからボスマスでは第二の潜水艦 伊58と重巡 熊野がドロップしはじめる。


余談

ボスの南方棲鬼は進化後と思われる南方棲戦鬼と南方棲戦姫とは異なり、2016年夏までの間、このイベント以降再登場したことがない。敵艦のなかでは非常にレアな存在となっている。


E-3

・敵集結地を強襲せよ!


我が艦隊の偵察活動により、敵の艦隊集結中の模様。同集結地を強襲し、これを無力化せよ!


「かなり上級者提督向けの鉄底海峡風味ステージです」


敵旗艦のほとんどにフラグシップが現れ要求レベルも上がったほか、非常に運に左右されるマップ。ゲージ回復も含めて最終マップよりも苦戦したという人も少なくない。
スタートしてすぐ2択に分かれるが、上ルートは空母ヲ級か戦艦タ級のフラグシップ率いるエリートだらけの艦隊と連戦せねばならず、しかも渦潮まである。ボス合わせて4戦とはいえ完全な外れであり、絶対に選んではならない。
下ルートに進むには駆逐艦が2隻必要だが、ここまで来られるなら縛りにはならないだろう。


下ルート1戦目はタ級の戦艦と重巡混合、ル級と雷巡や軽巡混合、ヲ級とヌ級の空母主体いずれかと戦う。戦艦勢は航空勢力を持たないが単縦陣で出迎え、空母艦隊は輪形陣。
これを超えて二手に分かれ、前進すればボス前に、下にずれてしまうと潜水艦隊と戦った後にボス前に移動する。
ボス前マスはどのパターンでもヲ級2隻を擁するダブルヲー編成から


  • 軽空母ヌ級2隻に重巡リ級がフラグシップかつ2隻の輪形陣
  • ヌ級は1隻だがフラグシップのタ級が入った輪形陣
  • ヌ級はいないが、リ級フラグシップに雷巡チ級が入り、駆逐もエリート揃いの雷撃部隊が複縦陣

と、どう足掻いても事故らせてやるという気概マンマンのマス。だが本当の敵はいつでも深海棲艦ではないもので、この難所を越えても3択の羅針盤が進軍を阻む。この分岐は当時の経験者も相当苦労したようで、2-4や5-3同様2度と生きたくないマップとしてたびたび名が上がる原因にもなっている。


ボスは南方棲鬼の進化後らしき戦艦 南方棲戦鬼。
ツインテールがかなり長くなっている以外肉体と装備の変化はほとんどないが、戦艦棲姫の後ろの人みたいな人に搭乗している。
髪留めは赤い炎のようなオーラに変わっており、パッと見ではドヤ顔にしか見えない表情が特徴。パソコンの映像では画像が荒いので本当にどこ向いてるのか分からない表情なのだが、艦娘型録によってこれは左方向を見下していると判明した。


南方棲鬼同様、航空戦も雷撃もできる万能型かつ、火力は140に登載数は艦爆が70と大幅に強化されている。雷装値も90とハイパーズの初期値に並ぶ極めて高い数値で、普通ならどうしようもない強敵として記憶に残っただろう。



普通なら。




どういうわけか、彼女は



装甲が10



しかなかったのだ。
ルート固定のために駆逐艦が必要で、隊全体での火力は下がっていたはずが、駆逐艦の攻撃でも中破、雷撃戦まで残るのも珍しいという本当にボスなのかと思える結果になってしまった。
空母や雷巡、潜水艦がいれば開幕攻撃でいなくなるのも当然であり、お供の戦艦や空母の方が苦戦するぐらいである。乗っている艤装はなんだったのか、呪いの装備にしか思えない。
装備を変えてしまったせいで夜戦ダメージも下がっており、数字ほどの驚異は全くない。そもそも夜戦まで残ることもまずないが。
今なら5-2で出会える可能性があるので、柔らかさが気になる人は会いに行ってみるといいだろう。


突破報酬は重巡 鈴谷。また、ここでもボスドロップで伊58と熊野と出会える可能性があった。


E-4

・敵大型超弩級戦艦を叩け!


南方海域への進出が可能となった。同海域に出没する敵大型超弩級戦艦を補足、撃滅せよ!



「既存の通常海域に飽き足りない提督のためにご用意した、
それは「地獄」のようなアイアンボトムサウンド……。」



本イベント最終マップにして、最初から装甲空母鬼と装甲空母姫が連続して現れるボスラッシュマップである。潜水艦以外はフラグシップだらけで、相当の練度がなければ初戦を勝つことも不可能な難易度であった。
進軍ルートは鬼、姫系との2戦後、前進して渦潮の後に潜水艦戦を経てボス戦か、南下してリ級かタ級と大量の輸送艦からなる敵艦隊と戦った後にボス戦かの2択。
駆逐艦が2隻いれば、2戦目後の羅針盤は南に固定される。どちらかといえば、ワ級だらけのこちらの方がダメージを負う確率は低いか。
三式弾など対空手段はあったものの、当時の装備では敵の航空戦力はあまりに強く、加賀がいなければ最強格であった長門や雷巡がどれだけいても守りきれないほど。1戦目から全員中破以上なんて話もざらにある。


1戦目は装甲空母鬼を旗艦に、


  • ダブルヲー編成の輪形
  • ヲ級とヌ級の過剰すぎる航空戦力が複縦
  • 戦艦、重巡、雷巡が単縦でくる超火力

のいずれかの編成。これを抜けた2戦目も装甲空母姫を旗艦に、護衛要塞3隻、


  • タ級2隻が輪形
  • 潜水カ級2隻が単横
  • ヲ級とリ級が単縦陣

で迎え撃つ。幸いなのは、護衛要塞は他と比べてフラグシップでも弱いことだろうか。


ボスは南方系最終形体 戦艦 南方棲戦姫。
掌が砲口の様に変化し、太股にはガーター止めのベルトらしきパーツが追加。
そしてパンツ以外の服を脱ぎ捨てた。



いや、むしろパンツだけが残った。




ほとんど全裸戦艦である。




こっちにも「確実に巻いてます」*2とか腹丸出しの連合艦隊旗艦とかパンツ丸出しの韋駄天娘にスカート履かない幸運艦とかがいるけれど全く比較にならない露出度。深海棲艦が脱げば強くなると言われたのはこの人が元祖である。
胸はギリギリ髪で隠されているし、股間もパンツが僅かに残っているが、ポーズを変えたら完全に見えてしまう。
フェブリのインタビューによると、しずまよしのり氏の大和像を意識して描かれたらしく、個人の深海棲艦と艦娘との関係が言及された最初期のキャラである。
戦闘力は南方系お馴染みのマルチファイターであり、イベント深海棲艦のステータスがインフレを始めたのも彼女から。


火力は驚異の200を記録。戦艦でありながらやっぱり雷撃能力をもち、その値もハイパーズ初期値を超えた100。艦載機が艦爆ではなくなったので開幕攻撃はしないが、艦戦登載数は90と制空権を奪うには十分すぎる数。
防御能力も装甲120に耐久350と昼の間に中破させるのは極めて難しく、夜戦ではその火力で連撃までしてくる。その強さから、重巡棲姫が現れるまで長らく夜戦火力1位の座を保持していた。
防空棲姫が登場し、まだ攻略法が分からなかった頃には、イオナと並び撃沈できるキャラとして名前があがったほどである。


編成はタ級フラグシップが2隻、他護衛要塞か、ごく稀に全て護衛要塞の2パターン。前者は単縦陣か複縦陣で、タ級も護衛要塞とは比較にならない強さなので苦戦必至だが、楽な編成の後者は確率が低くなかなかお目にかかれなかったようだ。


ここを突破できればようやく念願の大和と邂逅を果たせた。プレイヤー数がもっとも増えていた時期ということもあってか、ここで課金してでも取るという提督も多くいたようだ。



イベントMVPのお話


南方棲戦鬼「奴は戦艦が大好物なんだ」


南方棲戦姫「私の艦種が戦艦だからちくしょう!!」




168「怖いか深海棲艦どもよ!」



58「己の無力を嘆くがいい!!」




実は、上記の説明は結構な茶番である。何がといえば、書いてある全てが、だ。
ここを読んでいるということは、上記の情報を全て読んで来たのだと思う。それでは、名前が上がっていた敵の艦種を思い出して欲しい。




大体が空母、戦艦、重巡の話で、ボスも初戦を除いて戦艦であったことを思い出してもらえただろう。
次にこちらの文を見てもらいたい。


新装備【オートジャイロ】の導入に伴い、味方の【洋上対潜航空兵力】運用仕様が更新されています。以下詳細です。

●味方航空機の対潜値上方修正
●航空戦艦・航空巡洋艦搭載の対潜攻撃可能機による対潜攻撃

これは運営ツイッターからの引用文なのだが、これが告知されたのは2013年12月25日である。
つまり、夏イベントの時点では、大破撤退ポイントとされていた敵は、全て潜水艦への攻撃手段を持たなかった。データ上航空戦艦と同じ扱いの南方棲鬼系統も今でこそ潜水艦を攻撃できるが、このときは全く対抗手段を持たなかった。しかも、その天敵は必ず初戦で仲間入りする。


                               ,.へ   ___                             ム  i  「 ヒ_i〉                            ゝ 〈  ト ノ                           iニ(()  i  {              ____           |  ヽ  i  i           /__,  , ‐-\           i   }  |   i         /(●)   ( ● )\       {、  λ  ト-┤.      /    (__人__)    \    ,ノ  ̄ ,!  i   ゝ、_     |     ´ ̄`       | ,. ‘´ハ   ,! . ヽ、    `` 、,__\              /” \  ヽ/    \ノ ノ   ハ ̄r/:::r―–―/::7   ノ    /        ヽ.      ヽ::〈; . ‘::. :’ |::/   /   ,. ”         `ー 、    \ヽ::. ;:::|/     r’”      / ̄二二二二二二二二二二二二二二二二ヽ      | 答 |      168 大 勝 利       │|      \_二二二二二二二二二二二二二二二二ノ

せっかく強化された雷巡や、当時は最強格であった長門ですら容易に凪ぎ払う鬼や姫から、


  • 全く攻撃を受けずに
  • ほとんど資材を消費せずに
  • 先制雷撃まで持っている伊168はあまりに強すぎたのだ。

E-2で伊58を仲間にできれば、以降のマップもボスにたどり着いて、2人がボスを攻撃してくれるのを待つだけである。潜水艦削りという戦術が生まれた瞬間であった。
羅針盤のせいで難所であったE-3もボスが装甲10、戦艦とこのためにあったかのような性能。これで伊19まで実装されていたら簡単どころではなかっただろう。
しかも、当時は旗艦が大破しても強制送還されなかった。潜水艦を酷使し、時間さえ掛ければ絶対にゲージを削り切れたのだ。まだ着任直後で、資源も少ない横須賀以外のプレイヤーにとって、この手段を使わない手はなかった。
どれだけ大破させようと妨害しようと、決して沈まずヒタヒタと近づいてくる様は、大和を観測したガミラス住人が如く敵に恐怖しか与えなかっただろう。



酷使のその後


58「イベントは嫌だイベントは嫌だイベントは嫌だ……」





提督「オリョォォール、クルゥージングッ!!」





-伊58とオリョールの囚人-




-大ヒット航海中-









このイベントで潜水艦の性能が認知され、ご存じオリョールクルージングが誕生。潜水艦はイベント以上に酷使されることとなった。
ただしイベントでは敵の対潜性能向上や、魚雷の届かない陸上の敵が登場し、潜水艦だけでクリアできるようなイベントはこの後でもアルベジオコラボぐらいとかなり限られることとなった。
実装して2回目のイベントで、いきなり鉄底海峡ということからも、バランス取りに相当難儀したことが察せられる。
まぁ、この後も潜水艦だけでクリアできずとも活躍の場が与えられるイベントが出てきてはいるが。



余談

このイベント後、艦これの急速な人気上昇に気づいた角川が急いで商品展開を始め、着任制限で待たされていたDMMの松栄社長も8月15日に艦これを始める。
そのとき、半ば冗談じみてはいるが、社長権力で大和をもらえるか聞いたところ、運営に相当叱られたことが語られている。その経験から秋まで自力で頑張り、武蔵との邂逅は果たした。
艦これの話題で運営「ダメです」とよく運営が断っているのは、古くはここから始まったものである。
ちなみに、運営に圧力をかけた経験は赤城や雪風役でお馴染みの藤田氏も暴露しており、その結果扶桑姉妹が水着になっている。
一方、角川の社長の方はというと、長らく話題になることもなかったのだが、2016年10月に開催されたリアル秋刀魚祭りに参加したのを見られている。以下その状況。


「くじ引きの景品にレギオン入れたい」


角川の人「ダメです」




―そのちょっと後―




参加者「あそこでレギオン並べてる人はだれですか?」


角川の人「うちの専務ですね」


以上。



追記、修正は大和を大型建造してからお願いします。























そして…

あれから3年。
南方棲鬼は新天地にて復活を遂げた。


2017年4月末。3年の月日を経て、艦これアーケードで「南方海域強襲偵察!」 再始動。


今回は現在の艦これイベント同様前段作戦後段作戦に分かれており、それぞれ3つの海域を攻略していく事になる。金がー!金がー!
なお、今回のクリア報酬は軽巡・阿賀野型全員と、いよいよ参戦の戦艦・大和。
ちなみに酒匂は前段作戦のみ、矢矧・大和は後段作戦でしか入手できない。


その大和だが、後段作戦においては酒匂以外全員が排出される仕様となっていた為、E-4~掃討戦に至る時間と手間等の点も起因してか、大和の一点狙いが極めて困難な欠点を抱えていた。
またイベント先行実装艦娘はだいたいイベント終了後半年程度で本実装&改の実装がされる事が多いが、大和の場合は本イベント終了後長きにわたって実装されていない状態が続いていた。ノーマルカードであっても珍しく感じるのは大和らしいといえばらしいのだろうが…。
…そして本イベント終了から約1年が経過した2018年5月、大型艦建造と共にようやく大和が本実装される運びとなった。


さらに今回は遂に甲作戦が解禁された。
前回の乙作戦が「難易度詐欺も甚だし過ぎじゃないのか」と言わんばかりの物だった為、(主に中堅の)提督からは戦々恐々とされているとか何とか。


なお、参加条件は前回同様1-4クリア済みである事。


海域解説


E-1

・南方海域へ進出せよ!


「いよいよ南方海域へ進出を開始する。哨戒線を偵察せよ!」


と言う事で大和を狙って意気揚々と海域に乗り込んでいくのだが、最初のステージから何かがおかしい
敵はいるにはいるのだが、何故かしばらく姿を見せたと思ったらポッと消えてしまう…。


何とこのステージ、いきなり敵が潜水艦しかいない
丙の時点で駆逐艦2隻必須の上に、ボスが潜水艦だった為もしや…と思った人も少なくないだろうがまさかのっけから潜水艦オンリーとは…。
1-5かな?
言うまでもなく重巡と戦艦はお荷物
駆逐艦2隻ではまず足りない(特に参加条件ギリギリだと装備も怪しい)為、必然的に駆逐・軽巡軸で構成する必要がある。
幸いアーケード版は正規空母も対潜できる為、ブラウザ版とは若干違う対潜構成でも十分乗り込める。
軽空母の立場は…と言いたいところだが、どうやら軽空母は対潜に補正が掛かるらしく結構ダメージが出るのでむしろアーケードでは肩身の狭い軽空母の活躍どころだったりする。
普通の軽空母でこれなんだから、アーケードで大鷹来たらどうなるのやら


E-2

・警戒線を突破せよ!


「先の作戦で警戒線に展開する敵勢力が判明した。我が主力艦隊をもって、同海域の敵哨戒線を突破せよ!」


潜水艦にヒイヒイ言ってようやく突破し、やってきた次の海域。
ここからようやくまともな敵が多く登場するようになり、主力艦隊も如何なくその力を発揮できるようになる。


しかしまたボスがおかしい。海域に表記されているボスはどうみても戦艦ル級でも空母ヲ級でもない。
…何とここのボスは装甲空母鬼である。勿論HP400。
言うまでもなく砲撃は熾烈、空母らしく航空攻撃も強烈。4-4でこちらを苦しめる彼女が早々に登場するのである。
勿論たこ焼きガードも健在


幸い今回は姫にならない。
ただそれでも戦闘力は高い為、油断せず主力艦隊で対応すべし。


E-3

・敵洋上勢力を排除せよ!


「南方海域の前面に展開する敵洋上勢力の排除を行う。未知の大型戦艦の情報あり。注意せよ!」


いよいよやって来た前段作戦最終ステージ。
前段作戦の総まとめと言う事か、敵は通常艦隊の他潜水艦艦隊もその辺をうろつき回っている。


そしてボスはいよいよ登場の南方棲鬼
この南方棲鬼、面倒な事に装甲に守られており、破砕しなければろくなダメージが入らない。
さらに砲撃は今までと違い至近弾判定があり、例え赤砲撃範囲に入らなくても黄色範囲に入るだけでダメージが飛んでくる。
おまけにカットイン発生率が妙に高く、直撃すれば戦艦すらタタでは済まない。
あと相変わらず戦艦のくせに雷撃飛ばしてくる。もちろんただの雷撃ではなく3WAY雷撃である。
ただ自分が戦艦と自覚しているのか、それともまどろっこしいのは嫌いなのか頻度は低め。

モーションもやたら気合が入っており、艦載機は手の中から出てくるわ、カットイン砲撃は狂ったように主砲を連射してくるわやりたい放題である。


ただ、第1形態と言う事か装甲をしっかり破砕し、攻撃をしっかり通せれば撃破は難しくない。気を抜くと一発大破だが。
こっそり素火力が75(丙)だったりするので、装甲高めだったら中破にするだけで意外と耐えたりする。
ぶっちゃけ攻撃範囲的には装甲空母鬼に比べれば有情なのでE2よりE3の方が楽に感じた提督もいたかもしれない。
後はたこ焼きガードに注意する事。


なお、形態変化はない。要するに前回の悲劇は無いのでご安心を。
と言うかこれで第1形態であるという事実が待っているのだが…。


ここを突破する事で一旦掃討戦を挟む。入手できるのは阿賀野・能代・酒匂。
特に前述の通り酒匂は前段作戦でしか入手できない為、酒匂を入手するために泣く泣く周回する人も少なくないとか。


ちなみに、海域突破報酬として三式水中探信儀が手に入ったりする。もっと早くくれません?


E-4

・敵状偵察を開始せよ!


「敵戦力の集結地点に対し、対潜哨戒部隊を編成し敵状偵察を開始せよ!」


イベント開始から約2週間かけてようやく解禁された後段作戦その1。
そしてまた丙の時点で駆逐2隻を要求してくることからまたいやーな予感がした人も多いだろう。


またもや敵は潜水艦のみである。そして言うまでもなくボス艦隊はE-1より強い。
またもや重巡と戦艦はお休みである。戦艦入れると2巡攻撃とかありません。ただのデコイになります
やはりここでも必然的に駆逐・軽巡・軽空母と言った編成になるだろう。
ただやはり準備が足りないとかなり骨である。人によっては前段作戦で入手した阿賀野型に早速活躍してもらわないと困る事も。


と言えども慣れてしまうと結構楽なステージだったり。
特に経験値がアホみたいに大量に入ってくる為、人によっては駆逐・軽巡のレベリングステージになる場合も。


E-5

・南方海域へ進出せよ!


「我が艦隊の偵察活動により、敵の艦隊集結中の模様。同集結地を強襲しこれを無力化せよ!」


ここから本格的に厳しい戦いが待つ。
丙ではほぼエリート艦はいない状態だが、乙からは結構容赦ない構成ばかりが登場するようになる。


そしてボス。今回のボスは装甲空母姫である。お前4-4クリアまだの人もいるんだぞ!
相変わらず馬鹿げた航空攻撃の火力を誇り、下手すりゃワンパン大破もゴロゴロ出る状況。まさに地獄。
それで済むならいいのだが、乙作戦以上だと相手は連合艦隊と化す。言うまでもなく砲撃+航空の合わせ技である。
おまけにたこ焼きが何故かやたらタフ。


話はまだ終わらない。
何とこのステージ、敵は通常艦隊に加えて潜水艦艦隊もゴロゴロその辺をうろついている。
そして装甲空母姫の対策に火力重視の艦隊にして対潜を疎かにすると、無駄にそれだけで時間を喰う羽目になってしまう
ましてや対潜ステージは制限時間80秒であり、フルで逃げ切ったとしても残り時間が一気に無くなってしまう。
無論魚雷に引っかかって撤退…なんて事も。


道中もボス戦も全く気が抜けない為、本イベント屈指の難関海域と言われる事も。


E-6

・敵大型超弩級戦艦を叩け!


「南方海域への進出が可能になった。同海域に出没する敵大型超弩級戦艦を捕捉、撃滅せよ!」


遂にやってきた最終ステージ。
丙作戦では戦艦と軽空母旗艦の部隊がいるだけでいまいちしょっぱい敵構成だが、難易度が上がった場合は推して知るべし。
てゆーかやったら海域が広く、結構端から端まで行くのはめんどくさい。


そしてボスは再登場の南方棲鬼改め南方棲戦鬼。ユニットくっつけてきました。
ユニットがくっついてしまった為かあまり派手に動き回る事は不可能になったのだが、南方棲鬼時代よりも雷撃の頻度が上がった。
とは言え雷撃がくっついた以外は元の南方棲鬼と大きな変化は無い為、掘りのせいで慣れた提督からすれば物足りなく感じる事も。


さらに戦力ゲージを半分にすると南方棲戦鬼は進化、南方棲戦姫へと姿を変える。また脱ぐのか
と言うよりあの姿なのに修正無しで出られたのはある意味奇跡である。
前回同様、進化直後に全ユニット回復のオマケ付き。いらない
攻撃はますます熾烈なものへと変化する。そして装甲システムも健在なので装甲が健在ならばろくにダメージが入らない。


そう。装甲さえあれば。
この装甲、地道に攻撃を当てるだけでもかち割る事は不可能ではないのだが、実は魚雷をぶち込むと一瞬で割れる。


魚雷1発ぶち当てるだけで簡単に割れる


大事な事なので2回言いました。
実際はたこ焼きが死に物狂いで守ってくるのだが、何故か今回は魚雷による攻撃も貫通する可能性がある
貫通すれば言うまでもなく装甲は一瞬で砕けます。大鳳かお前は
しかも装甲が割れるとヤケクソの様に装甲が脆くなり、戦艦の集中攻撃1回で耐久が半分以上消し飛ぶとかザラ。
おまけに邪魔なたこ焼きの援護防御も背後を取っている状態で雷撃を叩き込むと無効という弱点があったりする。
そもそもな話、E-3の南方棲鬼の装甲も同じ仕様なのでとっくにこれらの弱点はバレているのであった。
肝心の本体もしつこく戦うせいで戦法を覚えられてしまう為、慣れると大した相手じゃなくなってしまったり…。後、命中率がやたら酷い。
かなしいのうかなしいのう。


その為(特に乙作戦までは)E-5より楽と言われる事も。南方さんは泣いていい。
まあ、慢心してはダメである。


…と言うのは乙までの話。問題は
道中金ぴかになるのはまだ良いのだが、問題はボス艦隊である。その強烈な編成がこちら。


主力艦隊:南方棲戦姫(HP780・装甲あり)・護衛要塞(HP224)×5
随伴艦隊:空母ヲ級flagship×2・戦艦タ級flagship×3・駆逐二級elite


なんだこの編成。
そう。確かに南方棲戦姫だけならば対処は難しくない。しかし甲はこの通りである。随伴艦隊がくっそ強い。
総計HPはまず本家ですらありえない2407。主力艦隊だけで驚異の1900と言う地獄染みた耐久力を備えているのである。
そしてこっそりいる駆逐二級。しかも何故かelite。可愛い
一応乙でもヲ級が3隻いるのだが、上記の通り主力艦隊の命中率がよろしくない為「空母の攻撃のみ警戒」である程度対処できる。
が、甲では主力艦隊の命中率が大幅に改善されている。要するにかすったら死ぬ


アホみたいな耐久・おかしい火力・とんでもない攻撃範囲・尋常じゃない命中率ととにかく付け入る隙も何も無い地獄絵図がそこにあった。
無論喰らうだけで中大破である。いくら何でも難易度跳ね上がり過ぎだろ…。
ちなみに攻略方法は「主力艦隊に肉薄して攻撃を凌ぐ事」が主流らしい。無茶苦茶だ


なお、これで見返りが薄いと言えばそんなことはなく、海域攻略報酬はあの艦これが生み出した最強のオーパーツ・震電改である。
今日も震電改を求め、数多の提督は甲に乗り込むのである。そして大体返り討ちである


そして南方棲戦姫撃破後の掃討戦後に、またもや新規艦の入手チャンスがやってくる。
なお、大和と矢矧は後段作戦でしか入手できない。言うまでもなく1周1隻なので両方手に入れたければE-4からの周回必須である
そして狙えば狙う程物欲センサーが働いて「きらり~ん」してしまうのもお約束
特に大和は比較的出にくいらしく、中破ホロ+甲勲章の大和は1枚何と9万円の価値があるとか何とか。
なお、甲で掘ろうなんて死んでも考えない事



追記・修正は計5週でクリア報酬艦5隻をコンプリートできた人にお願いします。


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  • 記事作成乙です。潜水艦オンリーでクリアできるイベントの最後はイオナでキリシマもコンゴウもぶっ飛ばしてクリアできた迎撃!霧の艦隊ではないかと -- 名無しさん (2016-11-01 12:03:27)
  • ↑あー!!そうだ!!申し訳ない!アイアンボトムサウンドで対策されたってことばかり頭にあってイオナのこと忘れてました。修正しときました。 -- 名無しさん (2016-11-01 12:19:57)
  • ちょっ、最後のオチ…微笑ましいんだけどもそうきますか -- 名無しさん (2016-11-01 14:02:13)
  • レギオンじゃなくてジグラやバイラスなら許されました? -- 名無しさん (2016-11-01 15:14:54)
  • ダメですってじじニキの話でばかり見るけど、この頃からあったのか… -- 名無しさん (2016-11-01 19:10:31)
  • 社長・・・・何故にレギオン押し? -- 名無しさん (2016-11-01 22:34:50)
  • ↑リボルテックのリペイント版が出たからじゃない? 初イベでチキンだったころだったから大和までは行けなかったな、そんなことより3-2-1でレベリングだ!って感じだったしw -- 名無しさん (2016-11-02 02:39:58)
  • 大和は8月8日以前にE4クリアした場合は「戦艦大和が進水しました!」という形で8月8日に邂逅できた -- 名無しさん (2016-12-08 21:44:37)
  • でち公「ようやくACでも出番でちか?」 -- 名無しさん (2017-03-05 19:06:12)
  • ACにもついに大和見参。 -- 名無しさん (2017-04-18 15:05:30)
  • アーケードではこのイベント以降、「ケツ魚雷」(=南方の真後ろから魚雷命中させる戦法)とか言うパワーワードが誕生した -- 名無しさん (2018-03-17 13:41:48)

#comment

*1 ただしそれは事業失敗や海外からのサーバー攻撃が年中頻発したからで、決して好ましい理由ではなかった。後にアーケードでお世話になるSEGAも渦中にいた一社であり、ある事件で訴訟寸前までもつれ込み、株主総会にまで騒動が波及した。はたから見ているだけなら面白い騒動もあり、島風のパンツを見に行くと言い残して千人以上が消息不明になったMHF-Gのような例もある。
*2 艦娘中随一の露出度を誇る武蔵に対するしずま氏の答え。さらしが胸からスカートの中にのびていることから議論を呼び、「股間周りを確実に巻いてます」と返答した。なお、問い合わせたパンツ派と履いてない派は仲良く狂喜していた。

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