登録日:2017/01/08 Sun 00:56:42
更新日:2024/01/12 Fri 10:47:44NEW!
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将国のアルタイル 国家 騎馬民族 イスラム 国 架空の国家 砂漠 トルキエ
トルキエとは将国のアルタイルに登場する国家。主人公サイドが所属する勢力。
概要
国土の殆どを砂漠と草原に覆われた遊牧の国。同時に世界の富の9割が通るといわれる隊商の街道(キャラバン・カラヨル)と海の街道(デニズ・カラヨル)が交差する交通の要衝に位置する商業国家。徹底した能力主義社会で上位に立つものは常に功績才能豊かで人格の高潔なることを求められる。
遊牧民が元となったため軍隊は騎兵が多い。
主要人物
犬鷲のマフムート(トゥグリル・マフムート)(17歳)
本作の主人公。16歳で史上最年少の将軍(パシャ)。
13年前、トルキエ侵攻のとき食料を要求する帝国軍とトゥグリル村が衝突。暴動が起こり、帝国軍に自分以外の村人を殺されているトゥグリル族の放鷲術を独学で会得しており野生の鷲を使役できる。
頭は切れるが腕っぷしはそれ程高くない。劇中の殆どの戦闘は相棒のイスカンダルの不意打ちがアシストしている。それでも手練れにはそれすら効かかない場合もある。だが、弱い方ではなく一般兵<マフムート<ベテランの軍人といった具合。
性格は初期の頃は良くも悪くも青臭い所があり、真面目で、正義感が強く、道理の通ってない事は認めない頑固なところがあった。けれども、旅によって成長し、扇動や暗殺といった汚い手も辞さなくなった。だが戦争を回避し、無駄な血を流させない信念は変わっていない。
劇中での行動
砦の町(ヒサール)反乱で立場よりも私情を優先させたとして千人隊長に降格され、見聞を広めるため各地を旅する。ポイニキアで戦争に巻き込まれ、耳役キュロスに助けられ、海の都(ヴェネディック)でアピリガが旅に加わる。ウラド王国への旅の最中、四将国の内乱に巻き込まれ、四将国政権転覆工作の任を受ける。その中クルチェ軍を指揮して三将国軍と戦い、それらの功績により将軍に復帰。新設された外事局長として銀色の町(アルギュロス)でニキと手を組み商売を成功させることで帝国を経済的に追い詰める。ウラド王国では帝国ではなく自陣に引き込むことに成功。海の都(ヴェネディック)、ウラド王国と三国軍事同盟を結んだことにより陸の行軍路を確保のため南ルメリアナに赴く。花の都(フローレンス)、タウロ市を味方につけた事で周辺の国々も追随し反帝同盟を結成する。天上の都(チェロ)で進行する帝国軍とぶつかり、養父カリルを失うも囁き(ムルムリョ)盆地の戦い、エスパーダ(剣の都)攻防戦で指揮を取り勝利に導く。その功績から新しい属領の天上州属州総督に任命される。
イスカンダル(12歳)
マフムートの飼っている犬鷲の雄。雛鳥のころからマフムートに育てられ偵察や奇襲に使われ、マフムートの作戦においてイスカンダルの働きのなくてはならないものとなっている。
キュロス・イオス・アポロドロス(17歳)
ポイニキア出身。市長アポロドロスの息子で不良グループのリーダー。命を懸けても本気になれる何かを求めて耳役(クラック)になった。
マフムートが初めて会った耳役(クラック)で最初に旅に加わった仲間。
汚職に手を染める父をブタと嫌っている。第一次ポイニキア戦争では、マムフムートの心意気を気に入り協力する。海の都(ヴェネディック)への援軍要請に向かおうとするがその前にポイニキアが陥落。街の仲間達の後押しもあり、ポイニキアを取り戻すためマフムートと行動を共にしている。ポイニキアを見捨てた海の都(ヴェネディック)からのパイプ役であるアピリガを警戒するがピンチの時は協力することもある。
天上の都(チェロ)まで旅に同行し、降伏しようとする反院長派の阻止に活躍。その後はスレイマンと共に帝国に併合された王国の独立工作に奔走する。
アビリガ(28歳)
ブレガ商会所属の私兵隊長の黒人。マフムートの二人目の仲間。海の都(ヴェネディック)で武名を知らぬ者はない凄腕で機転が利き、周りに気配りができる好青年。
サロス出身で、実の親に13歳の時に奴隷商人に売られたが、逃亡中ブレガに強さを見込まれ148ドゥカートで買い取られた。そのため、ブレガ夫妻を両親のように慕っている。
トルキエと友好を結ぶ可能性を考え、パイプ役として表向きマフムートに買い取られる形で旅に同行する。ポイニキア出身のキュロスにはパイプ役として同行しいることもあり嫌われているが本人はそうでもない。旅の中、その腕と機転で活躍することも多い。天上の都(チェロ)での帝国軍と反帝同盟の戦いが終わった後、チェロ州の総督に就任したマフムートと共に行動している。
ニキ・アル・バフラーム(14歳)
アルギュロスの商人バフラームの一人娘。トンファーを武器に使う。父の急死で隊商を継ぐが、その幼さ故の経験のなさ、能力について仲間に不安視され他の隊商に仲間から取引先まで全て奪われてしまう。
途方に暮れていたところ、手形(ズァーツク)を持たずこの国で商売できないマフムート達と利害が重なり取引を持ち掛けられる。これがアルギュロス手形(ズァーツク)の法を犯し追放される事を知りながらもこのまま終わるくらいならと手を組む。その後は事が大きくなりすぎたこともあり面白いものを見たいと街を飛び出しマフムート達と共にウラド王国に向かう。鳥肥(ステルコ)の交易路の開拓のためマルギットと共に東方の国に向かう。
エルバッハ(22歳)
タウロ市出身。牡牛団(エル・トーロ)所属する傭兵。飄々とした狐目の青年。自分が所属する集団である傭兵をまともな社会で職にあぶれ故郷を追い出された落伍者と見下している。
マフムートを戦場に向いてないと評しながらも模擬戦での采配ぶりに興味を持つ。タウロ市がトルキエに雇われたこともあって他200人と共に旅に同行。天上の都(チェロ)ではキュロス、アピリガと共に活躍し、その褒美をたくさんくれたためマフムートを気に入っている。現在、天上州で護民兵団長(シュルタ・アガ)を務めている。
大将軍(ビュラクパシャ)(41歳)
トルキエの国家元首。
国家元首だが主に議長としての役割が多く、13人の将軍(ヴェズィール)に政治や軍事を任せているが、決定権は持っている。別に何もしないわけではなく四将国の乱ではザガノス、サルジャの意図を読み、サルジャら死んでもいい親将王派の人間を選抜して送り込みザガノスは辛辣なことだと評している。
13人の将軍(ヴェズィール)
大将軍(ビュラクパシャ)に次ぐ地位を持つ。国内13州をそれぞれ統治している。将軍(パシャ)が13人の将軍(ヴェズィール)になるには全34局中20局以上の職を経験することが必要。
所属▼
毒薬のザガノス将軍(ゼヘル・ザガノス・パシャ)(26歳)
第1州管理官(イダーレ)。対バルトライン強硬派でマフムートのライバル的存在。
将軍歴は8年ながら将軍会議(デイワーン)で大きな発言力を持つ。タカ派で切れ者だが冷酷。
スレイマンに組織させた密偵網目と耳(ギョズ・クラック)から大陸中の情報を収集している。砦の町(ヒサール)でのルイ大臣の策略を知りながら穏健派に帝国の脅威を知らしめるためイブラヒムをハメようとした。マフムートを子供と評するも砦の町(ヒサール)での活躍で救われた事もあり、自身の密偵との連絡手段を与える。
四将国の内乱では政権転覆工作の任をマフムートに与える。反帝同盟会議ではトルキエ代表として出席。カリルの死後、対抗勢力はなくなったため将軍会議(デイワーン)では発言すれば全てが通ると噂される程になる。その後自ら約4万を率いて帝国に侵攻。並行して併合されたライン地方の王国の独立工作を行い、追いつめていく。
水門のサルジャ将軍(テシサトゥ・カプ・サルジャ・パシャ)(29歳)
第3州管理官(イダーレ)。トルキエ第一の名門出身で四将王家とは親交が深く、四将国を軽視するザガノスを成り上がり者と呼んでいる。
四将国の内乱では、トルキエと四将国との軋轢をトルキエ側が態度を改め譲歩によって解決することを唱える。しかし、その考えは楽観的で既に四将国離反は確定していた。
クルチェの結婚式を騙った暗殺計画に自ら将王らを誘い出す役を買って出るが、裏で四将王に接触し、大トルキエの立て直しを図る。しかし、大将軍(ビュラクパシャ)には意図を読まれ切り捨てられている。バラバンにトルキエの思惑を流し三将国軍によるクルチェ攻撃を引き起こしてしまい、用済みとしてバラバンに殺される。四将王家とトルキエどちらも愛していたためどちらも選べなかったとバラバンは評する。
靴屋のダウド将軍(コンドラジェ・ダウド・パシャ)
第4州管理官(イダーレ)。カリルの盟友。カリルの弔い合戦を申し出るがザガノスに戦力を割けないと止められる。
大都市のカリル将軍(シェヒル・カリル・パシャ)(68歳)
第7州管理官(イダーレ)で穏健派。マフムートの養父。好々爺だが時には厳しくマフムートに接し、また助力することもある。
13年前、帝国との戦争にも参加し、勝利に導き、私財をなげうってトルキエの復興に尽力した人物。周囲の信頼は厚く、将軍歴は20年を数える重鎮でタカ派のザガノスを抑えている。
大都市(シュヒル)の名前が示すように本来は建築分野に秀でた人物だが軍事においても能力をもつ。二度と戦争しないと誓っており、そのためには命を惜しまない。遠征軍の指揮官として天上の都(チェロ)に派遣され、ピノー率いる帝国軍と戦う。弓騎兵隊と槍騎兵隊の連続攻撃と別働隊を背後に回らせる戦術を展開するも帝国軍の工兵部隊の活躍により戦死し、首は見せしめとして掲げられる。
大鍋のジュルガル将軍(ポト・ジュルガル・パシャ)
戦死したカリルの欠員を埋めるため、新たに十三人の将軍(ヴェズィール)となり第7州管理官に就任した人物。
弓張山のアゼル将軍(ビラール・アゼル・パシャ)
金色の町(アルトゥン)を脅かした大盗賊を父に持つ人物。
盗賊団ごと降っているためその手勢も含め自在な弓術を持っている。
道案内人のエミルハン将軍(デリ・エミルハン・パシャ)
カリル派の将軍。
将軍(パシャ)
日本での国家総合職に近い、軍人というよりは官僚。常時100人前後存在し、軍事だけでなく行政、法律、公共事業などの機関を頻繁に移動し経験を積む。
所属▼
狼のクルト将軍(クルト・クルト・パシャ)(36歳)
第8州軍所属の将軍(パシャ)。肩に狼の毛皮を載せた男。遠征軍に従軍し、カリル共に帝国軍と戦うも帝国の工兵部隊の活躍により敗北。
その後は残存兵1万5千をまとめマフムートに合流。囁き(ムルムリョ)盆地の戦いでの活躍により天上州の次席管理官(イキンジ・イダーレ)に任命される。戦利品を山猫団(リンチェ)に譲る気前のよい一面もある。
建築家のゼキ将軍(ミマール・ゼキ・パシャ)(23歳)
建築学校首席卒業のトルキエの屈指の建築家。無駄を嫌い合理性と機能美を追求する。カリルを先生と尊敬し、後継者と目されるマフムートが気に入らないに対抗意識を抱いている。天上州の建設長官として、再開発を任される。
幸運のヌルザーン将軍(シャンスル・ヌルザーン・パシャ)(23歳)
小柄でアンニュイな雰囲気を漂わせる男性。
ゼキ将軍の同期で、マフムートが属州総督(ペイレル・ペイ)に就任した際に次席管理官として付けられた。
南領軍追撃の際には後方からの突撃をかけるも、アビリガと戦闘しながら指揮を行うアダムに反応され反転指示を出されて窮地に陥りそうになる。
しかしヌルザーンの方を見た隙を突いてアビリガがアダムの喉を射抜いたため指示は届かず、そのまま方陣を打ち崩すという幸運な形で勝利を掴んでいる。
駱駝のイルカイ将軍(デヴェ・イルカイ・パシャ)(22歳)
第1州次席管理官の将軍(パシャ)。駱駝隊を率いる血気盛んな男性。
城壁の町(ミュール)の攻防戦で壮絶な戦死を遂げた。
蹄鉄のジェミル将軍(アナトル・ジェミル・パシャ)(25歳)
第1州次席管理官の将軍(パシャ)。蹄鉄隊を率いる小柄で気だるげな男性。
鋏のユーミット将軍(マカス・ユーミット・パシャ)
第6州次席管理官の将軍(パシャ)。
その他
飾り帽子のイブラヒム総督(シャプカ・イブラヒム・バリ)(24歳)
ザガノス配下の砦の町(ヒサール)の総督(バリ)。飾り帽子とチョビ髭がトレードマークでそのせいでザガノスより年下の24歳とは思えない。新兵学校(セラーム)時代の同期、マフムートの友人。
お調子者で新兵学校(セラーム)で浮いていたマフムートと周りをとりもっていた。美人の奥さんがいて夏に双子が生まれた。
ルイ大臣とザガノス双方の思惑により自身と部下の家族を人質に取られ、トルキエへの反乱を強要される。そこに乗り込んできたマフムートとシャラの働きにより人質を救出し、ザガノスの部隊と戦わずに済む。本来は国家反逆罪で極刑になるところだが、ザガノスまで責任を追及される事を避けるため不問にされ、留任。総督という立場でありながら私情を優先した事から自他共に総督(バリ)失格と評価するが四か月で要塞境の門(スヌル・カプ)を建築し、ザガノスからもさすがと評される程に建築に秀でてる面も持つ。
黒翼のスレイマン(カラ・カネット・スレイマン)(33歳)
密偵網目と耳の長官(ギョズ・クラック・バシュカン)。マフムートと同じトゥグリル族出身。
13年前は花の都(フローレンス)共和国で鷹匠をしていた。しかし、その間に帝国軍との暴動でトゥグリル村が消滅、一族が殺された事を知り、失意の中雑貨商をしていた。そんな中ザガノスに密偵網整備のためスカウトされ鷹匠時代のコネと知識を使い、密偵網を作り上げる。マフムートを気に入り四将国の内乱では度々手を貸す。その後は上司のザガノスの出兵に伴い併合された王国の独立工作に動いている。雌鷲カテリーナを飼っている。
アフメット軍人(アフメット・ペイ)
遠征軍に従軍した15歳の青年。
カリル死後にクルトと共にマフムートと合流、その後マフムート直属の千人隊長(ビン・パシュ)に任命される。
カリルの傍にいたことからかなり目を掛けられていたと見られる。
琴線一座(ライラ・エスナフ)
ロクセラーナ(28歳)
琴線一座(ライラ・エスナフ)座長。煙管を吸う女性。自分らの劇で他人の人生を狂わせたとしても気にしていない。この世界での劇団はプライバシーも肖像権もなく勝手に他人を脚色するため、マフムートは当初、不快感を感じていたが、四将国の内乱では、政権転覆後の民衆の支持を得るため、情報操作として親トルキエ派に有利な演目を依頼する。
シャラ(16歳)
首都金色の町(アルトゥン)一と評判の褐色の踊り子。イブラヒムとは友人で砦の町(ヒサール)で反乱を起こした時はマフムート共に助けに行った。堅物のマフムートをからかうのを面白がる一方、マフムートを何かと気にかけている
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