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更新日:2024/01/12 Fri 10:47:06NEW!
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将国のアルタイル 敵勢力 帝国 バルトライン帝国
バルトライン帝国とは将国のアルタイルに登場する国家。 本作における敵勢力に当たる。
概要
ルメリアナ大陸の北西に位置する軍事大国。本作の敵勢力に当たる。貴族的な文化を有し、出身者の多くはフランス系かドイツ系の名前が付けられている。
内乱が続いていたが、バルト地方を束ねたゴル王国によって統一され、ライン地方の国々を併合してできた。被征服者であるライン地方の人々は常に搾取される立場にあり、戦争では前線に送られる。軍備拡張政策が行われ続け、他国からその軍事力は恐れられている。
南ルアリアナへの遠征で12万の兵を失ってもなお、本国に職業軍人からなる常備軍7万5千と60万の徴用兵、計68万がおり、トルキエとの戦力比は8倍以上を誇る。
他国から恐れられる一方内政面では軍備拡張、領土拡大の出費により帝国の辺境部では産業や教育が立ち遅れるといった深刻な格差が生じている。
被征服者であるライン地方には不満が溜まっており国内が不安定化しやすく、常備軍の力と農業を単作にして商業的に国に依存させるという政策で抑え込んでいる。
財政も逼迫しており、エイゼンシュテイン公爵曰く「財政を埋めるために戦争を起し、その出費を埋めるために戦争を繰り返すどうしようもない国になってしまった」と嘆き、兵士の中には食べ物を作るより他から奪う自分たちを、盗賊の集まりみたいだと自嘲する者もいる。
エルルバルデスブルク
レレデリクたちの故郷。領地の殆どが痩せた山岳地な上に1年の半分は冬に支配され、ロクな作物も育たない貧しい国。
作物は麦ということにされていたが当然立ち行かなくなり、反乱を起こし鎮圧されるもレレデリクにより救われている。
出身者
帝室・貴族とその関係者
ゴルドバルト11世(54歳)
バルトライン帝国の国家元首たる皇帝。実務はルイ大臣の思惑を見抜きながら、あえて何も言わずに勝手にやらせている節がある。
ビルヒリオ・ルイ(33歳)
バルトライン帝国筆頭大臣(帝国宰相)。本作の黒幕。飄々としているというよりは胡散臭い人物だがキレるとこわいらしい。
宰相として、ルイ家がこれまでも帝国の財政を助けたこともあって皇帝すらもルイに強くは出られない。5年前に大臣となったため、エイゼンシュテイン公爵など敵も多い。
領土拡大、軍備拡張政策を推し進め、サロス王国と修好通商条約を結び、海軍を整備している。配下の赤蛇の教団(ロットウルム)を使い、ヒサール反乱や四将国の乱など様々な陰謀を画策している。チェスを嗜んでおり、ポイニキア戦争や南ルナリアナの遠征にも兵士を駒と見なすような発言が見られる。ピノー率いる帝国軍の敗北、ザガノス将軍(パシャ)のライン地方の独立工作で帝国が絶体絶命の窮地に陥るもその余裕とした態度は崩していない。
小姓の話によれば誰よりも遅く寝て、誰よりも早く起き、地図を描き、毎日皇帝に献上することを日課としている。
シモン・ブランシャール(27歳)
バルトライン帝国財務大臣の女性。ルイが信頼を寄せる腹心であり同僚。
セミロングだったが、後にショートヘアにしている。
エイゼンシュテイン公爵(95歳)
バルトライン帝国元老。車椅子に乗った小柄な老人。先代皇帝エルドライン1世の代から仕え、70年余りに渡り要職を歴任してきた重鎮。
帝国の貧困を憂いてピノーと共に内政の充実を訴えているが、聞き入れてもらえない。
エルルバルデス公爵レレデリク(26歳)
帝国海軍央海艦隊陸戦隊長。ゴルドバルト11世の姪。女盗賊のような風貌で皇帝からお転婆すぎて嫁の貰い手が無くなると言われている。ルイ大臣の戦略に従っているが、あくまで利害関係の一致に過ぎない。
理念はないが弱肉強食の信念を持っており、ルイ大臣の救援物資の申し入れを施しはいらないと語り、コンスタンティノスには栄える資格があるのは力がある奴だけと言っている。砦の町(ヒサール)の反乱ではではルイ大臣の戦略にのって領民保護を名目に攻め入ろうとするがその前にマフムートが片付けてしまい失敗。
第一次ポイニキア戦争では自ら決死隊に加わり、ポイニキア陥落に導く。その際、挑んできたコンスタンティノスを負け犬と一蹴して、殺している。サロスでの海の都(ヴェネディック)の戦いによる講和会議の使者としても赴いている。
グララット・ベルルリック(25歳)
レレデリク直属の部下で帝国海軍央海艦隊陸戦隊長付副官。ククリ刀を武器にした熟練の兵士。長髪の穏やかな風貌をしているが、好戦的な性格で戦いの中で生き、その中で死ねればいいと語り、利き腕を骨折しても戦意を喪失しない。砦の町(ヒサール)では態度のでかい赤蛇の教団(ロットウルム)の人間をムカつくと殺している。レレデリクとは軽口をたたき合える仲。第一次ポイニキア戦争では崖を登る決死隊の目を逸らすための囮役を引き受ける。
エルルバルデス山岳兵
貧しい故郷を救うため命を惜しまず戦う屈強さで知られる山岳兵で、ククリ刀を使う。10分の1が死ぬ決死隊にも参加し、ポイニキア陥落の最殊勲を挙げる。その甲斐あって、ポイニキアから得られる税収の5割を恒久的に与えられる。
しかしポイニキアが完全に孤立してしまったため、盟約は有名無実となってしまった。
海軍
5年前から整備され、特に央海艦隊は増強されてきた。歴史が浅く、他の国の海軍よりも弱い。
軍港として港の一部割譲を拒否したポイニキアと第一次ポイニキア戦争を引き起こす。12万を率いて攻め込み、5万超の損害を出しながら、エルルバルデス山岳兵の決死隊の活躍によりポイニキアを手に入れる。
サロスで小麦のトラブルから海の都(ヴェネディック)と交戦し敗北し、賠償金5万ドゥカードなど不利な条件で講和。
その後島の都(リゾラーニ)と手を組み連合艦隊600隻でポイニキア-サロス間を海峡封鎖し西央海の制海権を握る。しかし、海の都(ヴェネディック)艦隊に敗れ、ポイニキア、サロスの港も封鎖され、無力化されてしまう。
所属▼
ライアン・ロゥ(86歳)
バルトライン帝国海軍央海艦隊提督。300年前併合されたロゥ王国の人間。ルイ大臣の領土拡大政策に内心難色を示している。
第一次ポイニキア戦争で登場し、エルルバルデス兵の働きに目を見張っていた。サロスが帝国用の小麦を海の都(ヴェネディック)が買い取ってしまったため拒んだ場合攻撃する警告し、引き渡しを要求。ブレガ達海の都(ヴェネディック)の船が応じないと分かると、攻撃を要求する部下に見なかったことにできないかとこぼしている。
ここまで彼が消極的なのは海の都(ヴェネディック)の影響力、海軍の強さを熟知し、帝国艦隊の弱さを理解しているためである。
しかし、仕事に忠実な他の船が戦端を開いてしまいやむなく交戦。海戦に不慣れな帝国艦隊を率い奮戦するが、敗北。自身も捕虜となり、講和会議の際引き渡された。
その後はポイニキアに駐留、連合艦隊が敗れ港を落とそうとする海の都(ヴェネディック)を防いだ。
陸軍
5百人で1組の方陣からなる密集陣形を利用した戦術を取る。1軍団あたり5千でできている。これは、他の殆どの国の兵力が5千いくかいかないかの所を見ると多い。ウラド王国を保護下に入れる事に失敗したため、ルイ大臣主導により南ルナリアナに侵攻。しかし、天上の都(シエロ)と囁き(ムルムリョ)盆地の戦い、剣の都(エスパーダ)での戦いで総指揮官コランタン・ピノー大将を含む将兵5万2千が戦死したため、侵攻を停止。手に入れた南ルナリアナの過半を南領(スュッド)としてヨハン・フレンツェン大将が管理している。
所属▼
コランタン・ピノー(44歳)
帝国陸軍大将。スキンヘッドの巨漢で常に苦虫を噛み潰したような表情をしている。真面目で堅実な性格で戦場でも迅速な判断を下すため部下からの信望がある。13年前、帝国のトルキエ侵攻に従軍。マフムートの故郷で暴行、殺害行為を働いた部隊を軍規違反として例外なく処刑している。
以前は帝国の歴史は侵略の歴史と領土拡大を唱えていたが、トルキエとの敗戦を契機にエイゼンシュテイン公爵と共に内政充実による帝国の繁栄を目指すようになる。
帝国の遠征には反対の立場でルイ大臣にも進言するも遠征軍の総大将に任じられる。不本意ながらも職業軍人として命令に従い、南ルメリアに侵攻し総指揮をとる。天上の都(シエロ)では2万2千を率い、食糧不足を補うため敵軍から奪い取る作戦を立て、後背にいるカリル率いるトルキエ軍2万6千を工兵部隊の活用によって勝利を収める。
しかし、立て直したトルキエ軍に再び奪った食糧を奪い返され、フェレンツェンに包囲の指揮を任せ、再びトルキエ軍から奪おうと4万2千を率いる。だが、囁き(ムルムリョ)盆地でマフムートにハメられ二重包囲の陣に掛かってしまう。即座に対応策を講じるも、機動力の高いトルキエ軍に兵力2万2千を失う。剣の都(エスパーダ)方面に撤退し、剣の都(エスパーダ)を落とし立て直そうとする。けれども、予想以上の戦力によって、剣の都(エスパーダ)は落ちず、追いついたトルキエ軍の突撃によって壊滅。自身も突撃してきたマフムートによって首を斬られ、戦死。
リリー・ココシュカ(24歳)
帝国宰相秘書官ルイ大臣の側近で、軍監として遠征軍に従軍した。
地図読みに長け、参謀としての役割もこなす。前半のカリル率いるトルキエ軍と戦いは地図読みをいかして相手の行軍路を読んだ。しかし、囁き(ムルムリョ)盆地の戦いでは大潮を利用としてトルキエ軍を包囲するも、逆に誘い込まれ伏兵に包囲される。撤退後の剣の都(エスパーダ)攻防戦でも相手の戦力を素早く把握し、交戦を進言する。だが、トルキエ軍の戦力は把握できたものの剣の都(エスパーダ)城内の傭兵までは把握できず、千人足らずと予想したが実際は1万いた。最期は方陣を突破したトルキエ軍に斬られ、戦死。
ヨハン・フレンツェン(33歳)
第1軍団長及び帝国陸軍中将→南領(スュッド)軍大将。病弱でよく体を壊しており、どうやら内臓全般が弱い模様。
平民出身でアダムとは同期で長年の友人。アダムと共に帝国を内から変えるために帝国軍に志願した。農業を怠る国は滅びるが持論。
勘が鋭く、アダムからは予言者とからかわれている。その勘の鋭さや能力についてはピノー大将や他も認めていて、後背のトルキエ軍を討ちに離れる際、天上の都(シエロ)包囲軍の指揮をたびたび任されている。
囁き(ムルムリョ)盆地の戦いの報を聞き、本隊が助からないことを悟る。天上の都(シエロ)包囲軍の撤退を決断する。
その後、南領(スュッド)軍大将に昇進する。ザガノス将軍の帝国侵攻と旧王国の独立、本国からの援軍無用の命令《*南領(スュッド)の喪失はルイ大臣の政策の失敗を意味するため》からこのままでは帝国暦は来年で終わると予感。命令を無視し、占領地を放棄し南領(スュッド)軍4万9千を率いて救援に向かう。その際、敵の注意を誤魔化すため兵の入れ替えを装い招集し、尚且つ同盟軍が背後からの攻撃にも備える周到さをみせている。
しかしこれを察知し馬の扱いに長ける騎馬民族のみで構成したトルキエ天上州軍により追撃を受け、斜面を駆け下りザガノス軍の側面を突かんというところで追いつかれてしまう。
その斜面での攻防においてマフムートの捨て身の一撃により乗っていた馬車を破壊されザガノスの前へ単身投げ出され、ザガノスを斬ろうと剣を抜くもマフムートにより討ち取られ戦死。
ディルク・ヴィヒター(24歳)
ヨハンの部下。ヨハン亡き後の南領軍をまとめて撤退した。
その後帝国陸軍南領軍中将・第8軍団長となる。
アントン・アダム(33歳)
第2軍団長。帝国陸軍中将。温和で人当たりの良さそうな性格で肥満体型の男。平民出身でフレンツェンとは同期の友人で病弱な体を心配している。フレンツェンと共に帝国を内から変えるために帝国軍に志願した。
トルキエ軍のフェレンツェンの帝国は来年には滅びるだろうという予言に故国バルトライン帝国に対して「あんな国でもなくなるとなると悲しいもんだな」、「いや、あんなボロボロの体の割には長く保ったと称えるべきかな…」と複雑な感情を吐露している。天上の都(シエロ)包囲戦において後背のカリル将軍率いるトルキエ軍2万6千を討つための4軍団2万2千のなかに選ばれ、ピノーに投げられた刀剣を体を張って防いでいる。
その後はフェレンツェンと共に本隊とは別に天上の都(シエロ)包囲軍に分けられたため、難を逃れている。反帝同盟との敗戦の後、南領(スュッド)に配属されたがザガノスの帝国侵攻に対して本国の援軍は無用の命令を無視して、フェレンツェンと共に救援に向かう。
ヨハンの軍をザガノスの元へ届かせるため、帝国へ向かう回廊でトルキエ軍を足止めする。
アビリガに本隊へ切り込まれ白兵戦となったが、的確に指示を出しながらアビリガを追い詰めるという芸当をやってのけた。
だが後背を突かれそうな軍を見て指示を出そうとしたところを、吹き矢で首を射抜かれ指示を出せぬまま戦死。
第3軍団
天上の都(シエロ)包囲軍の方にいたため、壊滅は免れる。
第4軍団
クリストハルト・べルツ率いる第12軍団と共に天上の都(シエロ)に突入するが、火計に掛かり全滅。
フォルカー・ヴィンケルマン(38歳)
第5軍団長。赤毛で顎鬚をたくわえている中年の男。
囁き(ムルムリョ)盆地の戦いでは二重包囲の陣の外側の牡牛団5千に応戦する第13軍団の援護を命じられる。しかし、もともと戦闘員でない工兵部隊5千と護衛の2千の部隊では、敵の動きが速かった事もあり、到着より前に壊滅してしまう。第7、第8軍隊が壊滅した際、本隊と離れている第5軍団は格好の各個撃破の標的となり、本隊撤退完了までの時間稼ぎとして敵を引き付ける。
その後の描写はないが恐らく戦死したものと思われる。
ギルベルト・キルヘル(48歳)
第6軍団長を務める筋肉質なワイルドなおじさん。階級は陸軍中将。
天上の都(シエロ)包囲戦において後背のカリル将軍率いる2トルキエ軍2万6千を討つための4軍団2万2千の部隊に指名される。囁き(ムルムリョ)盆地の戦いでは二重包囲の陣の内側にいるトルキエ軍の包囲に加わる。その後、囁き(ムルムリョ)盆地の戦いの撤退から追撃するトルキエ騎兵の殿を兼ねて(バルトラインは歩兵が主体のため騎兵のトルキエとは機動力が劣る)
隘路で敵の隊列が伸び切ったところを伏兵により指揮官を狙う作戦を展開する。しかし、マフムートに見破られ、最後はトルキエ軍に突撃し、槍騎兵に貫かれ戦死。Wikiによれば殿が限られた戦力で敵の追撃を食い止めなければならない最も危険な任務であり、古来より武芸・人格に優れた武将が務めるものとされるため、遠征軍の中でも重要な人物であることがうかがえる。
エルマー・シュミット(28歳)
第7軍団長。階級は恐らく陸軍中将。囁き(ムルムリョ)盆地の戦いでは二重包囲の陣の外側の剣の都(エスパーダ)軍3千の応戦を命じられる。他の国の軍隊を見下している。
空堀で方陣を崩され、剣の都(エスパーダ)軍には剣士部隊がいたため態勢が立て直すのが遅れた。そのせいもあるが、ロイスと違って方陣に拘り、後退して方陣を再編しようとしていた。
しかし、味方の包囲網を突破したトルキエ騎兵7千余りによる各個撃破の標的にされる。最後は味方にトルキエに膝を屈するなと檄を飛ばした直後、トルキエの弓撃により皮肉にも器用に膝を屈することなく戦死。
アロイス・ロイス(46歳)
第8軍団長を務めるエレガントなおじさん。階級は陸軍中将。天上の都(シエロ)包囲戦において後背のカリル将軍率いる2万6千を討つための4軍団2万2千の部隊に指名される。
その後は奇襲してきたトルキエ軍に兵糧を奪われる失態を犯している。囁き(ムルムリョ)盆地の戦いでは第7軍団と同じく二重包囲の陣の外側にいる煙の都(ウーモ)紋章の都(セルラント)軍弓兵部隊2千に応戦する。空堀で方陣を崩されると方陣での正面突破は不可能と判断し、弓兵部隊であったせいもあるが素早く態勢を建て直して方陣を解き、盾で防ぎつつ前進させ、別働隊に空堀を迂回させ攻勢に転じる確かな手腕をみせる。しかし、味方の包囲を突破したトルキエ騎兵7千余りが右翼から攻め込まれ、各個撃破の憂き目にあい、壊滅する。
最後は右腕を負傷しながらも第8軍団敗北の責任とるためクルト将軍に挑み、戦死。その最後は見事とクルト将軍に評される。
クラウス・アルトドルファー(29歳)
第9軍団長。階級は恐らく陸軍中将。囁き(ムルムリョ)盆地の戦いでは本隊に所属。剣の都(エスパーダ)攻防戦では街の攻略を命じられる。
当初は錬度の低い傭兵が1千ばかりが守っていると考えていたが、心臓地方(クオーレ)同盟が第9軍団の倍の1万の傭兵を雇っていたため予想に反して攻め込むことができなかった。この戦いによりピノー大将を始め他の将官も戦死したが、彼のその後は不明。
ダニエル・ピーガー(29歳)
第10軍団長、階級は恐らく陸軍中将。ややニヒルで斜に構えた発言が目立つが、剣の都(エスパーダ)攻防戦で敗北が決定的になった際、兵士に死にたくない奴は死んだフリしてやり過ごせと言う部下思いな一面を持っている。
最期は薄い方陣を重装騎兵に突き破られピノーを守る盾となり戦死。
コルネリア・ノール(25歳)
第11軍団長の短髪の女性。階級は恐らく陸軍中将。囁き(ムルムリョ)盆地の戦いでトルキエ軍が、包囲が完成する前に出口から突破しようとするマフムート率いる騎兵7千余りを右翼に転進して攻勢に出ようとするも、右翼への転進により左翼への守りが薄くなったため包囲網の出口を2個に増やしてしまう。
その左翼に空いた隙をクルト将軍率いる別働隊7千余りが突いて突破し、包囲作戦の失敗及び囁き(ムルムリョ)盆地の戦いの敗北の遠因を作ってしまう。剣の都(エスパーダ)攻防戦では第9軍団と共に背後のトルキエ軍の守備に当たる。
しかし、剣の都(エスパーダ)に1万の傭兵がいる事を知り、剣の都(エスパーダ)攻略が絶望的と判断すると突撃を指示する。最後は槍騎兵の連携に掛かり戦死。
クリストハルト・べルツ(25歳)
第12軍団長で筋骨隆々とした精悍な男。非常に耳がいいユルゲンという副官がいる。階級は陸軍中将。天上の都(シエロ)包囲軍の物資輸送任務を請け負っており、船で運ばれた物資を自らも兵士に交じって引き揚げ作業を行う一面を見せている。輸送任務の途中、兵糧を奪いに来た敵兵と交戦。そのまま追撃し、天上の都(シエロ)市内に突入するも、火計の罠に掛かり戦死。
トリスタン・バレ(36歳)
第13軍団長。階級は帝国陸軍中将。赤蛇の教団(ロットウルム)出身の眼帯の男で部下にも赤蛇の教団(ロットウルム)出身が多い。
ルイ大臣の肝いりで編成された第13軍団は大陸初の工兵部隊5千とそれを守る第14軍団2千の計7千を率いている。カリル将軍(パシャ)のトルキエ軍2万6千との戦いで背後を攻めてきた別働隊を射石機を素早く組立追い払い、帝国軍を勝利へと導いた。囁き(ムルムリョ)盆地の戦いで牡牛団(エル・トーロ)7千に応戦するも、戦闘員2千では支えきれず援軍の到着前に部隊は壊滅、自身は戦場から逃亡する。
テオ・アンドロシュ
陸軍退役中将→帝国陸軍大将。
城壁の町(ミュール)防衛戦において、常備軍をまとめるために担ぎ出された老将。
アンセルム・トット
南領軍第1軍団長。階級は帝国南領軍大将で、ヨハンとアダムが戦死する以前は第3軍団長だった。
ひょろ長い四白眼の男で、平時は頼りなさげだが戦闘の際は不気味なほど鋭くなる。
マルク・ブルーメンタール
南領軍第2軍団長。
ドミニク・オータン
南領軍第7軍団長。
新貴族(ヘルマン)
ゴル王国によって併呑された国々の旧王族。
陸海軍ら常備軍団と双璧を成す勢力ではあるが、常備軍団が実力主義なのに対し新貴族は世襲であるため、実力面では常備軍団には及ばず実戦には赴かない。
このため長らく冷や飯を食っており、闘技場の見世物にしかならないと揶揄されたり売官する者までいる。
しかし時代遅れと言われながらも重装騎兵部隊を擁しており、その機動力と突破力は目を見張るものがある。
所属▼
ジャック・ジョルダン(16歳)
侯爵。急流の町(ジョルダン)の領主。
皇帝の呼びかけに応じてミュール城防衛戦に馳せ参じた白騎士。
皇帝を妄信する父親の意思を継いで自身も忠誠を誓っている。
ジークフリート・カウフマン
伯爵。洞窟の町(ケイフ)の領主。
皇帝の呼びかけに応じてミュール城防衛戦に馳せ参じた黒騎士。
自身の旗下にある黒騎士隊は新貴族一の武力を誇る。
ヴィルヘルム・マイスナー
伯爵。吹雪の町(シュネーシュトルム)の領主。
バルト地方最大の兵力を有するが、弟たちともども帝国に見切りをつけている。
そのため皇帝の呼びかけには応じずレレデリクと結婚式を挙げ、初夜を共にする。
当然これは政略的な意味を持っていたのだが、翌朝結婚したからお前のものは俺のものということで兵権を手にしたレレデリクは出陣し逆に自身が軍事利用されてしまった。
ウジェーヌ・カミュ
元侯爵。薬草の町(サンブル)の領主だった。
皇帝暗殺未遂を起こした弑逆犯をそれと知らずに治療したが、これを聞きつけた他の新貴族たちに押し入られて殺害することを強要され手にかけてしまう。
だがこれが司法に逆らう私刑であると捉えられてしまい、更に新貴族たちにも裏切られたことで単独犯とされ一族全員が極刑にされた。
息子のアストルフ・カミュはこの時見つからず行方不明となったが、後にトルキエの将軍となって帝国の地を踏んでいる。
赤蛇の教団(ロットウルム)
ルイ大臣の配下の集団で工作員として暗躍する。4千年前、最初に製鉄技術を発明し、よりよい環境を求めてはるか東方からバルト地方の赤蛇山に住み着いた一団を祖とし、その高い製鉄技術を守るため教団化したのが始まり。製鉄から派生して、高い土木技術、建築技術を持つ。出身者は男は左目、女は右目に眼帯か傷がある。レレデリクは腕はそこそこ立つがヘンテコな武器が取り柄の三流戦士と評している。
所属▼
エレノア(24歳)
赤蛇の教団(ロットウルム)の一員で中でも高い地位を持ち、ルイ大臣の密使を務めている女性。
右目に眼帯をしている。砦の町(ヒサール)でアラバ族を焚き付け、兵士の家族を人質に取り、イブラヒムに反乱を起こさせる。だが、マフムートの活躍で人質は解放され作戦は失敗、自身も顔の右側に火傷を負い、右側に仮面を着けている。その事を恨んで、ザカノスの耳役(クラック)を殺す任務の最中マフムートを殺そうとする。鷲の習性を生かし、優位に進めるもののスレイマンの助力により失敗。
ムズラクでもマフムートを殺そうとするが成長したマフムートには手も足も出ず、逆に恐怖することになる。
コルベール
左目に眼帯をした男。砦の町(ヒサール)でアラバ族を焚き付け、兵士の家族を人質に取り、イブラヒムに反乱を起こさせる。イブラヒムを公的な総督(バリ)という立場にありながら私情を優先させた、総督失格と評している。人質を解放しようとするマフムートを排除しようとするが、逆にやられ死亡。
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