将国のアルタイル

ページ名:将国のアルタイル

登録日:2015/03/13 Fri 04:01:15
更新日:2024/01/12 Fri 10:47:04NEW!
所要時間:約 19 分で読めます



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シリウス アニメ 17年夏アニメ 月刊少年シリウス 漫画 講談社 将国のアルタイル 大河ファンタジー ルビが多い漫画 騎馬民族 カトウカノ



将国のアルタイルは月刊少年シリウスで連載中の漫画。
作者はカトウカノ。既刊23巻
ジャンルは大河ファンタジー、時代背景は火縄銃が使用されていない中世頃。
絵だけ見ればGファンタジーにありそうな漫画であるが、ファンタジーといっても日本を舞台にしたSFやライトノベル系が多い月刊シリウスで連載されている。
また、この手のファンタジー漫画では主人公側を白人、貴族とすることが多いが、
今作品では逆に白人の貴族が敵になり、蛮族として描かれることが多いイスラム文化圏が主人公側となっている珍しい作品である。
戦いだけでなく、外交や文化にも比重が置かれている。
戦いにおいても戦術が決め手となり、呂布、関羽といった無双キャラがいないのも特徴。


アニメ化が発表され、17年に放送開始。



■あらすじ


トルキエ将国の史上最年少将軍(パシャ)マフムートはバルトライン帝国の大臣襲撃事件から起こった戦争の危機を回避するが、
その後バルトライン帝国の策略によって友人イブラヒムが反乱を起したことを聞き助けに駆けつけ救い出す。
しかし、将軍会議でこの行動は将軍として相応しくないとして千人隊長に降格となってしまう。
将軍にふさわしい人間になるべく、外の世界について学ぶため旅立ち、成長していく。


■登場人物


大トルキエ
トルキエ将国を中心としたムズラク将国、バルタ将国、ブチャク将国、クルチェ将国の同一文化をもつ遊牧民族国家の連合体。
広義でいえばトルキエ、トルキエ人とはこれを指す。この5つの将国で大トルキエ会議が行われる。
しかし、多数決ではトルキエ将国が多数に含まれない場合案は廃案とされ、
貨幣鋳造権もトルキエ将国にしか認められていないため、トルキエ将国と他四将国では溝がある。



▲トルキエ将国
詳しくは[[トルキエ将国>トルキエ(将国のアルタイル)]]のリンク先へ


●主要人物


犬鷲のマフムート将軍(トゥグリル・マフムート・パシャ)
CV:村瀬歩
本作の主人公。史上最年少将軍(パシャ)。現在、天上州属州総督


キュロス・イオス・アポロドロス
CV:KENN
「目と耳」の密偵の1人。ポイニキア市長の息子。


アビリガ
ヴェネディック「ブレガ商会」の私兵隊長。トルキエとのパイプ役。


ニキ・アル・バフラーム
死んだ父の後を継いだ銀色の都(アルギュロス)の商人。


エルバッハ
タウロ市の牡牛団(エル・トーロ)の隊長。


トルキエ将国


13人の将軍(ヴェズイール)


毒薬のザガノス将軍(ゼヘル・ザガノス・パシャ)
CV:古川慎
第1州管理官。タカ派でマフムートのライバル的存在。


大都市のカリル将軍(シェヒル・カリル・パシャ)
CV:緒方賢一
第7州管理官。穏健派でマフムートの養父。


水門のサルジャ将軍(テシサトゥ・カプ・サルジャ・パシャ)
第3州管理官。四将王と親交があり、トルキエと四将国の宥和を訴える。


黒翼のスレイマン長官(カラ・カネット・スレイマン)
CV:小西克幸
ザガノスの作った密偵網 「目と耳」の長官。マフムートとは同じ部族の出。


飾り帽子のイブラヒム総督(シャプカ・イブラヒム・バリ)
砦の町(ヒサール)総督。ザガノス配下の千人隊長。マフムートの友人。


シャラ
首都金色の町(アルトゥン)で一番人気を誇る踊り子。


四将国


ムズラク将国
紅虎のバラバン(アル・カプラン・バラバン)
ムズラク将国第3代将王(スルタン)。トルキエから離反し更なる権力を求める。


聖官のバヤジット(ウレマー・バヤジット)
ムズラク将国4代将王(スルタン)。兄の政策を正すためマフムートに協力したが、結果としてその手で兄を討つこととなる。


ブチャク将国
油商のウズン(ヤグ・ウズン)
ブチャク将国2代将王。帝国との貿易路を開き金儲けを企む。


武器商のイスマイル(スイラーフ・イスマイル)
ブチャク将国3代将王(スルタン)。自分が王になるためマフムートに協力した。
将王になった後は地固めのためかひっそりと兄弟を粛清しており、また商人としての活動も行うためたびたび国を空けている。


クルチュ将国
百面のセリム(ユズ・マスカ・セリム)
クルチュ将国将王(スルタン)。仮面で顔を隠しており、真意がみえない。


剣のオルハン(クルチュ・オルハン)
クルチュ将国3代将王(スルタン)。アイシュのため父を倒し、王になった。


バルタ将国
水蓮のファトマ(ニリュフェル・ファトマ)
バルタ将国将王(スルタン)。兄バラバンの言いなりになっている。


洋梨のアイシェ(アルムト・アイシェ)
バルタ将国の宰相(ウェズイラザム)


バルトライン帝国
詳しくは[[バルトライン帝国>バルトライン帝国(将国のアルタイル)]]のリンク先へ

ゴルドバルト11世
バルトライン帝国皇帝


ビルヒリオ・ルイ
CV:津田健次郎
筆頭大臣。本作の黒幕。様々な陰謀を企てる。


エイゼンシュテイン公爵
バルトライン帝国元老。


エルルバルデス公爵レレデリク
帝国領エルルバルデス公爵。ルイ大臣と協力関係にある。


グララット・ベルルリック
レレデリクに仕える側近。


ライアン・ロゥ
バルトライン帝国海軍提督。


コランタン・ピノー
帝国陸軍大将。


リリー・ココシュカ
帝国宰相秘書でピノー率いる帝国陸軍の軍監。


ヨハン・フレンツェン
帝国陸軍第1軍団長。


アントン・アダム
帝国陸軍第2軍団長。


ディルク・ヴィヒター
ヨハンの部下。


エレノア
ルイに仕える赤蛇の教団(ロットウルム)の一員


央海12都市国家
央海(セントロ)と呼ばれる地中海みたいな海。各都市国家は交易により成り立つ商業国家が多い。それ故に自給自足が困難な所が難点。


ポイニキア
央海(セントロ)を東西に分かつ要衝に位置する港湾都市国家。
かつて広大な土地と繁栄を誇ったポイニキア帝国の末裔にして発祥の地。
国民は3千年を誇るポイニキア帝国の末裔であることを誇りにしている。


出身者は古代ローマみたいな服装と名前をしている。
三方を高い城壁と壁に囲まれ港入口は大燈台から鎖で封鎖でき、
ポイニクス帝の建国から千八百年、帝国解体から千二百年、合わせて3千年に渡り難攻不落を誇る。
崖から産出される水塔石(ピラミス)の原石が有名で、その関係からヴェネディックとは同盟を結んでいる。
港の一画を軍港として割譲する事を拒んだため、第一次ポイニキア戦争が起きる。
ヴェネディックの援軍が来なかったこともあり、敗北。帝国領となる。モデルはピザンツ帝国。


アポロドロス(42歳)
ポイニキア市長。
ポイニキアで一番の大商人だが賄賂は日常茶飯事と息子のキュロスは語り、キュロスや周りの議員からブタと揶揄される。
人望が低く、実権は副市長がもっている。


港の割譲要求をすぐに呑もうとして他の議員に顰蹙を買う。
ただ、それは戦力差を考え、街や住民を守りたい思いからだった。
自身は反対だったが戦争が起こり、レレデリクら陸戦隊が崖を超え、街を暴れまわる。
海の都(ヴェネディック)の援軍が来るまで徹底抗戦を唱えるコンスタンティノスを一喝して帝国に降伏する。
戦後、自ら全責任を背負い命と国内外の財産と引き換えに他の議員と街の有力者を助命させる。
副市長とは5歳差だが結構老けて見える。私人としては褒められた人物でないが公人として役割を全うした。


コンスタンティノス(37歳)
ポイニキア副市長。ポイニキア帝国の理想を重んじる快活な正義漢。
海の都(ヴェネディック)の元首ルチオとは長年の友人で市長よりも人望や力を持つ。
被征服地を搾取する帝国のやり方に憤りを感じており、バルトライン帝国を偽の帝国と揶揄する。


港の割譲に反対し、戦争の指揮を取る。
戦線は膠着し、なかなか来ない海の都(ヴェネディック)に使者を出すべきとのマフムートの意見を友人のルチオは約束を違える事はないと取り合わなかった。
しかし、ルチオをはじめ海の都(ヴェネディック)は盟約を破り、援軍を送る気はなかった。


レレデリクら陸戦隊が崖を超え、街を暴れまわると援軍が来るまで徹底抗戦を唱えるがアポロドロスの一喝で帝国に降伏する。
アポロドロスが引き留められるが、責任を取るとレレデリクに挑むが、相手にならず、死亡。
決して無能な人物ではなく、帝国の要求が戦争の口実でその先の狙いまでを見据えての判断だが、戦力差や勝算の見積もりが甘い。
ルチオには理想で現実が見えなくなったと評され、レレデリクには自分に酔ったまま死ねるなんて幸せな男と皮肉られる。


海の都(ヴェネディック)共和国


軍事、経済共に央海第一と目される干潟の上に造られた人工島の都市国家。
海軍は央海最強とされ、海運業が活発な商業国家。央海(セントロ)の女王と呼ばれ、他の央海都市国家にも影響力を持つ。


500年前騎馬民族に大陸を追われたヴェネテ人が移住したのが始まりとして、戦争などで故郷を追われた人々も移り住みできた移民の街。
国民の国への愛国心は強い。国の運営は参加資格を持つ共和貴族(ノービレ)と彼らに投票に選出された最高執政官たる元首(ドージェ)が行っている。
バルトライン帝国との関係悪化によりトルキエ、ウラド王国と三国軍事同盟を結ぶ。モデルはヴェネチア。


アントニオ・ルチオ(37歳)
海の都(ヴェネディック)共和国元首(ドージェ)。国家利益を第一とし、
ポイニキアに味方し帝国と事を構えるより、帝国と通商条約を結び、広大な市場を得る方が旨みがあるとしてポイニキアとの盟約を反故にした。
マフムートを高評価しアピリガをトルキエへのパイプ役として旅に同行させる。


サロスで小麦を巡るトラブルで帝国と関係が悪化したため、トルキエ、ウラド王国に三国軍事同盟を提案する。
しかし、その間島の都(リゾラーニ)とバルトライン帝国が裏で手を組み、海峡封鎖によって西央海の制海権を握る。
それに対抗して新造艦150隻を建造、自身も乗船して連合艦隊300隻と戦う。
新造艦の性能とギリシャ火薬、連合艦隊の編成の弱点をついて勝利を収める。
そのまま、連合艦隊の港を破壊し、西央海の制海権を取り返す。その一方で、島の都(リゾラーニ)元首(ドージェ)ドナテッロと内通し離間工作を成功させる。
反帝同盟会議でも大きな発言力をもち、天上の都(チェロ)の統治権の問題を会議の流れを引っくり返して、トルキエに預ける事にさせた。


シルヴェストロ・ブレガ(39歳)
ブレガ商会船団長(カピタン)。顔に傷のある厳ついおじさん。酒場を経営する美人の妻がいる。
商人だが海運業が発達した海の都(ヴェネディック)では船の戦闘に熟知している商人や船乗りが適任のため軍隊を率いることもある。
まだ奴隷で逃亡中のアピリガの強さを見込んで買い取る。
アピリガはその事に恩を感じており、両親のように慕っている。トルキエとのパイプ役とすいてアピリガをマフムートに同行させる。


サロスでの小麦を巡る帝国との衝突では見事な采配で帝国海軍提督ライアン・ロゥを捕虜にしている。
連合艦隊との戦いでは海の都(ヴェネディック)艦隊総船団長(カピターノ・ジェラーレ)に任じられ、艦隊の指揮を取る。
新造艦の性能とギリシャ火薬の運用で勝利を収める。


ジーノ・ボッカネグラ(35歳)
ヴェネディック艦隊第15船団長。黒豹号(ネロ・パンテーラ)船長でロニの弟、アマデオの叔父で島の都(リゾラーニ)出身。
他のリゾラーニ人と比べ潮や風の流れが見えない方と述べるが、ある程度は見えるようである。
12年前、アマデオの才能に負い目を感じ、島の都(リゾラーニ)の価値観に賛同できんと出ていった。
連合艦隊との戦いでは、旗艦を狙うアマデオらを船を盾にして旗艦黒獅子号(ネロ・レオーネ)を守り、ルチオとブレガを逃がした。
自身は船が衝突したとき、船の破片が刺さり、敵もろとも自爆した。


モーロ
高利貸し。アピリガをトルキエのパイプ役として他国に感づかれないようにするため、ブレガやルチオに協力。ヴェニスの商人みたいな芝居を演じた。


島の都(リゾラーニ)共和国


央海(セントロ)第二の勢力を持つ国。
海神トリントーネを父と崇め、海神の子と称される程に風や潮の流れが生き物として見える天才的な操船技術の才能を持つ。
海の都(ヴェネディック)と違い商人を保護する仕組みがなく、成功するもしないも本人の腕次第。
そのため、国中が皆ライバルの状態で国の命令にも従うとは限らない。近年はドーリア家とボッカネグラ家の2強時代が続いている。
央海(セントロ)の覇権を狙いバルトライン帝国と手を組む。


ドナテッロ・ドーリア(39歳)
島の都(リゾラーニ)共和国元首(ドージェ)。
道化師号(アルレッキーノ)船長。ピエロのような風貌で同盟側としてルチオに全面的な協力を約束しながら、裏で帝国と央海の覇権を狙う二枚舌ぷりをみせる。
仇敵ボッカネグラ家と手を組み帝国との連合艦隊で海峡封鎖を行い、西央海の制海権を握り央海の覇権を狙う。
だが、アマデオ率いる連合艦隊が敗れ、西央海の制海権が奪われたと海洋国家の島の都(リゾラーニ)に未来がないと、ルチオと内通し、アマデオらを裏切る。
その後アマデオを裏切り者として処刑し、「央海の秩序は島の都(リゾラーニ)と海の都(ヴェネディック)が力を合わせ守ってきた」と白々しい物言いにルチオには白い目で見られていた。


アマデオ・ボッカネグラ(17歳)
黄金号(オーロ)の船長。「100年に1人」と言われる天才で、
リゾラーニ人の中で海神トリトーネの姿まで見ることが出来き「海神に愛された子」とも呼ばれる。
傲慢で粗野な性格。海の都(ヴェネディック)を追い落とすために仇敵のドーリア家と手を組み、帝国との連合艦隊で海峡封鎖を行い、西央海の制海権を握る。


連合艦隊300隻で海の都(ヴェネディック)艦隊150隻と戦う。
その天才的な操船技術を駆使するが、新造された相手艦隊の性能とギリシャ火薬に翻弄され、混戦のなか目を斬られ失明。
それでも、その天才的な操船技術は健在で一気に元首(ドージェ)ルチオが乗る旗艦に強襲するも、叔父ジーノの働きで失敗。


本国に帰り態勢を整えようとするが、ドナテッロ率いるドーリア艦隊に裏切られ、島の都(リゾラーニ)の裏切り者として捕縛され吊り首にされる。


ロニ・ボッカネグラ(40歳)
男爵夫人号(バネローサ)の船長でアマデオの伯父。
弟のジーノとは違いアマデオの能力を認めている。
アマデオと共に海の都(ヴェネディック)艦隊と戦うも、敗北。
本国に帰り態勢を整えるようとするもドナテッロ率いるドーリア艦隊に裏切られ、アマデオをかばい死亡。


サロス王国
後背に広大な食糧供給源を持ち、黒人が住む都市国家。国王が独裁していて豊かなのは国王の周りだけ。
奴隷貿易が行われている。5年前、帝国と修好通商条約を結び、年々帝国への経済的依存度を高めている。実質上の帝国の属領。

ムワナイディ3世
サロス国王。国民は貧困に飢え、不満が高まっているが王の権威を知らしめれば収まると考えている。
ブレガが通常の何倍の値段で買い取ると言ったためバルトライン帝国用の小麦を大臣の反対を押し切って売り払う。
そこで得た利益は自分のパレードの費用にするらしい。
これが原因で小麦の引き渡しを要求する帝国艦隊とそれを拒む海の都(ヴェネディック)艦隊が衝突。両国の関係悪化を招く。
連合艦隊が敗れ、海の都(ヴェネディック)艦隊に港を破壊されたことで帝国軍の残党が王宮を占拠、監視下に置かれる。


ウラド王国
ムズラク将国、クルチェ将国の北に位置する寒さに厳しく国土は痩せており、慢性的な食糧不足にあえいでいる。
それ故、食い扶持を減らすため老人が家をこっそり抜け出し凍死するという悲しい風習がある。
中立を国是とし他国との諍いを避けるため鎖国を貫き交易を行わない。トルキエ、ウラドと三国軍事同盟を結ぶ。モデルはワラキア公国


ジグモンド3世(42歳)
ウラド国王。弱肉強食の考えを持っているが国民の貧困を憂いバルトライン帝国の保護下に入ろうとする。
マルギットがトルキエの耳役(クラック)であることは知っているが敢えて放置している。
鳥肥(ステルコ)による国力回復を提案されても、帝国の戦力差から意志は変わらなかったがマフムートの説得を受け、トルキエ側につく。
信頼の証として帝国国使を串刺しにする苛烈な一面をみせる。
トルキエ、海の都(ヴェネディック)と三国軍事同盟を結び、守りを担当する。


ゲルトルード(24歳)
第2王女。マルギットの姉。帝国との担当交渉を任せられており、その脅威を知っているためから鳥肥(ステルコ)が発見されてもトルキエより帝国につくべきと主張した。
その後は心臓地方・南ルメリアナ地方担当交渉大臣として反帝同盟会議に出席する。
マルギット(20歳)
対トルキエ将国担当交渉大臣で第4王女。ウラドにおける耳役でもある。
公私の分別がついておらず、父には「大臣としての自覚が足りない」と言われている。マフムートと協力して父を説得しトルキエ側につかせる。
その後は東方のいろいろな国担当交渉大臣に就任し、鳥肥(ステルコ)の交易路の開拓のためニキと共に東方の国に向かう。


心臓地方(クオーレ)
ルメリアナ大陸の心臓つまり中心であるという自負をもつ。
文化や商業が発達していてこの地方の国々は軍隊を持たず傭兵に任せている。
彼らにとって不慣れな戦いをするより、商売に専念してその金で傭兵を雇った方が効率的と考えている。
また、盟主花の都(フローレンス)共和国を通さなければ、孤立を恐れ勝手な外交や取り決めはできない。この地方の人間はイタリア系の人間が多い。


花の都(フローレンス)共和国
心臓地方(クオーレ)の経済・文化の中心地。心臓地方(クオーレ)同盟の盟主でもある。
市民の投票によって選ばれた大統領(ゴンファロニエレ)の任期は1年。
遥か昔、遊牧民族が侵攻してきたため、住民はその文化の中心地としての自負も相成ってトルキエ人を蛮族とみなす偏見がある。モデルはフェレンツェ


カテリーナ・デ・ロッシ(31歳)
花の都(フローレンス)共和国大統領。3年続けて大統領職を任されている女性。
帝国にも三国軍事同盟にも入らず、心臓地方同盟(クオーレ同盟)によって、第三勢力として中立を取ろうとする。
しかし、帝国が岩の都(スコグリオ)を占領したと聞き反帝同盟に入る。
トルキエに対して蛮族との偏見を持っていたが、天上州を訪れ、そのレベルの高い建築物をみて認識を改める。


南ルメリアナ
心臓地方(クオーレ)を除く、ルメリア大陸南部地域。スペイン系の人間が住む。
タウロ市
牡牛団(エル・トーロ)と呼ばれる傭兵の町。総兵力は7500で槍斧を使う。
作中の他の傭兵はプロといった印象なのに対しならず者の集まりのような集団で実力はピンからキリまで。
故郷で職にあぶれた人間を牡牛団(エル・トーロ)として鍛え上げ、商品として各国に送ることを生業としている。
トルキエに雇われ、帝国と戦う。囁き(ムルムリョ)盆地の戦いにも参加し、その後は巡察兵団、護民兵団として天上州(チェロ)に駐屯する。

デルッチョ(55歳)
タウロ市長で双子の兄。右眼と両足を失っているため車椅子に乗っているが高い実力を持つ。傭兵の将来を憂慮している。
実力主義でトルキエ軍の行軍の許可を求めに来たマフムートと模擬戦で実力を試す。囁き(ムルムリョ)盆地の戦いにも参加し、14軍団と戦う。
その後巡察兵(デヴリィエ)として天上州(チェロ)に駐屯する。
最近はトルキエ流にはまりトルキエの服にトルキエ風の生活をしているため、訪れたカテリーナはトルキエ人と勘違いしている。


エスケルド(55歳)
タウロ市長で双子の弟。両腕を失っており、フック状の義手をしている。
戦闘では戦闘用の義手で戦う。兄とは違い傭兵の将来について必要とされなくなったらぱーっと滅びりゃいいと考えている。
実力主義でトルキエ軍の行軍の許可を求めに来たマフムートと模擬戦で実力を試す。
その際動けない兄の代わりに相手を蹴散らしている。囁き(ムルムリョ)盆地の戦いにも参加し、14軍団と戦う。
その後巡察兵(デヴリィエ)として天上州(チェロ)に駐屯する。
最近はトルキエ流にはまりトルキエの服にトルキエ風の生活をしているため、訪れたカテリーナはトルキエ人と勘違いしている。


カンパーナ(鐘の都)
大陸一の鐘塔群を誇る小さな町。住民はみな褐色である。
帝国の降伏勧告に逆らったため、周辺の国への見せしめとして町は破壊され、徹底的に住民は売るか、殺されている。


バスコ(14歳)
鐘職人の褐色の少年。帝国軍に親方や周りの人間を殺され復讐を誓っている。
その後はブランカと共にザガノスの元に身を寄せている。実は大砲の理論と設計を考えだしている。
これまでの戦いを一新させる発明に親方、カリル、バヤジットは驚愕させている


ブランカ(19歳)
カンパーナの耳役で褐色の女性。市民たちと水路から脱出を図ろうとするが、帝国軍に発見され捕えられる。
運よく、バスコの騒動に出くわし彼と逃走する。その後はバスコと共にザガノスの元に身を寄せている。


天上の都(チェロ)共和国
1200年前、山の頂上にあった救貧院を母体として共同体を形成したのが始まり。そのため、
国家元首は院長(ディレクトル)と呼ばれる。山の上に杉でできた木造建築の家が並ぶ町を作っている。
木造建築なのは敵が攻めてきたとき、中におびき寄せ火計にするため。不落を誇り、遂に落ちることはなかった。
救貧院を母体していたため貧民、病人には無償で福祉を与え、せめて安やかに死ねるようにすることを信条としている。
それができるのは喜捨(カリダッド)の文化と温暖で良質な環境、質素な国民性のおかげ。後に天上(チェロ)州としてトルキエの属州となる。


カルバハル
城塞都市・天上の都(チェロ)共和国の院長。


銀色の都(アルギュロス)
東西ルメリアナ大陸の接点に位置する商業国家。
三大商人の合議によって治め、手形(ズァーツク)を与えられた商人しか商売を認めていない。
他国の政治が介入するのを嫌い街を守るために各国家と商人との付き合いを禁止しており、大秦(チニリ)との交易は三大商人に独占している。
それらを破った場合、街を追放される。


ラフモノフ
銀色の都(アルギュロス)を治める三大商人。
他国の政治が介入するのを嫌い、政治的思惑をもつマフムート達に手形の発行を拒否した。
商人の倫理で街を治めているが、時として政治的な判断を下すこともある。


その他の国
岩の都(スコグリオ)公国
ポイニキア皇帝から公爵位を得て成立した国家。戦力差をみて戦わずに降伏したため帝国軍の略奪は行われないで済んだ。
ここを手に入れた帝国はポイニキアと合わせ、ポイニキア帝国の継承者と称し、それを大義名分として他の国へ侵攻する。


剣の都(エスパーダ)共和国
優れた長剣を生産する。反帝同盟に加盟し、囁き(ムルムリョ)盆地で帝国と戦う。
反帝同盟会議では当初、天上の都(チェロ)の統治権は近隣である剣の都(エスパーダ)に預けられるつもりであった。


煙の都(ウーモ)共和国
炭鉱の町。反帝同盟に加盟し、囁き(ムルムリョ)盆地で帝国と戦う。囁き(ムルムリョ)盆地の戦いでの空堀は彼らが掘った。


紋章の都(セルラント)共和国
反帝同盟に加盟し、囁き(ムルムリョ)盆地で帝国と戦う。


アラバ族(悲劇の民)
帝国内に多く住む踊りが好きなロマ風の衣装をした褐色の肌をした流浪の民族。
自分たちの国を作り散り散りになった同朋と暮らすのが悲願。殆どの登場人物は言語関係なく意志疎通できるが、アラバ語を話さなければ話が通じない。


ポイニキア帝国
その昔、広大な領地と栄華を誇った帝国。被征服地であっても平等に扱い、能力があれば皇帝にもなれた。
広大な領地を守るための防衛費がかさみ滅んだが、今なお他の国々で見本とされている。



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  • もっと内容削ってまとめなおした方がいいと思うの。 -- 名無しさん (2015-03-13 10:03:34)
  • 全部説明するより主観でも未読者の興味を引くようにできたらいいと思うんだけど -- 名無しさん (2015-03-22 00:32:34)
  • アニメ化おめ。1クールなら4将国、2クールなら開戦、削ってチェロかな -- 名無しさん (2017-01-06 00:22:50)

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