二の足踏みのノリン/Norin the Wary

ページ名:二の足踏みのノリン_Norin the Wary

登録日:2015/01/14(火) 22:22:03
更新日:2024/01/12 Fri 10:20:59NEW!
所要時間:約 7 分で読めます



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mtg クリーチャー コンボパーツ カスレア←単体ではカスレア 除去耐性持ち



レミュー? それしかいないのかい? やっと無害なのが出てきたよ……。




二の足踏みのノリンとは、マジック:ザ・ギャザリングに存在するのカードである。時のらせんに収録され、レアリティはレア。


Norin the Wary / 二の足踏みのノリン (赤)
伝説のクリーチャー — 人間(Human) 戦士(Warrior)
プレイヤー1人が呪文を唱えるか、クリーチャー1体が攻撃したとき、二の足踏みのノリンを追放する。次の終了ステップの開始時に、それをオーナーのコントロール下で戦場に戻す。
2/1


アルファ版時代からフレーバーテキストに登場する最古参キャラの一人。
赤にして1マナ2/1というそこそこの性能の持ち主。速攻などは持っておらず、伝説のクリーチャーなのが玉に瑕だが、ウィニーとしては及第点であろう。


特筆すべきは、プレイヤーの呪文や、クリーチャーの攻撃に対応して、自身を一時的に避難させる能力を持っている事。
例えば対戦相手が《稲妻》を唱えた。普通ならここでクリーチャーは破壊されてしまうのだが、ノリンはそうではない。
ノリンはここで「ひい……バーン怖い……」とばかりに自身を追放する。その後呪文が解決されるが、ノリンはその場にいないため、それらの効果に巻き込まれない。
ノリンはターン終了時に戻ってきて「あー、怖かった」と胸をなでおろす、というわけだ。


つまり、1マナにして恐ろしく高い除去耐性を持ったクリーチャーなのである。


《神の怒り》も《滅び》も農場送りもこの男には通じない。
ここまで強いと、伝説のクリーチャーなのも致し方ないところだろう。





と思うじゃん?


さて、テキストをよく読んだ方はお気づきだろう。この効果、強制誘発のくせに「誰が攻撃したか」「誰が呪文をキャストしたか」というところに言及されていない。
つまり自分が呪文を唱えても、同じように「ひいっ!」と逃げていくわけだ。
さらに対戦相手の攻撃にも誘発して逃げるので、ブロッカーとしても役に立たないし、そのうえ「ノリン自身が攻撃しても誘発する」のでアタッカーにもできない。


お前のパワー2は一体何のためにあるんだ。


つまりこのカード、本当に置物にしかならないカスレアも良いところである。というか、なんか起きるたびにブリンクしはじめるので鬱陶しいことこの上ない。


一応除去することはそれなりには簡単。
呪文に対しては高い耐性を持つが、クリーチャーの起動能力に対しては無力なため、たとえば《放蕩紅蓮術士》などには対処できずにあっさり死ぬ。
《大修道士、エリシュ・ノーン》のようなマイナス修正を常に与える存在に出会うと、戻ってきた瞬間に死ぬ。


まあ、そうまでして殺すほどの価値があるかどうかは疑問だが。



追記・修正お願いします。



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こいつは嫌な予感がするな。



さて、散々に書いたがここまで簡単にブリンク…つまり「追放される」「ターン終了時に場に出る」ということができるカードはノリン以外にはほぼ存在しない上、ノリンは1マナと非常に軽い。
そしてMtGにはクリーチャーが場に出た時に誘発する強力な能力持ちが複数存在する。
界隈に群れる電波デッキビルダー達が着目するのは言うまでもない。


たとえば《兵員の混乱》との相性は抜群に良い。


Confusion in the Ranks / 兵員の混乱 (3)(赤)(赤)
エンチャント
アーティファクトかクリーチャーかエンチャントが1つ戦場に出るたび、それのコントローラーはそれとカード・タイプを共有する、他のプレイヤーがコントロールするパーマネント1つを対象として選び、それらのパーマネントのコントロールを交換する。


要は「該当するカードが場に出るたび、タイプが同じ他のカードと交換できる」というカード。
ノリンはクリーチャーなので、対戦相手のクリーチャーを奪い、ノリンを相手に押し付けることができる。しかもノリンはすべての呪文や攻撃に対し、追放効果が誘発する。
そして、オーナーのコントロール下で場に戻る…つまり「自分のところに戻ってくる」。そしてクリーチャーが場に出たため、《兵員の混乱》が誘発し、他のクリーチャーを奪える。
とどのつまり「ノリンで攻撃するだけで対戦相手のクリーチャーがもらえる」というギミックになる。
ここまで相性の良いカードもそうそうない。



「クリーチャーが場に出た時に誘発する効果」との相性が良い、と先に述べたが、そんな効果のクリーチャーを大量に入れる、白いビートダウンデッキは記憶に新しいだろう。「ソウルシスターズ」だ。


Soul's Attendant / 魂の従者 (白)
クリーチャー — 人間(Human) クレリック(Cleric)
他のクリーチャーが1体戦場に出るたび、あなたは1点のライフを得てもよい。
1/1


この「クリーチャーが場に出るたびにライフを回復する」という誘発効果。
このクリーチャーや、それと同じような効果のクリーチャーが何体も場に並んでいると、たった1体のクリーチャーが出るだけでライフがもりもり回復していくことになる。
というか、ぶっちゃけこいつが2体並んでいるだけでもライフがすごい勢いで回復していくため、軽く絶望を覚える。


そこでノリンの能力。ノリンは何度も場に出なおすことができる。場に出るたびに、ライフはもりもり回復していく。
しかもその「場に出し直す」という動作が、マナを一切使わない上、他の行動を阻害しない。ただ後続を展開したり、それができなくても攻撃をするだけで、ノリンは勝手に場に出直し、そしてシスターズが回復をしてくれる。
さらに対戦相手のターンにも逃げては戻ってきて、ということをしてくれるので回復の効率が非常に良い。そのうえ、ノリンは1マナと非常に軽い。


しかもノリン自体を除去するのが非常に難しい。仮に至高の評決のような全体除去を受けても、ノリンだけは生き残る。
その後シスターズが場に出れば、再び「何かするだけでライフ回復」というギミックが始動するのだ。


こちらはトーナメントシーンのデッキでも見受けられ、タッチ赤のソウルシスターズを「ノリンシスターズ」と呼ぶことある。カスレアの称号もすっかり払拭された感がある。
ただ様々な意味で非常に鬱陶しいことこの上なく、除去したくてもできないのはもちろん、
膨大な回数のライフ変動が発生するので慣れていないと誘発忘れでジャッジを呼ばれたり、デジタルゲームの場合は膨大なスタックを処理しなければいけなかったり。



他には《起源室》《鍛治の神、パーフォロス》辺りも強力なシナジーを生み出すだろう。


Genesis Chamber / 起源室 (2)
アーティファクト
トークンでないクリーチャーが1体戦場に出るたび、起源室がアンタップ状態である場合、そのクリーチャーのコントローラーは無色の1/1のマイア(Myr)・アーティファクト・クリーチャー・トークンを1体戦場に出す。


Purphoros, God of the Forge / 鍛冶の神、パーフォロス (3)(赤)
伝説のクリーチャー エンチャント — 神(God)
破壊不能
あなたの赤への信心が5未満であるかぎり、鍛冶の神、パーフォロスはクリーチャーではない。(あなたの赤への信心は、あなたがコントロールするパーマネントのマナ・コストに含まれる(赤)の数に等しい。)
他のクリーチャーが1体あなたのコントロール下で戦場に出るたび、鍛冶の神、パーフォロスは各対戦相手にそれぞれ2点のダメージを与える。
(2)(赤):あなたがコントロールするクリーチャーはターン終了時まで+1/+0の修整を受ける。
6/5


この二つが場に揃うと自ターン相手ターン問わず、何かしら行動を起こす度に本体に4点ダメージが飛んでブロッカーが吐き出されてくる。更に追加の《起源室》や《倍増の季節》があると泣きたくなる。
また、《起源室》の効果で出てくるトークンは1/1のアーティファクトクリーチャーなのでにタッチして印章の隊長で強化し、


Sigil Captain / 印章の隊長 (1)(緑)(白)(白)
クリーチャー — サイ(Rhino) 兵士(Soldier)
あなたのコントロール下でクリーチャーが1体戦場に出るたび、そのクリーチャーが1/1である場合、それの上に+1/+1カウンターを2個置く。
3/3


オキシド峠の英雄で相手側のトークンによるチャンプブロックをすり抜けて殴り倒す事も出来る。そこまでマナを出している暇があるかはともかくとして。
そしてトークンはアーティファクトでもあるため、《爆片破》や《電結の荒廃者》の種にも出来る。


「そこまでいったなら親和で良いじゃん」は禁句。



上記以外にも、


自分の場にクリーチャーが出れば1点ゲイン、相手の場にクリーチャーが出たら1点ダメージを与える縫合の僧侶
パーマネントが自分のコントロール下で場に出るたび、相手のライブラリートップを墓地に落とす群の祭壇


などシナジーを持つカードはまだまだあるので加えてみると愉快なことになるだろう。



二の足踏みのノリンは、どんなカスレアでも使い方次第で化ける事を改めて教えてくれた。
まあ、冬月台地蒼ざめた月は除くが。
どちらかといえば《タルモゴイフ》のパターンで、カスレアだと思われていたがポテンシャルが高かったカードなのだろう。
色々書いてきたが所詮はカジュアルよりの電波デッキであり大会などではちょっと使えないカードである。
それでも回してなかなか楽しいカードなので、気の向いた方は一度試してみてはいかがだろうか?





なかには追記・修正してみろとけしかけるやつもいたが、オレにはわかったよ。こいつがただの記事のはずがないって。


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  • 教区の勇者「」 -- 名無しさん (2015-01-14 23:19:03)
  • 弱者の師なんかもテンポ殺さずにアド取れて良いかも -- 名無しさん (2015-01-15 07:42:56)
  • ソウルシスターズに赤足した感じのデッキで上記コンボを決めると滅茶苦茶強い。まあ、安定性の面で一線級とは言い難いが -- 名無しさん (2015-01-15 08:56:54)
  • 龍記伝の衝撃の震えとの相性もいい、がまあ赤でそんな悠長なことしてる余裕があるかといわれると・・・ -- 名無しさん (2015-05-25 17:12:09)
  • カジュアル寄りと言いつつノリンシスターズはしかるべき構築とプレイングがあれば大会でも優勝を取れる恐るべきデッキ -- 名無しさん (2015-07-03 15:08:11)
  • つまり、「バンッ」ってやったら「ヒッ」ってなるわけか。 -- 名無しさん (2018-07-11 10:56:07)
  • こいつからあふれ出る「役立たず」感はすごい。0/1のスピリット(幽霊)とかじゃなくてわざわざこいつなのがセンスある -- 名無しさん (2020-08-12 15:04:33)

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