ディレッタント(ALI PROJECT)

ページ名:ディレッタント_ALI PROJECT_

登録日:2012/05/17 Thu 00:31:45
更新日:2023/12/08 Fri 12:55:27NEW!
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ali_project アリプロ 宝野アリカ 片倉三起也 アルバム ディレッタント




「好事家達、堪能せよ」


ディレッタント(Dilettante)とは
2005年6月22日にリリースされた
ALI PROJECTの7枚目のオリジナルアルバムである。


ブックレットなどは中華チックな衣装に身を包んだアリカ様の写真が使われている。


Dilettanteとは好事家(こうずか)という意味の単語。


1:愛と誠
爛漫の四方の春 愛と誠たずさえ 迎え討つ敵の数 まだ計りしれずとも


アリプロの曲の中では大和ソングと呼ばれ
アルバム『Psychedelic Insanity』に収録されている「青嵐血風録」・『桂冠詩人』の「勇侠青春謳」・『禁書』の「神風」などが同じ系譜である。2010年8月にPVが作成され、オリジナルアルバム『汎新日本主義』の初回限定版に付属したDVDに収録されている。
音ゲーのpop'n musicにジャンル名「アリプロ」で収録されている。
ライブではよくこの曲を歌っている。
イントロ、間奏にレオシュ・ヤナーチェク『ズデンカ変奏曲』が引用されている。
2:人生美味礼讃
さあ 晩餐をともにしよう 愛すべき美食家達(グルマンティーズ)
イメージは甘美なカニバリズム。


タイトルはブリア=サヴァランによる随筆『美味礼讃』からと思われる。


曲中にはストラヴィンスキー作曲の『弦楽四重奏のための3つの小品 第一番』が引用されている。
イントロのハンドクラップはスティーヴ・ライヒ『手拍子の音楽』が引用されている。
オーケストラアレンジでは上記引用に加え、間奏にリヒャルト・ワーグナーの『ニュルンベルクのマイスタージンガー』、バルトーク・ベーラの『管弦楽のための協奏曲 第4楽章』が引用されている。


「魔人探偵 脳噛ネウロ」のMADでこの曲が用いられ、
タイアップ曲と間違えた方も。



3:肉体の悪魔
愛って何 死ぬって何 なんにもないとこばかり 目指すのはなぜ


レイモン・ラディゲによる同名小説がある。歌詞は些か官能的で、緩やかで暗めなメロディーが特徴的である。


曲の始めの笑い声が不気味という方も。





4:緋紅的牡丹
深き想いはその瞳に 届かざりしも 苦しみは甘き棘を持ち 私は痛みに酔い痴れる
歌詞には中国語が含まれ、中盤は中国語が理解できないとさっぱりわからない。タイトルは花のヒボタンを意味する。




5:ディレッタントの秘かな愉しみ
さあ 降りてきて 魂だけ 夢の奧へと もっと深く 私を知って
濃い内容のバラードが特徴の曲
タイトルの元ネタは「ブルジョワジーの秘かな愉しみ」であると思われる。



6:昭和恋々幻燈館
モノよりこころが豊かだった


古き良き昭和の雰囲気を思わせるノスタルジックな一曲。タイトル・歌詞ともにアリカ様の好む久世光彦(『昭和幻燈館』『昭和恋々』というエッセイがある)を意識したと思われる。


恐らくだが、アリプロの歌詞の中で、はっきりとした日本の地名が出てきた唯一の曲。
「お洒落したら銀座のカフェーへ」


また、ライブ「凶夢伝染カルナバル」では、ゲスト出演の綾辻行人氏たっての希望で初めてライブで歌われた。




7:密猟区
狩りに出ましょう満ちた月の エデンの森は放し飼い 舌を垂らした犬のように 深い葉影も嗅ぎ廻る


神話的な雰囲気を醸し出している曲。


どこか血みどろな場面を連想させられる。
アウトロにアンリ・デュティユー『引用 Les Citations』が引用されている。



8:北京LOVERS
見よご覧その眼で 私の姿


タイトルどおり、中国的な雰囲気を纏っている。



サビの部分は比較的激しく、それ以外の部分は比較的穏やかなのが特徴的。


男声コーラスが曲をいっそう引き立てる。
間奏にジャック・イベール『物語』の黄金色の亀を曳く女が引用されている。
イントロにミハイル・グリンカ『La couventine (Contredanses)』が引用されている。





9:鎮魂頌
真白き鳩が 舞い降りるたび さわぐ梢の間 真昼の月


終戦60年に対する曲で、
戦争で命を落とした者達へのレクイエムであり、今に続く悲しみの歴史の中で平和を思う気持ちが詠まれている。


また曲自体は別物だが折口信夫が作詞した同名の曲がある。アリカ様は自身のサイトでこの曲を終戦記念日に捧げるとしている。なお「勇侠青春謳」のC/Wとは別バージョン。
なお、曲中には A.スカルラッティによる Son tutta duolo


(私は悩みに満ちて)が引用されている。
サビにエンリケ・グラナドス『詩的なワルツ集 No. 3 Tempo de Vals lent』が引用されている。


柔らかな肌 (Instrumental) 歌詞はなく、ピアノとヴァイオリンで構成される。



追記・修正よろしくお願い致します。

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