雲海の街
- 街の呼び名:雲海の街
- 正式名称:ソロシラ
- 人口:小規模
街の特性
- 真っ白な雲の海が広がる土地に位置する街。寒い地域で、風の吹く音がする。
- 山に囲まれた盆地の丘の上にある小さな街。 盆地には雲の海が広がっている。
- 街は雲海を埋もれない高さで、街からは雲の海を見渡すことができる。
- 軒数は少なく、人口も控えめな数。極小規模な街。
- 雲海の成分は水ではなく、霧のようなもの。
- 触れられないので、雲海の中に入り込むと濃霧の中のように真っ白で何も見えない。
- 学者が雲を研究した結果、雲は特殊な微生物が無数に寄り集まって出来ていることが分かった。
- それが雲の海のようになることは、盆地という地形も関係しているとか。
- 濃霧のような雲海には、街民たちも出入りは慎重。
- 下手に何も考えずに入ると、あっという間に迷子になって帰れなくなってしまう。
- 街の子どもが迷い込んだときなどは、大変な騒ぎになるという。
- 天気が悪くなって気温が下がると雲海の雲位が上昇、街は雲海に呑まれる。
- 街は真っ白になって何も見えない。
- そんな時、街民たちは自宅のベランダなど雲に呑まれないところで時を過ごすという。
- 街の外れの丘には風車がある。透明な羽のついた風車。
- 街で栽培されているクラウバクを挽いて粉にする。
- 挽いたものをこねて焼いて「くもパン」という街民の主食が作られる。
- 空に浮かぶ雲みたいなふわふわの食感がとても美味しい。
- 街へ至るには……。
- 山を抜けて盆地へ降り、街へ至る道をたどること。
- が、その道は真っ白な雲海に沈んでおり、視界が悪くて見えない。
- そのため、道には迷い除けのために光る石が埋め込まれており、何とか視認できるという。
- テステス
- 魚っぽい見た目の、翼の生えた大きな生き物。雲海の中を泳ぐ生物で、体長は一メートル弱。
- 雲海には触れられないので、表現的には「飛ぶ」が正しいと思われがちだが……。
- テステスは雲海から出ると、ピチピチ跳ねて何もできなくなる。
- 仕組みが未だによく分かっていないが、雲海にしか生きられない生き物であることは確か。
- 雲海を移動しながら、雲中の微生物を食べているという。
- 謎の多いテステスだが、身は美味しい。白身のお肉で、マリネにすると得に美味。
- 高山のような寒い地域であるものの、自然は豊か。
- 街へ至るまでの道のりも遠く辛く、なにより分かりづらく、通行者の数はかなり少ない様子。
- 雲海以外には、一風変わった何かがあるわけではないが、穏やかで静かな街。
歴史
- 街が出来た時には既に街の外に雲海があった。
- 当時は今よりもっと雲位が低かったらしい。
- 世界変の際、雲海の色が真っ黒になった。黒い雲は電気を帯びていた。
- その状態で、雲位が上昇したため、帯電した雲に多数の街民が灼かれた。多数の焼死者が出たという。
- 街の建物の一部には、当時の電気で焼けた痕が残っている。
- 世界変以降、雲位が上がった。それによりテステスの生息数が増えて、個体数が増えた。
- 最近、雲位の上下動が激しくなっており、徐々に平均雲位が上がっているという。
街が抱える問題
- 年々雲位が上がっている件。
- 雲自体に害はないが、もしも百年前のように再び雲海が電気を帯びたら惨事が待っている。
- 街が雲海で満たされたら、視界が遮られて単純に危険なこともある。
特産品
- くもパン
- 雲海の瓶詰め
- タカマリンドウ
- クラウドキャッチャー(御守り)
- クラウバク
名所
- くもパン専門店
- 風車とその管理小屋
- 雲の道筋
- 料理屋『リリィ』
- ソロシラ書房
宗教
- クラリー教
- 精霊信仰。精霊は雲の中に住んでいるという。
“外”の世界について
- 世界の仕組みについて、街民たちは全く理解していない。。
- 通行者は滅多に来ないが、強い興味の対象。
- 通行者が街を訪れると他の場所でどんなことがあるのかを、いろんな人に聞かれるらしい。
- 通行者たちの間では、秘境のような扱いの街。
- 街がある盆地にたどり着くまでの道のりも複雑なため、街の存在を知らない者も多い