四牙の街
- 街の呼び名:四牙の街
- 正式名称:グンファノウル
- 人口:小~中規模
街の特性
- 吸血鬼と深い関わりのある、四つの山の間に建った街。
- 街の東西南北の四方一箇所ずつに、牙のような鋭い形状の山がある。
- 街は壁に囲まれており、出入り口の門扉はそこまで多くない。
- 緋色の壁と黒い屋根の街並み。道は苔むした石畳で出来てる。
- 牙のような形をした山の名前はソードミル山。
- 東西南北それぞれで、「東ミル」「南ミル」と呼ばれる。
- 四つの山は牙のように尖っていて、街は何かの口の中にあるように見える。
- 険しい土地だが、自然豊かで樹々が鬱蒼としている。山の中に人は立ち入らない。
- 堂々と姿を現すことはないが、街にはたくさんの吸血鬼が紛れ住んでいるらしい。
- 街の人々は、街に住んでいる吸血鬼のことを保護していると言われる。
- 吸血鬼が危ない目に遭った時、グンファノウルは街へ逃げ込んで来る吸血鬼を拒まない。
- 亜人狩り、その中でも吸血鬼狩りなど、この世界を生きる上で吸血鬼にとって危険なこと。
- 街の人々が吸血鬼を守る訳は、街の歴史にある。その点については「歴史」の項目で。
- 吸血鬼が街にいることを聞きつけたヴァンパイア・ハンター(吸血鬼専門の狩人)が街へやって来ることがある。
- 街民は、狩人たちから吸血鬼を守る。
- 相手にどんな理由があれど、この街で吸血鬼に危害を与えることは許されない。
- よって、通行者が街に入る時の審査はかなり厳しい。
- 亜人狩りに使う武器を持ってなどでもいれば、絶対に入ることはできない。
- 反対に、吸血鬼に親身な街民を狙う吸血鬼の存在もある。
- 「人の味を好む」吸血鬼が街へ入り込んで来るケース。
- 「グンファノウルの街民は、吸血鬼に対する警戒心が薄い」という考えの吸血鬼。
- そういう時は、街で匿われている吸血鬼たちが、善意を逆手に取った悪い吸血鬼を退治するらしい。
- 「人の味を好む」吸血鬼が街へ入り込んで来るケース。
- 要するに、グンファノウルの人と吸血鬼たちは、互いを信頼し助け合っている。
- 人からは見えないが、吸血鬼たちの間でもなにかの取り決めがあるといわれている。
- 吸血鬼の組合のようなものがあったり、飲食店で吸血鬼向けのメニューを注文する方法があったり。
- 街には、吸血鬼と人が結ばれたという話がいくつもある。
- 多くの街では亜人と人が結ばれることは忌避される傾向にあるが、この街では珍しいことでもない様子。
歴史
- 百年以上前から存在する街。
- 初代街長が吸血鬼だった。これは街に住む者なら誰もが知っている。
- 人々からすれば「恐ろしい存在」である吸血鬼でありながら、人と共に生きた。
- 最初は街長が吸血鬼であることを誰も知らなかったが、ある時に街長が自分の正体を暴露する。
- 街民は、街長が善人であることを知っていた。だから人々は彼を受け入れ、共に歩むことを選んだ。
- 種族の壁を感じさせない善人で、当時の街民との関係は良好。
- しかしある時、世界で起こった「吸血鬼狩り」の際に、街長が狩りの対象に選ばれてしまう。
- 街民たちは街長を守ろうと尽力したが、多数の「反吸血鬼」の者たちは構わず街長を捕らえる。
- 街民たちの努力虚しく、街長はグンファノウルの広場でギロチンにかけられた。
- 街長は最期に「グンファノウルに栄誉を」と叫んだという。
- 「吸血鬼狩り」が事前に迫っていることを察知した街長は、街に紛れていた吸血鬼を街外へ逃した。
- 吸血鬼ではない人々には「自分がヒトであると証明できるものを用意しておくこと」と忠告していた。
- そのおかげで、街民たちが反亜人集団にいわれのない罪に問われることはなかった。
- 事前に逃げていた他の吸血鬼も、吸血鬼狩りの手から逃れることが出来た。
- 街民たちは己の無力を悔やみ、苦しんだ。
- 自分たちを導き、共に歩んでくれた街長を「吸血鬼狩り」から守れなかった。
- その一件以降、街民たちはおおっぴらに吸血鬼を保護する姿勢は見せられなくなる。
- 街民たちはこっそりと「人を食う気のない吸血鬼」を保護する活動を街ぐるみで行うことにした。
- 街へ入れる者を制限することで、吸血鬼に害のある人物を取り除く。
- 吸血鬼が暮らしやすい街づくりの推進。
- 例えば、どこの飲食店にも吸血鬼専用の隠しメニューがあったりする。
- 街民たちは街長を守ろうと尽力したが、多数の「反吸血鬼」の者たちは構わず街長を捕らえる。
- 現在の街長は人の一族がその役を受け継いている。
- でも、初代街長の血を引いている、なんて噂もある。
- 世界変で被害に遭わなかった数少ない街の一つ。
- 近隣の二つの街が滅び、一つの街は人口が半分になったが、この街に被害はなかった。
- 被害が出なかった理由はいまだに不明。
- 四方のソードミル山が街を守っただとか、初代街長が街を守っただとか、いろんな噂がある。
- 近隣の二つの街が滅び、一つの街は人口が半分になったが、この街に被害はなかった。
街が抱える問題
- 助けを求めるふりをして街に紛れ込み、人を狙う吸血鬼の存在。
- 街へ入り込もうとする、ヴァンパイア・ハンターの存在。
- 人に危害を加えない吸血鬼を狙う理由は、ただ亜人への憎しみのみ。
- ヴァンパイア・ハンターから吸血鬼たちを守るため、街民たちは日夜気を張っている。
特産品
- 銀の弾丸酒
- 赤血薔薇
- チゾメ模様
- 赤ピオネ酒
- チラツキ草
- 争いの種
- ラッディオトメト
- 緋色の煎球
- グンファアコーディオン
- 小説『Dと楔』
- リッカーガック料理
名所
- ソードミル山(東西南北)
- 街庁舎
- カフェ『グロスホーリー』
- 酒場『刃抜』
- 緋色の街並み
- グンファノウルの広場
- 門扉通り抜け受付
- 雑貨店『リッカーガック』
- 呪封の館
宗教
- 特になし
“外”の世界について
- 街民のほとんどが、通行者や通行証などの、世界の仕組みを理解している。
- 街の人々は、他の街と同じく積極的に外の世界へ踏み出そうとはしない。
- が、もしもの時のために、街庁舎には街民用の通行証が多数用意されてある。
- 街に危険因子が入り込むのを見逃さないように、入街監査は徹底して行われている。
- それでも通行人の出入りは少なくない。
- 一級品の特産品の数々を目的に来る者も多いし、吸血鬼を一目見てやろうと野次馬根性でやって来る人もいる。
- 後者のほとんどは、吸血鬼のきの字も見つけられないまま、滞在期間を無駄に過ごす。
- 武器を持っている者や明らかに怪しい人物は街に入れない。
- が、徹底に隠せば、ヴァンパイア・ハンターでも街に侵入ることは不可能ではない。
- そのため、街民たちはよそ者に対しては常に一定の警戒心を持って接する。
- 街にどれだけの吸血鬼が紛れ込んでいるかを調査しに潜り込む者も多い。
- が、徹底に隠せば、ヴァンパイア・ハンターでも街に侵入ることは不可能ではない。
- 吸血鬼は、多くの通行者の中に紛れてグンファノウルに入ってくる。
- 関所で「とある合図」をすれば、吸血鬼として扱われ、街に入ることができるという。