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獣共の街

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• 街の呼び名：獣共の街
  正式名称：サペルニ
  人口：小～中規模

街の特性

• テルクスという獣と人が共存する街。テルクスについては後述。
  • 姿かたちが全く違う異種族だが、街の者たちにとってテルクスは家族同然。
• サバンナの大地に建つ、大きな集落。
  • 熱帯の草原で、乾季と雨季が交互にやって来る。
    • 雨季は蒸し暑く、乾季は空気が乾いて肌寒い。
• 人は藁葺き屋根の黒ずんだ木造りの住宅に、テルクスは石造りの家に住む。
  • 中には共に暮らしている者たちも多くいる。それだけ密接な関係。
• テルクスと心を通わす、獣使いが住まう街。
  • 街の獣使いたちは、他の普通の獣使いよりも敏く獣と心を通わすことが出来るといわれる。
  • 古くからこの地に住む人々で、肌のいろは少し浅黒く、髪は橙っぽい。
    • 野生動物の毛皮で作った服を着ている。動きやすい格好。
• 基本的に、人が出来ないことをテルクスが行い、テルクスが出来ないことを人がする。
  • テルクスが狩りをして肉を得、人が野菜や穀物を栽培・調理もする。
    • もちろん人が狩りを手伝ったり、テルクスが農作を手伝ったりも。
  • 食料の確保や重い荷物の運搬などはテルクスが担う。
  • 街の補修や、狩りの武器の作成・気候に適した服作りなどといった細かいことは人が担当。
• テルクスの子どもと、人の子どもが共に通う学校がある。
  • 勉学は人が教える。体を使った戦い方はテルクスが教える。
• この街の人々とテルクスたちは互いを信頼し合っている。
  • 互いを見下すことはおろか、裏切ることなど絶対にあり得ない。
  • 家族同然であり、中には人とテルクスが結ばれた事例もあるあらしい。

テルクス

• テルクスの見た目。
  • 犬とも獅子ともつかない見た目。
  • 身体中がふさふさの赤褐色の体毛で覆われ、鋭い牙と鋭い爪を持っている。
  • 耳は尖っており、長い尻尾を持つ。
  • 四足歩行で、獣人ではない。
• 大きさ
  • 雄体の成体の体高は百六十?百七十センチほどで、体長は二メートル前後。
  • 尻尾の長さは平均八十センチ。体重は二百数十キロにも及ぶ。雌隊は雄体より一回り小ぶり。
• 性格
  • 種族としての性格に共通するのは、慎重で信義に厚いこと。
• 能力
  • テルクスの知能は、野生動物のそれに比べ大きく発達しており、人と同等かそれ以上。
  • テレパシー能力を持つ。
  • 他の生き物のように固有の鳴き声でやり取りしているだけに見えるが……。
    • 自分の言葉を人の脳内に直接投げかけることもできる。人との意思疎通はテレパシー。
  • 軽く十メートルは飛べる跳躍力を持つ、全力で走れば最高時速は七十キロ以上。身体能力は非常に高い。
• テルクスの中には、頭頂部から背骨の上を沿うような濃い赤色のたてがみを持つ個体が存在する。
  • たてがみは体毛よりも長い。たてがみを持つ個体は、他の個体よりも能力が高い。
  • 街長とは別に、街長と同等の権利を持つテルクスの長が存在する。
    • テルクスの長は、立派なたてがみを持った一族が継いでいる。
• 肉類を主食とするものの、雑食で、野菜も食べる。バランスのよい食事を心がける。
• 寿命は人よりも少し長い。
  • 街の人の寿命が五十年に満たないぐらいなら、テルクスの寿命は七十年ほど。
• 胎生。平均一～三体ほど出産する。
  • 幼体が成熟するまでは、十年ほど長い時間がかかる。個体差あり。

歴史

• 大昔、人とテルクスは互いにいがみ合っていた。
  • 人の街と獣の街の二つの街で長期間に渡って戦争をしていた。
    • たくさんの死者が出て、戦線は死体と血で赤色に染まったという。
    • あまりにも長い戦争は、それぞれの目的や理由などを風化させていた。
    • 消費させるばかりの意味のない戦いに、当時の人々は辟易していた。
  • ある時、人の街が大きな災害に見舞われる。
    • 街は壊滅し、人々は生きる場所を失う。
  • テルクスたちは人の街が壊滅的な損傷を受けたのを見て、攻撃の手を止める。
    • 幾日かの沈黙の後、テルクスたちの遣いが行き場を失った人々のもとへ。
    • 和解を申し出るばかりか、テルクスたちは人を憐れみ、自分たちの街の中に人が住む場所を分け与えた。
  • 人々は今まで敵対していたテルクスに感謝した。
  • 長い間続いた争いは収まった……
    • が、しかし、それまでにいがみ合っていた時間が長過ぎたために、いくつもの問題が立ちはだかった。
    • それから長い長い時間をかけて、人々とテルクスたちは問題を乗り越えた。
  • そして、「獣どもの住む街」は、獣と人が共に住まう「獣共（じゅうきょう）の街」となり、現在に至る。
• 百年前の世界変の際、子どもたちがたくさん姿を消す。人もテルクスも同じく。
  • 必死の捜索が行われたが、結局子どもたちは見つからなかった。神隠しといわれているが……。

街が抱える問題

• 年々、街の人口が減っていっている。
  • 人の寿命が年々短くなっている。原因は不明。

特産品

• ジラウルの肉
• ホーンコルトの肉
• ヘルトュウの肉
• ワラ鳥肉
• ツカウオ
• バン菜
• 木麦
• 黒色の薔薇
• 劣化草
• ドクコク花
• 明け透け草の絵の具

名所

• トケモ学校
• サペルニの訓練所
• テルクスの家並
• サペルニの調理所
• 友好の証(石碑)
• 喪失の草原

宗教

• 特になし

“外”の世界について

• 街民たちの世界の仕組みに対する理解はないらしい。
• 通行者に対しては普通の対応。
• 亜人嫌いなど、「獣」を嫌う者もいるが、そういった者たちは街を訪れない。
  • 厄介な者が現れても、人とテルクスが結託して追い払ってしまう。

 

 

 

 

 

 

 

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