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囚われの街

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• 街の呼び名：囚われの街
• 正式名称：コヘルア
• 人口：中規模

街の特性

• 大きな鳥カゴに囲われた、静かな空気に満たされた街。
  • 街を囲うカゴの網目は人一人が余裕で抜けられるぐらいの広さで、人を捕らえるためのカゴではない。
  • カゴはかなり頑丈な素材で出来ていて、何かをぶつけたぐらいでは傷一つつかない。
• カゴ内部の上空には、大きな止まり木のようなものがかかっている。
• 街の真ん中を裂くように、「サラム川」という幅の広い川が流れている。
  • 川には、往来のための大きな石橋がいくつもかかっている。街民の移動に不便のない程度の距離に。
  • 川岸の土手には、運動する人や遊ぶ子どもの姿が見える。
  • 流れは静かで、水質も綺麗。過去にも氾濫したことのない穏やかな川。
• 香色と土色の壁の建物の続く歴史的な街並み。
  • 川の青と、辺りに広がる緑色と相まって、美しい景観。
• 「バスタタイル」と呼ばれる青いトサカが特徴の鳥の養鶏が行われている。
  • 街民の食事を支える貴重な家禽。卵はもちろん、肉としても美味しい。
  • かなり獰猛な鳥なため、ペットには向かない。エサをやる際にも鋭い蹴りを食らって怪我する事故が絶えない。
• 囚われの街に住む人々は、他の街よりも閉鎖的で、そのほとんどが街を出ようとしない。
  • 「鳥カゴの中にいる」という意識が、気持ちを内向けにさせているのかもしれない。
• 街の外からやって来る者に対して、かなり排他的。よそ者を苦手とする文化が長く続いている。
  • 何かが変化することを嫌う性質があり、変化を促進させる「外からのもの」を排斥する。
  • そのため、人を寄せるための観光施設はほとんど存在せず、街民が生活を送るうえで必要なものしかない。
• 街の中に漂う穏やかな時の流れは、変化を嫌うコヘルアの街民の性に依るもの。
  • 凝り固まった考えが、街の穏やかさを守り、比類のない静けさを保たせているらしい。
• 街の人々は「アアザ教」という宗教を熱心に信仰している。
  • 「ついばみの鳥」という街の守護神を信仰。街固有の、歴史ある宗教。
  • 一日二回の神への祈りと、三日に一度の教会への礼拝。信仰は人々の心の拠り所。
  • 年に一度行われる「羽舞祭」では、街中が白い花で彩られ、大いに盛り上がる。出店も多数。
    • その時だけは、外からの来訪者にもちょっとだけ門を開く。排他的といえど、お祭りは別。

歴史

• 街の成立は百年より前だが、コヘルアを囲う巨大な鳥カゴは、街が出来る以前から存在していた。
  • つまり、もともと存在していたカゴの中に、わざわざ街を作った、ということ。
  • 昔はこの巨大なカゴの中に何かを捕らえていたのかもしれない、ととある学者は推測している。
    • あるいは、中にあるものを外側の何かから守っていた、という説もあるらしい。
    • カゴ内部の大きな止まり木やその他の証拠から、鳥に類する巨大生物が中にいたという見方は多い。
    • 街の宗教のアアザ教と関わりがあるようだ。
• 百年前の世界変の際、飼育されていたバスタタイルがほんのひと握りを残して病死した。
  • また、街の人の中に「体からバスタタイルと同じ羽が生えてきた」という報告もあったらしい。
    • 鳥人と化した人が、その後どうなったのかは、残された資料には記されていない。
• 世界変以降は、目立った事件も事故も無く、平和な道。変化を嫌って早百年。

街が抱える問題

• 外から来る者に対し、かなり排他的な街。
  • だからこそ守られる文化もあるが、同時に見落としているものも存在するのかもしれない。
  • しかしこの程度の排他主義なら酷いところに比べれば全然マシ、という意見も通行者の中では少なくない。
• その風習を変えるべきか否かは、次世代の人間が決めることだが……。
  • よそ者排他は初等学校教育にも準備されており、その教えは連綿と続いている。

特産品

• バスチナテイルの卵
• バスチナテイルの肉とその料理
• コヘルアサーモン
• 選者の石

名所

• サラム川にかかる大石橋群
• 大羽のオブジェ
• アアザ教神殿
• 上空の止まり木

宗教

• アアザ教
  • 「ついばみの鳥」という巨大な鳥のような生き物を信仰の対象としている。
  • 街には信仰対象であるその「生き物」の像などが飾られているのを見かける。
    • 三つの頭、巨大な翼、十本に分かれた尾。信仰対象は「ふつうの鳥」でないことは確か。

“外”の世界について

• 超排他的。
  • 通行者が街に入る時は尋問と身体検査が入念に行われ、なかなか街にることができないれない。
• 街を訪れた通行者は、決まって街の人（特にお年寄り）から、異様なものを見る目つきで見られる。
• 街民たちは通行証や通行者など、世界の仕組みについてよく理解していないし、するつもりもない。

 

 

 

 

 

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