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廻廊の街

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• 街の呼び名：廻廊の街
• 正式名称：シームマトリ
• 人口：中規模

街の特性

• 正方形状の大きな建造物の中にできた街。中央には正方形の穴がくり抜かれていて、吹き抜けになっている。
• 街の中心の大きな吹き抜けは、芝生の広場。
  • 芝生広場の周囲は石畳の床で舗装されている。
  • 広場の中心には、白と灰色でできた神殿が佇んでいる。
    • 神殿の扉は固く閉ざされており、誰も中に入ることはできない。
• 中央の芝生広場の四辺を囲むように廊下が続いている。石造りの床。
  • その廊下こそが、この街の道。道は正方形を描いており、街の中をぐるりと回れる行き止まりのない構造。
  • 廊下の天井は高く、幅も広い広々空間。廊下から芝生広場にはそのまま抜けられる。
  • 廊下には太陽光が差し込みにくいため、常に照明が設置されている。
• 街の階層は二階層。二階に上がるには、一階の途中にある階段やスロープを利用すること。
  • 二階も一階と同じように正方形状に四辺の廊下が伸びている。一階よりも多少天井が低い以外は何も変わらない。
• 廊下の右側にはアーチがいくつもあって、街のどこにいても、街の中心を見ることが出来る。
  • 一階ならば、アーチを抜けて、石畳を通り過ぎ、そのまま芝生広場に出られる。
  • 二階ならば、アーチひとつごとにテラスがセットになっており、そこから芝生広場を見下ろすことができる。
• 廊下の左側はどこにいても壁。その壁に埋め込むように家や店がずらりと並んでいる。
  • 街の中の店も家も全て、廊下に面する壁の中におさまっている。店の看板は廊下にはみ出すように設置。
• 古くから街に住まう獣使いの一族が、大きな鷲を街に飼っている。
  • 複数の鷲が街の外壁（上部から見れば廊下や家のある部分）の屋上に営巣し、街を守っている。
  • シームマトリの街民にとって、鷲は街の守護者。獣使いだけでなく、街民全てが鷲を敬愛している。
  • 鷲は街に近付く不穏な影があれば真っ先に街民に報せ、また危険が接近した際には率先して危険の排除に向かう。
    • 実際に今まで盗賊団の襲撃があった際にも、鷲が街を守ったことがこれまでにも何度もある。
• 冬の間、街には灰色の雪が降る。
  • その雪は「グレイスノウ」と呼ばれ、絵の具の原料にもなる。
    • 白と黒を混ぜただけでは作れない特別な灰色は、絵画描きに重宝されるとか。

歴史

• 街に伝わる悲劇がある。それは、街の中心に佇む神殿が閉ざされた所以に繋がる。
• 百年前。当時街長であった神仕えの男は、神託により「世界変」を察知した。
  • 世界を覆う災禍を恐れた街の人々は、神仕えの言葉に従い、自分たちの中から一人、生贄を捧げることを決意。
• 厳正な話し合いの末定められた生贄は、鷲を扱う獣使いと、街長との間に出来た子ども。
  • 年端のいかないその少女は、獣使いにも神仕えにもなることのできない半端な存在だった。
  • 少女は彼女の友であった鷲や、異母兄弟である兄と別れることを決意し、生贄になるため巫女となる。
  • 巫女は神殿の祭壇の前で、時が来たるその瞬間まで、祈りを捧げ続けた。
    • そしてその祈りを終えた後、その身と血を天に献上する――はずだった。
• しかし神仕えの受けた預言よりも数週間早く、世界変が起こる。
  • 神殿の中に生じた異変、側に仕えていた侍女たちは、一人を残して変死。
    • 助かった一人の侍女は、命からがら神殿から逃げ出してきたが、祈りの最中だった巫女は置いてきぼり。
  • 助かった侍女の話を人々が聴いた時、畳み掛けるように大地震が起こる。街は混乱に陥る。
  • 震える大地により神殿の扉は固く閉ざされ、その時よりいかなる手をもってしても神殿の扉を開く手はなくなった。
    • 中には神殿を破壊してしまおうという案も出たが、神の怒りに触れることを恐れて実行はできない。
    • 巫女の少女は百年経った今も、神殿の中に閉じ込められたまま。
• 街の人々は、当時の「生贄を捧げる」という行為を悔やみ、今も神殿の扉を開ける方法を探しているという。
• 半端に世界変を察知したばかりに、巫女や侍女を還らぬ人とした当時の街長は、無念を抱きながら家族を連れて街を出た。
  • 街民たちに強制されたわけではなかったが、誰も彼らを止めなかった。実質の追放だった。

街が抱える問題

• 百年前に負った罪
  • 街の人々は、今もその罪を胸のどこかに抱え続けている。

特産品

• グレイスノウの瓶詰め
• 回廊のだまし絵
• 大鷲のツバサ
• ぐるぐるパスタ
• 六幻開路
• ハイゼツァ

名所

• だまし絵師のアトリエ
• サディニ神殿
• レストラン『EST/URAN』
• シームマトリの大廻廊
• カフェ『グルリ』

宗教

• プレパルエ教
  • 穏やかな教えの宗教。大鷲を神の遣いとして信仰している。

“外”の世界について

• 通行者はあまり多くない。

• 世界の仕組みについて、街民たちのほとんどが理解していない。

 

 

 

 

 

 

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