作られた真実

ページ名:作られた真実

アリーの街は、上空から見ると一層悲惨な様相を漂わせていた。

CWN(コズミック・ワールド・ニュース)の記者、ベルデナット=ルルーはヘリの窓から身を乗り出すように眼下の様子を見て、眉根を寄せる。


「たった一日の戦闘でここまで……」


以前見た、美しい観光名所たるアリーの街からは想像も付かない有様だった。

アリーの街に東ユーラシア政府が駐屯したのは、三日前。そして、一日と立たずに反政府テログループが蜂起、戦闘行動を開始したのが二日前。そして今、戦闘が終結してようやくルルー達のような報道プレスが到着したのだ。普段ならば軍部駐留報道官が鬱陶しい位の美辞麗句を添えて映像を流してくれるのだが、今回はそうした動きはなかった。


『現場は混乱しており、映像がそちらに遅れない』

『今はまだ作戦展開中であり、映像を送る事は好ましくない』


もっともらしい言葉でお茶を濁しては居たが、それなりにこうした世界に身を置いていれば、言葉の裏にあるものを見通す力が付く。


(政府軍は負けたのね。しかも、ごまかしの効かない位の大敗北。だから私達に映像を流す訳にはいかない)


そう思った瞬間、ルルーは素晴らしい行動力を見せた。夜中だというのに上司を叩き起こし、スタッフを収拾させ、一時も休まずにアリーの街までの移動手段をあらゆるルートを通じて確保させたのだ。そんなルルーの熱意の報酬は、ある意味ルルーが最も見たくは無かった惨状であった。

倒壊した家屋。焼け出され、その辺で火を炊いて夜の寒気を超えようとしている人々。瓦礫を懸命にどけて、その下に居るであろう人を救出しようとしている者達。ほんの少しの慰みで行われている炊き出しの元に我先に群がる人々。

――極限状況下に叩き落とされた人々の図。

言葉に詰まる。何かが喉元まで上がってくるような、ムカムカした思い。己の願い通りの構図で有りながら、それでいて見たくなかった構図。心から嬉しいと思いつつ、それに義憤を感じる自分。望めるのならばこの場から逃げ出してしまいたくなってしまう。

しかし、それは出来ない。

『真実の報道』。報道に携わる者達が免罪符のように掲げるもの。ある種の宗教のような熱意を併せ持ち、確かにその概念自体は真実であると思わせられるもの。ルルー自信胡散臭く感じるその概念が、今のルルー達の後押しをしていた。

のろのろと、彼らは映像を取る準備を始めた。ルルーも頭の中で原稿を構築し、どうすればより良く報道を伝え、理解出来るか考える。カメラが構えられ、マイクを手に渡されるとルルーはしゃきっとして、報道リポーターの顔になった。そこに、彼女の感情や好悪は存在しない。


「映像を御覧の皆様。今、我々は……」


朗々とルルーは語り始めた。彼女はそのためにここまで来たのだから。






「さすがにここまで火が付いてしまっては、握り潰す方が不自然かねぇ」


モニターに映る映像にアンドリュー=バルトフェルドは面白そうに呟いた。片目、片腕、片足。そして最愛の女性。様々なものを戦乱によって失った悲劇の男は、そんな事はおくびにも出さずに手元のコーヒーカップを傾けると、美味そうに味わう。そこに副官マーチン=ダコスタが溜息と共に言う。


「……何をのんびりとコーヒーを味わってるんですか。少しは真面目に考えて下さい」

「無粋だねぇ、君は」


コーヒーの香りに包まれた至福の瞬間から、無粋な現実に引き戻されたのでバルトフェルドは少しだけ不機嫌そうに向き直る。


「こんな映像見ながら美味しそうに飲食が出来る神経は私も欲しいもんです。……で、どうします? ダミー映像なら直ぐに作らせますが」


ダコスタは、かつての二度の大戦を共に潜り抜けた股肱の臣だ。それ故、慇懃ではあるが発言に一切の遠慮はない。それは、信頼関係の裏返しなのだろう。そんなダコスタの生真面目さを流すように、バルトフェルドは頭をぼりぼりと書きながら呟く。


「やれやれ、何だか我々は嘘っぽい映像を作る事に関しては映画を撮れる位熟練してきたねぇ」

「立派な映画監督になれますよ。何しろ、三流雑誌で見た映画監督は映画作成そっちのけで毎日酒と女の日々だったそうですから」


すさかず、ダコスタ。バルトフェルドも受け流し損ねる。


「……言うようになったね、ダコスタ君」

「良い上司に巡り会えて私は感謝しております」


しばし、お互い睨み合うと、ニヤリとお互いに笑い合う二人。歴戦を潜り抜けた者同士の遣り取りだ。ややあって、バルトフェルドはそっぽを向いて言う。


「敗北は隠しようが無いだろう。だが、相打ち位まではイケるんじゃないか?」

「その辺りが妥当でしょうね」


満足そうに頷くダコスタ。その様子を横目で見て、つまらなそうにコーヒーを煽るバルトフェルド。


「自分で判断出来るなら、やってくれて構わんよ? ダコスタ君」

「あまり人任せにすると、ボケますよ?私は上官の介護なんて御免ですから」


ダコスタは有能だ。バルトフェルドの見たところ、この程度の問題ならダコスタ一人で事足りるだろう。それでもダコスタはバルトフェルドに伺いを立てる。その意味はバルトフェルドには良く解る。だが――


「コーヒーお代わり。ブランデーを多めに入れてくれたまえ」

「駄目です。まだ職務時間中ですから」


すげなく断る部下の背中を見ながら、ため息をつく。走り出せる程の若さはもう、自分には無い。バルトフェルドはそれを痛切に感じていた。





ドーベルマンがわざわざオーブにいる己の所に報告に来る。その意味をゲルハルト=ライヒはよく知っていた。


「……どんな悪い知らせを持ってきた?」


だから開口一番問う。ドーベルマンという男は、良い意味でも悪い意味でも徹底している。己の出世の為に上官に “良い知らせ”などは持ってこない。この男の持ってくる報告は常に火急に処理しなければならない“悪い知らせ”だからだ。


「リヴァイブという組織にいる、ガンダムタイプのパイロット。“カテゴリーS”であると判断出来ます」


抑揚の無い声で報告するドーベルマン。ライヒは執務室の己の椅子にぎしりと寄りかかり、「カテゴリーS、か」と鸚鵡返しに呟く。

ライヒは、戦争という行為に最も影響を持ちうる存在――パイロットという職業の者達を、三等級に分けて理解していた。

“カテゴリーN”はナチュラル。一般的な人間を表し、『普通の人間並みのパイロット』であるという事。

“カテゴリーC”はコーディネイター。『コーディネイター、或いはコーディネイター並の能力を持つパイロット』であるという事。

そして“カテゴリーS”。『たった一人で戦局を左右する“Special”にして超人類“SEED”』である。

“カテゴリーS”とはライヒにとって『居てはならない存在』であり、ライヒなりの理解であった。戦争というものに与える影響。たった一人で戦線をひっくり返せるような化け物の存在など、存在してはならないとライヒは思う。だが、実際問題存在する――ならば、それを理解し、利用しなければならないとライヒは考える。


「お前の報告通りなら、“カテゴリーS”に分類される人間はこれで三人目だ、という事か」


溜息と共に呟くライヒ。心中は穏やかではないだろう。

キラ=ヤマトとアスラン=ザラ。この二人だけが今まで“カテゴリーS“に分類されていた。共に一騎当千のパイロットであり、恐ろしいまでの戦闘能力を有している。『ピースガーディアンの武威は、キラ=ヤマトという存在があってこそ成り立っている』とライヒも認めざるを得ない。アスラン=ザラはそのキラ=ヤマトを下した事のある猛者だ。唯一キラ=ヤマトに対抗する事の出来る人間と考えて良いだろう。

だが、もしも敵側に“カテゴリーS”が現れたら?それは、ライヒでなくとも危惧を覚える問題となるだろう。『キラ=ヤマトが敵に回ったら?』という疑問とほぼ同義の事なのだから。

そして、ライヒはドーベルマンの事を良く知っている。決して、こういう事で虚言を弄する人間では無いという事を。


「三人目のキラ=ヤマト。そういう事です」


ドーベルマンがライヒの心情をずばりと言う。先程から、表情は一時たりとも変わりはしない。この男にとって、世界の全ては戦場であるかの様だった。何処であろうと決して油断しない。そういう男だからこそ、ライヒは信を置いている。ややあって、ドーベルマンが口を開く。


「どうしますか?」

「殺せ。……考えるまでも無い」

「了解」


淡々と、男達は決議する。決して平和の守り手とは思えない二人だが、紛れもなくこの世界では平和の守り手の二人。無辜の民を守るために、無辜の民を殺める事を厭わない二人。

ドーベルマンは立ち上がると、ライヒの執務室から立ち去った。去り際、ドーベルマンがほんの少し笑ったのをライヒは見逃さなかった。

“猟犬”は、獲物を見つけてこそ本懐なのだから。






それから暫くして、ライヒの執務室にまた来客があった。

メイリン=ザラ。“治安警察の魔女”の異名を取る、ドーベルマンとは又違う冷徹さを持つ女性である。


「シドニーでの暴徒鎮圧は完了致しました。こちらが報告書です」


メイリンは持っていた書類束をライヒの執務机に置く。それを見て、満足げに頷くライヒ。


「御苦労。見事な指揮ぶりだったと聞き及んでいる。事務畑出身と聞いてはいたが、なかなかどうして見事なものだ」

「羊の群れを誘導するのは、事務仕事に似ているものですわ。それだけの事です」


メイリンは酷薄に微笑む。そこに、かつてメイリンにあった優しさの面影は無い。あるのは、サディスティックな喜悦。それが、何処か自分にも刺さっている。ドーベルマンと同種の、そして明らかに違う人種。共通しているのは、どちらも『任務のために己を投げ出す事を厭わない』という所だ。


(時代、か。使える者は居るものだ)


ライヒは内心ほくそ笑む。ドーベルマンとメイリン、どちらもライヒにとっては理想的な手駒なのだ。ライヒにとって、彼らの未来はどうでも良い事だ。彼らも又、己の未来を捨ててライヒに従っているのだから。

ライヒは執務机から書類を取り出すと、メイリンに渡す。先程ドーベルマンから渡された報告書だ。


「君に、このパイロットについて調べて貰いたい」


黙って、ドーベルマンの報告書に目を通すメイリン。ほんの一瞬、メイリンの目が揺らぐ。が、メイリンは平静を装い、


「……明日には調べ上げます」


そう言うと、メイリンは一礼して退室した。

内心の動揺を、懸命に押し殺しながら。






アスラン=ザラは憤激していた。

シドニーで群衆が暴徒と化し、暴動を起こした。些細な事が火種となっての暴動。残念ながら現在の世界では良くある事だった。その事自体にも憤って居たが、それ以上に自分の妻がその暴徒鎮圧に従事し、余人が鼻白むような方法で鎮圧をしたというのだ。アスランの性格から言って、憤激するのも致し方ないだろう。

最もアスランはメイリンに対して憤っているというより、そうした土壌を築いてしまった自分自身に憤っていた。


(メイリンが……妻が、ここまでするのは俺が不甲斐ないからだ!)


自嘲の言葉はいくらでも思い浮かぶ。が、『その後何をすれば良いのか』が一向に見あたらない。

アスランは、先程現地シドニーで直接その鎮圧現場を見て回ってきた。監査官としてたまたまオーストラリアに滞在していたアスランは鎮圧の報を聞き、取るものも取らず現場に向かったのだ。

――だが、現実はアスランを打ちのめす。

現場には、まだ肉が焼ける嫌な臭いが残っていた。シドニーの最も賑わったであろう、メインストリートの歓楽街。集まった群衆に対して、治安警察は情け容赦の無い制圧を行ったのだ。ピースアストレイによる放水と最大電圧を使った虐殺。ほんの数十秒。鎮圧に掛かったのは、それだけだった。

メイリンが非凡であったのは、その決断に寄るものだけでは無い。その後、メイリンは期をおかずに各種メディアで様々な情報を流した。シドニーにおける暴徒達を扇動した者達――レジスタンス“永遠の扉”メンバーの個人情報を凄まじい速度で発見し、報道したのである。本名、年齢はおろか現住所、家族構成に至るまで。その事が一体何を意味するのか、判らない人間は居なかった。

テロリズムとは『何時、何処で、誰が』行為に及ぶか分からないからこそ恐ろしいのである。その三大原則の一つをあっさりと看破され、見張られてしまっては動きようが無い。しかも、こうなってしまっては攻守が逆転してしまう。家族を見捨ててまで、自爆テロに向かえる者はそうは居ないのだ。家族を守りつつ、テロを行う事など不可能である。

メイリンの取った行動に対し各メディアはこう報じている。


『迅速な治安警察の活動が無かったら、被害は一層深刻であった』

『少数を制し、多数を御す。治安警察は汚名を来て、実を取ったのです』


確かにそうだろう。結果だけを見るならば。

だが、アスランは遣り切れない。血塗れの現場に立ち、周囲を見回してなお一層、メイリンの狂気を感じてしまうのだ。


(……他に手段は、無かったのか? 模索したのか、メイリン……)


アスランは甘い。だからこそ納得も出来ない。が、同時にメイリンへの理解を懸命に行おうとしていた。無駄だとは思いつつも、それが自分が妻にしてやれる事なのだと考えながら。






リヴァイブのアジトは、普段と変わりなかった。

シドニーのレジスタンス“永遠の扉”が壊滅した。その報はリヴァイブの面々を驚かせはしたが、「やっぱりそうなったか」程度のものだった。


「アイツ等、急ぎ過ぎなんだよなぁ。もうちょい準備しなきゃ、勝てるもんも勝てねぇだろうに」

「熱意だけで勝てる。そう認識していたような連中でしたしね。まあ、順当な結末でしょう」

「あーあ、顔写真まで晒されてら……こりゃ、アイツ等もう駄目だな」


食事をしながら、大尉と中尉がぼやく。少尉はひたすら黙々と食事を胃に押し込んでいた。そんな三人を横目で見ながら、ソラは食事を作り続ける。


(……シンさん、まだ食べに来ない)


先刻から、その事だけが引っかかっている。シンの無事は大尉から聞いていたので、ソラは安心していたが、なかなか現れないので流石に不安になっていたのだ。


(私、結構酷い人間なのかな)


知っている人の無事を喜ぶのは、人間として当然の事だろう。だが彼らは人殺しでもあるのだ。

食堂に人が新しく入ってくる。その度、ソラはそちらを見て――溜息と共に料理に向かう。明るく振る舞ってはいるが、本当に明るくなるのは何処かの朴念仁が現れる時。そんなソラの様子を横目に、大尉は微笑ましそうに笑った。






当のシン=アスカはというと、モビルスーツのハンガーでサイ=アーガイルのヒステリーと向かい合わなければならなかった。


「ふ………ふっふっふっふっふ………」


サイが、何だか笑っている。壊れたな、とサブメカニックのシゲト=ナラはそそくさとサイの視界に入らないようにする。まあ、それも無理からぬ事だろう。修理が終わったのもつかの間、今回も又ダストは盛大に壊れていたのだ。ローゼンクロイツから代替パーツが大量に補充されなかったら、直す迄もなく本当にスクラップ行きだったかも知れない。わが子同然の機体が帰ってきたら両腕と頭部がなくなっているというのはサイにとってショッキング映像であったろう。

シンはといえば黙して語らず。今更言い訳をしても仕方がない事を身に染みて判っているからか。さすがに見かねたシゲトが助け船を出す。


「あ、あのさサイ兄、ローゼンクロイツの物資運んできてくれた人達が修理手伝ってくれるみたいだから、機嫌直して。ね?」


こちらに届く前に沈没してしまいそうな助け船だったが。

サイの双眸が異様な輝きを見せたように見えたのはシゲトの錯覚だろうか。それはともかくヘラヘラと笑いながらシゲトに近づいてくる。俯き加減で妙に足取りがおぼつかないのが怖い。


「シゲトくぅん……今のダストを見て、何を何処までやったら良いと思いますかぁ?」

(ハハ、サイ兄が壊れた)


下手な答えは命取りになると感じたシゲトは必死に考える。


「と、取りあえずC整備(分解整備)とCPUチェックから、かな?」


ぼそぼそと、答えるシゲト。それを聞き、ますます双眸がつり上がるサイ。


「それだけじゃないぞ! メインフレームの歪み矯正、というかメインフレーム自体の再設定! 恐らくはコンデンサの出力チェックに、エネルギーバイパスも全部やり直し! ものはついでに頭部パーツの作り直しだ! 三日徹夜じゃ終わらんぞぉぉ!!」


がくがくと揺さぶられるシゲト。助けを求めてシンの方を向くが、シンは済まなそうに頭を垂れるばかり。


《物事には黙って耐える事が良い場合もある。今がそれだと、俺は判断した》

「……お前の言う通りにしていて良かったと、今は痛切に思う」


力尽きたのか突然糸が切れたように膝を突くサイを横目に、シンは愛機ダストを見上げる。ボロボロになった愛機。しかし、その姿はシンとレイを守り通した証なのだ。


(ありがとうな、ダスト。お前じゃなきゃ、俺は生き延びれなかった……)


瞳を閉じれば今でもはっきりと思い出せる。昨日の激戦は――



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