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☆第二幕:幕間_温泉にて技術者の休息(前編)
所変わってこちらはゴランボイ地熱プラントのはずれ。コーカサス州全体への電力供給に成功してから半日後の事、地熱プラントCESのオスマノブ=B=O’アゼルボフとその臨時アシスタントとなっているナラ=シゲトは一晩爆睡して明けた朝一番からこの極寒の地でほとんど裸一貫の状態で歩いていた。
「うーっ!!寒っ!!アゼルボフさ~ん、一体何時になったら目的の場所に着くんですか~!!!うーっ、ブルブルガクガク………」
歯をガチガチ言わせながらシゲトがアゼルボフに聞いてくる。無理も無い。ここ数日、ゴランボイ周辺は寒々しい晴れに恵まれていた為、熱を保温しているはずの地中の水分が悉く蒸発してしまっていたのである。加えて、昨夜もまた雲一つ無い極寒の夜となった為に、わずかに残った熱も全て放射冷却で宇宙の彼方へと吹き飛んでしまい、外気は正午過ぎだというのに霜が降りてしまう寒さとなったのである。そこを裸同然で歩いていれば、大洋州の原住民的生活様式を確立している人間でもない限りまず凍えるだろう。
「た………確か、あいつの………言った場所までもう少し………ファッ、クション!………あ~、ガクガクブルブル………」
と、シゲトを連れてきていたはずのアゼルボフでさえこの様である。こんな自殺志願者だろうと痛々し過ぎてやる気の失せそうな難事業であるが、10分以上の苦行の末に2人はようやくこの難事業の目的地へと辿り着いた。それは正しく、泥沼に咲く一輪の蓮の如く、2人を癒し喜ばせるものであった。
「うっひょーっ!!!湯気だ湯気だ!!温泉だ!!!ひゃっほーっ!!!」
そう、白雪の山中に唐突に現出している地上の楽園たる温泉。早速シゲトが騒ぎ出す。何せ旧軍用基地と旧軍用地上戦艦を擁するレジスタンス仲間の内では相当兵站的には裕福な部類に入るリヴァイブでさえ、風呂を焚く事は難儀なのである。女性陣ですら週一のシャワーが限度という状態なのである。そんな状況に置かれた男性陣が、目の前にそれこそ湯水の如く滔々と湧き出る暖かい泉を見たらどうなるであろうか。答えは単純、まず飛び込む。
「一応、外が寒いからあいつには相当熱めのお湯で焚いてもら―――――」
バシャーン。まるでプールにダイビングジャンプでもするかのように飛び込むシゲト。灼熱のお湯が外気にしみたシゲトの体をほぐして、ほぐして、ほぐして、少し熱いか、いや結構熱い、というより蛋白質が変質するぐらい熱い。この調子で浸かっていたら温泉卵ならぬ茹でシゲトが出来上がるな、などという理性的な想像なんかが働く余地などないぐらい熱い。で、結局。
「うぉあっちぃーっ!!!」
着水時間わずか10秒で再び離水するシゲト。凍えるほどの外気の寒さが今だけは優しく感じれるからといって彼を現金だと非難するわけにはいかないだろう。飛び上がってきたシゲトの脇でお湯の温度を手で測るのはアゼルボフ。
「うーむ、確かに熱すぎる。44度は超えているんじゃないか?コーディネイターにはちょうどいいのかも知れないけれど、ナチュラルには熱すぎる。まったく、持って来ておいて正解だね。」
と、アゼルボフが取り出したのは耐水性の無線機。それを使ってどこかへと連絡する。
「ア、アー、明日は晴天なり………カーネギー女史いるかい、カーネギー女史いるかい、身元引受人の電話だよ、取らないとまた捕虜収容所に逆戻りだよ。―――――おっ、出たか。お湯が熱すぎる。排水と雪との配分をもう少しいじってくれ。大体、今45度って所だ。ちょっと熱めで41度がいいな。いいね、頼んだよ。」
無線を切るとアゼルボフは再び体の冷えてきたシゲトに向かって提案した。
「とりあえず、近場の雪でも入れるか。そうすればもっと早くいい湯になるからね。」
で、更に5分程度経過したところで。
「うん、大体いい感じだね。」
お湯に手を浸してみてアゼルボフが呟く。結局、2人の努力とカーネギー女史の上手い湯水の供給もあって5分の労働だけで茹で人間製造機と化していた温泉は本来の役割を果たせる程度の代物へとなったのである。
「それじゃあ早速!」
と、シゲトは温泉との距離を取るなり、その距離を助走に全力で温泉に突っ走ったのである。場所さえ間違っていなければそれなりに賞賛されそうな速度で走っていたシゲトは、温泉の手前に至った瞬間に強烈な跳躍をすると共に空中で体育座りをするような感じで丸まると、回転しながら温泉へと降下していったのである。
一回転、二回転、三回転、四か、というところで着水。何か機雷でも誘爆させたかのような場違いな水柱が温泉に立つ。で、アゼルボフはというと2回目のシゲトの愚挙に頭を抱え込んでいる、はずもなく。
「3回転半、トリプルアクセルか。うーん、助走の割にはまだまだだね。クアドラプル(4の意)ルッツぐらいは見せてほしかったな。」
などとシゲトのノリに乗ってしまったのだ。が、アゼルボフが何か種目を間違えた評論を勝手に言っている最中、爆雷の余波がようやく薄れて来た温泉のど真ん中にシゲトが浮き上がってきた。頭を抱えながら。
「うーっ………頭打った………」
さすがにこれにはアゼルボフも閉口せざるを得なかった。
そんなこんなの珍事変事を経て露天風呂に入ったシゲトとアゼルボフの2人。さすがに少し疲れたのか、しばらく互いにゆったりと露天風呂に浸かりながらとりとめのない雑談をしていたのであった。
「それにしてもコーカサスには温泉がたくさんあるっていうけど、俺実は今まで温泉に入った事がないんですよね。こういう本物の温泉に入れて、俺やっぱりコーカサスに生まれて良かったって久しぶりに思いました。」
感極まるシゲト。が。
「いや、実はこれも本当は正規の意味での温泉じゃないんだよね。人聞きの悪い話だけれども、実はこれ地熱発電の排水湯なんだ。」
「排水湯?」
知らない単語にシゲトが疑問符を付ける。
「地力、火力、原子力、これらの発電法は名前こそ異なれども原理的にはほとんど一緒の仕組みで発電している。シゲト君、これは分かるよね?」
何となく馬鹿にされたように聞こえてシゲトは軽く腹を立てる。
「俺だってリヴァイブのメカニックですよ。それぐらい分かりますよ。
地力なら地熱、原子力なら核分裂による質量欠損エネルギー、火力なら燃焼時の化学エネルギー、これらによって水を沸騰させて蒸気を起こして、その上昇気流で風車のようなタービンと呼ばれる物を回します。タービンには磁石が付いていてこれが回転すると磁界が変動してある一定の方向に電流が流れる。それをコイルと呼ばれる指向性の装置で吸収して電力とする。後は変電施設とかで電圧を高くしたりとか色々と細かい作業はありますけれど、大まかにはこんな感じですよね?」
「正解。更に大まかに言えばタービンを水流で回している水力、風でタービンを回している風力、波で回している波力、それこそ太陽光発電や燃料発電以外の全ての発電方法はこのタービン方式だといっても過言じゃないくらいだ。で、話は戻るけど地熱発電における蒸気の流れを少し目で追っていく必要がある。
まず、地熱発電では2種類の蒸気供給方法がある。一つは地中に溜まっている蒸気ガスを直接吸い取る方法、もう一つは熱源に近くの液体を送り込んで蒸気を無理矢理作る方法だ。
これらの方法で集めた蒸気をそのまま発電用のタービンに放り込むと、実は色々と問題がある。そもそも、この蒸気にはほとんど水に等しいような飽和水もあれば金属イオンが入っていたりする。これらの邪魔者があると色々面倒だから汽水分離部、一般に言うところのセパレーターという場所で使える蒸気とそれ以外に分離する。
さて、ここで抽出された蒸気をタービンに流してやれば発電ができるがここで重要になるのがタービンを回す速度だ。」
「タービン1回転あたりの発電量は速度の大小に関わらず一定、ならば速度をより早めてやった方がタービンが良く回って発電量が多くなる。」
「そう言う事。更に厳密にいえば空気の速度とは即ち圧力差であり、圧力差とは温度差である。(一応補足すれば空気分子の総量を無視できるくらいに大きい空間内では、圧力は温度以外にも空間の大きさによって変動するが、発電所は原則的に定積空間と考えられるのでここでは割愛する。)つまり、タービンを良く回すためには圧力を上げる必要があり、圧力は温度によって上がる。ところが、そうガンガン薪を入れていくわけにもいかない。どうしてか分かるかな?」
「うーん、やっぱ耐久性の問題かなぁ。モビルスーツの話になるけれども中尉の使うケルベロス(ブラストインパルスのあのゲロビーム。)は乱射すると砲身が溶けちゃうし、シンみたいに滅茶苦茶な動きをすればいくらZAFT系モビルスーツベースのダストだって満身創痍になる。どんなものにも限界があるからそれを超す圧力はかけられないってところかな?」
「大当たり。たとえば放射線に耐え得る原子炉となるとその材質は自ずと限られてくるから圧力に滅法強い素材を投入できない。だから原子力発電所の蒸気は大体摂氏280度辺りが関の山。火力発電となると圧力の限界に挑むような素材も投入できるから原子力よりかなり高い温度と圧力が出せるけど、それでも摂氏570度辺りが限界。
この温度を超えると超臨界流体と呼ばれる気体とも液体ともつかない第5の相(ちなみに第1~第4は固体、液体、気体、プラズマの4つ。)へと相転移してしまう。この状態の水は金やタングステンすら溶解し(ちなみに金を溶かせるのは他に王水とヨードチンキのみ。)、有機飽和炭素鎖やフッ素化合物とさえ反応してしまう最強クラスの破壊力を誇る為、この状態寸前の温度と圧力までしか加圧できないわけだ。さて、最大圧力は決まっている。この状態でさらに発電効率を上げる為にはどうすれば良いか?」
「圧力が限界なんだから………やっぱ、タービンの性質の向上とか銅線を銀にするとか………」
「そう言う製造技術の問題を聞いているわけじゃないんだな。じゃあヒントだ。最大圧力は確かに一定だ。だが、タービンの速さを決めるのは最大圧力じゃない、“圧力差”だ。」
「そうか!最大値が一定で圧力差を更に上げたければ最小値を下げればいい!」
「そう言う事。じゃあ、どうやって圧力を下げる?」
「圧力と温度はほぼ比例しているから冷やしてやれば―――――」
「あるラインさえ超えれば………」
「そうだ!蒸気は水なんだから摂氏100度以下にしてやれば液体になって圧力は更に下がる!液体になれば1000分の1にまで圧縮されるから実質的には体積を無視する事ができる!つまり、タービンを通した気体を何らかの物で冷却して100度以下の飽和水にしてやれば更に圧力差が増えてエネルギー効率が良くなるんだ!!」
「大正解!!!そして、このゴランボイ周辺の山岳地帯には真夏になってもまず溶けない永久凍土ならぬ永久冠雪がある。この永久冠雪を冷却材としてタービンの向かい側の圧力をほぼ1気圧に抑える事で最大効率の地熱発電ができるわけだ。
で、ここまで長々と地熱発電の説明をしてきて、次がようやく本題。こうして地熱発電は地中から取った蒸気でタービンを回して、最終的にその蒸気を永久冠雪と混ぜ合わせて飽和水にするんだけど、この水何に使えるかな?」
「飽和水って事は水の沸点摂氏100度すれすれの水………ってことは、温泉?」
「そう言う事。幸い、いいお湯にする為の冷却材には無限に等しい永久冠雪がある。かくして、余り気味の排水湯の処理も兼ねて、このゴランボイ地熱発電プラントの隣に温泉が湧いたってわけさ。」
「………はぁーっ、結局ここもほとんど都市の湯船と一緒だったってわけか。………」
と、本物の温泉でなかった事にようやく気付いてシゲトが落胆する。が、こんな温泉に入れる機会もそれほど無いので幻滅しながらもちゃっかりと湯船の味をしめているあたりは中々である。
「それはともかく、アゼルボフさん。」
「んっ?何だい。」
「そう言えばこの前、確かこの地熱プラントの施設の一部に何か設置していましたよね。あれって何なんですか?」
「あれ?ああ、ただの爆弾さ。」
「ああ、爆弾。」
あれ。何だか知らないけれど何とも言えない不思議な会話が成立した。そんな風にシゲトが理解するよりも早く、シゲトはこの正しく『爆弾発言』に驚愕し絶叫した。
「って!爆弾~~~!!」
「ああ、爆弾だ。正直なところ、ギリアムさんの要請じゃなかったら意地でも取り付けたくはなかったけどね。」
そう言うアゼルボフの顔は不服そのものだ。それはそうである。アゼルボフはこの地熱プラント建設における技術部門の総大将である。東西ユーラシア内戦や九十日革命と戦火の絶えない時期から、東ユーラシア共和国政府の無策に翻弄された時期まで一貫してこの地熱プラントに入れ込んできたのである。地熱プラントへの思い入れは人一倍であろう。
それを何の因果か自ら手塩にかけて作り上げた施設に爆弾を配置するのである。コーカサス州解放を成し遂げたレジスタンス連合屈指の幹部であるギリアムにレジスタンス連合を纏める為に止むを得ない事であるからどうか了承して欲しいと再三再四に渡って拝み倒されなければ強硬手段に訴えてでも抵抗しようと考えたであろう事は想像に難くない。
「何で、せっかくの地熱プラントに!」
「この地熱プラントは単なる発電施設という意味合いだけじゃなく、各地から西ユーラシアに送電する電力の貯蔵施設の意味合いもある。他の所のレジスタンスの連中としては、万が一ここが奪還された時にふつうに稼働してもらっちゃ自分の地域が絞られるだけって事になるって話さ。
まあ、そこのところは理解できないわけじゃなかったから、エナジータンクと送電線だけを完全に破壊するだけで済むように自分で爆弾を設置したってわけさ。何せ、皮肉ながらネジ一本の在り処まで把握しちゃっているからな。他人に任せるより、自分でやった方が安全だったって話さ。」
「エナジータンク?モビルスーツのやつじゃなくてですか?」
「まあ、仕組みはほとんど同じだね。そこを少し説明しようか。」
そう言って再び技術論議に入るアゼルボフであった。
「現在のモビルスーツの動力部はバッテリーである。これは正しいよね?」
「はい。更に詳しくいえばあらかじめ燃料として補充される液体水素と液体酸素を触媒機構で電気エネルギーに変換してその電気エネルギーで動かしています。」
「ここで重要なのは、電気という『流れ』を水素と酸素という『物』に変更している点だ。これは電気を直接送るよりも圧倒的に有効だ。例えば、大体100kmの距離を100万ボルトの超高電圧(あのサトシのピカチュウの10倍相当というロケット団さえ消し炭になるレベル。)で送電したとしても1%近くは電力が失われてしまう。(電気を通す際の抵抗などが原因。抵抗を消したいならば超伝導の電線を作る必要がある。)
旧石油パイプラインの例でいえば、カスピ海のバクー(現アゼルバイジャン州都、コーカサス州有数の都市。背中にミサイルポットをしょった犬型ゾイドの名前ではない。)から地中海のイスタンブール(現トルコ首都、汎ムスリム会議全土でも屈指の都市。)まで通すのに2000km近くパイプラインを作らなくちゃならなかったわけだから、これを電流で送るとしたら15%は確実に送電ロスで吹っ飛んでしまうわけだ。」
「………随分と無駄ですね。」
「そうだね。普通の送電では東西に長いユーラシアを網羅するにはいささか無駄があり過ぎる。オーブみたいに各島自体の大きさが十分小さければ利便性からいっても送電線が一番有利なんだけどね。そこで登場するのが水素と酸素を送るパイプラインとそれの貯蓄施設ってわけなのさ。」
「水素ガスや酸素ガス自体は温度がある限り勝手に動いてくれるからエネルギーを与えずとも多少圧力差を加えてやるだけで輸送する事ができる。」
「そう言う事。逆をいえば、この水素と酸素の貯蔵ボンベつまりエナジータンクと輸送用パイプラインさえ潰されていれば、ゴランボイ地熱プラントは西ユーラシアへの送電線としての役割を喪失するわけだ。逆をいえば、その2つさえ潰せば発電所としての役割を失わずに済むわけだ。空爆とかを受けるよりはましだろ?」
「確かにそうですね。なるほど。うーん………それにしても………」
「んっ、どうしたんだい?」
シゲトが睨み付けるその先、その先にはそれこそ手抜きを絵で描いたようなまるでトタン屋根を90度直角にして区切りにしたような波型のおんぼろ区切りがあったのだ。
「アゼルボフさん、これって………」
温泉にある区切り。それだけで用途は大方想像が付くが、しかし奈何せんその用途の割にはあまりにも惰弱そうに見える区切り。そもそも、繋ぎ目のところで結構覗けるぐらいの隙間が空いているのはその用途のものとしては落第点というかむしろ点数マイナス値である。
「確かあいつに『ニッポン風の温泉っぽいものを作っておいてくれ』って伝言した気がするから、まさかこれが『ニッポン風温泉』でいうところの竹の区切りか?」
「あいつって、さっきアゼルボフさんの言っていた『カーネギー女史』の事ですか?」
「うん。捕虜とはいえコーディネイターだからそれほど下手なものは打たないだろうって考えていたけれど、熱湯の件もあるからな。信用できない。」
しばらく沈黙する2人。この均衡を破る為には2人があと数十分湯船に浸かって、日干しになるまで待つ。
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