仮想第25話:ガルナハンの春(中編):第一幕A

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☆第一幕:平和の使者の出撃(前編)



この世界には数多くの軍隊がいる。正規、不正規などという事は意味を持たない。何かを破壊する力を持ち、それで他を害する意思を持っているならば、例え鎌と槌を持っただけの貧民さえそれは兵の一人となるのである。

兵となる事は以上で述べたとおりた易い。軍を成す事も兵を集めるだけであるから、憎しみさえあれば容易に為し得る。だが、兵を作り軍を成す事はた易くとも、力を得る事は遥かに難しい。他を圧倒する力とは、長年の鍛錬を積み、幾万の経験を重ね、最高の武具を持ち、そして何より天賦の才能に恵まれなければ、得る事ができないものであるからだ。


 では、汗血の大洋を渡り、死屍の獣道を歩み、鬼神の宝具を振るい、神すら滅しうる才能を併せ持った者達とはどのような者達なのか。この世界において、その答えは子供さえ分かるほどに明白であった。

かつてアレクサンドロスに始まり、カエサル、郭子儀、サラフアディーン、バトゥ、そしてティムールに絶えた太古の英雄達を継ぐ者、不敗の軍神として君臨する統一地球圏連合が誇る平和の剣、キラ=ヤマト率いる平和の使者、ピースガーディアン以外にこの最強の軍隊の称号を持ち得る者は誰一人としていなかったのだ。



 ピースガーディアンの話が出たついでである。ここで今後の話の理解を容易にするためにもピースガーディアンという世界最強の軍隊の軍令(指揮、配置)制度について説明しよう。正直、小面倒臭い話なので飛ばしてもかまわない。


 ピースガーディアンは指揮官たるキラ=ヤマト駆る世界最強モビルスーツ『エターナルフリーダム』1機、そしてその傘下にいる量産型フリーダムガンダムともいえる『フリーダムブリンガー』50機、そしてこれらを運用する為のアークエンジェル級航空巡洋艦『ケルプ』、『ヴァーチャー』、『プリンシパリティ』、『ソロネ』、『パワー』、『エンジェル』合計6隻と総旗艦『エターナル』の合計、モビルスーツ51機、巡洋艦6隻、空母1隻からなる大部隊である。

モビルスーツ部隊はフリーダムブリンガー30機が更に3機毎に10個の小隊に編制され、残りのフリーダムブリンガーとフリーダムブリンガー20機、エンジェルとエターナルはキラ=ヤマト直属の本隊に編制されている。10個の小隊は更に2つ組にして5隻の巡洋艦に搭載されて、それが更に中隊となっている。


 各中隊は各地への牽制の役割と共に有事の際の即応部隊としての性格を有している。現時点(CE.79、4月)では大西洋連邦東海岸と南アメリカ合衆国を主眼としてカリブ海に展開するケルプ中隊、東西ユーラシアとアフリカ連合を主眼として地中海に展開するソロネ中隊、東アジア共和国と大西洋連邦西海岸を主眼として東シナ海に展開するヴァーチャー中隊、南アフリカ統一機構や汎ムスリム会議や赤道連合を主眼としてアラビア湾に展開するパワー中隊が即応部隊として展開している。これらの部隊はいざ緊急事態となれば、キラの指示に従い対象を撃破する、いわばピースガーディアンの矛である。プリンシパリティ中隊はオーブ本国での休息整備である。

一方、本隊は全世界を慰問するラクス=クラインを護衛するエターナルフリーダムを含むエンジェル中隊とオーブ本国防衛と予備役を兼ねたエターナル大隊に分割されている。こちらはラクス=クラインの私兵として要人警護を担当している、いわばピースガーディアンの盾である。


 要人警護、そして世界への睨み、いくら大部隊とはいえこれほどの重要任務を為せる部隊はピースガーディアンを措(お)いて他にないだろう。だが、これ程までの任務の莫大な重さに比較して、その兵力は相当に”少なすぎる”。それでもなお世界を圧倒し得るピースガーディアンの強さ、その理由は2つある。

一つはフリーダムブリンガーという世界最強のモビルスーツの存在である。千里を瞬息の内に走り、猛攻を刹那の内に返し、百鬼を虚空の内に葬る、現世の明王、修羅の権化、浄土の菩薩たるフリーダムブリンガーは正しく一騎当千、凡百のモビルスーツを万機斬り捨て尚余りある歌姫の眷属の前には猛るエースパイロットも唯春の夜の夢の如く単(ひとえ)に風の前の塵に同じなのである。

そして、もう一つの理由。その50機の地上に降り立ちし英邁なる陰府の使徒フリーダムブリンガーすら従え霞ませる、黙示録曰く蒼白の騎馬に乗り超絶の武力を持つ死を司る第四の騎士、エターナルフリーダムを駆る平和の使者が首領キラ=ヤマトその人である。反応速度、判断力、空間認識、その全てが人外の領域。それは正に南方の紅く燃える最強の天使、黙示録において悪竜すら屠る正義の鉄槌たる大天使そのものであった。



 かくして歌姫の眷属は世界最強の名を欲しい侭(ほしいまま、縦とも読む)にし、世界に睨みを利かせているわけだったのだが、ここにきてこの眷属達は世界を支配者の眼で睨んでいるばかりでもいられなくなった。諸国の王の首を刈るに何ら不足の無いその鎌を振るべき時が来たのである。


 事の発端はやはりコーカサス州のゴランボイ地熱プラント強奪事件であった。東ユーラシア共和国の余りの惰弱ぶりに業を煮やした統一地球圏連合地上軍は主席暗殺事件の不始末を払拭する意味合いも込めて、2万近い歩兵戦力、200機近いモビルスーツ部隊、更に大洋州に於いて超人的活躍を見せた統一連合中でも五指に入る精鋭部隊ジュール隊を投入し、ローゼンクロイツやリヴァイブを中核とするレジスタンス連合を撃滅しようとしたのである。

ところが、蓋を開けてみれば統一連合軍は兵力の半数と指揮官3人を実質的に失って潰走、事ここに至ってコーカサス州のレジスタンス連合は”ピースガーディアンを除けば”圧倒的であるはずの統一連合軍の武威を貶める存在となったのである。



 統一連合にとって軍の敗北とはただの敗北以上の深刻な意味合いを持っている。そもそも、統一連合は本来なら世界を統べる事など到底不可能な存在なのである。第二次汎地球圏大戦を終えて唯一強国として生き残ったオーブ連合首長国とL4とL5にある旧プラント地域を得た事によって地上宇宙共に最強の軍事力と政治力を持ったとはいえ、統一連合は世界の半数以上を未だに潜在敵国として抱え込んでいるのである。


 大西洋連邦、東アジア共和国というオーブを左右より囲む両国は主権をさまざまな方法で奪わんとする統一連合に最大級の危機意識を有している。

この両国に睨みを利かせる主権返上国の大洋州連合と赤道連合は安定している今でこそ親オーブ勢力であるが、その腹中に主席暗殺の中核となったオセアニア解放軍やミッドガルド師団の残党を残しており、地球圏における五指に入る強国(オーブ連合首長国、東アジア共和国、赤道連合、大西洋連邦、南アメリカ合衆国)と渡り合うには後顧の憂いが辛い状況である。


 世界最大の貧困地域であり歴史上最大級の火薬庫でもある東ユーラシア共和国は表向き恭順の意を示しているものの、その内実は強国だった大ユーラシアの復活を望んでおり完全に信頼が置ける存在では到底あり得ない。

統一連合唯一の直轄地である西ユーラシア自治区ですら、オーブ主導の下に復興しているとはいえども大ユーラシアの復興や西ユーラシア独立への意識は強く、東ユーラシア共和国への牽制どころか余計な荷物としての意味合いしか持っていなかった。

頼みの同盟国はスカンジナビア王国であるが、最高の親オーブ国家であるスカンジナビア王国といえども、大ユーラシア全てを牽制しうるには人口戦力の点共々力不足であり、軽すぎる重しとして無いよりはましなものの、四六時中この重しが吹っ飛ばないか注意せざるを得ないのが現状である。


 汎ムスリム会議、アフリカ連合、南アフリカ統一機構、南アメリカ合衆国に至っては牽制すらできないのが現状である。

一応、ピースガーディアン2個中隊に赤道連合やスカンジナビア王国の部隊を主力とした統一連合軍を配して武威こそ示してはいるが、彼らが共同で蜂起した際にピースガーディアンはともかく統一連合軍が持ち堪えられるかといわれれば、相当な確率で無理に近いといわざるを得ないであろう。これらの諸国はオーブの世界支配自体には反発するつもりは無く、主権返上さえしなければ統一連合の指導下に服す事に甘んじている事だけが唯一の好材料である。


 地上はこんな様であるが宇宙はどうなのか。宇宙もまたそれほど安定しているわけではなかった。プラントすなわちL4とL5のコロニー群はクライン派によってオーブに併合され、その戦力は統一連合宇宙軍の大部分を占める事となった。

しかし、未だにプラントの独立を要求する旧ZAFT系テロリスト達は駆逐できず、統一連合軍は日々ZAFT残党勢力と戦闘を続けている。プラント自体も併合を誰も彼もが快く賛成しているわけではなく、厭戦機運と歌姫ラクス=クラインの説得により甘んじているだけであり、旧ZAFT残党勢力などよりももっと広範に訴えてもっと希望を語る独立勢力が現れるならば、統一連合宇宙軍を割っての宇宙大戦が再発するであろう。


 そして何より、蛇蝎(だかつ:ヘビとサソリ。嫌らしいものの例え。)の如く巧妙に立ち回り親オーブ国の看板を立てながら裏では統一連合への妨害工作に手を貸すロンド=ミナ=サハク率いるL3の雄、蝮(マムシ)の小国アメノミハシラの存在がある。



 これほどまでの不安定さながら、否これほどまでに敵を抱え込みながらそれでも統一連合が主権返上法案可決などの強権的政策に打って出られ、そして他国が小手先の政治政策で回避するしかできない、言ってしまえば戦争に訴える事ができないのか。答えは単純、その圧倒的軍事力で黙らせているだけである。

殴り合いになれば世界中から金と人と物を集めて編制された統一連合の大軍と戦う事になる。しかも、統一連合軍には非主権返上国からの増援という可能性も存在し得る。更にいってしまえば、正義の鉄槌たる歌姫の眷属、最高の名を語れども一部の奢りと受け取られる事さえない史上最強の軍団、ピースガーディアンが後光の如く控えている。そして、この統一連合軍と戦い敗れた末路は現在の東西ユーラシアが如実に示している。

この何物をも貫く事方天画戟(中国最強の将軍の武具。一敗すら喫する事無く数多の豪傑をカチ割った魔斧。)の如く、貫いた物を滅ぼす事ゲイボルグ(西欧古典の武具。敵を貫くと全ての血管に鏃を流し込む魔槍。)の如き魔神の矛が統一連合にあるからこそ各国はひたすら平身低頭し統一連合の唱える諸政策に極力遠回しに反発しながらも、最終的には粛々として従うのである。



 その統一連合軍の敗北、即ち魔神の矛先が折れた時、世界はどうなるであろうか。各国は確実に統一連合の脅威度を下げ、より自己主張の強い政策を推すであろうし、事実そうなりかけていた。


 スカンジナビア王国は慌てふためくように統一連合に対して今後の対策協議の為の閣僚級会談を要請した。無理も無い話である。

東ユーラシア共和国とスカンジナビア王国は隣国同士、対岸の火事と呼ぶには余りにもか細い川でしか両国の間は隔たれていない。加えて、唯一近辺で味方になるはずの西ユーラシア自治区はオラクル事件の傷が未だ癒えずにいる。そもそも、東ユーラシア共和国で独立機運など上がろうものなら西ユーラシアが便乗する可能性はかなり高い。

世界の火薬庫たる西ユーラシアと世界の原子炉たる東ユーラシアを両脇に抱えたスカンジナビア王国が原子炉の炉心が暴走をし始めた途端に統一連合に泣き付いてくるのは自明の理であった。


 レジスタンス達も黙ってはいない。南アメリカ解放同盟、サハラ解放の虎、赤い三日月、オセアニア解放軍はこれに便乗して更なる政治要求を求めてきた。要求を呑まない場合の反政府活動も盛り込み済みである。

いずれも元から比較的大規模な上に穏健派として地元の支持を厚く受けている組織である。彼らが統一連合とそれに加盟する地域国家に本格的なテロリズムで対抗するとなればこれらの組織の地盤を含む4カ国(南アメリカ合衆国、アフリカ連合、汎ムスリム会議、大洋州連合)は内部統制に手一杯となるであろう。


 それでも、同盟国が迷走したりレジスタンス達が活発化するのはまだ可愛いものである。ユーラシア大陸一の強国、東アジア共和国に至っては小笠原海域での海賊テロリスト対策を主目的とした東亜連合間の国防次官級協議会の延期を申請したのである。延期の理由は『ガルナハン事変による国内の混乱』である。


 緊急事態における次官級会議ならともかく、通常の次官級会議とは数週間の双方の予定詰め合わせの末に開催されるものである。それを開催寸前になって延期するというのは国際慣例上の無作法も無作法、それこそ外交官が最も嫌う粗暴極まりない振る舞いそのものである。

政情不安な国かつ、担当の次官級閣僚が非常に重要な存在である場合なら、相手国の次官級官僚に対して自国の局長級官僚を充てるという無礼を回避するという事でまだ言い訳も立つだろうが、今回の協議会は両国の海軍担当者同士の会談である。一方、『ガルナハン事変による国内の混乱』はそもそも国防とはお門違いの公安部門の担当分野、軍の領域に入るとしても陸軍の分野である。

”自国の陸軍と公安がてんやわんやな為、海軍の事務次官同士の会議を延期してほしい”この要請は国際慣例からすれば無礼を通り越して傲慢も傲慢、独り善がりもよいところである。


 しかし、そんな他国から冷笑される事請け合い、今後数年は全世界の東アジア共和国外交官がその一件の為だけに肩身を狭くせざるを得ないかもしれないような悪手も悪手、大悪手をなぜ東アジア共和国の外交部と国防部は揃いも揃って見逃したのであろうか。それも、”民間には優秀な人材を残さない”とまで言われるエリート揃いの東アジア共和国の官僚達が、である。


 結論から言えばこれは東アジア共和国の統一連合に対する挑戦である。

現在、ガルナハン事変を契機に世界各地が不安定化している事は前述したとおりである。この統一連合の不安定化を好機と見て東アジア共和国は統一連合からの自立を目論んだのである。無論、本当に独立などしたら東アジア共和国自身が統一連合最大の敵になってしまう為、即刻猛攻を受けてしまう。その為、次官級協議という小さい場所で敢えて小さな反抗を見せたのである。

『君達統一連合がまだ我々東アジア共和国を従属させたいのならば、これらの小反乱を鎮圧してみたまえ。我々はその間、少しばかりのささやかな抵抗をさせてもらおう。これにイラついて我々を攻撃するのも結構だが、果たして世界の情勢がそれを許すかな?』という東アジア共和国からの無言のメッセージなのである。



 同盟国の迷走にレジスタンスの活性化、加えて中立国の挑発。たった一回の敗戦が世界の支配者と謳われた統一連合をここまで瓦解させてしまったのである。そして、この瓦解から立ち直るための方法、それはたった一つ、圧倒的力の誇示、統一連合が統一連合たる為の唯一無二の方法しかなかったのである。

そして、失われた武威を回復し1個師団と精鋭ジュール隊を以てさえ討つ事の能(あた)わなかった敵を屠れる存在、それは最早ピースガーディアンを措いて他にいなかったのである。






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