どこまでも嘘であれ

ページ名:どこまでも嘘であれ

ううー、もう食べられないよう。


私は今、
大きなラーメンの丼ぶりがあちこちにある世界に迷い込んでいる。

私の体より太い麺にしがみついたり、
身の丈より大きいなるとの上で眠ったり。

浮いてるネギの上をぴょんぴょん渡ったり、
水上ステージみたいなチャーシューの上で舞い踊ったり。

あつあつでジューシーなスープに身を浸したり。
できるけどあんまりしたくない。熱い。

ぴんぽーん。

そう、どんなに時間が経ってもどのラーメンも
出来たてほやほやのまま。最高だね。

ああ、なんて幸せな世界なんだろう。

私はずっとここで、ラーメンに包まれながら、
日々をすごしていくんだあ……

うふふ。あはは。

ピンポーン。ピンポンピンポンピンポーン。

「朝からなんなのもー!!!」

玄関を開ける。

???「おはよーございます!」

サバンナ「……おはよう」

???「開店の時間まであと3分です!早速遊びに行きましょう!」

サバンナ「………………は?」

???「行きましょう!」

サバンナ「……」

???「……」

サバンナ「……」

???「どうされました?」

サバンナ「もしかして、昨日の話の」

???「はい!そうです!」

サバンナ「……まだ……4時だよ……?」

???「言ったじゃないですか、朝早くじゃないと開いてないって」

サバンナ「そうだけど……」

???「さあさあ行きましょう!!早くしないと!閉まっちゃいますよ!!」

サバンナ「んー……」

???「事前調査によれば、あなたは朝ラーを月に平均20回もしてるらしいじゃないですか」

サバンナ「へ」

???「それだったら楽勝ですよね!早朝徘徊くらい!」

サバンナ「早朝徘徊」

???「その返事は同意とみなしましたそれではレッツゴーです!」

サバンナ「うにゃっ……!!!??」

???「ほら!もうあと2分です!」

サバンナ「ちょっと!引っ張らないでーー!!」

???「この階段を駆け下ると同時に気分を天へと駆け上がらせて!」

サバンナ「そんなっ階段っで引っ張らないでっっっ」

ずるっ

がんっ、ごんっ、どたたた、ずしゃー。

サバンナ「……っつー……」

ガチャ

隣人「うるさい」

サバンナ「……ごめんなさい」

???「あわわ……ごっごめんなさい!」

サバンナ「ん……はぁ…………服が汚れちゃったよ」

???「まあ……極上のラーメンにありつくための代償だと思えば!」

サバンナ「あなたが引っ張らなきゃ転ばなかったんだけど?」

???「あはは……」

ーーーーーーーーーーーーーーー

事の始まりは、昨日、3月31日。

午後6時。お散歩から帰ってきた時間。

「あー、疲れたー……♪」

ハツミちゃんとのカラオケは楽しいけれど、
お互いに熱唱しまくるから相当に体力を使う。

それに、
午前中から遊び始めて家に着く頃にはお財布はからっぽ。

まあ、その代わりに幸せな気持ちを心にぶらさげて。

(ハツミちゃん、歌上手かったなあ)

どさどさと、少し乱雑に荷物を置き。

お風呂の準備をしようと、スイッチに手をかざす。

『てれれ↑ーれれ↓、てれれ↑れれ↓れ↑ー』

「?」

どこまでもラーメン一色のその音に呼び止められ、視線が音源の方向を向く。

雑に散らかされた衣類を見下ろすように、こたつの上でバイブレーションと共に鳴っている。

携帯電話だ。

(ハツミちゃんかな?それともエマちゃん?)

お風呂を沸かすボタンを押し、
駆け寄り、確認する。

予想の片方が的中した。エマちゃんからだ。

急いで着信をとる。

最近あまり話せていなかったから、なんていうか……嬉しい。

サバンナ「もしもーし?エマちゃん?」

弾む声で呼びかける。

エマ「ふふ。こんばんはー、サバンナちゃん」

サバンナ「こんばんはー。お久しぶりだね」

エマ「そうだね。お久しぶりー」

サバンナ「ふふー。お電話ありがと。どうしたの?」

エマ「んー?元気にしてるかなーって」

サバンナ「あはは……それだけ?」

エマ「それだけとか言わないでよ、これでも心配してるんだから」

サバンナ「ううん、ありがと。大丈夫……花粉症酷いけど、元気にしてるよ」

エマ「花粉症かあ……お大事にね」

サバンナ「ふふ……そっちこそ忙しいようだけど、大丈夫?」

エマ「んー、正直大丈夫じゃないよ」

サバンナ「えっ……」

サバンナ「ほんとにダメな時は休むんだよ?」

エマ「あーいや、疲労とかじゃなくて」

サバンナ「うん?」

エマ「……最近会えてなくて辛いってこと」

サバンナ「……」

エマ「……///」

サバンナ「……///」

エマ「まあ、なんていうか、その……」

エマ「用事の方はあんまり忙しくないよ、大丈夫。ちゃんと手は回ってる」

サバンナ「そ、そっか……よかった」

エマ「ただもうちょっとかかりそうかな。ほんとにごめんね」

サバンナ「いいよいいよ。……頑張ってね」

エマ「うん。頑張って、早く帰れるようにするよ」

サバンナ「うん」

エマ「……」

サバンナ「……」

エマ「……」

サバンナ「うん?」

エマ「ああ、いや、その」

サバンナ「んん」

エマ「久しぶりにお話出来て嬉しかったよ」

サバンナ「私もだよ」

エマ「ふふ」

サバンナ「このまま長電話……したいけど、できるほど暇じゃないんだもんね」

エマ「生憎ね。そろそろ行かなきゃ」

サバンナ「うん。それじゃあね」

エマ「ああ、あと、私の知り合いが明日そっちに押しかけることになってたからよろしくね」

サバンナ「うん」

サバンナ「……うん!!!??」

エマ「それじゃ。
またねー」

サバンナ「いやいやいやちょっと待ったああああああああぁぁぁ」

ぷつん。

ぷー。ぷー。

「ぜんっぜん''それだけ''じゃないじゃん!!!」

「なに!?なんでそんな大事なことを本題にあげないの!!??」

「ちょっと……」

驚愕の通告。出費の確認。予定の調整。内心の沈静。

慌てない。大丈夫。慌てちゃいけない。

ぷるるるるる。ぷるるるるる。

慌てて折り返し電話をかける。

「エマちゃん!?さっきのどういうっ……」

「…………」

「ちょっとおおおおおおおおもおおおおおおお」

応答のない携帯は(衣類が積み重なっていてできるだけ柔らかいところに)放り投げて、

不貞寝ならぬ不貞風呂へ直行する。

「エマちゃん……!何考えて……!」

ぬぎぬぎ。

ばさっ。

がらっ。

「…………!!!!!」

「っっっ……あああああああ!!」

頭を抱える。

「まだ湧いてないじゃんっっっ!!!」

ーーーーーーーーーーーーーーー

お風呂上がり。

「郵便でーす」

いきなり手紙が届いた。

手紙?今どき珍しい。

そう思いながら封を開ける。

『どうも!エマさんの知り合いです!
明日一日、あなたのところでお世話になることになりました!
ふつつかものですが!よろしくお願いします!!』

「うん」

『p.s.
朝早くしかやってないラーメン屋!見つけました!
せっかくなので一緒に行きましょうね!!』

「……」

なんなんだ。なんなんだ一体。

幸い明日の予定は何も無かったが、
いきなり来られるとなると色々準備しないといけない。

「……」

……

……

「はぁ」

まあいいか。

エマちゃんの知り合いなら、ちょっと会ってみたい気もする。

ーーーーーーーーーーーーーーー

???「そろそろ着きますね!サバンナさん!」

サバンナ「あのー……」

???「なんですか!!」

サバンナ「うわっと……」

ものすごい勢いで半回転するものだから、びっくりしてしまった。兵隊さんかな?

???「どうされましたか!」

サバンナ「あの……お名前は?」

???「私ですか!私のお名前ですか!」

サバンナ「まあ……うん。手紙にも書いてなかったし」

???「それは失礼しました!」

サバンナ「……」

???「私の名前はリエです!リエきゅんと呼んでください!」

サバンナ「リエきゅん」

リエ「はい。リエきゅんです」

サバンナ「よろしくね。リエちゃん」

リエ「リエ?」

サバンナ「ちゃん」

リエ「リエ?」

サバンナ「……ちゃん」

リエ「……リエ?」

サバンナ「あーほら、早くしないとお店開いちゃうよー」

リエ「ほああ!なんだこの人!スルーした!スルーしたあ!!!」

サバンナ「なんでそこにこだわるのさ……」

リエ「アイデンティティですから!」

サバンナ「へえ……そうなんだ……」

時刻は朝4時30分。もう既に疲れた。というか眠い。

どうしてこんなに朝早くから出かけなければならないんだ。
私はラーメンの世界で幸せに浸っていたかったのに。

リエ「うん?それにしても不思議ですね」

サバンナ「んー?」

リエ「エマさんからは、もっと明るくて活発な人物だとお伺いしていました」

サバンナ「……はあ」

リエ「……」

サバンナ「……」

リエ「そうですか……」

サバンナ「え?」

リエ「わかります。わかりますよ……」

サバンナ「何が?」

リエ「恋の悩みって、辛いですよね」

サバンナ「ちがうから」

ーーーーーーーーーーーーーーー

リエちゃん、彼女の外見の話。

そう、リエきゅん(くん)と呼んでほしいくせして
(多分)(声からして)女の子なのだ。

まず、大きな探偵帽を被っている。かわいい。
私もそれ欲しい。

背が小さい。子供みたい。大体140くらいかな?
エマちゃんがそのくらいだった。

ふわふわの髪が青い。毛先まで全部。
鮮やかな青で、すっごく綺麗。

そして。

なんか胴がふくれてる。

太ってる?わけじゃないと思う。
重ね着をしたような不自然さ。むくむく。

そのコートの下に何枚着てるんだろうってほど。
寒がりなのかな。あとコートにタグがついてるし。
金属のやつ……何か書いてあるけど。

下はジーパンを履いている。こっちは私も同じの持ってる。

ええと、それで、

リエちゃんの匂いなんだけど。

ちょうど今花粉症でさ。

ーーーーーーーーーーーーーーー

サバンナ「へっくしゅん!」

リエ「おお!大丈夫ですか!」

サバンナ「うう……ティッシュ……どこだっけ」

リエ「はい!ティッシュであればここに!」

サバンナ「あ……ありがとう」

リエ「どういたしまして!」

サバンナ「…………」

リエ「…………」

サバンナ「リエちゃん?」

リエ「…………」

サバンナ「なんで鼻水垂らしてる私を撮るの?」

リエ「後世に語り継ぐためです!」

サバンナ「私が鼻水垂らしてる写真を後世に語り継ぐ資料にするの!?」

リエ「はい!」

サバンナ「いいから!いいからそんなの!語り継がなくていいから!」

リエ「そうですか?」

サバンナ「うん……なんでそんなことするの……」

リエ「私の趣味です」

サバンナ「趣味……」

要するに、あれか。

この子は、フレンズの面白いところを撮りまくって、
お友達に見せてあげるつもりなのだろうか。

見た目来園者っぽいし、そうなのかもしれない。

サバンナ「でも私が鼻水垂らしてる写真なんて面白くないからね?」

リエ「へへ♪」

ーーーーーーーーーーーーーーー

店に入り、注文を済ませ、しばし待つ。

まるっきりカットしたけど、行列が凄かった。

店長「へいおまち」

サバンナ「うわあ……!」

リエ「おおおお!」

私が頼んだのはチャーシュー麺。
「よるめんや」でいつも食べているけど、
それでも店によって味は違うもの。

さて、ここのチャーシュー麺はいかほどか……

サバンナ「いただきまーす!」

リエ「いただきます!!」

サバンナ「リエちゃんは何頼んだんだっけ?」

リエ「私はとんこつラーメンです」

サバンナ「へー、とんこつ好きなんだ」

リエ「好きですよー、このこってり感は最高です」

サバンナ「いいよねー、とんこつ」

リエ「サバンナさんも是非次の機」

サバンナ「すみません、とんこつラーメン一つください!」

店長「とんこつ一丁ォ」

リエ「……」

サバンナ「ずるずるずる」

リエ「……ほああ」

サバンナ「ん?」

リエ「ナイス食べっぷりです!」

サバンナ「うん!ありがとう!」

その後、
丼ぶり二つ並べているところをリエちゃんに撮られまくりましたが。

いやあ。
このお店のチャーシュー麺、めちゃくちゃ美味しかったです。

サバンナ「また来ようっと!」

リエ「お気に召して頂けたようでよかったです!」

サバンナ「うんっ!ありがとう!」

リエ「おお!アイデンティティのラーメンを摂取しついにサバンナさんが元気に!」

サバンナ「眠気も吹き飛んだよ!」

リエ「それは本当によかったです!!」

ーーーーーーーーーーーーーーー

さて、と。

まだ時刻は午前6時。

サバンナ「ええと、どうしよっか?」

リエ「そうですね……近くに敵はいない(レーダー探知)(冗談)ようなので、このまま進んでも大丈夫そうです」

サバンナ「敵いることもあるの?」

リエ「はい。それはもう凶悪な」

サバンナ「へぇー、そうなっ……へくしゅっ」

リエ「花粉という敵までは見切れませんでしたね」

サバンナ「そうみたいだねー……」

リエ「……」

サバンナ「撮らなくていいから」

リエ「腕が勝手に」

サバンナ「ええ……」

サバンナ「……じゃなくて」

リエ「これからどこに行こうか!ですよね!」

サバンナ「うん」

リエ「お昼時までお散歩でもしましょうか!」

サバンナ「花粉症に……お散歩は辛いとです……」

リエ「なら途中で薬局に寄りましょうねえ」

サバンナ(家に帰りたい)

リエ「薬局寄るまで帰れま10です」

サバンナ「寄ったら」

リエ「寄っても帰れま10」

サバンナ「勘弁してよお……w」

リエ「薬局でマスクとティッシュとお薬とレーションを買えばお散歩しまくりです!」

サバンナ「まあ……そう……かなぁ?」

リエ「そうなんです!」

サバンナ「そっかあ……」

リエ「それじゃ早速行きましょう!」

サバンナ「ええと、ちょっといい?」

リエ「はい!なんですか!」

サバンナ「なんでレーション?」

リエ「さすが猫のフレンズ。聞き逃していなかった」

サバンナ「ふっふーん!」

リエ「それはずばり!私が食べたいからです!」

サバンナ「食べたいのか!」

リエ「しょっぱいの食べたあとだと余計に」

サバンナ「あー、わかる。私も買おうかな」

リエ「おお!買っていただけるのですか!」

サバンナ「一箱買って、一袋ずつね?」

リエ「ありがたき携帯食料!!」

ティッシュとマスクにお薬くらい家に帰ったらあるんだけど、
リエちゃんが楽しそうにしてたから言わないでおいた。

ーーーーーーーーーーーーーーー

リエ「いいや、メープルだね」

サバンナ「チョコでしょ」

キュピーン(対立のSE)

リエ「なんだこの猫ちゃんはメープルの良さを分かっとらんのか」

サバンナ「リエちゃんにはチョコの良さを教え込む必要がありそうだ」

店員「店内ではお静かに願います」

リエ「ふふふ……私とやる気か?」

サバンナ「これはきのこたけのこ戦争に並ぶ世界大戦だからね。退いてはいられないのさ」

リエ「メープル軍がどれほどいるのかご存知ないようで?」

サバンナ「さあ。そのうちの何百人がチョコ軍のスパイなんだろうねえ」

リエ「ふっ……戯れ言を」

サバンナ「なんとでも言うがいい」

リエ「!?」

サバンナ「なんと言われようと……俺はこのチョコ味のレーションをレジに運ぶだけなのだからな!」

店員「店内ではお静かに願います」

リエ「待て!ちょっ……待て!」

サバンナ「ふははは!止められるものなら止めてみろ!」

リエ「くっ……!」

サバンナ「お会計お願いします!」

店員「……………………」

サバンナ「あ……………………」

リエ「あ……………………」

店員「店内ではお静かに願います」

サバンナ「ごめんなさい」

リエ「ごめんなさい」

ーーーーーーーーーーーーーーー

そんな茶番をした後に
(お店側からしたら茶番なんてもんじゃない大迷惑)、

私たちはお散歩をした。

試験解放区の街並みを、都市部から郊外まで
ぶらぶら歩きながら楽しんだ。

私にとっては見慣れた景色も
リエちゃんにとっては特別なものだったようで、

走り回って目を輝かせては、
懸命に写真を撮っていた。

楽しそうにしているリエちゃんを見ていると、
なんだかこっちまで楽しくなってきて。

気付けばお昼過ぎまで、
私は試験解放区のガイドをしていた。

サバンナ「ここはジャパリ中央女学院!私の友達、ハツミちゃんが通ってるとこだよ!」

リエ「おおおー!」

サバンナ「そして私の母校!!」

リエ「おおおおー!」

どやぁ。

リエ「ドヤ顔パシャ----ッッ」

サバンナ「ふふーw」

リエ「今なんでドヤ顔したんですか!」

サバンナ「んー?」

サバンナ「……」

サバンナ「なんとなく!」

リエ「正直でよろしい!」

サバンナ「やったー!」

ーーーーーーーーーーーーーーー

サバンナ「そしてここが!」

リエ「ファミリアリス!!」

サバンナ「そう!ファミリアリス!」

リエ「ずっと来たかったんです!ここ!」

サバンナ「そっかそっかー!じゃあ時間もいい感じだし、入ってみる?」

※ただしお財布は。

リエ「いいですね!入りましょう!」

がちゃり。

からん、ちりんちりん。

マスター「いらっしゃいませ」

サバンナ「やっほー!」

マスター「あ、サバンナさんじゃないですか!」

サバンナ「お久しぶり!」

マスター「お久しぶりって……ああ、いらっしゃったの、もう一週間も前になるんですね」

サバンナ「そうだよー、ずっと来たかったんだけど、ラーメンのクーポン使い切らないといけなくて」

マスター「と……なると」

マスター「ここ一週間、ラーメン尽くしの生活だったんですか?」

サバンナ「……そうなるね」

マスター「ちゃんと一汁三菜摂らないとだめですよー」

サバンナ「はーい……」

リエ「こんにちは!」

サバンナ「ふぇ……ふぇ……」

マスター「こんにちは。フレンズのお客さんですね」

リエ「え」

サバンナ「へっくしょい!!」

マスター「ああ、サバンナさん……花粉症ですか」

サバンナ「うんー……最近酷くて」

リエ「ここに来る間もくしゃみが酷かったんですよ」

マスター「そうなんですか……それじゃあ花粉症に効くメニューをお出ししますね」

サバンナ「え、ほんと!?」

リエ「ほあー!」

マスター「それでは、カウンター席が開いているのでそちらへ!」

サバンナ「はーい!」

リエ「わかりました!」

促され、席につく。

今日はそこまで混んでいないらしく、
いや、お昼の忙しい時間帯を過ぎた後だからだろうか、
マスターもぱたぱたとしていない。

木造で品格のある店内は、やっぱりいつ来ても落ち着くものだ。

リエちゃんも注文を済ませ、品が出てくるのを待っている。

と、その時。

???「あれ、サバンナさん」

私の隣に座っていた方は、顔見知りだったようだ。

サバンナ「あ、あずきちゃん」

あずき「こんにちは。サバンナさん」

サバンナ「こんにちは!」

リエ「こんにちは!」

サバンナ「わあ、こんなところであずきちゃんに会えるなんて」

あずき「私もびっくりだよ。サバンナさん、ここ来るんだね」

サバンナ「結構来るよ?週4くらいで」

あずき「そうなんだ……ちょっと意外」

サバンナ「え、なんでよ」

あずき「ラーメンばっかり食べてるイメージあるからさ。スイーツとかは好きじゃないのかなって」

サバンナ「食べ物ならなんでも好きです!」

あずき「ああ……そうだったね、サバンナさんはそういう方だった」

リエ「私もスイーツ好きです!」

あずき「おや」

サバンナ「ああ、この子は……」

リエ「リエです!よろしくお願いします!」

サバンナ「そう、リエちゃん」

あずき「ふふふ。私はあずき。こちらこそよろしくです、リエさん」

あずき「サバンナさんのお友達?」

リエ「そうです、サバンナさんの」

サバンナ「ちょっとまってリエちゃん先に説明させてね」

サバンナ「えっと……エマちゃんからこの子を一日預かるように言われてて……」

リエ「サバンナさんの友達として一日お世話になってます!」

サバンナ「……そういうことだね」

あずき「へぇ……それは楽しそうでいいね」

あずき「よければ私とも遊んで欲しいんだけど……大学の方に時間取られちゃうな」

サバンナ「あー……大学忙しいもんねー」

リエ「大学生なんですか、凄いですね」

あずき「あはは……大学生に見える?」

リエ「見えないですねえ」

あずき「ぐほぁ」

サバンナ「あー!あずきちゃんが!あずきちゃんがー!」

あずき「大丈夫だよ」

サバンナ「よかったー」

リエ「大学生に見えないのに大学生してるのが凄いんです」

あずき「あ……ありがとう……??」

あずき「ん、出来たみたいですよ」

マスター「ふぅ、お待たせしました!」

マスター「ごめんなさいね、デザートまで一気に作っちゃいました」

サバンナ「えっ……すごい」

リエ「おー……!」

マスター「ナポリタンと……っ」

サバンナ「いただきまー」

マスター「ああああ!ちょっと待って!」

マスター「サバンナさんには
抹茶のロールケーキとフルーツヨーグルトのデザート」

サバンナ「!!」

マスター「そしてリエさんには
今月のおすすめ、春のハニードーナツです!」

リエ「!?」

マスター「本当にごめんなさいね、アイスが乗っているので食後にお出しするものでしたが……」

あずき「勢い余ったんですか」

マスター「久しぶりに会えたのが嬉しくてつい……w」

サバンナ「へへー♪」

マスター「あ、サバンナさんのはですね」

マスター「ヨーグルトとカテキンが花粉症に効果があるということで作らせていただきました!」

サバンナ「へー、そうなんだ……!初めて知った!」

あずき「私も。メモしておこうかな」

マスター「ふふふ……自信作です!」

サバンナ「ありがとー!マスター!」

リエ「それじゃ、冷めたり溶けたりしないうちに食べてしまいますか!」

サバンナ「そうだね!」

あずき「じゃあ、私のサンドイッチも」

サバンナ「いただきまーす!」

リエ「いただきます!」

あずき「いただきます」

ーーーーーーーーーーーーーーー

ナポリタンを食べ終わったところで。

あずき「ん」

サバンナ「もぐもぐ」

あずき「あー、私はそろそろこの辺で」

リエ「そうなんですか、また会いましょうね」

サバンナ「うん、またねー!」

あずき「それじゃ!」

あずきさんは大学の用事がまだ残ってると言って、
そそくさと会計を済ませ小走りで行ってしまった。

サバンナ「今度あずきちゃんのおすすめ教えてもらおっと」

リエ「気になりますねー」

マスター「食べ終わったお皿からお下げしますね」

サバンナ「うん、ありがとー」

リエ「ありがとうございます!」

そう言うと、リエちゃんはおもむろにスマホを取り出す。

それを見て。

何かを思い出しかける。

……

…………

何か、何かを忘れているような気がする。

ラーメンの時も、それを忘れていたような。

うーん。

ラーメンもナポリタンも、そのまま食べてはいけなかったような。

サバンナ「あ!!」

リエ「そうですね、けもノートにあげるための写真、撮ってませんでしたね」

サバンナ「そうだよ、撮らなきゃ撮らなきゃ!」

マスター「ふふふw」

私も急いでスマホを取り出す。

抹茶のロールケーキを画面に捉え、
できるだけ美味しく見える角度を探す。

サバンナ「んー……よし……あとこっちもいいなあ」

何枚かいい写真を撮ることが出来たところで。

サバンナ「ふにゃ?」

ロールケーキが欠ける。

……

……

ロールケーキが欠けた?

サバンナ「……えっ」

リエ「ふふふ♪」

サバンナ「えええ!?」

リエ「んー?♪」

サバンナ「食べないでよ!」

リエ「食べられちゃった後に言っても遅いですよ♪」

サバンナ「うぬぬ……!」

リエ「私のも食べていいですから。はい」

サバンナ「……いいの?」

リエ「いいですよ!」

サバンナ「ありがとー!」

リエ「ふふふふー♪」

ーーーーーーーーーーーーーーー

美味しいデザートも食べ終えて、幸せな気分。

リエ「美味しかったですね!」

サバンナ「うん、ほんとに美味しかった!」

マスター「それはよかったです!」

リエちゃんもご満悦の様子。

と、ここで。

リエ「あ、ちょっとトイレに行ってきますね」

サバンナ「うん、待ってるねー」

あ、そうだ。

結局けもノートに画像アップしてなかった。

今のうちにあげちゃお。

TLを開くと、みんなのエイプリルフールのとおぼえがずらずらと出てくる。

あ。

そうか。今日はエイプリルフールだった。

んー、なんにも楽しい嘘つけてないなあ。

せっかくのエイプリルフールなのに、もったいない。

うーん……

とりあえず、エマちゃんとのひそひそにも画像をあげておこう。

『久しぶりのファミリアリス。抹茶のスイーツ美味しかったよ。また今度一緒に行こうね
[画像]』

よし、送信。

……

……

リエ「戻りましたー」

サバンナ「はいはーい」

ーーーーーーーーーーーーーーー

お会計。

リエ「美味しかったですね!」

サバンナ「うん、ほんとに美味しかった!」

マスター「それはよかったです!」

サバンナ「また来るね!マスター!」

マスター「はい!またいらしてください!」

リエ「ありがとうございました!」

マスター「リエさんもぜひ!」

サバンナ「またねー!」

リエ「さようなら!」

マスターが手を振って見送る。

私たちも手を振り返して、笑顔で別れる。

がちゃ、

からんからん。

サバンナ「ふー……!おなかいっぱいだあ!」

リエ「ですね!」

サバンナ「さて!大体外は巡ったんじゃないかな!」

リエ「あー、そうですね!巡りました!」

サバンナ「これからどうしよっか」

リエ「これからですか」

サバンナ「敵影は?」

リエ「ありません!」

サバンナ「よーし!」

サバンナ「……って言うけどさ」

リエ「はい!」

サバンナ「リエちゃんのその、凶悪な敵ってなに?」

リエ「私の……ええと」

リエ「まあ、乙女には秘密が許されるってやつです!」

サバンナ「ええー?」

リエ「シークレット・ガールです!」

サバンナ「あはは……wそっかあ」

リエ「それじゃあ、サバンナさんのお家に戻りますか?」

サバンナ「うん、そうしよっか!」

リエ「あっちの方向でしたよね!行きましょ行きましょ!」

サバンナ「覚えてるんだ?」

リエ「……まあ、はい!ばっちり覚えてます!」

サバンナ「あー、そうだ、お酒買って帰らなきゃ」

リエ「お酒?ですか?」

サバンナ「うん。お散歩の時に買っておけばよかったかなあ」

リエ「そうすると、お酒を持ったままカフェに入ることになってましたね」

サバンナ「……結果オーライか!」

リエ「そうですそうです!」

サバンナ「ふふ……♪」

リエ「……?」

サバンナ「よーし!コンビニにしゅっぱーつ!」

リエ「はい!しゅっぱーつです!」

ーーーーーーーーーーーーーーー

アパート近くのコンビニ。私がよく贔屓にしてるところ。

もう何度も通いつめすぎて、店員さんに顔を覚えられている。

店員「あ、サバンナちゃん」

サバンナ「こんにちはー!」

店員「こんにちは。何買いに来たんだ?」

サバンナ「んー?おさけー」

店員「あれ、お酒なら一昨日買ってなかったっけ」

サバンナ「買ったけど、ちょっとだけだよー。その日のうちの分しか買わなかった」

店員「そうだったっけ。とにかく、お酒の新商品は入ってないからねー」

サバンナ「いいよいいよ。いつものビール買うから」

店員「後ろの子には飲ませるなよ?」

リエ「お酒……」

サバンナ「あっ……あーー、リエちゃん……ごめん、お酒飲めないね」

リエ「そうですよ。ジュースか何か買ってください」

サバンナ「わかったわかった。どれがいいかな」

リエ「ええと……このりんごジュースがいいです!」

サバンナ「りんごジュース……私も飲みたくなってきた」

サバンナ「2本買っちゃえ!」

リエ「いいですね!この勢いで色々買っちゃいましょう!」

サバンナ「ごめん、そんなにお金無い……」

リエ「世知辛い!」

サバンナ「まあまあ、あとこれ買ってあげるから」

リエ「!」

サバンナ「メープル。さっきはチョコ買っちゃったでしょ?」

リエ「ありがとうございます!!」

サバンナ「いえいえ♪」

店員「お金無いのに優しいんだな」

サバンナ「今日は奮発する日なの」

店員「そうかい」

ーーーーーーーーーーーーーーー

ベンチに座って、レーションを食べる。

サバンナ「……悪くないね、メープル」

リエ「でしょう?これを機にサバンナさんもメープル信者に」

サバンナ「なりませーん」

リエ「つれないですねぇ。いいじゃないですかー」

サバンナ「チョコ好きなんだもん」

リエ「まあ譲れませんよね」

サバンナ「ふふふ。……相容れない関係なのさ」

リエ「ここで荒野っぽい風が吹く」

リエ「口笛が雰囲気を演出する」

サバンナ「ウェスタンっぽく言ったつもりは無いんだけど……w」

リエ「ふふふ♪」

サバンナ「……ふふー♪」

リエ「……」

サバンナ「……」

リエ「……」

サバンナ「……」

リエ「……ガイド、ありがとうございました」

サバンナ「わかりやすかったでしょ」

リエ「わかりやすかったです」

サバンナ「練習したからね」

リエ「そうなんですか?」

サバンナ「嘘だよ?」

リエ「!!」

サバンナ「ふふふw」

リエ「うあー!!!」

サバンナ「エイプリルフールだからさ。いいよね?」

リエ「いいです!こっちだってこれから嘘つきます!」

サバンナ「んー?どんな嘘ー?」

リエ「私実はお酒飲めるんです」

サバンナ「見え見えな嘘じゃ騙せないよ、エマちゃん」

リエ「まあそうですよねー……こんな小ささでお酒なんて……」

リエ「え」

サバンナ「ほいっと」

リエ「うあ、帽子っ」

耳が、現れる。

黒い耳。

青い髪から伸びる、小さな黒い耳。

サバンナ「ほーら、やっぱり」

エマ「バレてたんだ……」

コートのボタンを外すと、

大きく翼が広がる。

翼を身体に巻き付けていたから、もこもこだったんだね。

サバンナ「暑かったんじゃない?」

エマ「いやー、それはもう暑かったよ」

サバンナ「天気いいからね、今日」

エマ「そうだねー」

サバンナ「……」

エマ「……」

サバンナ「……おつかれー」

エマ「いつから?」

サバンナ「ん?」

エマ「バレてたの。いつから?」

サバンナ「そんなの、最初っからだよ」

エマ「ええ!?」

サバンナ「はっはっは。私がエマちゃんのこと、見抜けないわけないじゃん」

エマ「いやいや……そんな……」

サバンナ「あ、そうだよ、声はどうしたのさ」

エマ「あ、そうだった」

エマ「んあ……うあー……ういっ」

エマ「ふう。これ、口にはめ込む型のちっちゃな変声機」

サバンナ「そんなの売ってるんだ」

エマ「売ってるんだよねー。ヘリウムガス吸うより健康的でいいよ」

サバンナ「へー……」

エマ「おっかしいな……バレないはずだったのに」

エマ「匂いまで薄めてきたんだよ?」

エマ「花粉症って聞いて、これは大丈夫だろうって思ってたんだけど」

サバンナ「ふっふーん……猫の洞察力を見誤ったね」

エマ「散々キャラまで崩壊させたのに……ww」

サバンナ「エマちゃん頑張ってるなーって思いながら見てたよ」

エマ「っっもおおおおおお!!///」

ぺしぺし。

サバンナ「へへへw」

エマ「恥ずかしいから早く言ってよ!!」

サバンナ「言っちゃったら台無しじゃん」

エマ「そう……だけどさ……!!!」

サバンナ「……♪」

エマ「もー……」

サバンナ「……」

エマ「……」

サバンナ「嘘だよー?」

エマ「へ?」

サバンナ「嘘なんだってば」

エマ「なにが?」

サバンナ「ふふふ……♪」

エマ「え、や、だから」

エマ「何が嘘なの?」

サバンナ「ファミリアリスの時まで、気付いてなかったよ」

エマ「えっ」

エマ「ほんと?」

サバンナ「うん。ほんと」

エマ「じゃあ、なんでバレたの」

サバンナ「エマちゃんがトイレ行ってる時さ」

サバンナ「私、エマちゃんにひそひそ送ったんだよね」

エマ「……あ」

サバンナ「そしたら、リエちゃんのバッグから着信音してさ」

エマ「あああああぁぁぁ……!!」

サバンナ「嘘でしょ!!??ってなったのよね」

エマ「しくじっちゃったなあ……w」

サバンナ「私の勝ちー」

エマ「負けたあー」

サバンナ「ふふーん♪」

エマ「いやそれでも恥ずかしいよ……まだコンビニではリエでいたわけだし」

サバンナ「どの道お酒飲めないからね」

エマ「下戸でごめんね」

サバンナ「いいってば」

エマ「……」

サバンナ「……」

エマ「……あ、じゃあ」

サバンナ「ん?」

エマ「これに気付いたことには気付いてたよ。コートのタグ」

サバンナ「これかあ。なんて書いてあるかまでは見てなかったよ」

エマ「ヒントとしてぶら下げてたんだよ」

サバンナ「ヒント?」

エマ「ほら」

『LIE』

サバンナ「リエ……」

エマ「日本語で?」

サバンナ「あ」

エマ「ふふふふ♪」

サバンナ「あー!!!そういうことかあ!!!」

エマ「なんか気持ちいい気分になれた。やったあ」

サバンナ「あははははwなるほどねー!」

エマ「そういうことなのだー」

サバンナ「流石エマちゃん。冴えるねー」

エマ「ありがとー♪」

サバンナ「……♪」

エマ「さてと、この青い髪も落とさなきゃなあ」

サバンナ「落とさなくていいんじゃない?」

エマ「ん?なんで。もう終わったよ?」

サバンナ「綺麗だから。青い髪も好きだよ?」

エマ「そ、そう? それは嬉し

サバンナ「私も青くしようかな!」

エマ「それはやめて!?」

サバンナ「なんで!?」

エマ「え、冗談じゃなかったの!?」

サバンナ「これは本気で言ったんだけど……」

エマ「家帰ってちゃんと外見確認しよ。大変なことになるってわかるから」

サバンナ「ええー?」

エマ「ほら、サバンナちゃん家行こ。今日は飲むんでしょ?」

サバンナ「あ、うん!飲むよ飲むよー?」

ベンチから二人一緒に立ち上がる。

家に向かって、並んで歩く。

隣を歩くあなたは、いつもとちょっと違う。

髪が青い。ジーンズを履いてる。

それでも、エマちゃんはエマちゃん。

お昼に飲んだ花粉症の薬が今頃効いてきて、
今ではその匂いも感じられる。

言っていたとおり、ちょっと薄いけど。

サバンナ「あれ?……エマちゃん」

サバンナ「そういえば、用事で会えないんじゃなかったの?」

エマ「3/30くらいにはもう切り上げて帰ってましたー」

サバンナ「なにそれー!?」

エマ「そのあたりから今日のこと考えてたの。なにかできないかなーって」

サバンナ「……」

サバンナ「ありがと、エマちゃん」

エマ「んー?」

サバンナ「楽しかったよ」

エマ「それはよかった。来年はサバンナちゃんの番だからね」

サバンナ「よーし。元演劇部の腕の見せ所だね」

エマ「楽しみにしてるよ」

エマちゃんにしてはちょっとやりすぎかなとは思ったけど。

いつもと違うあなたが見られて、楽しかったのは本当だ。

外見だけじゃなくて、リエちゃんとしての話。

あんな喋り方、いつもしないもんなあ。

誰を参考にしたのか、後でちょっと聞いてみようかな。

……

そんな思いを巡らせながら、家路につく。

私たちのエイプリルフール。

 

エマ「あ、あともう1つ嘘あったね」

サバンナ「え、なになに」


エマ「さすがのサバンナちゃんでも、月に20回も朝ラーしてないでしょ」


サバンナ「してないよ!」

 

[ lie 意味: 嘘]

 

……

 

……

 

サバンナ「そういえばリエちゃんの敵って?」

エマ「あー……」


エマ「とーるさんとかシートンさんとかにバレると、めんどくさくなるかなって」

サバンナ「ああ、そういうことね」


2018エイプリルフールSS
筆者: idola

登場人物[キャラ作成者]
サバンナキャット
(オガサワラ)アブラコウモリ[冬桜こたつさん]
マスター[旭 櫻花さん]

登場ステージ[ステージ作成者]
ドッグカフェ「ファミリアリス」[旭 櫻花さん]

お読みいただきありがとうございます。


tale エイプリルフール

シェアボタン: このページをSNSに投稿するのに便利です。

コメント

返信元返信をやめる

※ 悪質なユーザーの書き込みは制限します。

最新を表示する

NG表示方式

NGID一覧