◆登場キャラクター
ラーミラ
シャーミィ/モニター
ラーミラ
[ カントー ジャパリ・蛇族研究所 13:00 ]
ラーミラ
[ 小雨が降り、いつもより来場者の数も少ない蛇研のホールで巡回警備の合間に少し休憩しながらコーヒーを飲んでいるヘビがいた ]
( シトシトと、小雨が降っていますねぇ....今日はゆっくり映画でも観て過ごしますか..... )
[ 窓の外を眺めながらコーヒーを飲む ]
ズズズ.....
シャーミィ/モニター
[ 一方すこし離れた席で、二人で一つの少女もまた休憩をしていた ]
『あたしもコーヒー飲みたいんだけどー!』
やめといたほうがいいんじゃない?
苦いわよ…。
『何をー! 身体さえあればゴクゴク飲んでやるんだから!』
ゴクゴク飲むものでもないし…。
[知らない他人から見れば、明らかに異質な光景かもしれない。
しかし彼女たちにとっては何でもない日常である]
ラーミラ
....
[向かずに耳だけで会話を聞く)
( 来園者か.....姉妹....そういえばシャーミィさんとモニターさんにも会いに行きたいなぁ.... )
[ 紙コップをグシャリと潰し、ゴミ箱に捨てる ]
んん?......!!
[ 伸びをする ]
お仕事お仕事....
[ そしてそちらの方へと歩き出す ]
シャーミィ/モニター
『そろそろ一時だよぉ』
そうね、私達もそろそろ行こうかしら…。
[ ふと視界の端に、見覚えのある白黒の服が映った ]
あら。
ラーミラ
[ 同じく気付く ]
おや?
シャーミィさん、モニターさんではありませんか!
ようこそ蛇族研究所へ
[ 嬉しそうにお辞儀をする ]
シャーミィ/モニター
『また蛇だ! また蛇だ!!』
また会いましたね、ラーミラさん。
そういえば、あなたはここで暮らしているんでしたか…。
ラーミラ
私を見ていると仰っていたのでご存知のはずでは?ふふ
.....ところで今日は如何様なご用件で?私でよろしければ案内しましょう。
シャーミィ/モニター
用事は午前で済んだので特にありませんが…。
ここまで来たのだから、観光でもしようかと思っていたところです。
折角ですし、案内をお願いしますね。
…………私としても、話したいことがありますし。
ラーミラ
ええ、喜んで。
[ ニコリと微笑む ]
では、まずお話したい事からお聞きしましょうか。
....場所移します?ここでも大丈夫ですか?
シャーミィ/モニター
私はどこでも構いませんよ。
ラーミラ
ふむ...では今日は来場者も少ないですし、ここで。
[ ベンチに座ろうとする ]
隣...よろしいですか?
シャーミィ/モニター
ええ、どうぞ。
( すこし横にずれる )
ラーミラ
ありがとうございます
[ 座る ]
それで、話というのは?
シャーミィ/モニター
大した話ではないんですが。
この前の約束、しっかり守れていますか?
ラーミラ
ええ!
私なりに約束を守ろうと努力はしていますが?
シャーミィ/モニター
なるほど、あなたなりに守っていると。
そうですか……。
[ すこし考え込んでいる ]
ラーミラ
......
( この前のミウちゃんの事を言ってるのかしら?でも過剰な事はしてないはずですが..... )
[ その横顔を見つめている ]
シャーミィ/モニター
まずこちらを見て下さい。
『はいよー!』
[ モニターの映像が変わり、ココとラーミラの映像、そしてケリーとラーミラの映像が流れる ]
コレが以前のあなたです。
ラーミラ
はいはい。便利ですね
[ モニターを眺める ]
シャーミィ/モニター
そして、私と約束した後のあなたがこちらです。
………………何がどう変化したんですか?
ラーミラ
えっ.....?
[ キョトンとした顔で見つめる ]
だいぶ抑えてるじゃないですか.....?
シャーミィ/モニター
えっ……?
[ キョトンとした顔で見つめ返す ]
どこら辺がですか……?
ラーミラ
えっ、追い掛け回さないところとか.....
シャーミィ/モニター
逃げ出さないように予め巻いただけですよね?
逃げられないんだから、そりゃあ追いかけっこにはならないでしょうね。
ラーミラ
なるべく早めに済ませようと思いまして....ほら、予防接種と似たようなものですよ。
早く済んだ方がいいでしょう?
シャーミィ/モニター
早さの問題じゃないでしょう。
何が予防ですか…!
ラーミラ
恐怖に対する予防です
少々マイルドですが、効果はあると思いますよ
というか何故怒って....?
シャーミィ/モニター
やられる側に立って考えてみて下さい。
ある日突然、見知らぬ白黒の蛇が現れたかと思えば巻き付いてきて脅しをかけてくるんですよ!
やられた子につくのは耐性なんかじゃなくてトラウマでしょう…。
ラーミラ
んん?......
[ 少し考え込む ]
確かに恐ろしいと思いますが...
その行動の裏にある意図を知ることが出来れば私は良いと思うのです。
何をどう考えてその行動に至ったか、そして目的は何か....を理解出来れば、ただのトラウマではなく、勇気を育てる肥料になるのではと。
ですから、ちゃんと毎回脅かした意図を説明してますしね?
シャーミィ/モニター
相手が望むかどうかを考慮せずに押し売りするのは感心しません。
あなたは大幅に遅れて宅配物を届けに来た配達員に「忍耐力のテストでした、あなたに耐える力を養って欲しかった」と言われて納得するのですか?
私なら張り倒しますよ。
ラーミラ
んむむ....しかし、誰の胸の内にも...勇気の大海があるはず....
それを秘めたまま放っておくのは勿体ないのです....
シャーミィ/モニター
それにあなたは一つ勘違いをしているように思います。
あなたのやり方で克服できるのは「あなたへの恐れ」であって、「恐怖」そのものではない!
ラーミラ
......
[ 少し黙る ]
いかにも、その通りです。
[ 意外にもあっさりそれを認めた ]
シャーミィ/モニター
?
[ あっさり認められたため、それはそれで困惑している ]
ラーミラ
私は恐怖を克服させると言っていますが...本来の主目的は「恐怖の克服の仕方を教える」なのです。私自身を踏み台に使って....
つまり、私への恐怖を克服した時点で目的は達成されるのですよ。今後、似た恐怖が襲いかかってきても、それの乗り越え方を知っている....これがどんなに心の資本となるでしょうか?
詰まる所「予防接種」と同じなんですよ。
シャーミィ/モニター
考え方は立派です。
[ すこし考える ]
……ですがやはり、あなたのやり方では押し付け以上のモノにはなれませんよ。
ラーミラ
....よく...わかっていますよ。
[ 少し寂しげな顔をする ]
私の考えは決して賞賛されるものではありませんから.....
シャーミィ/モニター
分かっているならなぜ変えないのですか?
ラーミラ
....私の...大事な大事な友人が、素晴らしい勇気を持って生きた。からですねぇ....
分かっていても、何処かに彼女の影がチラついて、恐怖に怯える子達を見る度に、私は勇気を授けなければと思ってしまうのです。それが押し付けでも...!
シャーミィ/モニター
あなたの考え方は立派だと思います。
……きっと私の知らない、知ることが出来ない何かがあるのでしょう。
でも、今のあなたは「恐怖の対象」にしかなれていないのです。
やり方の問題なんですよ。
ラーミラ
...やり方ですか.....
私は、怖がられても、嫌われても、憎まれてもいいと思って行動してきましたが....
これ以上のやり方などあるのでしょうか?
話すだけにしても実感の伴わない恐怖など...それはただの好奇心を煽るだけの甘露です。自身を成長させるどころか偽りの勇気に身を肥やし、やがて自滅します。
私はこのやり方が最善だと思うのです
シャーミィ/モニター
あなたの一番の問題は「相手が望むかに関わらず恐怖を克服させようとする」こと…だと思います。
望まないものにとって、そのやり方は毒になりかねないんです。
それはあなたにとっても…ですよ。
それに、あなたが不当な評価を受けるのは……少し心苦しいです。
ラーミラ
........
[ 沈黙が続く ]
[ そして、口を開き、声を低く小さく話す ]
....このパークには......私の比ではない程の恐怖が潜んでいます....
平穏な暮らしを望む彼女達の笑顔が....突然引き裂かれるかも知れない.....
貴女の言葉は嬉しいですが.....私は.....パークですら嫌われる毒蛇になっても構わないのです....ただ...彼女達にはそれに抗うだけの強さを持ってもらいたい....
誰かを守り、護られる....それを行えるだけの強さがここでは必要なのです。
望まなくても必ず来たる恐怖に、少しでも抵抗出来るように....!
シャーミィ/モニター
…………不器用なひとですね。
ラーミラ
........ふふ
よく言われます。
[ 微笑むがどこか悲しそうに見えた ]
シャーミィ/モニター
『…………………………あたしはあとどれ位黙っていればいいのかなぁ』
ラーミラ
これから楽しいお喋りをいっぱいしますから、存分に喋れますよぉ?
[ いつもの調子に戻っている ]
シャーミィ/モニター
『そういえば何か案内するとか言ってたっけ!
なにかあるのー?』
[ モニターの映像が近くなる ]
ラーミラ
娯楽らしい娯楽はありませんが....ガンマンのパフォーマンスや、サムライの談話などがありますよ。
シャーミィ/モニター
『なーんだ…、クリミヤみたいに博物館って訳じゃないんだね』
……こら、そういうことはいうものじゃないですよ。
ラーミラ
ふふふ....ここの所長がそういうのに疎い人でですね。
蛇がお好きなら楽しめるでしょう。世界各国から殺処分からの保護や正当な理由で捕獲された毒蛇達が多く集められた場所ですから。
元々、ここはそういう蛇達のシェルターのようなものなのですよ。
シャーミィ/モニター
『なるほどなるほど。
クロロにいいおみやげ話ができるんじゃない?
あの子、こういう所見たがるんじゃないかなあ!』
ええ、そうね。あの子好みだわ。
[ 微笑んでいる ]
ラーミラ
クロロさんにもまたお会いしたいですねぇ....
ふふ、彼女にも良い話が聞かせられるよう、誠心誠意ご案内致しますのでお楽しみになさって下さいませ。
[ ベンチから立つ ]
[ 手を差し伸べる ]
では、参りましょうか。
シャーミィ/モニター
……紳士的な態度よし、ですね。
『やっぱり紳士路線できるじゃーん!』
[ その手を取って立ち上がる ]
ラーミラ
ふふふ、何処までもエスコートしますよ。
[ 人々は常に恐怖と戦っている。あるかもしれない恐怖、あったかもしれなかった恐怖。大脳新皮質が発達した対価として、常に恐怖が付き纏うようになった ]
[ 我々も、“頭上に影が出来たから恐怖する”時代から“頭上に影が出来るかもしれない恐怖“と戦う時代になったのだ ]
[ 未来から来たる恐怖を予想し、それに抗う為に何が出来るか。サンドスターは、きっと何も答えない ]
-未曾有の恐怖への抗い方-
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