ティラノサウルス=T
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K博士=K
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K「そうだ!アイドルユニットを作ろう!」
T「仕事をして下さい」
K「君は現在他の業務に手を出しているが、元々は私の助手だろう?
なら、博士である私の仕事を手伝うのもまた仕事では?」
T「しかし私にも請け負ったタスクが……」
K「ならば私に任せなさい!どの程度かは知った事ではないけれど数秒で片付けてやるともさ!
なぜなら私は天才なのだから!」
T「いえ、結構です」
K「どうして?合理主義の君にしては珍しい」
T「天才であるが故、でしょうか。
博士には理解でき、他の人には理解の及ばない書類を作成されても困ります」
K「うぐっ」
T「会社とは組織です。独断専行自営業型の博士では全うできないでしょう」
K「うぐぐっ」
T「天才は天才であろうとすれば良いですが、これは凡人に、みな平等平行に推し進めるものですから」
K「ちぇっ!ちぇっ!つれないなぁ!」
T「ですから一人で先行しないで下さい。
本部に掛け合い、時間交渉をしてみます。
時間が取れるのであれば、お手伝いしますよ」
K「もうそういうところだよね、そうところほんと好き!なんだかんだ付き合ってくれるとことかもう好き!」
T「しかしなるべく今回のような突発的な行動は控えて下さいね。
リスケはあまり好ましくありません」
K「突発的だからこそ人類は進化したと考えられないかい?」
T「では、失礼します」
K「はいはーい!
まぁでも、私が思うに。時間が取れないなんてこと無いと思うけどなー」
T「それは……どういう?」
K「掛け合ってみれば分かるヨ!
んふふーさてさて私は私のやることやっちゃおっかなー!」
数時間後
PPPPPPPP!!!
K「はい、もすもす!博士だもす!」
T『お疲れ様です、お世話になりますティラノサウルスです。お時間只今よろしいでしょうか』
K「君の為ならいつでもフリータイムだとも!
それで、何日休みは貰えたのかい?」
T『はい、一ヶ月ほど……信じられないのですが足りなければまだ要求しても良いと……。
あの、私は』
K「君はよくやっているさ、不用だから休みが大量にとれた訳ではない。
むしろよくやりすぎていたんだネ」
T『いえ、私はなんてまだ……』
K「謙遜する事なんてないさ!
君は私達とは違う、フレンズという別種族でしかも脅威のフィジカルを備えている。連徹余裕だろう?」
T『はい。ある程度なら耐える事が可能です。
それが私に備わった能力ですので』
K「だからこそ。だからこそなんだよ。
正直言って、我々人間の仕事を労働の責の無いフレンズに肩代わりさせているのを、彼ら彼女らも気を負っていたんだろうよ。
本来なら我々の仕事なのに申し訳ない、と」
T『しかしこれは私が望んでやっている事です。
他の人が負うべきものではないと思います』
K「そうだね、でもそう思ってくれてる環境に居られる事を感謝しようじゃないか。
会社とは組織。ならば仲間を皆で支え合うのもまた、組織としての有り方だろう」
T『……しかし』
K「はっはっはー!
なーに、ここは一つ人間の情ってやつを感じてみるのもいいんじゃないかな?
それともーなにかい?君はこう言いたいのかい?」
T『こう、というと』
K「実に簡単な答えだとも。
君は、数多の生物を絶滅に追いやった我々人類の好意など歯牙に掛ける価値も無いと、そう言いたいのでは?」
T『そんなこと!!』
K「あーっ!耳キーンなる!キーン!声大っきいよー!」
T『た、大変失礼致しましたK博士!』
K「あははは!しかしこれで君の人間への答えが証明されたワケだ。
ならば、我々の主張と君の要求、そこに禍根も矛盾も無いように思うがいかがかな?」
T『…………』
K「頑固だねぇ。
ではこういう言い方はどうだろう。
《たまには甘えてもいいんだよ、ティラノちゃん》ってさ」
T『博士、言い方が禍根を残すようなものであると、私は思います』
K「言い返す元気があるなら上出来だ。
あ、先に言っとくとせっかくの休日を私の為に使わせてすまないとは微塵も思わないよ!
なにせ私は天才だからね!
常人やフレンズには見られない景色を体験させてあげようじゃないか!
君に社会の外側を、天才の視界を見せてあげよう一緒に見よう!共に見よう!」
T『それは興味深いお話です。しかし一つ疑問が』
K「なにかな?」
T『……先程から、何故博士なにかと私を気にかけるのですか。他に優秀な人材などいくらでも居ますが』
K「そんなこと決まっているじゃないか!何故なら何故ならば!
私は君が大好きだからな!あははは!!」
T『博士、五月蝿いです』
K「耳キーンってなった?」
T『いえ、胸がジーンとなりました。では向かいます』
K「あ、待って!言葉だけで嬉しいからノーパソやらパワーポイントはいらないからね!言葉だけで伝わる気持ちもあるからね!?ほんと!」
T『ふふ、冗談です。天才もまだまだですね』
K「ほう……言ってくれるじゃないか!ならばこれから一ヶ月!みっちり教育し直してやる!
私の天才的な天才さを!過去のどんな英傑よりも英雄であり世界に名を残すべき偉人の有り方を!」
T『はい。楽しみにしていますね』
K「あはははは!楽しみにし過ぎて寝られなくなっても知らないからね!」
翌日、博士ラボにて。
K「おはようティラノサウルス君!早速だが君にお願いがある!」
T「はい」
K「アイドルユニットを作製するに辺り、重要な条件の一つ《曲》だ。優れた音楽にこそ、アイドルの魅力は加算される。
だから優れた作曲家を勧誘して欲しい」
T「博士、肝心のアイドルは昨日メールで送られてきた」
K「そう!あの子ら二人だよ!彼女らの情報は送信した通り!そして二人は既に確保済み!なんなら会場もね。だから後は音楽があれば完璧なのさ!
しかもしかも!その作曲家も目星はつけてある!
流石天才といったところか!」
T「であるなら、私がその作曲家に……いえ、その作曲家が所属する事務所にアポイントメントをメールなり電話なりで獲得するだけですね」
K「残念ながらそうは簡単にはいかないよ。
その作曲家……そう《彼女》はフリーで活動していてね。
相当な偏屈だよ、事務所連絡は出来ないから、あるのはホームページ上に掲載されたSNSのアカウントだけだ」
T「昨今仕事の斡旋やヘッドハンティングはSNS上がむしろ主流となっていると聞きますが。
特に作曲家は個人事業主である事が大半ですから窓口としてSNSを利用するのは自然でしょう」
K「そのSNSアカウントが機能しないものだったとしてもかい?」
T「……理解できかねますね。自身の収益に繋がるファーストインプレッションが機能しないアカウント?」
K「ま、機能しないと言ってもそれは、仕事用ではなく趣味用だった、というものだけれどね。
アカウントのプロフィール欄にも堂々と書いてある、『一切の仕事依頼を断ります』と」
T「本当に彼女は作曲家なのですか?」
K「それは本当だとも。現に彼女の作る音楽はネット上でかなりの人気を博しているようだよ。
今現在も動画サイトに音楽の投稿を続けているから活動休止という訳でもなさそうだ」
T「契約の発生する依頼を断って、自身のみで作曲を完結させている作曲家ですか……。
なるほど、それは理解に苦しみます。」
K「そんな彼女を作曲家として我がアイドルユニットに楽曲提供をせがむのが君の役割だよ!
がんばえー!」
T「博士、この案件は不可能ではありませんか。
交渉の余地が何処にもありません。
仕事の依頼を断っているのなら、私達はどうする事も出来ないでしょう」
K「あははは!私はそういう『形式上』のありふれた答えを。『模範解答』を聞きたいわけじゃないよ」
T「何の事か分かりかねます」
K「惚けなくたっていい、君も分かっている筈だ。もう君なら『答え』に辿り着いているだろう、仕事を斡旋出来ない自己完結した作曲家から音楽をせしめる方法を!」
T「何を高く見据えているのかは私の思い及ばぬ所ではありますが、しかし出来る限りの事はするつもりです」
K「出来る限り……うん!良い言葉!君が発するとこうも末恐ろしい言葉もないものだ!」
T「いえ、私は与えられた仕事を完遂するまでですから」
K「さっすがー!
で?何日掛るかな?あ、いや何週間?どのくらいかかる?」
T「3時間です」
K「はーい!じゃ、いってらっしゃーい!私はどうせ吉報しかないから適当にくつろいでるよーん!」
バタン
K「……っとさてさて、順調順調☆」
K 「まぁ、天才たるこの私だから順調は当たり前なんだけどね!」
K「この計画の峠はもう超えてる。
ティラノちゃんがこの計画に参加してくれるか否かがターニングポイントだった」
K「後は簡単すぎる問題ばかりだし、次は何をしようかなー?
あ、いや、ここはいっそこの展開を広げてーー」
次
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