和名(英名 / 現地名)
ヤマムスメ(Formosan(Taiwan) blue magpie / 臺灣藍鵲(臺灣華語:Táiwān lánquè)、長尾山娘(台湾華語:Zhǎngwĕi shānniáng, 閩南語:Tn̂g-boé soaⁿ-niû))
学名
Urocissa caelurea
個体名
特に指定はされていない
基底動物概要
ヤマムスメは、台湾とその周辺諸島にのみ生息するスズメ目カラス科サンジャク属の鳥で、成体の体長は約65cm、翼長は約21cm、特徴的な尾は最大約40cmにもなります。 頭部が黒く、嘴と脚部が真紅、それ以外が濃藍で、尾の先端に白い部分があります。
台湾固有種であり、2007年に民間の組織により実施されたインターネット投票において圧倒的得票数を獲得し、同団体によって台湾の国鳥(※)として指定されました。
※台湾(中華民国)政府による国鳥の指定はなされていない
多くの場合3羽〜12羽の群れで生活し、繁殖期には群れの構成員で協力して子育てに臨みます。この手助けは「ヘルパー」と呼ばれる個体が主として行い、これは以前の繁殖期に誕生した若年の個体が充てられています。ヘルパーは雛への給餌と巣の防衛を手助けします。
雑食性で、木の実、昆虫類、カエル、ネズミなどを捕食します。ときにはヘビを襲って食糧とする場合もあります。
性格は凶暴で、特に繁殖期においてはそれが顕著であり、巣を守るためにしばしばヒトを含む他の動物を群れで襲撃します。
名称は、台湾において「臺灣藍鵲(タイワンランチュエ、台湾の青いカササギ)」又は「藍鵲」と命名されていますが、尾が長く美しい姿から「長尾山娘(チャンウェイシャンニャン、又は、トゥンボエスアニン)」という俗称でも親しまれています。
また、「ヤマムスメ」という和名は、日本が台湾を統治していた時代に、この鳥の名称として「山娘」と紹介され、日本側でそれを訓読みしたものです。
ヒト化動物概要
ヤマムスメのヒト化動物個体は、台北市立動物園(台北市文山区木柵)からチョウシュウ鳥類館の開館記念として贈られたものが思念元素(いわゆる「サンドスター」)によって変成したものです。
当該個体は台北市立動物園で出生したにもかかわらず、変成後の母語は日本語であるようでした。しかし、中国語(中華民国国語)の知識自体はあるようで、日常的な会話であれば通訳を介さずに行うことができます。
また、自ら名乗るときは「スァンニン(閩南語発音の「山娘」)」を使いますが、発音のしやすさから単に「ラン」と呼ばれるケースが散見されます。
容姿
人間体の身長はおよそ149cmです。思念元素由来心理具現物質(いわゆる「けものプラズム」)によって髪の毛と同化する形で藍色の翼が生じており、これによる飛行能力を有しています。
また、同様に前髪左側に朱色の嘴様の部分があり、嘴同様硬質になっています。
衣服は、詰め襟で右前の鮮やかな藍色のブラウス、その上に、大襟かつ左前でチャイナボタン(チャイナノットとも)があり、袖口が大きく開いている濃藍色の上着を着用しています。
膝上ほどまであるスカートは薄い青紫で、その下に朱色のタイツを穿き、同様に朱色のショートブーツを履いています。
腰椎付近から心理具現物質により藍色で黒と白の差し色のある長い尾羽が発生しています。
性格
ヤマムスメのヒト化動物個体は、基本的に警戒心が強く、自らの身内とみなした者以外に対するあからさまな敵対心ないしは無関心さを隠しません。当該個体は通常、熱帯バードハウス内のフードコートか、人工樹上に設けられた自室にいて、たいていナッツやベリー、スナックなどを摘みながら周囲を観察しています。
チョウシュウ鳥類館が一般開放されていることから、通常の観光客や自分への用事以外であることが明確な来館者に対しては基本的に無関心であり、他方自分のテリトリーに足を踏み入れようとする鳥類館職員及び所属ヒト化動物以外の者に対しては威嚇ともとれる言動で追い払おうとし、場合によっては即実力行使に移ります(「事案 チ-205113-S」を参照)。
鳥類館職員又は所属ヒト化動物が同伴している場合であれば、いつでも攻撃できるよう臨戦態勢を保ち、一定の間合いで警戒します。
このように攻撃的な面が目立つ個体ではあるものの、自らの身内であるとみなした者に対しては、とても友好的かつ献身的に振る舞い、手伝いや遊び相手などを率先して引き受ける傾向にあります(音声記録「1F-103_20520513140831_33197046.wav」を参照)。これは基底動物に見られるヘルパーの性質をヒト化後も引き継いでいるものであると推測されています。
出生以来飼育個体であったにもかかわらず、ヘルパー的な行動をとることについては、それが本能であるとする意見が最も優勢です。
なお、当初無関心であったり敵対的であった者に対しても、数回から数十回までの会話等の直接的対面を経ることで、身内であるとみなすことがあります。
ただし、身内の中から裏切り者が出た場合、その者への攻撃は躊躇せず、容赦もありません。
事例 チ-205113-Sより一部抜粋事例 チ-205113-S(2051年3月19日23時53分(I)発生)より一部抜粋
1、概要 チョウシュウ鳥類館閉館時間中、同館所属のヤマムスメのヒト化動物個体が不法侵入者を発見し、逃走を図った不法侵入者を逮捕した。その際、当該不法侵入者はヤマムスメのヒト化動物個体の蹴りによる攻撃を受け、頚椎捻挫を被り一時意識不明となった。当該ヒト化動物個体は爾後の事実確認に於いて正式に当該行動を認め、警察により緊急避難のための実力行使である認定を受けた。
2、映像記録書き起こし 23:53’18I~(以降時刻は省略) 不法侵入者が事務所区画通路1F-24から1F-21に向かって1F-33を横断する映像。同時にヤマムスメのヒト化動物個体が通路1F-34から右折し1F-33に差し掛かる。両者が相互を認識する。 ヤマムスメのヒト化動物個体「別動(記者註:中国語で「動くな」の意味)! おまえ、誰だ、ここで何してる!」 不法侵入者がポケットからカッターナイフのようなものを取り出し、当該ヒト化動物個体に向ける。 当該ヒト化動物個体が当該侵入者に向かって走る。当該侵入者はカッターナイフのようなものを振り回し威嚇する。 当該ヒト化動物個体「おまえ、それをわたしに向けるってことがどういうことか、わかってないな」 当該ヒト化動物個体が当該侵入者の斬撃を躱して踏み込み、カッターナイフのようなものを持つ当該侵入者の右手を蹴る。続いて頭部の翼を用いて飛躍し、当該侵入者の左頬を蹴る。 当該侵入者は身を半回転させながら意識を失い卒倒する。 1分後、宿直勤務者が現場に到着し、当該侵入者を発見、当該ヒト化動物個体から事情をきいたのち、携帯端末で警備員に通報する。 (後略) |
音声記録「1F-103_20520513140831_33197046.wav」書き下し文より一部抜粋音声記録「1F-103_20520513140831_33197046.wav」書き下し文より一部抜粋
オニオオハシたるヒト化動物個体(以下「オ」とする)「やっほー、ラン、元気してた?」 ヤマムスメたるヒト化動物個体(以下「ヤ」とする)「えっ、ああ、トコ! 久しぶり! こっちは元気も元気だよ」 オ「そいつぁよかった。ちょろっと見て回ったけど、みんなも変わりなさそうで何よりだぜ」 ヤ「あなたも、あいかわらずだね」 オ「まあね。ラン、あんたのこと、ちょっと噂で聞いたよ。『鳥類館で、近寄るとめっちゃ睨んでくるフレンズがいた』って、うちの客が言ってた」 ヤ「あー……、いや、だって、邪魔されるの嫌だし……」 オ「わかってるよ、あんたのその性格は。だからそいつに言ってやったよ。『生理が重いんだよ』ってね」 ヤ「ちょっとトコ!」 オ「あっはっはっは! 冗談だよ冗談。あ、そうだ、事務所にお土産があるんだけど、サキか誰かいる?」 ヤ「んもー。……事務所にはまあ、誰かしらいるはずだよ。半分持つよ。行こ」 オ「お、助かるよー。あとで部屋に行くから、一緒に飲もうぜ」 ヤ「ん。啤酒(※※)?」 オ「もちろん、持ってきてるよ」 ヤ「やったっ。楽しみにしてる」 (後略) ※※ 啤酒:Píjiǔ。中国語でビールのこと |
当該個体のヒト化に伴う特筆事項当該個体のヒト化に伴う特筆事項
周期は約29日で、継続期間も約7日程度で安定しており、ヒト成人女性の一般的な月経との差異は認められていません。
生理痛はまれに起こるもののさほど強いわけではなく、その原因は気候やその時の精神状態等によるものと考えられています。
この月経期間において、当該個体は普段の性格に増して、友好的な者に対してはより友好的かつ献身的になり、そうでない者に対しては極めて攻撃的になります。これは、ヤマムスメの繁殖期の行動に起因しているものであると考えられています。
趣味・嗜好
ヤマムスメのヒト化動物個体は、好んで水浴びを行います。多いときは1日あたり6回、少なくとも1日1回は、熱帯バードハウス内に設けられた人工流水に浸かったり、自室内又は職員用浴室でシャワーを浴びたり入浴をしています。これは野生の当該基底動物がよく水浴びを行っていることに起因していると考えられています。なお、基本的には着衣により入水していますが、職員用浴室では脱衣ののちに入浴するよう職員から教育を受けています。
当該個体は、ヒト化動物には珍しく、飲酒を行うことがあります。現在カントーエリアに居を構え、過去にチョウシュウ鳥類館に在籍していたオニオオハシのヒト化動物個体が当該個体に飲酒を教えたとみられており、2055年1月現在、飲酒に起因する極度の体調不良や素行不良は確認されていません。基本的に飲むのはビールであり、特にラガービールを好んでいます。そのため、オニオオハシのヒト化動物個体が鳥類館に来訪した際は、一緒に飲酒をする姿を見ることができます。
身体能力
他者への物理的攻撃を行う場合、多くは急降下飛行による位置エネルギーを活かした脚の爪による蹴撃又は斬撃です。空中での急激な進路変更や制動もほぼ自在であり、ヒットアンドアウェイ戦法を得意としています。
他方で上半身は弱く、投擲、打撃等の腕力や握力の必要な運動については苦手であると主張し、客観的に見ても平均より大幅に劣っています。
他者を持ち上げての飛行は、翼による揚力は問題ないものの、腕力の弱さにより安定した運搬ができないため、鳥類館スタッフにより禁止されています。
野生解放能力
ロングテイルドパワーダイヴLong tailed power dive
ヤマムスメの動物体を模した発光疑似構成体を2〜11体(当該個体の心理状況により変化する)発生させ、自身を先頭にトレール編隊形(単縦陣)で飛行し、目標捕捉まで楕円を描くように上空で待機、地上または自身より高度の低い目標を捕捉後、現在の高度から更に加速して急降下(※※※)をし、目標に対して連続して蹴撃又は斬撃を与えるものです。名称は元アメリカ空軍パイロットで鳥類学者のジョセフ・「コーダ」・フィンチJoseph "Cauda" Finchにより命名されました。
※※※パワーダイヴ(動力降下):推力を維持あるいは上げた状態で降下すること
急降下時の速度は、画像解析の結果、最高速度時速約160km(秒速約44メートル)を記録しました。
攻撃は、通常時のそれと同様、一撃離脱戦法であり、疑似構成体についても同様の方法で行っています。また、疑似構成体の操作により、目標への進入位置や進入角度を、自身の航跡とは別に設定することもできます。
疑似構成体は、基底動物の標準的なサイズにかかわらず、翼長は平均約140センチメートル、全長は平均約270センチメートルを記録しています。
これらは心理具現物質により構成されていると見られ、飛行に際して思念元素の崩壊に伴う放射線の痕跡が数秒間空中に滞留し、消滅する様子を見ることができます。
ヤマムスメをあなたの創作に於いて使用する際の手引きヤマムスメをあなたの創作に於いて使用する際の手引き
①菊狛により作成されたキャラクタ(以下、「当該キャラクタ」という)は、その名称・容姿・人物像等の権利を作者である菊狛が所有しています。
②当該キャラクタについては、ジャパリグループプロジェクトの規約、ガイドラインのほかに、以下においてその使用が許可されます。本条文における許可の範囲内での当該キャラクタの使用については、菊狛への連絡なく許可されます。
ただし、当該キャラクタへの悪意に基づく改変又は当該キャラクタを使用する上で最新の状態から著しく逸脱する改変その他菊狛が許容できないと判断した使用については許可されません。
1、当該キャラクタを、ジャパリグループプロジェクト内における行為者(以下、「JGP行為者」という)として創作に登場させ、創作の構成に基づいて必要な状態に置くこと又は行為をさせること。
2、当該キャラクタと、これから創作しようとする作者によりJGP行為者として既に作成されたキャラクタ(以下、「自作キャラクタ」という)とのコミュニケーション。
3、当該キャラクタと自作キャラクタを除くキャラクタで、当該創作に於いてJGP行為者として使用することが許可されているキャラクタ(以下、「第三者作キャラクタ」という)とのコミュニケーション。
4、作中における当該キャラクタについての言及又は示唆。
5、当該キャラクタの容姿、生物学的特徴又は人物像等の一部改変。
6、その他菊狛が特に禁止していないもの。
③前条を逸脱して当該キャラクタを使用したい場合、都度菊狛に連絡をした上で個別に許可を受けるものとします。
菊狛は当該使用希望を受けた場合は速やかに使用の可否及び許可できる場合の許可の範囲を判断し、当該作者に連絡をするものとします。また、当該使用希望のみでの判断が難しい場合、直接当該作者に聞き取りをするものとします。
許可を受けた者は、作中に許可された旨を明記するものとします。ただし、許可の範囲が指定されていた場合、当該範囲も併記するものとします。
当該作者は不許可並びに許可範囲に対する不服申し立て及び許可範囲の拡大又は変更を要求することができるものとし、菊狛は当該不服申し立て及び要求があった場合は当該作者と協議し、可否について判断するものとします。ただし、1作品に対して過大な回数の不服申し立て等があった場合、菊狛は当該不服申し立て等を拒否できるものとし、拒否後も不服申し立て等が続く場合、菊狛はジャパリグループプロジェクト運営に対する通報を含めた対抗措置を執るものとします。
④前2条に反して無許可で当該キャラクタを使用したこと又は許可を受けた範囲を逸脱して当該キャラクタを使用したことを菊狛が発見し、又はその旨の通報を受けた場合、菊狛は当該作品の作者に対して改善要求をできるものとします。
当該改善要求から48時間以上経過しても明確な改善が見られない場合、菊狛はジャパリグループプロジェクト運営に対して当該使用のある創作物の削除について発議できるものとします。ただし、当該作品の作者は、改善のために48時間以上かかると判断した場合、菊狛と調整の上、調整時点から168時間(1週間)を限度として猶予期間を延長することができるものとします。
⑤当該キャラクタは予告なくその内容が変更されることがあります。変更前の当該キャラクタに基づいた創作物については変更後の当該キャラクタ設定に合わせて修正する必要はありません。
⑥この手引きは予告なく変更されることがあります。変更前の条文において許可されていた創作物については、変更後の条文に合わせて修正する必要はありません。
コメント
最新を表示する
NG表示方式
NGID一覧