登録日:2021/05/4 Sat 15:53:24
更新日:2024/10/21 Sun 05:05:14NEW!
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科捜研の女 新キャラ登場回 田畑智子 裁くべき被害者 救うべき加害者 宇佐美裕也 窪塚俊介 マリコパパは本話でいなくなる 津ヶ崎空港 拡張工事 科捜研の女エピソード項目 祝?・日野所長誕生回
「狙われた大型客船!姿なきテロリストの罠 奇妙な航路、不規則な数字の謎!? 音カメラが暴く迷走路」とは、2011年3月17日に放送された科捜研の女スペシャル。
本放送は東日本大震災の直後だったため、被災地のネット局・福島放送(KFB)と東日本放送(KHB)は報道特別番組に切り替えた。その後、KFBは2011年10月15日の「KFBスーパーサタデー」(12時 - 13時55分)枠、KHBは同年11月17日の「午後のワイド劇場」(13時 - 15時50分)枠で初放送した。
ストーリー
発破技師・岸田(酒井敏也)が殺された。岸田の自宅から見つかった爆薬から、事件前に空港の拡張工事事務所に侵入した啓子(田畑智子)の指紋が検出される。啓子が爆弾を所持していると考えたマリコ(沢口靖子)らは、科学捜査で啓子の足取りを追跡。すると、大阪湾を周遊する大型レストラン船にたどり着く。
登場人物
- 宇佐美裕也
演:風間トオル
航空科学研究所から航空科学研究所から京都府警科学捜査研究所に来た研究員。専門は化学担当。年齢は40歳過ぎ。
航空科研時代は航空テロなどに備えた爆発物や化学兵器の研究をしていたが、父を亡くして独り身になる母・咲枝のことを思って京都に帰省。京都府警科捜研の中途採用試験を受験し、採用された。
激務な勤務の合間を縫って母の介護をしている。 難関の中途採用試験を突破しただけあって非常に優秀で博識。
- 有村啓子
演:田畑智子
空港事務所に不法侵入した人物。本人は「遊びに来て迷ってしまった」と話しており、厳重注意と指紋採取で済まされ、解放された。
啓子の自宅の家宅捜索で、起爆装置が見つかった。
- 今井守
演:窪塚俊介
船戸土建の作業員。ユンボを運転している。
- 美濃部悟
演:斉藤洋介
船戸土建の所長。56歳。
- 岡武敏
演:中西良太
空港建設の元請けである帯河島建設の土木施工本部長。55歳。
挙動不審なオッサン。かつて井上と一緒に仕事をしていたようだが…。
- 水田信二
演:阿南健治
帯河島建設の建設施工本部長。53歳。
挙動不審なオッサンその2。
- 岸田康弘
演:酒井敏也
発破技師。51歳。
冒頭で遺体となって発見された。遺体のポケットにはヤマビルが入っており、AB型の血液を吸っていた。
実は有村修二の旧友である。
- 井上省三
演:藤田宗久
津ヶ崎市役所 都市整備局長。57歳。
10年前の工事にも関わっており、反対運動が起きたことも語っている。
◆その他の人物
- 早乙女悦子
演:平井三智栄
生花店「Le Garcon」店員。啓子の友人。
- 三田早苗
演:潮田由香里
啓子の携帯からの通話先の一人で、啓子からの電話を録音していた。
音声分析で、背景音はカモメの鳴き声、岸壁の波、他に低周波数の音の3つだった。
- 有村修司
演:稲田龍雄
津ヶ崎市役所 都市整備局の元職員で、井上の部下。
10年前に転落死している。
- 中田正吾
- 杉谷和行
演:浅田祐二・西村匡生
兵庫県警の刑事。土門ら京都府警と合同で捜査をする。
主要人物
- 榊マリコ
主人公。
- 土門薫
主人公の相棒。
- 吉崎泰乃
データ担当の研究員。
発信場所探しに音カメラを使って音を可視化することを提案する。3つの音がある場所、船が係留されている場所だった。
- 乾健児
物理担当研究員。
- 榊伊知郎
化学担当研究員・所長。
今回で…。
- 権藤克利
土門とコンビを組む刑事。
- 佐久間誠
京都府警刑事部長。兵庫県警との軋轢がおきないよう土門に自重を求める。
以下、事件の核心。ネタバレ注意
クルーズ船ルミナス、乗船者名簿に井上・岡・水田の名前があった。
マリコたちは最悪のケースを想定し、有村啓子と爆発物を探す。
科捜研では、啓子のPCにあった大阪湾の地図を分析し、航路、速度、時間が記されている、と判断した 17時31分以降の記載がなかった…。
船内にはマリコ・泰乃・土門・権藤もいる 今17時25分、時間がない。
爆発物が見つかった がっちり鎖で固定されている 悲鳴、身体を伏せるが…
なんと爆発しなかった。起爆装置が不完全であり、爆発しないようになっていた。
だが、突然悲鳴が。「女が男をデッキから突き落とした」との声。その場には有村啓子がいた…。
- 有村啓子
井上を突き落とした犯人。“父は彼らに殺された”という。
10年前、空港近く海で測量中、有村修司が転落死するという事故があった。修司が転落したボートには井上・岡・水田が同乗していたのである。
自分で捜査したい土門は24時間だけ時間をもらい啓子を尋問する。
啓子は航路・時刻を記した地図と、空港建設反対派の名簿を持っていた。啓子は黙秘しているが、岸田が殺された、と聞いて驚く。
啓子は、同じ船に乗っての現場検証に応じる、と言う。
兵庫県警・京都府警が合同で検証する。啓子の話によると、岸田の計画では、起爆装置を遠隔操作で作動させようとしたが、啓子は確実に爆破するように船に乗り込むと言って聞かなかった。
啓子が死んでしまう、そう考えた西田は爆発しない爆薬を渡したのだった。
時間になっても爆発せず呆然としてデッキにいると、そこに井上がやってきた。啓子は消火器で井上を殴り殺害し、遺体を海に投げ込んだ。
「あれは事故なんかじゃない、父が秘密を知ったから3人に殺された」と言い、兵庫県警の刑事が「詳しく説明しろ」と言うと、啓子は突然走り出し、海へ飛び込んだ…。
- 井上省三
- 岡武敏
- 水田信二
有村を殺害した犯人たち。修司を海に突き落とした実行犯は井上だと推察される。
土門は佐久間に井上宅の家宅捜索を提案し、そして日記が見つかった。
実は10年前の津ヶ崎空港の拡張工事には、官と民と暴力団の癒着があった*1。元請けの帯川建設と最終覆土などの作業を担当した秋村土建は談合で決まっていた。岡と水田が談合にかかわっていたのが名指しされていた。
修司はそれを内部告発しようとし、口封じで井上たちに殺害された。
岡と水田は井上の日記を突きつけられ、自白し県警に逮捕された。
- 残された謎
しかし、岸田を殺したのは誰か、合同捜査本部では啓子が殺したとなりそうだが、自白も証拠もない。
なんと空港爆破予告が送られてきた。船戸土建の出張所に何者かが投げ入れたのだ。
“津ケ崎空港拡張工事関係者に告ぐ 今すぐに空港の拡張工事中止を発表しろ 9日の零時までに発表がない場合、空港を爆破する”
脅迫文の封筒の糊から硝酸アンモニウム84.1%、軽油8.5%、天然ゴムラテックス7.4%の成分が検出された。ANFO爆薬であった。
津ケ崎空港で不審物が発見された。白い固形物と時計式の起爆装置だったが、県警が調べた結果、単なる粘土だった。だが9日の0時、本当に爆発が起こった。
空港ではなく拡張工事の事務所が爆破された。
使われた爆薬はANFO、事務所の地下に仕掛けられていた。
バールでこじ開けて侵入したようだ。そのバール、表面処理は塩害防止仕様だった。
第3のメンバーがいた…。
【以下、さらなるネタバレ。ご注意ください。】
バールが持ち出された帯河島の倉庫、足跡痕、指紋。
足跡痕の微細物は硝酸アンモニウム84.1%、軽油8.5%、天然ゴムラテックス7.4%。
ゲソ痕、爪先が踵よりすり減っていた。
空港が完成した年に親父は自殺しましたよ…!この海で漁ができなくなることを悲観して…
- 今井守
第三のメンバー。岸田を殺した犯人で、ヤマビルが吸ったAB型の血液は今井のもの。
船戸土建でユンボを運転している今井の作業靴とゲソ痕が一致した。
今井と漁師だった今井の父・真彦は元空港建設反対派だった。だが、一緒に活動していた漁師仲間が漁業補償金を貰い反対派から抜け、とうとう真彦は自殺してしまった。
ネットで岸田と知り合い、死んだ役人の娘・啓子にあった。
3人は、拡張工事を辞めさせることで一致した。そのためには予定地に大型船を沈め、拡張工事事務所を爆破する。しかし、啓子が死ぬ気であることを知り、計画中止を言い出した岸田もみ合いとなり、今井は岸田を殴り転倒させ、殺してしまった。
マリコと土門にそれぞれ「あなたはお父さんが愛した海を汚した」「そういう奴をテロリストと言うんだ」と犯行を非難され、観念した表情を浮かべ駆け付けた警官たちに連行された。
- 榊伊知郎
伊知郎は設置予定の科学鑑定監察所の準備室に呼ばれ、科捜研を辞めた。
なお後任の所長は日野であり、乾達に突っ込まれていた。泰乃は派遣元の会社を辞め正式に科捜研のメンバーになる。
宇佐見の歓迎会にはマリコ・土門以外が来ていた。
マリコは船上から花を海中に投げ入れ、土門とともに遺体が上がらない啓子に手を合わせた…。
追記・修正はお願いします。
*1 暴力団系の運送会社に海を埋め立てる土砂を運ぶ仕事を受注し、その費用のいくらかを役所にキックバックするなど。
コメント
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名探偵なら、LPレコードだと15から30分ごとに盤を裏返したり取り替えたりしなければならないので、うるさいぐらい鳴っていればレコードだと気づいて当然だと思ってほしかったなあ。
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