ボウケンブルー/最上蒼太

ページ名:ボウケンブルー_最上蒼太

登録日:2023/05/13 Sat 02:17:48
更新日:2024/07/05 Fri 13:24:38NEW!
所要時間:約 5 分で読めます



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美人にそういうの、似合わないよ。


話し合おうよ、ねっ?



最上もがみ 蒼太そうたとは、スーパー戦隊シリーズ第30作『轟轟戦隊ボウケンジャー』の登場人物である。


演:三上真史



【人物】

サージェス財団の秘密組織「ボウケンジャー」の一員。年齢は23歳。
一人称は「僕」。陽気な性格で、飄々とした雰囲気の青年。軽い口調で話し、優し気な調子を崩さない。
口癖は「そうそう蒼太」。人差し指を立てて話す癖がある。
メンバーの中ではチーフの明石とサブチーフのさくらに次ぐ三番手。
精神的にも成熟した大人の男であり、全体のフォロー役として年長組と年少組の間で立ち回ることが多い。
ミッション中は普段の軽快な振る舞いとは一転して常に冷静な計算ができるプロフェッショナルな性格に切り替わり、シビアな態度が出ることもある。


とにかく女性好きで、女の子のエスコートをポリシーとする生粋のフェミニスト。
爽やかな容姿や言動も相まってかなりモテるらしく、様々な女の子と頻繁にデートしている。
美女を見れば敵味方の区別なく口説こうとする癖があり、ネガティブシンジゲートの中で唯一の女性である風のシズカをよく構っている*1
一方で女性に夢中と見せかけてちゃっかりミッションのために利用するなど、抜け目ない一面もある。


特技はコンピュータやデジタルデータを使っての情報収集。
裏社会にまで広がる独自の情報網を持ち、プレシャスの探索やネガティブシンジケートの追跡に大きく貢献している。
古今東西のプレシャスに関する伝承にも詳しく、毎回のように解説役を担うのがお約束。
また、優れた運動能力を有し、ワイヤー一本あれば高所から素早く移動することもできる。
他にも、敵に心中を探られそうになった際には驚異的な精神力で水着美女の姿を思い浮かべて出し抜いたり、ポケットから鍵をすり取るテクニックなども身に着けている。
ギターの演奏も得意で、サロンでの待機中はしばしば演奏を披露しているなど、大抵のことは器用にこなせるハイスペック男子。



ボウケンジャー加入以前は、世界を股にかけて暗躍していたフリーのスパイだった。
今でこそ穏やかな好青年……だが、当時は「命がけの危険を冒すスリルを味わいたい」という刹那的な快楽を満たすためだけに多くの機密情報を盗み、
何の罪悪感も持たずに幾つもの企業や国家を崩壊させる活動さえしてきた危険人物。
しかし、とある国を崩壊させた際、幼い王女がいつまでも泣きじゃくる光景を目にし、自分が知らぬ間に多くの人々を不幸にしてきたことや、自分が酔い痴れるためだけのスリルには何の価値もないことに気付く。
この出来事をきっかけにスパイ稼業から足を洗い、やがてボウケンジャーの一員となった。


現在も改心したとはいえスリルを好む心自体は失われておらず、危険な冒険の最中でも平時と変わらずヘラヘラしていることが多い。
劇中でも

  • セキュリティレーザーの罠をギリギリで切り抜けて壁に衝突し、「痛ぇ痛ぇ」と言いながら大笑い(Task.3)
  • 自分と同じ顔をしたコピーの大軍をコンクリで流し固め、「あははは、楽しい」と歓喜(Task.8)
  • 奇術のような技を使う敵・ズカンガミのショーを見て「素晴らしい」と手を叩き、さくらに怒られる(Task.22

等々、どこか感覚がぶっ壊れているとしか言いようがない一面を時折覗かせる。


だが、本人は「皆が幸せに笑える冒険に比べたら、自分だけのドキドキやスリルなど本当は何の価値もない」と考えており、自分も他人も幸せにできるボウケンジャーの仕事に生きがいを感じている。


とはいえ、過去に遊び感覚で多くの人間を犠牲にしてきたことは紛れもない事実。
Task.23ではスパイ時代の相棒であった鳥羽から「お前はスパイ生活を楽しんでいたよな」「過去を帳消しにしているつもりか?」と問われ、自分のせいで国や家族を失った王女の姿を思い出し動揺する。
しかし、闇の世界を抜けて明るい現在を戦う者として決意を固める。


僕は過去に決着つけるつもりも、言い訳するつもりもありません。
自己満足でも構わない。生きている以上、前に進むしかないし……
やっぱり自分も笑いたい。
そのためにも、一生過去の涙を背負って、目の前に居る人や、世界を守る!
そう決めたんです。


過去の罪は消すことができない。しかし、自己満足でもいいから生きている以上は前を向いて笑っていたい、というのが蒼太の本音。
前に進むために「他者や世界を守る」というルールを自分に科しており、それが蒼太の生き様である。
「正義のヒーロー」を標榜しないボウケンジャーの中では珍しく、割と真っ直ぐに世界の平和を守ることに意識的なメンバーといえる。



一方、嘘と裏切りが常識だったスパイ時代の名残で人間不信が染みついており、にこやかな態度とは裏腹に他人との間にどこか一線を引いている節がある。
入隊したばかりの真墨に不審の目を向けて「元泥棒さん」と皮肉混じりに呼んだり、ズバーンの加入にも反対の立場を取ったりと、仲間であろうと信用できず疑いの眼差しを向ける悪い癖を持つ。
また、どんなことも調べないと気が済まず、仲間の個人データを無断で集めてPCに記録していたが、Task.8で菜月にバレて関係が険悪になったことをきっかけに反省し、「この5人のことはデータなんかじゃ分からない」と全消去した。
他人から隠し事をされることにも非常に敏感で、情報を隠匿し理不尽な命令を下すサージェス財団のことは快く思っていない。
そんな中でも明石に対しては信を置いており、その反動からかTask.10では仲間を顧みない行動を取った明石の姿にかつてないほど動揺していたが、彼の真意を知って誤解を解いた。



作中終盤、変身能力を失ったことや明石が生死不明になったことで失意に陥り、街中に跋扈するゴードム兵の大軍に一人で突撃し死に急ごうとするが、宿敵だったダークシャドウのゲッコウとシズカから激励を受けたことで初心を取り戻す。
「信じ合える仲間」こそが自分だけの宝であることを再認識し、ガジャドムとの最終決戦に挑んだ。
エピローグでは宇宙に旅立った明石とさくらからボウケンジャーを託され、新チーフになった真墨を支えている。



【ボウケンブルー】


レディ!


ボウケンジャー、スタートアップ!



高き冒険者、ボウケンブルー!



スーツアクター:竹内康博


蒼太がアクセルラーで変身した姿。


チーム一のジャンプ力を誇る身軽な戦士で、個人武器「ブロウナックル」の飛行機能を利用した空中戦を得意とする。
戦闘時には敵の弱点を見抜いて効果的な攻撃方法を考え出すなど、頭脳を活かして活躍する場面が多い。



【装備・個人技】

ブロウナックル


ボウケンブルー専用のグローブ型武器。
拳の部分にタービンが付いており、最大風速80メートルの突風を放つことができる。
敵に向ければ竜巻攻撃で吹っ飛ばすことができる他、地面に向けると風圧で浮遊することも可能。
必殺技はパラレルエンジンの出力を最大にし、カマイタチのような衝撃波で敵の体をズタズタに切り裂く「ナックルキャノン」



ゴーゴービークル

  • ゴーゴージャイロ

オートジャイロ型ビークル。ナンバー3。
初期ビークルの中では唯一の飛行機で、空中で静止したままバルカン砲を発射して敵を攻撃する。
合体時はダイボウケン頭部メット及び背装甲部を構成する。ほぼおまけみたいなパーツとか言ってはいけない
構造上、ダイボウケンからの単独分離が可能で、ダイボウケンが拘束された場合などに強制射出を行い突破口を開く場面もある。


  • ゴーゴーファイター

Task.34で実戦投入された戦闘機型ビークル。ナンバー16。
合体時はダイボイジャーの両肩を構成。
スピードや機敏性に優れ、空中を自在に飛行できる。また、2基のボイジャーキャノンが搭載される。



【余談】

名前の由来は江戸時代に蝦夷地(今の北海道)を探検した幕臣・最上徳内と蒼(青)色。


蒼太を演じる三上真史氏は実際にギター演奏が趣味で、自ら作曲もする。蒼太のキャラクターソング「BLUE for you」は三上氏本人が作詞・作曲を手掛けている。
また、もう一つの趣味は園芸。趣味が高じてガーデンコーディネーターの資格まで取得しており、『ボウケンジャー』終了後は俳優業の傍ら様々な園芸番組に出演して「園芸王子」の愛称で親しまれるなど、意外な方面で大冒険活躍している。


ボウケンブルーのスーツアクターを務めた竹内康博氏は本作以降、『暴太郎戦隊ドンブラザーズ』のサルブラザーまでスーパー戦隊のレギュラー戦士のアクターを長きにわたり演じ続けることとなる。



追記・修正は、23歳にして国家を滅ぼした経歴を持つ人がお願いします。


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  • ドライブの世界では占い師、それもさくら姐さんのそっくりさんの恋人。セイバーの世界では倫太郎の師匠で先代ブレイズと、結構仮面ライダーの世界でも冒険していた人。 -- 名無しさん (2023-05-13 03:18:33)
  • 地味にかぐや姫だったり女子高生に変身した猫だったり超常的なものにモテる -- 名無しさん (2023-05-13 03:24:51)
  • ボウケンジャーは人類の敵ではないが正義の味方でもないことを象徴する人 -- 名無しさん (2023-05-13 05:51:47)
  • これで影が薄いキャラ扱いされてたというボウケンジャーという魔境 -- 名無しさん (2023-05-13 08:53:06)
  • あとは菜月だけか… -- 名無しさん (2023-05-13 13:55:51)
  • 戦隊ヒーローでも上位に入るくらいのエグい経歴なのでは? -- 名無しさん (2023-05-28 01:33:23)
  • 改心したとはいえ「かつて面白半分で国や企業をいくつも崩壊させてきた」とかいう、経歴だけで言うなら雉野さえ可愛く見えてくるレベルのキワモノ -- 名無しさん (2023-05-28 01:47:00)

#comment(striction)

*1 『ボウケン』本編の後日談である『獣拳戦隊ゲキレンジャーVSボウケンジャー』に至ってはシズカまでも『お嫁さん候補』にランクインしている。フェミニストもここまでくると感服である。

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