コパノリッキー(競走馬)

ページ名:コパノリッキー_競走馬_

登録日:2022/08/21 (日) 06:50:00
更新日:2024/06/25 Tue 13:55:43NEW!
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コパノリッキーCopano Rickey(2010年3月24日~)とは、日本で生産・調教された元競走馬・種牡馬。
強豪ひしめく大魔境な当時のダート戦線を1世代先輩ホッコータルマエとともに牽引した、2010年代ダート総大将コンビの気持ち若い方である。


ウマ娘 プリティーダービー』におけるコパノリッキーはこちら→コパノリッキー(ウマ娘 プリティーダービー)


目次


データ

父:ゴールドアリュール
母:コパノニキータ
母父:ティンバーカントリー
生産者:ヤナガワ牧場
馬主:Dr.コパこと小林祥晃
調教師:村山明 (栗東)
主戦騎手:田辺裕信or武豊?*1
生涯成績:33戦16勝[16-3-3-11]
獲得賞金:9億9514万4000円
主な勝鞍:フェブラリーステークス('14-'15)、かしわ記念('14,'16-'17)、JBCクラシック('14-'15)、マイルチャンピオンシップ南部杯('16-'17)、帝王賞('16)、東京大賞典('17)
受賞歴:JRA賞最優秀ダートホース('15)、NARダートグレード競走特別賞('16-'17)


上記の通りGⅠ級競走11勝という日本生産・調教馬の最多レコード保持者であり、端的に言って日本ダート馬最強候補筆頭である。

ちなみに、宿命のライバルにしてダート馬最強候補筆頭を分け合うホッコータルマエも、日本競馬史上初のGⅠ級10勝を記録したというマジモンの怪物である。おかんが両方ダート専とは言えこいつら何食ったらこんなやべーのになるんだ?


馬主は1990年代の風水ブームの火付け役として有名な「Dr.コパ」こと小林祥晃氏。
本業は建築家だが、その他にも神主やJRA・地方競馬の馬主など様々な面を持つ方。ちなみに奥様も馬主で、夫婦合わせて150頭もの馬を保有する大馬主でもある(2018年時点で馬主として何と27億円稼いだとも……!)。



血統背景

ゴールドアリュールサンデーサイレンス産駒のダート総大将。SS直仔唯一のダートGⅠ馬にして、SS後継種牡馬のダート担当である。
本項コパノリッキー以外にもスマートファルコン砂のハヤブサGⅠ級競走9勝のアリュール産駒賞金大将エスポワールシチー、ゴールドドリーム、クリソベリルなど、綺羅星の如くダートのGⅠ級馬を量産した。というか2000年代末~2010年代のダートのやべーやつらが大概ゴールドアリュール産駒な件について
また、ナランフレグが29戦目にして初の重賞勝利を高松宮記念で飾ったほか、GⅡ以下に目を向ければ芝重賞勝利馬もそれなりに輩出しており、距離適性や代表産駒の傾向はともかく馬場適性はわりと融通が利く。
母父としても東京大賞典4連覇をぶちかましたオメガパフュームを輩出しており、つくづく18歳という比較的早逝が惜しまれる。そんなとこまで親父の真似せんでいいから……というかディープ然りタキオン然り、SS後継有力候補の短命って呪いか何か?


コパノニキータは母父トニービンとなかなかの名血ではあったが、足が曲がっていて走らないと判断されて1歳時に廃用処分されかけていたのをコパ氏がたった10万で買い取り、条件馬止まりとはいえ22戦で3勝を挙げたというなかなか濃いエピソードの馬。
馬主目線では非常に孝行な娘ではあった……が、いざ繁殖入りすると生涯成績は微妙で、それまでの産駒成績もそこまでパッとしない、なんというか一山いくら的な地方ダート向け繁殖牝馬であった──このコパノリッキーを産むまでは。
リッキーが突然変異もしくは親父の正当進化系というのは言ってはいけないお約束。
母父ティンバーカントリーはシャンペンステークスとBCジュヴェナイル、プリークネスステークスの勝ち馬。屈腱炎によりクラシック戦線を完走できなかったが、種牡馬として日本に輸入されると幅広い分野で活躍馬を輩出。
リース種牡馬として海外レンタルされた先でもGⅠ馬を出しており、国内での代表産駒としてはアドマイヤドンとギルデッドエージ(主な勝鞍:中山大障害)が挙げられる。
なお、スズカマンボがメイショウダッサイで中山大障害を勝つまで、産駒が芝ダート障害のGⅠをコンプリートしてる国内唯一の種牡馬だった。地味に阿寒湖さんはダートGⅠ馬出してないしSSは障害GⅠ馬出してないんです、これが。


とまあ、血統を追ってみればゴリゴリのダート仕様なのがコパさんちのリッキーくんである。何なら爺さんのSSも米ダートのやべーやつだったわけだし。
ちなみにクロスは5代内アウトブリード。


なお、コパさんちのリッキーくんの購入金額は800万円だったそうな。それが約10億円近く稼ぐとは……*2




競走戦歴

2~3歳 -怪我さえなければ……-

デビューは結構遅く、お披露目は2012年12月の新馬戦(鞍上・鮫島良太騎手)。なお8番人気の8着に沈んだが、Dr.コパ氏が「二重に末広がりで幸先いいですね」と言ったかは定かではない。言いそうな御仁ではあるし、実際末広がりにやべーことになったけど
翌13年1月の未勝利戦を川須栄彦騎手に乗り替わり、またも8番人気で迎えるも、逆襲の5馬身差圧勝。次いで条件戦(クリストフ・ルメール騎手に乗り替わり)に挑みこれまた5馬身差撃滅。
ヒヤシンスステークス3着(福永祐一騎手に乗り替わり)を挟み、伏竜ステークスを着差なしの辛勝ですり抜けオープン昇格すると、兵庫チャンピオンシップに挑み6馬身差で逃げ切り圧勝、重賞初挑戦を初勝利で飾る。
馬場不問勢にとっては日本ダービー前の貴重なステップレースを勝ったこともあり、陣営はダービー凸を選択……したまではよかったが、右前脚を骨折し半年を棒に振るハメに前例の轍を踏まんでよかった……のか?


なお、11月に復帰しオープン特別を2戦(1戦目で内田博幸騎手、2戦目で戸崎圭太騎手に乗り替わり)するもどちらも撃沈。ド極端すぎる失速で3歳シーズンを終えた。
にしても鞍上コロコロ替え過ぎでは?



4歳 -なんとまさかのコパノリッキー、怪物の目覚め-

2014年、陣営は始動戦をフェブラリーステークスと表明。ダービーに出られなかった雪辱なのか、初手GⅠという特攻宣言である。収得賞金とか諸々でケイアイレオーネとの抽選をくぐり抜ける幸運にも恵まれ、出走確定。
だがしかし、ここまで地方重賞1勝のみ、しかも故障復帰から2戦惨敗の下がり馬。人気なんて集まるわけがなく、なんと単勝オッズ272.1倍の超ぶっちぎり最低人気。16頭立てのドンケツって相当ですわよ奥さん。
そりゃまあホッコータルマエだのベルシャザールだのニホンピロアワーズだのと、ダートの雄が結集した春のダートマイル最強ガチムチオッス決定戦だし、ぶっちゃけ出られただけ御の字枠ではあった。
あったのだが……


テンよく飛び出して2番手を確保し、ゆったりと流れるペースを折り合いよく追走すると、直線で垂れるエーシントップを後目に抜群の手応えで最内を加速。
直後のホッコー、外から強襲してきたベルシャザールを寄せ付けぬまま、ホッコーが半馬身差まで詰め寄ったところがゴール板。鞍上・田辺裕信騎手は既に右手でガッツポーズを決めていた。
これには東京競馬場の大観衆も唖然呆然。何しろ単勝最低人気の平地GⅠ勝利自体、二度あることはサンドピアリスと穴男と穴馬の共演ダイタクヤマト以来となるわずか3例目*3。単勝配当額27,210円は日本GⅠ史上第2位*4である。東京の寒空に雪ならぬ馬券の紙吹雪が舞い散った。
ちなみにリッキーのみならず田辺騎手……どころかコパ氏にとってもGⅠ級初勝利であり、人馬ともに嬉しい勝利となった。なお田辺騎手、もともとは同廐のGⅠ馬テスタマッタに騎乗予定だったのだが、彼が屈腱炎で引退するのでスライド登板したという経緯があった。
仮にテスタマッタがフェブラリーS出てたら?そらリッキーくんが出られるわけなかった*5かなって。


とまあダートの強豪ども相手に特大の大金星をぶち上げたところで、陣営は次走にかしわ記念を選択。前走がフロック視され、1番人気を古豪のワンダーアキュートに譲る。いくら前2走が撃沈だったからって、あの役者揃いの前走でフロック説出るのってどうなの……?
ゲートが開くと出遅れもものかは、馬群の外から中団をまくって3角から4角で先行集団に競りかけると、そのままわずかステッキ2発で直線鋭く伸びてまとめてズドン。フロック説をあっさり粉砕してのけた。
なお当日はコパ氏の誕生日でもあり、田辺騎手にとっては地味にプレッシャーだった模様。勝ってホッとしたそうな。
続く帝王賞では圧倒的1番人気となるが、初の2000mがキツかったか不良馬場に泣かされたか、ワンダーアキュートの逆襲を許し2着。つうかこの8歳の中年オヤジ馬マジでつえーし、何なら翌年のかしわ記念を9歳で挑んでリベンジ果たすあたりこいつも十分バケモノだが。


夏場を休養に充て、元気一杯のリッキーが次に挑むはJBCクラシック。前走同様の2000mに重馬場と不穏なフラグが立っていたが、これをまとめて爆破処理。外枠を引くもあっさりと先手を奪うと、直線で上がり2位タイの豪脚を繰り出し、レコード叩き出して後続を完封してのけた。
こりゃ新装開店したチャンピオンズカップは貰ったも同然では……?とフラグを立てたところでネタばらし。本番では出負けで馬群に飲まれたまま直線伸ばせず、ドバイワールドカップ轟沈とJBCクラシック敗戦の雪辱に燃えるホッコータルマエ怒りの進撃をなすすべなく眺める12着轟沈。
続く東京大賞典は本気モード継続中のホッコーに4馬身差フルボッコの2着と、この年も冬はピリッとしないままシーズンを終えた。



5歳 -今年はやっぱりコパノリッキー-

明けて2015年は鞍上にレジェンドジョッキー・武豊を迎え、東海ステークスで始動。そしてサクッと4馬身差完勝し、余勢を駆ってフェブラリーS連覇に挑む。
この年はホッコーが回避したこともあってか、粒揃いでこそあれ群雄割拠寄りの当レースだが、その中でもリッキーは断然ぶっちぎりの1番人気*6で本番を迎える。
逃げ馬が出遅れる波乱の幕開けからペースの乱高下する中、出負けしつつも武騎手が押して2番手を確保。折り合いをつけて4角を回ると、最後は前年度の再現。息の長い末脚で後続を抑え込み、フェブラリーS史上初の連覇を決めた。


「去年はなんとまさかのコパノリッキー!


今年はやっぱりコパノリッキー!」


なお、かしわ記念も連覇を狙っていたが、フェブラリーS中の骨折により休養を余儀なくされ、前走から8ヶ月近く経った10月初週の日本テレビ盃で復帰するも、サウンドトゥルーに10馬身ぶっちぎられる3着。
しかしJBCクラシックではリッキー怒りの豪脚が炸裂。逃げて上がり2位という、残るスタミナをすべて注ぎ込むが如き末脚で後続を置き去りにし、サウンドトゥルーをちぎり返して前走の雪辱と連覇を決め、GⅠ級5勝目を挙げた。
ついでに前年の雪辱も果たさんとチャンピオンズカップに2年連続で殴り込むが、先行勢が軒並み轟沈するハイペースには抗し得ず、ホッコーともども差し馬に飲まれ7着。宿敵と揃って同レース史上初の牝馬優勝をサンビスタに貢ぐハメになった。
今度はどうじゃい!とばかりに続けて東京大賞典に挑むも、9歳にしてなお現役のワンダーアキュートにすらかわされ、サウンドトゥルーに殴り返される4着敗戦。
当年GⅠ級2勝&どっちも連覇ということで最優秀ダートホースこそ獲得したものの、やっぱり冬はピリッとしないコパノリッキーであった。というか冬GⅠ×ついてない?



6歳 -第二次全盛期到来-

2016年、コパノリッキーも6歳となったが現役続行。4歳時のゲンを担いだか、今年は前哨戦をスルーし、直行でフェブラリーS3連覇に挑む。
しかしテンよく飛び出した先行馬に追いつけず、直線では伸びずの7着に沈み、3連覇の夢はマッハで散った。新興勢力台頭でリッキーとホッコーの二強体制は終了……と思っていたのかぁ?


地味に川崎記念でヒャッハーの限りを尽くし3連覇かましたホッコーに負けてられるかとばかり、かしわ記念では直線でかっ飛ぶクソ強リッキーが復活。スロー気味で前残りとはいえ「新興勢力?なにそれホッコーより強いの?」と言わんばかりにまとめてわからせGⅠ級6勝目。
さらにダート戦線上半期の総決算・帝王賞では新旧ダートオールスターズが集結。ガチ蠱毒の様相を呈するも、総員まとめてぶちのめしGⅠ級7勝目。芝とダートの差こそあれ、ついに永遠なる皇帝に並んでのけた。


秋は米国遠征も視野に入れ調整していたが、体調が整わず断念。秋初戦として4歳時に主戦を張った田辺騎手に乗り替わり、初出走のマイルチャンピオンシップ南部杯に凸。
いつもより粒揃いとなったこのレースをコースレコードのおまけ付きで快勝し、これでGⅠ級3連勝の8勝目。もはやセカンド本格化である。こいつ本当に6歳のおっさんか?


そして今度はJBCクラシック3連覇をかけて3年連続出走するも、今年上半期までの主戦武騎手のアウォーディーにねじ伏せられる5着。
再度ルメール騎手に乗り替わり三度目の正直なチャンピオンズカップは、2年連続のハイペースに飲み込まれ13着轟沈。これまた再度戸崎騎手に乗り替わり、またも三度目の正直な東京大賞典は、果敢に逃げを打つも失速し5着。
NARダート特別賞こそ獲ったが、またしても冬場は勝てないコパノリッキーであった。大泉洋ばりの天丼っぷりといい、やはり冬のGⅠに呪われているのでは?


なお、当年限りでホッコータルマエがレースから引退したが、リッキーは現役続行。二強時代をともに築いた宿敵の名にかけて、絶対に負けられない翌シーズンとなった。



7歳 -先達を超え、宿敵を超え、出でよ風水の化身

2017年も前哨戦をスルーしフェブラリーS直行。鞍上にまたも武騎手を迎え、万全の布陣で挑むものの、好位先行から直線でまったく伸びることなく自己ワーストの14着轟沈。
これには誰もが「ああ、コパノリッキーもこれで終わりなのか……」と感じた。が、しかし


こんな結末では終われない陣営、ひと休みの後かしわ記念に突撃。なお1番枠からまさかの出遅れをかまし、馬群中団でレースを進めるハメに。しかし馬群がバラけて揉まれずに済んだのが幸いし、折り合いよく追走する。
3角で大外に持ち出し一気にまくって先団に取り付くと、粘る先行勢とも迫る後続とも次元の違う末脚を伸ばし、かしわ記念連覇&3勝目。復活の咆哮も高らかに、ヴァーミリアンとエスポワールシチーに並ぶGⅠ級9勝目を叩き出した。


関節炎をこじらせて帝王賞回避後、静養を兼ねて夏いっぱいを休養しマイルCS南部杯に直行。鞍上を1年ぶりに田辺騎手に戻し、3番手追走から直線で振り落とす手本のような好位先行で連覇達成。
さらにこれで宿敵ホッコータルマエに並び、歴代最多タイのGⅠ級10勝目となった。


次走は連覇経験のあるJBCクラシックではなく、なんとまさかのスプリントに参戦。鞍上がテン乗りの森泰斗騎手、そして初の1200m戦が不安視される中、出遅れを強引に押し戻し、直線で一度は先頭に立つ。
しかし内を巧く立ち回ったニシケンモノノフに最後の最後でぶっ差され、惜しくも2着敗戦。出遅れがなければほぼ間違いなく勝てていたが……


続いて再度鞍上を田辺騎手に戻し、もはや呪いレベルで勝ててないチャンピオンズカップに最後の挑戦を試みる。このレースを勝ててないため人気薄であまりマークされておらず、逃げを打ってスローに落とすことに成功。初めてマイペースでこのレースを進められることに。
が、直線懸命に逃げ粘ったものの、これまた最後の最後でテイエムジンソクに差され、さらにゴールドドリームにまとめて撫で斬られ惜しくも3着。4回目の挑戦で自己ベストかつ初めて複勝圏内に入れたものの、結局同レースは一度も勝てずじまいとなった。


同年ダート最終戦は、引退レースとして、そして宿敵を超えるため、絶対に負けられない東京大賞典。
サウンドトゥルーやアポロケンタッキーなど後輩や同期の実績馬が集いも集い、オッズが割れる中リッキーは3番人気で出走。
外枠からうまくハナを奪ってスローなマイペースに落とし込み、溜め逃げで後続をリード。前半1000mで61秒3、かつ後ろからのプレッシャーはほぼなし……パターン入った瞬間である。
逃げながら力を温存し直線向くや、田辺騎手渾身の檄でトップギアに叩き込まれた末脚が爆発。マークされていたケイティブレイブを瞬殺で置き去りにし、上がり最速で外から強襲せんとするサウンドトゥルーを「仕掛けが遅いわ!」とばかり3馬身差にねじ伏せ、4回目にして初の東京大賞典勝利を掴み取った。


「引退を飾ったコパノリッキー、ゴールイン!!


遂に手にしました、この東京大賞典のタイトル!


13番のコパノリッキー!後続を完封逃げ切り勝ち!」


この瞬間に宿敵超えを果たし、GⅠ級11勝という新記録を樹立。同じヤナガワ牧場出身の後輩が有馬記念を制し、芝GⅠ7勝でシンボリルドルフに並んだのに続く形で引退の花道を飾った。



引退後

レース終了後の大井競馬場にて田辺騎手を背に、そして年明けた2018年1月6日に京都競馬場で武騎手を背に引退式が行われた。
なお、京都競馬場ではフェブラリーS連覇時のゼッケンを着けターフコースを駆けたが、コパ氏曰く「武さんが引退式の時に京都競馬場の芝走ったんだけど、戻ってきたら『コパさん、芝の馬だったかも……』って。今頃になって言うのよw」。
デビューからずっとダートしか走ってなかったというのに、引退時に発覚するまさかの黒船or勇者枠疑惑である。距離適性の不安*7こそあれど、骨折せずにダービー挑戦等芝に出てたら案外ワンチャン……どころか二刀流GⅠ馬再臨もありえたのではなかろうか、いやマジで。
ただ、勝ってるレースの距離帯が1400~2000mなので、実質スプリントとインターミディエイトもイケる、距離適性広めのマイラーだった可能性が高いのも確かではある。芝もイケたとして、ダービーはあくまでワンチャンに過ぎなかっただろう。


引退後はブリーダーズ・スタリオン・ステーションにて繋養・種牡馬入り。
国内GⅠ級最多勝の実績のわりに受胎条件80万・出生条件120万と種付け料がお得なこと、17年に父ゴールドアリュールがその生涯を閉じたこともあり後継種牡馬として期待され、18-19年は種付け数194頭で速攻満口となった。
初年度産駒は2021年にデビューし、血統登録数はファーストシーズンサイアー最多の138頭、通算産駒数は出生馬総計363頭。
今のところ重賞勝利馬は高知の金の鞍賞を勝ったファーストリッキーのみと主要戦線には絡めていないが、今後に期待したいところ。というかまだ2世代目がデビューするしないレベルだし評価するには早すぎ(ry
そして中央は未だに、だが地方ではセブンカラーズが無敗の8連勝で東海女王に君臨する等実力の片鱗を見せ始めて来ている。
ただし、21-22シーズンでは受胎条件150万円・出生条件200万円、タルマエも同じような種付け料だったのが出生条件250万円に爆上がりし、宛らダートバブルの様相を呈してきてたりする。
ちなみに同じくコパ氏所有のダート強豪馬ラブミーチャンとの仔である初年度産駒のリッキーボーイが、未出走ながら3歳時点で種牡馬入りしている。




余談

上記の通り3戦3勝と全力でカモにしているかしわ記念だが、開催日はコパ氏の誕生日でもある5月5日、こどもの日。
故障で出られなかった2015年を除けば毎年出走し当然のように勝っており、コパ氏曰く「リッキーからの誕生日プレゼント」だそうな。つくづく馬主孝行なやつである。


ちなみに、2024年よりJRAウルトラプレミアムレースとして2月に東京競馬場で「コパノリッキーカップ」が開催されている。ダートだと思うだろ?芝2000なんだなこれが!

創作作品への登場

やっぱりというか風水キャラで登場。フェブラリーS時賑やかにマラカスとホイッスルを鳴らしながらホッコータルマエの前に現れるという派手なデビューを飾っている。
…というか、メイン回が大体尺の大半を風水の解説で消費してるので風水以外のキャラを出す機会が殆ど無かったと言うべきか。
一応コパノ軍団の風水担当ではあるらしいけど。


2022年5月にビジュアルが公開された新規ウマ娘の一人として登場。ウマ娘では明るく朗らかな性格のラッキーガールで、そしてやっぱり風水キャラ。
2022年8月19日のガチャで育成キャラとして実装されたが、なんとコパ氏がラジオ(5月20日の東海ラジオ「OH! MY CHANNEL!」)に出た際に「夏頃出ますよ」とバラしちゃってたりする。ええんか馬主。
ちなみに勝負服はコパ氏曰く「風水的に良くなるように頼んだ*8」とのこと。ウマ娘のキャラデザでやりとりしてる馬主の話自体これがおそらく初出。
公式から新キャラとして発表されたのは5月4日の4thライブだが、この日はリッキーが重賞初勝利した兵庫CSの開催日。例によってコパ氏は「またリッキーから誕生日プレゼント」とご満悦であった。
なお、コパ氏は愛馬のウマ娘化を契機に中学生の孫に教わりつつアプリをやり始めたらしく、上記のラジオでものっけから「ウマ娘に凝ってるコパです」と一発いいのをかましてたりする。ホントお茶目だなこの人。
後上記の武豊の発言のせいで芝未出走なのに謎に芝GではなくFになってる*9


アニメ版においてもSeason3で登場。
ジンクス破りを目論むサトノダイヤモンドから相談を受けるシーンや、学園祭で風水の出店をやっているシーンがある。




追記・修正は風水とか駆使して新記録出してからお願いします。


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  • 改めて見るとやっぱり「G1を11勝」ってのが嘘としか思えない怪物記録だよなと…ライバルのタルマエも10勝してるし、この時代のダート戦線は何なのよと… -- 名無しさん (2022-08-21 07:44:02)
  • なんだこの戦歴!?(驚愕) -- 名無しさん (2022-08-21 08:09:14)
  • GⅠ11勝はバケモノではあるんだけど、負ける時は割と大敗するからダート最強馬かと言われるとうーんなところもあるヤツ -- 名無しさん (2022-08-21 09:20:11)
  • ↑それがダートの面白さとも言える -- 名無しさん (2022-08-21 11:14:04)
  • 「Dr.コパって馬主やってたんだ」からの「なんだこの怪物!?」までが一連の流れ -- 名無しさん (2022-08-22 14:41:52)
  • 血統背景には載ってないけど、カーチャンが重い病気を患って、厩舎の関係者らが「これはもう……」と暗に安楽死処置を匂わせたのに、馬主さんは「(お金は)どれだけ掛かってもいいから助けてあげて頂戴」と、頼み込んでどうにか手を尽くし生還したけどもう走れそうにないので繁殖に回りそして……だから、馬が掛けられた情けというか恩を全力で返したんだよなぁ -- 名無しさん (2022-09-03 01:13:58)
  • ちなみにコパ氏は馬主としてはかなり優秀で他にも高松宮記念を勝ったコパノリチャード。笠松からデビューして全日本二歳優駿を勝った後交流重賞の常連になったラブミーチャン。リヤドダートスプリントを勝つなどダート短距離で活躍したコパノキッキングなどの活躍馬がいる。 -- 名無しさん (2022-09-05 23:18:27)
  • ↑2 だからこそコパさんは手持ちの馬に無理をさせない方針を取ってるんだよね -- 名無しさん (2023-01-09 13:28:12)
  • ダービー直前にケガをせずダービー出場してそのまま芝に転向していたらどうなっていただろう? -- 名無しさん (2023-04-09 10:14:18)
  • 現役時は気難しい部分がありそれが勝ち負けにも影響していたらしいが、引退してからは一転温厚で人好きな面が現れ、頭の良さも相まって新人厩務員はリッキーの担当にされリッキーから馬の扱い方の何たるかを教わるのだとか -- 名無しさん (2023-08-04 00:23:36)

#comment(striction)

*1 Dr.コパの風水やらなんやらで鞍上がコロコロ乗り替わっていたので……騎乗回数的に、強いて言うならこのどちらかといった所。
*2 なお「安い馬を大量に買って1着になる確率を上げる」のがDr.コパ流との事で、300万円で購入したラブミーチャンは2009年全日本2歳優駿(Jpn1)など地方重賞16勝で約2億6,000万を稼ぎだしたり、購入金額は不明ではあるが2014年高松宮記念(GⅠ)制覇はじめ重賞4勝を記録したコパノリチャードは約3億500万、果ては「アメリカは方角がいい」からとアメリカから1,200万で買ったコパノキッキングは2018年・2019年カペラステークス連覇、2019年根岸ステークス、2021年サウジリヤドダートスプリント(共に国際GⅢ)などで4億円を稼ぎ出すなどグレード重賞馬6頭も出して約30億以上も稼ぎ出してるのだから、コパ氏の理論はガチと言うか豪運と言うか……。
*3 障害GⅠも含めるとユウフヨウホウがいるので4例目。
*4 1位はサンドピアリスのエリザベス女王杯。何しろあの杉本清御大ですら絶句しかけたんだから相当である。
*5 収得賞金がテスタマッタの方が多かった為、そもそもテスタマッタ回避前は16頭立ての17番手タイの賞金額だった。
*6 単勝オッズ2.1倍。前年度ぶっちぎりの最低人気が翌年ぶっちぎりの1番人気に推される、これもまた競馬の妙だろう。
*7 2016年のJBCクラシック@川崎競馬場で走った2100mが最長で、2200m以上のレース出走経験そのものがない。
*8 正確には最初の案が風水的に正しくなかった為に監修して修正したとの事らしい。
*9 基本ウマ娘のステータス設定基準では未出走ならばほぼほぼGであり、リッキー以外にその基準が破られているのは「スプリント以外一切走ってねえからって芝A短距離A以外全部Gにするとゲーム的に難易度が高すぎるからマイルも補正出来るDにした」と思われるカレンチャンぐらい。

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