登録日:2020/12/31 Thu 03:34:21
更新日:2024/05/24 Fri 12:54:08NEW!
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カードゲーム パーティーゲーム バカゲー キメラ ディスペクター ソクラテスラ 偉人バトル 萌えないfate 可愛くないfate 聖杯戦争(カオス) 意外と硬派なルール 謎な人選
歴史上の偉人を召喚することを得意とする召喚士のあなたは、10年に一度、最強の召喚士に与えられるという聖杯を求めて召喚士たちの争いに参加することにした……。
しかし、突如として聖杯は暴走!あなたの手元の魔法陣はバラバラになってしまい、召喚しようとしても意味不明な偉人のパーツが出てくるばかり。
だが、戦いは既に始まっている。もはや一刻の猶予もない。このパーツをなんとかつなぎ合わせて、最強の偉人を作り上げ戦い抜くのだ!
……F○teかな?
概要
『ソクラテスラ ~キメラティック偉人バトル~』とは、Azb.Studio発行のカードゲーム。推奨プレイ人数は2~6人。
基本セットの他、拡張パック2種類も発売されており、さらにゲーム展開をカオスに盛り上げることもできるようになる。
ここでは基本セットを基準に解説する。
偉人召喚
上記のようなどっかで見たことある気がするストーリーが背景にあるが、ぶっちゃけ実際にプレイする際はほぼ気にする必要はない。
簡単に言えば、「手札から偉人のパーツを揃えてキメラ偉人を召喚して一番強い人が勝ち」というゲームであるが……
正直、細かいゲームの流れどうこう以前に、完成する偉人のカオスさの方が印象に残る。
偉人は、「右腕」「胴体」「左腕」の3つのパーツに分かれてしまっており、この3つのパーツを揃えることでキメラ偉人が爆誕するのだが……
A「俺はアインシュタインの右腕、ナイチンゲールの胴体、レオニダス一世の左腕で召喚!」
B「フッ、ならばこちらはシェイクスピアの右腕、ジャンヌダルクの胴体、始皇帝の左腕を呼び出すぜ!」
A「いでよ、俺の相棒!アイチンス一世!」
B「来い、わが切り札!シェイヌダ帝!」
……どうしてこうなった
各パーツはそれぞれの偉人の名前を強引にぶった切った名前になっているため、それを無理矢理結び付けたキメラ偉人の名前は上記のようなとんでもない代物にしかならないのである。
なお、「召喚の際偉人の名前をコールする」はルールブックに明記された公式ルールである。
また、それぞれのパーツにはちゃんと各偉人の功績が簡潔に記されており、ちゃんとキメラ偉人にすると文章になるようになっている。
上記のアイチンス一世なら、3歳にして初めて喋る。看護婦として従軍し200万の敵と渡り合った。
シェイヌダ帝なら、法律事務所を辞め劇団に入団。神の啓示を受け従軍。史上初めて中国を統一した。というとてつもない偉人になる。
なお、ちゃんとそれぞれのパーツのイラストはキチンと重ねれば一人の偉人になるようにデザインされており、何気に手は抜かれていない。
ちなみに基本セットの登場偉人は、
イエス・キリスト
モーセ
ガウダマ・シッダールタ
ソクラテス
カエサル
始皇帝
ギルガメッシュ
アレクサンダー
クフ王
クレオパトラ
レオニダス一世
ヘンリー1世
ルイ14世
エリザベス一世
リチャード1世
シャーロック・ホームズ
ニコラ・テスラ
ニュートン
ジャンヌダルク
チンギス・ハーン
ナポレオン
シェイクスピア
ナイチンゲール
ワシントン
エカテリーナ
スターリン
マハトマ・ガンディー
アインシュタイン
の28人。
意外にも日本生まれのゲームにしては珍しく日本人は一人もいない硬派な仕上がり。イギリス人とフランス人の比率が高すぎる気はするけど
一部「偉人…?」って人選もあるが、気にしない。イエスとシッダールタはいるが流石にムハンマドを入れる勇気はなかったようである
また偉人とは関係ないパーツとして、「装備品カード」というカードがあり、これを装備することで「開闢の~」や「ダース~」といった中二な二つ名を偉人に付けることができる。
ゲームの流れ
正直言って、適当に組み合わせて自分オリジナルのキメラ偉人作るだけでもそれなりに笑えるゲームであるし、ルールブック無視して「一番面白い偉人作った人が勝ち」でも全く問題ないのだが、一発ネタにとどまらずゲーム自体も結構作りこんであるのが本作の特徴。
ゲームの準備
まず、参加者全員に7枚ずつカードを配る。この際、手札に右腕、胴体、左腕のパーツが揃わなかった場合、もしくは第三次世界大戦のカードを引いた場合は山札に戻して引き直し。
次に順番を決める。別にじゃんけんでもなんでも公平な手段ならなんでもOK。
最後に、手番が最後の人から順番に一枚ずつ「聖杯カード」を並べていく。これがルールの要になる。
聖杯カードは全部で7枚あり、簡単に言えばこれを2枚(2人プレイの場合は3枚)集めた人が勝ちになる。
ゲームそのものとは関係ないが、ステータス計算を素早く行うために電卓もあると楽。別に暗算でも出せる程度の計算ではあるが。
自分のターンにできること
最初の手番の人からプレイ開始。自分の番が回ってきた人は、まず山札から一枚引き、次の①か②から好きな方を行える(どちらも行わなくても良い)。
①偉人を召喚して任意のプレイヤーに攻撃
②手札を1枚だけ残して残りを全て捨てて、手札が7枚になるまで引き直し
誰かの手番が終了したら、参加者全員が7枚になるまで山札からカードを補充する(手番の人以外も)。
偉人バトル
上記①を行った場合は、任意のプレイヤー(防御側)との間でバトルになる。
防御側は手札から偉人を召喚して対抗することができるが、万が一手札にパーツが揃っておらず召喚ができない場合は問答無用で防御側の負けとなる。
この際は、防御側の手札から中身を見ずに攻撃側が1枚カードを奪うことができる。
防御側も偉人を召喚した場合はバトルになり、3枚のパーツの「武力」「知力」それぞれの数値の合計で勝敗は決まる。
なお、装備品パーツを付ければその分の数字を足すこともできる。
勝敗の決め方はその時点で場に出ている聖杯カードの指示に従う。「合計武力が高い方の勝ち」「合計知力が高い方の勝ち」「武力・知力の合計が高い方の勝ち」に加えて、「合計武力が低い方の勝ち」という聖杯も存在する。
- 攻撃側が勝った場合
防御側の偉人の構成パーツ(装備品以外)から1枚を手札に加えて、残りは捨て札とする。攻撃側は、勝利した偉人をそのまま場に残して、残った他のプレイヤーに攻撃を加えていく。
- 防御側が勝った場合
攻撃側の偉人は全て捨て札行きとなり、防御側偉人のパーツは手札に戻る。その後攻撃側の手番は終了。
- 引き分けの場合
攻撃側、防御側両方の偉人の全てのパーツを捨てる。その後攻撃側の手番は終了。
一つの偉人で参加者全員に勝利した場合、その偉人は「殿堂入り」となり、現在場に出ている聖杯を勝ち取ることができる。
聖杯を獲得したら、聖杯カードをひっくり返して(ひっくり返すと足のパーツになっている)、殿堂入りした偉人に付け、自分の近くに置いておく。殿堂入りした偉人のパーツは以降のゲームでは使用しない。
その後、次の聖杯を場に出し、改めてゲームを進めていく。そして規定枚数聖杯を勝ち取ったプレイヤーの勝利である。
その他特殊なカードとして、「神のパーツ」のみで構成された偉人を完成させれば、同じく神のパーツのみの偉人以外の全ての偉人に一方的に勝利することができる。要はエクゾディアである
また、「第三次世界大戦」のカードを引いたプレイヤーが出た場合、引いたその場でそのカードを出し、全プレイヤーが手持ちのパーツを使って偉人を組み上げて勝負を行うことになる。
初見では結構複雑そうに見えてしまうが、「任意のプレイヤーを指名する」「そのプレイヤーとバトル」「手札は常に7枚以上」「勝敗の条件は刻一刻と変化する」という大まかな流れさえ掴めれば、それなりにすんなりと入り込めるはずである。
「引き」に左右されてしまう部分がかなり大きく、運ゲーな側面が強いが、「絶対勝てる相手からパーツ回収」「絶対勝てない相手には弱い偉人召喚して被害軽減」「次の聖杯のルールに合わせてパーツを決める」など、それなりに頭を使う部分もあるので運ゲー一辺倒ではない。
また、数値的に最強クラスの偉人を出されたからと言って、こちらも同点の最強偉人を召喚してしまうと、共倒れになってしまい結果的に漁夫の利をさらわれる可能性が結構ある。まだ聖杯を獲得していないプレイヤーがものすごく強い偉人を出してきたなら、下手に引き分けを狙うよりはその聖杯は捨てて既にリーチをかけているプレイヤーに聖杯が渡らないようにする戦略もある。
そもそもあんまり勝ち負けにこだわるゲームではなく、「こんな爆笑偉人で勝っちゃったぜ」というノリを楽しむゲームと見た方が長く遊べるだろう。
余談
召喚した偉人を見るだけで笑える簡明さからSNSと非常に相性がよく、発売早々にTwitterでバズった。
またその印象の強さからか、「名前を切り貼りして支離滅裂な文章を作る系のコラ画像」が俗に「〇〇ソクラテスラ」と呼ばれるようになった。
特に「TCGソクラテスラ」はジャンル名として定着しており、例えば遊戯王OCGなら
- [[《ホワイト・ダストン》>ダストン(遊戯王OCG)]]
- [[《ジェット・シンクロン》>シンクロン・エクストリーム]]
- 《チューニング・サポーター》
- 《星杯を戴く巫女》
- [[《光帝クライス》>帝モンスター(遊戯王OCG)]]
- 《メカニカル・ハウンド》
- [[《強欲なカケラ》>強欲な壺(遊戯王)]]
- 《神殿を守る者》
- 《星杯を戴く巫女》
- 《抹殺の使徒》
- [[《翻弄するエルフの剣士》>エルフの剣士]]
を合成して「ホワイト・シチューをライスニカケる者を抹殺するエルフの剣士」、といった具合である。
こうしたジョークとの親和性の都合か、主に遊戯王OCGかデュエマのコラが多い。
オチにはほとんど細切れにされてないキャラ名が入り、シュールな風評被害を生み出している事が多い。
特にMtGソクラテスラの場合は「(肩書きや二つ名)、〇〇」といったカード名が非常に多いことからオチの部分には困らない。
もちろん本家ソクラテスラと違って、根気さえあれば事実上何でも言わせられる*1ため、ネタの自由度も高い。
シリアスな悪役だったあのキャラやアニメで馴染み深いあのカードが謎の性癖を暴露させられたりする。
チンギスハーン、ナイチンゲール、クフ王を組み合わせたことがある人は追記・修正お願いします。
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▷ コメント欄
- 偉人自身の解説も部位ごとに分割されてるから、召喚したキメラ偉人にカオスな解説も付くんだよね。スードンなら「若くしてソビエトの独裁者に。」「エルサレムを猛撃し」「ノーベル賞を受賞した。」みたいな。 -- 名無しさん (2020-12-31 04:26:49)
- 「パーツをそろえてキメラを作るカードゲーム」というのは割と多くの人が思いつくアイディアなんじゃないかと思う。問題はなぜそれを偉人と組み合わせたのかだ。 -- 名無しさん (2020-12-31 08:59:36)
- チンギス・ハーンの左側とナイチンゲールの真ん中が揃うだけで無条件に笑いが起きるゲーム(経験談) -- 名無しさん (2020-12-31 09:13:03)
- 某Vtuberが紹介しててハマったし↑で言ってたそのチンチンコンボが出たのが何より買うきっかけになったわ -- 名無しさん (2020-12-31 10:02:20)
- 「ポーランドを消滅させた」オチ万能説 -- 名無しさん (2020-12-31 12:24:04)
- 大喜利ルールでのチンギスハン、ナイチンゲール、ラスプーチンの心強さは異常 -- 名無しさん (2020-12-31 15:00:53)
- Fateとの関連は言及されてるけど、FGOでがっつり出て来たのに触れてないのはやっぱり「書かぬが花」的な記事方針? -- 名無しさん (2021-01-02 12:51:37)
- 何がFGOに出てきたと言いたいのかわからない。 -- 名無しさん (2021-01-03 13:29:06)
- 設定にFateとの親和性があるというところだけ言及したいだけで、個々の偉人がFGOに出てきたかどうかは記事の主題ではないからでは -- 名無しさん (2021-01-03 13:44:16)
- 基本セットはマリガンも無いし部品倉庫になるプレイヤーが出たりとパーティゲームとしても微妙だったけど、拡張からはルール整備してきたね -- 名無しさん (2021-01-04 19:09:09)
- ↑2、3 このゲーム(と思われる)物をサーヴァント達がとあるイベント時空でプレイしていたからその事かと。 -- 名無しさん (2021-01-04 19:30:46)
- 追加パックで「チン」のパーツが露骨に増えたのほんま草 -- 名無しさん (2021-01-06 16:53:07)
- 最近「百合の間に挟まる男を抹殺するゴブリン」みたいなコラよく見ると思ったがそういう経緯だったのか -- 名無しさん (2021-01-06 17:33:29)
- 某クイズ集団がポーランド消滅させまくってたの草生えたわ -- 名無しさん (2021-01-06 17:42:14)
- このゲームの名前で思ったんだが、真ん中にテスって入る偉人って誰かいたっけ? -- 名無しさん (2021-01-06 19:38:42)
- ミスった。真ん中にラテ、だな。もちろんニコラ・テスラ以外で。 -- 名無しさん (2021-01-06 19:39:47)
- エイプリルフールネタで再現された -- 名無しさん (2021-04-01 13:19:31)
- 仲間内でやった時の「ヘンタイン」はいまだに忘れられないしそいつ殿堂入りしたのも思い出すと笑う -- 名無しさん (2024-04-26 23:10:28)
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