サーム・セルリアン

ページ名:サーム_セルリアン

登録日:2020/05/04 Mon 23:00:00
更新日:2024/05/17 Fri 13:06:51NEW!
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スター・ウォーズ star_wars sw サーム・セルリアン ドゥークー ロリアン・ノッド ジェダイ ドゥークー伯爵 凡人 マスター ライトセーバー レジェンズ ドゥークーの系譜 ライバルはヨーダ ソレス 暗黒面の研究者 シスの研究家




「きみのマスター、サーム・セルリアンは、きみはこれまでに会ったパダワンの誰よりも優秀な若者だと言っとるぞ」



サーム・セルリアン(Thame Cerulian)とは、スター・ウォーズ・シリーズの登場人物。
カノンとレジェンズに分化して以来、カノン作品には全く登場しておらず、レジェンズ作品のみの登場人物である。


(名前についてサーム、テーム、ターム、テイムと表記ゆれあり。本項ではレジェンズ小説「暗黒の会合」に基づき、サーム・セルリアンと表記する)




【人物】

銀河共和国の後期に登場したジェダイ
のちのジェダイマスターにしてシス卿・ドゥークーの、かつての師父だった人物。


現行のカノン設定では、EP2のセリフから「ドゥークーはヨーダ最後の弟子」ということになっているため、
サームの設定は抹消扱いとなっている。



ほぼ裏設定のような人物で、登場する作品そのものが少なく、情報は断片的なものしか残っていない。
しかし、自分の持っていた教科書にいろんなコメントを書き込んでおり、かなりの自信家であった模様
そして自分の能力を弟子によく伝えられるといきんでいた……ようだが、その弟子というのが他でもない麒麟児ドゥークーだったので、正直才能では弟子のほうがはるかに突き抜けていた。
また、ナイトになってからのドゥークーには、マスター・サームはジェダイとしての能力があまり高くないと思われていたらしい。師父として人間的には敬意を向けられたようだが。
結局、ドゥークーは一人前になってから、改めてヨーダに剣術そのほかを教わることになる。


一方、ジェダイの主流派とは異なり、シスが滅んだと信じておらず、いずれ復活することを予想し、警戒していた
こちらの警戒心はドゥークーに受け継がれており、ドゥークーもまた自分の弟子クワイ=ガン・ジンにそれを教えていた。


伝統にただ従うのではなく、研究して先に進む姿勢や、暗黒面に対する研究、などといった精神面においては、確かに弟子たちに受け継がれていったといえる。



ライトセーバーの戦闘フォームについては、防御向けの「ソレス」を重点的に磨いた。本人は「ソレスの達人になれる」と勢い込んでいた。
ただ、レジェンズにおいても後年「ソレスのザ・マスター」と称賛されたオビ=ワン・ケノービや、マカシの達人として騎士団を去った後も讃えられたドゥークーとは違って、彼のことを語り継ぐ者は不在だった辺り、剣士として大成することは叶わなかった模様。
瞑想して能力を磨くことも多かったらしい。


総評すると、生前の彼はあくまで平均的な、あるいは平凡なジェダイに過ぎなかったということだろう。
誰もがヨーダやメイス・ウィンドゥアナキンルーク・スカイウォーカーのようではないのである。
ヨーダはさすがに少年のドゥークーには「おぬしはまだサームには及ばん」と評していたが、その会話では暗に「いずれサームを大きく超えてしまうだろう」という含意が込められてもいる。



【来歴】

◇前歴

種族は人間。出身は、後年のハン・ソロと同じくコレリア星系。
生年は不明。
幼児のころにジェダイ聖堂に連れてこられ、パダワン、ナイト、マスター、と昇進する、当時の一般的なコースをたどる。


BBY115(EP1の83年前)には幼年のジェダイ候補生で、ジェダイの学生マニュアルにいろいろ書きこんでいたらしい。つまり生年はそれ以前となる。
子供ながらに好奇心旺盛かつ生意気な性格だったようで、当時のジェダイ最高評議会メンバーだったオモ・ボーリにも球技で挑戦していた。



ちなみに、このオモ・ボーリというのはウォル・カバシャイトという、貝だか寄生虫だかの奇妙な種族。ジャバの宮殿で天井に張り付いていた(らしい)「ゴーエム」という個体がいる。
BBY124(EP1の92年前)にはジェダイとして外交条約締結に大きな業績を上げ、BBY115~103年にかけて最高評議会メンバーを務めていた。
また、弟子にはサシー・ティンがいる。
長寿な種族だったようで、マスター・ボーリが没するのはEP1の十年前と意外に近くまで生きている。ただ、最後は「非業の死」を遂げたらしい。



サーム本人は子供のころの日記に「球技でマスター・オモに勝った」と記していたらしいが、ドゥークーは「マスター・サームはあの球技についてあんまり理解していなかったようだが……」とぼやいている。



◇ジェダイの騎士へ

「マスター・アンスケッチと揃えの衣装というのは嬉しいが、このパダワンの髪型は、むずがゆいな」


やがて少年期を抜けると、サーム・セルリアンはジェダイマスター、アンスケッチ(Unskette)のパダワンとなった。
(名前からして「スケッチなし」、姿は設定されていないことの洒落だろうか)
アンスケッチは正規ルートでジェダイとなり、マスターとなった典型的なジェダイで、宇宙で様々な外交任務をこなしながら、弟子を養育していった。


一方、彼らの時代は共和国の衰退期にも重なっており、

  • フォース感応者の子供を発見してもその親に石で追い払われたり
  • 鎖分銅の殺し屋に殺されかけたり
  • コリコイドドロイディカやトライファイタードロイドを制作した種族)の紛争に巻き込まれたり

と苦労もした。
幸い、コリコイドの事件は見事解決でき、師弟はそれで名声を博したようだ。


ただしコリコイドには、以前からジェダイに対する悪感情があり、サームたちの活躍から間もなく、再び険悪な関係になったそうである。



そしてBBY103(ドゥークーが産まれる一年前)、サーム・セルリアンはジェダイナイトの昇進試験に挑戦。
各試験で充分な素質を示し、ヨーダたちの立会いの下、晴れてパダワンを卒業して、ジェダイナイトに至った
ただ、同期の何人かは落第しており、その一人について
「不公平だ! でなきゃローグルが落第なんかするもんか!!」と書き残している。



サームは年を追うごとに頭角を現していき、やがてマスター、最高評議会メンバーへと順当に昇進していった。



◇ドゥークーのマスター

一方で彼はフォースの暗黒面や、古代のシスが残したホロクロンについても興味を抱いており、独自に研究を開始していた。
マスターともなるとジェダイ公文書館の禁書指定区域にも立ち入りができるため、彼は正式に禁書を閲覧し、シスに関するホロクロンも借り出して研究を行っていた。
サームは時に「歴史研究家」とも言われているが、それは彼の「すでに過去のものとなっていたシスを研究する姿勢」から来たのかもしれない。


もっとも、サームはシスがすでに滅んだ過去のカルトとは思っておらず、いずれ復活すると考えていた。つまり彼は、いずれ復活するシスと戦うことを考え、備えていたようである。
ダース・プレイガスによると、二百年ほど前に当時のシスマスター(プレイガスの先々代)が暗黒面を発露させたことがあるらしく、サームはどこかでそれを感じたのかもしれない)



ところでサームはBBY89(EP1の57年前)までにはマスターに昇進し、当時のジェダイの子供たちのなかでももっとも突き抜けた才能を持っていた少年、ドゥークーをパダワンを迎えた。ドゥークー当時13歳である。
一番弟子というわけではなく、ヨーダに「これまでのパダワンの中でも飛びぬけている」と評しており、以前にもそれなりの数の弟子を取っていた模様。


しかし本格的に師弟となる直前、サームは重要な任務を急に与えられてコルサントから出ており、その留守の間に、ドゥークーと彼の友人だったロリアン・ノッドが、サームの宿舎でシスのホロクロンを発見してしまう。
その結果、ロリアンが暴発してしまい、一波乱起きることになった。


戻ったサームは正式にドゥークーをパダワンに取り、彼を指導。
新たな弟子は急速に才能を開花させ、わずか七年後のBBY82、二十歳になる時には昇進試験を突破してジェダイナイトに昇格
やがて彼はクワイ=ガン・ジンを弟子に取り、いつしかマスターにまで昇進していった。


しかしサームは、いつのころかは不明だが割と早い段階で亡くなったらしい。
ドゥークーがナイトに昇進したころまでは生きていた(最高評議会メンバーだった)のだが、それからほどなく没したようだ。


BBY115にジェダイの幼年生徒であったことから、仮にBBY115当時十歳と仮定すると、BBY82当時は43歳となる。
かなり乱暴な計算になるが、あまり長生きはしなかったようである。



【その他】

「暗黒の会合」では回想シーンにて名前のみわずかに登場。
ドゥークーは17~19歳ぐらいの時期で、そのころはまだパダワンであったようだ。


「思索の好きなドゥークーよ! 今夜これをよく考えるがよい」
「きみのマスター、サーム・セルリアンは、きみはこれまでに会ったパダワンの誰よりも優秀な若者だと言っとるぞ。自分を信じる必要はない。わし、この偉大なる、誰よりも強いジェダイマスターのヨーダが、きみを信じとる。それで十分かな?」




詳細は不明だが、ジェダイ騎士団とは別の、コレリア出身ジェダイからなる互助組織『グリーン・ジェダイ』*1に所属していたらしい。
ジェダイ騎士団および評議会とは距離を置く一団(もしくは結社)で、独自の戒律を持し、銀河共和国よりも故郷コレリアへの奉仕や貢献を優先したという。
それで、評議会や騎士団主流派からは異端視され、論争や対立も引き起こしていたようだ。


といっても、メンバーの一人であるサームも、最高評議員なんてのをやっていたように、完全に決裂していたわけではなく、広い意味でのジェダイの一派、という立ち位置だった模様。



苗字のセルリアンとは空色、もしくは濃い青色のこと。
詳細は項目参照。





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  • 日の当たらない分野の一般的な人物も、英雄に影響を与えた、という意味で妙にロマンを感じた次第です。次はジョカスタ・ヌーか、ソーラ・バルクの予定です。 -- 作成者 (2020-05-04 23:03:54)

#comment(striction)

*1 緑のローブをまとったことからこう呼ばれる。『コレリアンジェダイ』とも呼ばれた

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