登録日:2019/05/22 Wed 23:30:54
更新日:2024/04/05 Fri 13:47:39NEW!
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さらざんまい サッカー 少年 中学生 村瀬歩 ブラコン 頑固者 中性的 ダンボール 繋がり 欲望 弟思い ネタバレ項目 つながりたいけど、偽りたい 浅草市民 家族思い
「僕は今度こそ、この繋がりを守らなきゃいけない。そのためなら、なんだってする」
矢逆一稀(やさか かずき)とは、アニメ『さらざんまい』の主人公。
CV:村瀬歩
浅草に住む中学二年生。
中性的な雰囲気の少年で、サッカーが得意。
しかし現在はとある理由により、サッカーを辞めてしまっている。
性格は落ち着いた雰囲気の、良くも悪くも棘のない男子。
が、変なところで頑固であり、一度何かを決めたら一直線で突拍子もない行動に出ることが多い。
弟によると、昔に比べると最近はあまり笑わなくなってしまったらしい。
家はマンションで、両親と小学生の弟の4人暮らし。
弟・春河とはとても仲が良い……というか、フワフワしていて子供っぽく危なっかしいためかややブラコン気味で、
同年代の友人よりも弟と一緒に過ごしている時間の方が多い。
また一人でいるときは、何かが入った段ボールの箱をよく持ち歩いている。
ひょんなことから、カッパ像に眠っていた謎のカッパ生命体・ケッピを起こしてしまい
カッパに姿を変えられ、謎の敵・カパゾンビの尻子玉を抜くようにお願いされてしまう。
倒せば元の姿に戻してもらえることに加え、何でも願いを叶える『希望の皿』を貰えることから
その日から自分の願いを叶えるため、幼馴染の燕太・クラスメイトの悠と共にカッパになってカパゾンビから尻子玉を抜く戦いが続いている。
この時ケッピに尻子玉を送る『さらざんまい』を行う必要があるのだが、その際隠している秘密が二人に問答無用に漏洩されてしまうため
この二人とは、いろんな意味で様々な秘密を共有する間柄となっている。
- カッパ形態
ケッピによって尻子玉を抜かれ、カッパに変えられた姿。
人間の時から引き継いだ髪型と、赤いマフラーが特徴。
現れたカパゾンビと相対する時はこの姿となって、燕太・悠と共にケッピの人力車に乗せられて移動。
戦いでは三人で『さらざんまいのうた』を歌いながら、相手から尻子玉をカッパらっている。
原曲では一番のパートを担当。
◆人物関係
- 春河
とても気にしている弟。
小学生で、性格は明るく天真爛漫。そしてちょっと甘えん坊。
一稀のことは「カズちゃん」と呼んでおり、ファンであるアイドル『吾妻サラ』とSNSで秘密の交流をしていることを
こっそり打ち明けるなど、一稀にとてもなついている。
- 陣内燕太
同い年の幼馴染。
昔は同じサッカークラブで、ゴールデンコンビと呼ばれるほどの息のあった関係だったが
現在勝手にサッカーをやめてしまったため、ちょっと仲が険悪になっていた。
が、同じくケッピによってカッパにされてしまい、それ以降は仲もある程度修復して秘密を共有している仲間の一人に。
実は一稀に友情以上の好意を抱いている。
- 久慈悠
クラスの転校生。
転校初日の朝にカッパ像の前でいざこざを起こした結果、ケッピを目覚めさせてしまい二人仲良くカッパにされてしまった。
以降、なし崩し的にカパゾンビと戦う仲間として秘密を共有している。
- ケッピ
カッパ像に眠っていた、謎のカッパ生命体。
悠と共にうっかり目覚めさせてしまい、以降カッパにされてカパゾンビと戦う羽目に陥っている。
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◆秘密
実は、毎日女装をして街を歩いては自撮りをしている変態。
とある子との「繋がり」を求めており、自撮りはその人物に送っている。
持ち歩いている段ボール箱の中身は女装用のセットであり、トイレの中で隠れて変装をしては浅草の街を徘徊している。
女装のモデルは、浅草のご当地アイドルである吾妻サラ。
自撮りは彼女がMCを務めている番組の、『ラッキー自撮り占い』に沿ったものを送っている。
ちなみに完成度はなかなかに高く、中性的な声や姿もあってぱっと見では男とはわからないレベルに仕上がっている。
写真を送っている相手は、弟の春河。
春河が吾妻サラのファンであり、弟を喜ばせるために自分を吾妻サラと偽ってSNS上で交流し始めてしまったのが、この奇行の始まり。
以降、毎日サラの恰好をしては自撮りを送り、春河が憧れのアイドルと自分が秘密の交流をする関係という嘘を演出するため、
バレないように女装する毎日を続けている。
ちなみに、自分のしていることがただの嘘吐きであり、そして文句のつけようのないレベルの変態であることは重々自覚している。
が、この奇行を止めようとは全く思っておらず、自分にはこんな形であっても春河との『繋がり』だけがあればいいとして
このことを誰かに理解してもらおうとは微塵も考えていない。
また他にも、春河のことに関しては文字通り何をしてでも喜ばせようとするのが日常茶飯事。
春河が猫と遊びたいことを察知すれば、他人の家の猫を盗んで無理やり地域猫にして交流させる・
春河が吾妻サラのサイン会に行くことになると、嘘がバレないように彼女を誘拐して一時的に入れ替わる計画を立てて実行するなど、
犯罪レベルの行動にも躊躇というものが全くない。
子どもの頃からしていたサッカーも、春河との偽吾妻サラとして交流をする時間を作るために辞めてしまっている。
全ては春河を喜ばせるためであり、傍目から見れば弟の春河には病的なまでの献身や執着を抱いている。
一方で他の人間関係には基本的にあまり関心がなく、春河以外の両親との関係は中学生男子としては普通の反抗期レベルの距離感。
学校の友人レベルの関係に至ってはほぼ無関心に近く、どうでもいいと言わんばかりにほとんど興味がない。
そのため自分に恋心を抱いていた燕太や幼少期に人を殺していた悠の秘密を知っても、良くも悪くも全く動じることがなく
結果的にそれまでと変わらない関係を維持することができている。
とはいえ本当に他人に全く興味がないかと言われればそうでもなく、悠の兄への感情や秘密のことを知ると協力的になったり、
彼と兄の絆を「うらやましい」と言うなど、春河以外のことでもふとしたことで本心が見えることも多い。
また本人が言うには、これだけのことをしているにもかかわらず、春河への感情は「嫌い」らしいのだが…。
つ な が り た い け ど
偽 り た い
つ な が り た い け ど
許 さ れ な い
実は弟の春河とは血が繋がっておらず、そればかりか矢逆家とは本物の家族ではない『繋がり』の無い子。
10歳まではそのことを何も知らず、家族であることに何の疑いもなく過ごしていたが
祖父が死の間際に集まった家族の前で一稀の本物の母親を罵ったことで、結果的にそのことを知ることになってしまった。
自分と両親や弟が他人であることを知り、自己形成の柱が根本から崩れてしまってからは、
自己の在り方が不安定になり家族とも微妙に距離をとるようになってしまっていた。
が、自分を実の兄として慕ってくれる弟の春河との日々の中で*1、新たに家族との繋がりを見いだし、
やがて『本物の家族』ではないが『本当の家族』であると考えられるようになり、再び自分の在り方を形成することに成功する。
そんなある日、偶然街で自分を産んだ本物の母親と再会。
最初は戸惑ったが、初めてあったにもかかわらずとても懐かしい『匂い』がしたその女性と話せば話すほど
目の前の女性は紛れもなく今の家族のような他人ではない、自分の『本物の家族』であることを実感した。
母親は別の新しい大事な家族を作っており、しかしそれでもどうしても一稀に会いたかったと語る。
勝手にいなくなって他に家族を作り、挙句に縒りを戻す気もないのに今更になって会いにくるというあまりにも身勝手な言い分だったが、
そんな母親を責めることなく、自分にも今は『本当の家族』がいることを告げ、静かに『本物の家族』と別れることを決意。
そしてこの再会は二人だけの秘密にして、最後に母親と街を離れる時には駅に見送りに行くことを約束する。
それは一稀にとっては実の母親との最後の逢瀬であり、『本物の家族』につける最後のけじめとなるはずだった。
そして見送りの日、母親のいる駅に向かおうとするが、そんな一稀の手を掴んだのは弟の春河だった。
一稀の様子から何かを察知した春河は、彼がどこかへ行ってしまう不安に駆られ
何でもするからずっと自分と一緒にいてほしいことを必死に懇願する。
そんな春河を対し、『本物の家族』と『本当の家族』の間で再び自己が揺れていた一稀は、つい突き放すような態度をとってしまう。
そして横断歩道の前で縋る手を振りほどいて駅に向かおうとする一稀に、春河が必死に追い縋り、信号が変わろうとしていた歩道を渡った瞬間だった。
響くブレーキ音。
倒れている春河。
電車で、どこか遠い場所に向かった本物の母親。
その日から、春河は自分の脚で二度と歩けなくなった。
そして一稀は、『本物の家族』とも『本当の家族』とも、永遠に『繋がり』を失ってしまった。
以降一稀は、他人である自分が家族を滅茶苦茶にしたことで『家族』である資格を失い、彼らに対して他人として接することを決めた。
しかし春河のことに関して、両親はおろか当の春河ですらも誰も一稀を責めなかった。
そして他人として生きることを決めたにもかかわらず、本当の家族として接してくる彼らに、一層の苦しみと罪の意識に苛まれことになる。
春河の車いすを見るたびに、息ができなくなる。
バリアフリー化して変わってしまった家の光景は、壊したものの大きさを見せつけ絶え間なく自分を責め続ける。
走れなくなった春河のためにサッカーも辞めたが、何の罪滅ぼしにもならなかった。
そして一稀は贖罪のために、ただひたすら春河のためだけに行動するようになる。
一方でそんな資格がないにもかかわらず、未だに繋がりを求めている浅ましい自分もいた。
春河のためにアイドルに化けてやり取りをしたが、それは決して贖罪として春河を喜ばせるなどという綺麗なものではなかった。
ただ嘘で塗り固めた別の自分となって、再び春河との『繋がり』を求めていただけだったのである。
その行動は、自分が滅茶苦茶にした家族と弟の春河への贖罪のため。
一方で自己形成の柱である『繋がり』を全て失い、そのため繋がりを求める欲望が肥大化している。
が、彼が欲している繋がりは家族のため、『本物の家族』も『本当の家族』も失ったことからその欲望は満たされることはなく
また他の繋がりを求めようにも、自身の自己評価が限りなく低く他人との親密な関係を築くことが不可能に近いため
結果、ただただ乾いていくだけという最悪の状況に陥っている。
春河以外のことに無関心気味なのもこういった心理が影響しており、上記の件から子どもの頃からの自我形成の柱を失っていること。
更に現在残っているものは強烈な自己否定とそれを解決するための滅私と贖罪、そして抑圧された満たされない『繋がり』への欲望で、
個人としての根っこが空っぽであり、『繋がり』以外への欲望が希薄になっていることが関係している。
燕太の自分への様々な行動(リコーダーを舐める・寝ている一稀にキスをする等)を知っても「サッカー部の罰ゲーム」と済まして大きな反応がなかったのも、
自分自身の芯を失っている&自身の評価がどん底のため、自分に価値を全く感じられず
『自分が誰かから好意を寄せられる』という事態をそもそも信じていないためと思われる。
逆に春河に対しての関心は強いが、ただ単に好意だけではなく、悪意も持ち併せている。
一稀にとって春河とは、誰よりも繋がりを求めている相手であると同時に、自分を苦しめる元凶となった人物でもあり、その感情はとても複雑。
『嫌い』と言い放ったのも、自分から両方の家族を奪う原因となっておきながらも、春河自身には何の罪もないことを当の一稀が一番理解しており、
結果憎むことすらできない・許されないこと。
罪滅ぼしのために他人でいようとするのに、仲の良い兄弟としての関係を求めてくること。
もはや存在そのものが自分にとっての罪と罰の象徴であることなど、様々な思いが絡んだ結果と思われる。
しかしそれでも偽の兄弟だったにもかかわらず、『本当の家族』として肯定してくれた大切な人物であることに変わりはなく、
結果、自分を他人として偽ってでも強く『繋がり』を求めてしまう行動につながっている。
そんな自分を偽り続けていたある日、遂に全ての秘密とウソがバレてしまう時、そして春河の欲望=命が奪われる事件が起きてしまう。
絶望の淵に立たされるが、そこでケッピから春河を助ける方法として、自分の欲望=命を手放し春河に渡すことで、命を与えることができること。
しかしそうなった場合、自身が世界の円から弾かれて誰の記憶からも消え去り、最初からいなかったことになることを告げられる。
春河の命を救え、さらに自分が消えた結果、これまでのことを全部リセットして家族も元に戻すことが出来る。
それを知った一稀は――。
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- さらざんまい未見だけど、なんつー重たい過去の持ち主だよ -- 名無しさん (2019-05-23 06:20:01)
- 改めて一番最初のモノローグ見直すと、ホントこっちが曇る…。6話でやっと前向きに進めそうな感じにったけども -- 名無しさん (2019-05-23 23:57:42)
- つながりを諦めないために一稀は何を成し遂げるのだろうか… -- 名無しさん (2019-06-17 11:55:55)
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