バットマン:ウォー・オブ・ジョーク&リドル

ページ名:バットマン_ウォー_オブ_ジョーク_リドル

登録日:2019/01/19 Sat 18:33:35
更新日:2024/03/28 Thu 13:36:20NEW!
所要時間:約 6 分で読めます



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『Batman: The War of Jokes and Riddles』は2017年にDCコミックスから出版されたアメコミ作品。


+ 作品情報-

『Batman Vol.3』#25~#32
発売 2017年6月から
脚本 トム・キング
作画 ミケル・ハニン(#25~#26、#28~#29、#31~#32)、クレイ・マン(#27、#30)


日本では2018年に小学館集英社プロダクションから邦訳本が発売されている。


トム・キングによるバットマン・サーガ第4巻。
アイアム3部作で度々語られていた『ジョークと謎の戦争』について描かれた作品。
バットマンの影ともいえるジョーカーとリドラーの戦いを通じて、これまでも描かれてきた人間としてのバットマンを掘り下げている。
ただしアイ・アム3部作では人間としての一面が強さにつながっていたのに対し、本作では弱さとして描かれている。
またアイ・アム3部作で印象的な存在だった、カイトマンについても掘り下げられており彼の意外な過去を知ることができる。




【物語】

キャットウーマンにプロポーズしたバットマンだったが、彼には話さなければならないことがあった。
それはバットマンの活動を始めてから1年後に起きた『ジョークと謎の戦争』の真実についてだった。
ジョーカーとリドラーとの間に起きたヴィランによる戦争を前に、バットマンは事態を収拾できずにいた。
最後の手段としてブルース・ウェインとして開いた会食で、リドラーに力を貸すことを決断し戦争を終わらせようとする。
バットマンは次々とジョーカー陣営のヴィランを倒し、ついにカイトマンから聞き出したジョーカーの隠れ家で戦争が終わりを迎えようとしていた。



【登場人物】

ゴッサムを守る闇の騎士。キャットウーマンに本当の自分を知ってもらうために『ジョークと謎の戦争』について語る。
戦争では対応が後手に回り、後のカイトマンであるチャールズ・ブラウンを使ったスパイ作戦にも失敗し、犠牲者の名前を記録する日々を送る。
そんな中、母の言葉を思い出しブルースとしてジョーカーとリドラーを会食に招き、どちらに力を貸すかを見極めようとする。
そしてリドラーに決めるとジョーカー陣営を制圧し、カイトマンからジョーカーの隠れ家を聞き出した。
リドラー陣営とカイトマンと共にジョーカーの隠れ家に乗り込むと、リドラー陣営をカイトマンの仕掛けた罠で退け最後の戦いに挑む。
しかし彼の知ってもらいたい真実はこの最後の戦いに秘められていた。


犯罪の道化王子とも呼ばれるバットマンのライバル。突然何に対しても笑えなくなった。
その状況を解消するためバットマンをおびき寄せようとしていたが、彼より先に現れたリドラーの腹を撃ち戦争を引き起こした。
戦争中も笑えることを探していたが見つからず、そうこうしている内にリドラーに力を貸したバットマンの手で仲間を倒されてしまう。
最後に残ったカイトマンに隠れ家を教えたが、リークされバットマンとリドラー陣営の襲撃を受ける。
リドラーに何度か過去や人間性を指摘され、そのたびに不快感を示している。


  • リドラー(エドワード・ニグマ)

なぞなぞをこよなく愛する犯罪者。『ゼロイヤー』で逮捕されてから警察に協力していたが、ジョーカーの状況を知って脱獄した。
バットマンより先にジョーカーの元にたどり着き、協力を提案したが腹を撃たれたため戦争を開始した。
ブルースの開いた会食の結果、殺しを行わない代わりに協力するという取引をバットマンと行いジョーカー陣営を倒していく。
そして仲間たちを率いてジョーカーを襲撃するも、自分が生み出したカイトマンに裏をかかれバットマンとジョーカーと最後の戦いとなった。


  • カイトマン(チャールズ・ブラウン)

巨大なグライダーで窃盗を行うB級ヴィラン。当時はただのチンピラだったが、ジョーカーと仕事をした過去を買われバットマンにスパイに選ばれた。
その結果、戦争に巻き込まれた挙句、リドラーに息子のチャーリーを殺されてしまう。この一件を機に彼はジョークのような存在カイトマンとなった。
その後もジョーカーに協力し、リドラー陣営やリドラーに協力するバットマンに打ちのめされ続け、ジョーカー陣営の最後の1人となった。
ジョーカーから隠れ家を教えられたが、彼を裏切りバットマンとリドラー陣営と共に凧を使って隠れ家に侵入した。
そしてリドラーが勝利を確信しバットマンに牙を向けた瞬間、罠を作動させリドラー陣営を一網打尽にし息子の復讐を果たした。



≪ジョーカー陣営≫

  • ペンギン(オズワルド・コブルポット)

鉤鼻と小柄な体格が特徴的なギャング。カーマイン・ファルコーネに仕えていたが、引き抜かれ資金管理を任された。


  • ミスター・フリーズ(ビクター・フリーズ)

低温下でしか生きられず特殊なスーツに身を包み冷凍銃を操る科学者。


  • デッドショット(フロイド・ロートン)

凄腕の狙撃手で後に『スーサイド・スクワッド』のリーダー格となる。デスストロークとの激闘の末、バットマンに重傷を負わされた。


  • マンバット(カーク・ラングストローム)

難聴を治療するために使った薬で蝙蝠人間に変化した科学者。


  • マッドハッター(ジャービス・テッチ)

不思議の国のアリスに異常な執着を見せる小男。洗脳を得意とする。


  • トゥイードルダム(ダムフリー・トゥイード)、トゥイードルディー(ディーバー・トゥイード)

鏡の国のアリスの登場人物によく似た2人組。いとこ同士。


  • ベントリロクイスト(アーノルド・ウェスカー)

腹話術の人形スカーフェイスと共に犯罪を繰り返した腹話術師。犯罪はスカーフェイスの指示だと主張している。


  • ソロモン・グランディ(サイラス・ゴールド)

強盗に殺され沼に沈んだ商人がゾンビとして蘇った姿。マザーグースの一説ソロモン・グランディしか喋らない為この名前で呼ばれている。


  • クルーマスター(アーサー・ブラウン)

元クイズ番組の司会者で犯行現場にヒントを残すリドラーに似たヴィラン。



≪リドラー陣営≫

顔の半分を酸で焼かれ精神が歪んだゴッサムの元地方検事。その精神はハービーとトゥーフェイスの2つが存在しているとされる。


  • ポイズン・アイビー(パメラ・アイズリー)

植物を操る力と人を操る毒を体に宿す女性。


  • デスストローク(スレイド・ウィルソン)

実験で驚異的な能力を得た傭兵。デッドショットと5日に渡る激闘を繰り広げ大きな被害を出した。


  • スケアクロウ(ジョナサン・クレーン)

恐怖に魅入られた元心理学者。


  • キラークロック(ウェイロン・ジョーンズ)

特殊な皮膚病でワニのような外見を持つ犯罪者。


  • ミスター・ザーズ(ビクター・ザーズ)

ナイフで人を殺し、殺しただけ自分の体に傷をつけるシリアルキラー。


  • クレイフェイス(ベイジル・カルロ)

泥のような体をして様々な物に変形できる元役者。


  • ファイヤーフライ(テッド・カーソン)

ジェットパックと火炎放射器を操る放火魔。



≪その他≫

猫のようなコスチュームに身を包んだ女盗賊。バットマンから『ジョークと謎の戦争』の真実についてベッドの上で聞く。
当時はどちらの陣営にもつかず行動していた。またバットマンとは既に関係を持ち、最後の戦いでは協力した。


  • ジェームズ・ゴードン

ゴッサム市警本部長でバットマンの良き理解者。事態の収拾に全力を尽くすも成果を出せず、FBIに任せようとしたがそれも失敗してしまう。


  • カーマイン・ファルコーネ

かつてゴッサムを支配した大物ギャング。当時は勢力を保っていたが、既にジョーカーに顎で使われており力に陰りが見える。




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