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更新日:2024/03/28 Thu 13:31:24NEW!
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MTKとはミュージックてれびくんの略称で、NHKの子ども番組『天才てれびくん』シリーズにおいて1998年度~2013年度まで存在した音楽コーナーの事である。
2003年度は番組タイトルが「天才てれびくんワイド」から「天才てれびくんMAX」へと変わった節目の年。
しかしながら番組自体もMTKもあまり大きな路線変更はなく、ワイド時代を踏襲している。
むしろこの翌年からMTKにおいてチーム制導入とソロ曲廃止(後に復活)、更にその翌年以降もエンディングMTK化、洋楽カバーの廃止など徐々に路線が変更されたため、今年度が1998年のMTK発足から続いた古典的なスタイルのMTKの最終年と言える。
2003年度は番組史上唯一、てれび戦士の年齢条件である小2から中2までの全学年が揃った年であり、曲も非常にバラエティ豊か。
また、ソロ曲が6曲と全年度の中で一番多い。
- ぼくらのロック・シティ We built this city
歌:ザ・ヤマチーズwithふたりいる。[山元竜一(中2)、村田ちひろ(小6)、岩井七世(中2)、俵小百合(中1)]
PV出演:DJ Brian(ブライアン・ウォルターズ)
初回放送:4月7日
今年度および天才てれびくんMAX最初のMTK。スターシップの大ヒット曲のカバー。
2年ぶりに復活した、山ちゃんこと山元竜一&ちーちゃんこと村田ちひろによるユニット「ザ・ヤマチーズ」の通算3曲目。
かつては可愛らしいちびっこユニットだったが、この曲ではすっかり成長したカッコ良い歌声を聴かせてくれる。2人のハスキーボイスは相変わらず。
七世&小百合のコーラスユニット「ふたりいる。」もコーラスで参加。小百合の超高音コーラスは圧巻。七世は2001年の「Twilight」に続いて2曲連続でヤマチーズのコーラスとして参加している。またブライアンがDJ役でネイティブな英語を披露。
ビデオクリップは大都会を舞台に4人がビルの屋上でバンド演奏をしたり、ビルを打ち上げるという謎だらけのもの。
ちなみに演奏シーンで山ちゃん、小百合、七世が演奏する楽器は2001年度のMTK企画バンド『TIMKY』で担当したものと同じものである。
夏のイベントではOPで、冬のイベントではトリとして披露されるなどかなりの人気曲であるが、残念ながらCD・DVDには一度も収録されていない。
- サンデーモーニング
歌:飯田里穂(小6)
初回放送:4月21日
里穂によるソロ曲で、2000年度に福田亮太がカバーした「たんぽぽ」以来二曲目となる、つじあやののカバー曲。おおむね原曲に忠実にカバーしている。
ぼくらのロック・シティに引き続き、「ふたりいる。」がコーラス参加。
ヘラルド・アルバレス氏によるファンシーなストップモーションアニメが使用されている。里穂のおっとりふわふわした雰囲気も相まって、どちらかというとみんなのうた風。
ちなみに当時はMTKでソロを歌ったら卒業というジンクスがあり(実際には1年残留することもそこそこあるが)、ソロ歌唱後2年残留したのは里穂と安斎舞のみである。
里穂は成人後も声優・歌手として活動しており、2019年の芸能生活20周年を記念したアルバム『rippihylosophy』でこの曲をセルフカバーしている。ファン必聴である。
- 虹の都へ
歌:ブライアン・ウォルターズ(中1)
初回放送:5月12日
高野寛のカバー。ブライアンのソロ曲。山ちゃんがコーラス参加という贅沢っぷり。
かなり音域が広く、最高音のキーは男子ソロの中でも随一の高さ。変声期だったブライアンは数カ月後の夏のイベントで生披露した際はかなり苦労することに。
MVではブライアンがスケボーに挑戦。
- 泣けちゃうの You caught me out
歌:システム★エラー[岩井七世(中2)、白木杏奈(中1)、堀口美咲(小6)、ジョアン・ヤマザキ(小5)]
PV出演:伊藤俊輔、ジャスミン・アレン
初回放送:5月27日
トレイシー・ウルマンのカバー。女子四人による歌って踊るアイドルソング。
ユニット曲としては珍しくソロパートがなく、全パートをハモりながら合唱する。(おそらく)七世と杏奈が高音、ジョアンと美咲が低音を担当。
元てれび戦士のジャスミン・アレンと伊藤俊輔がビデオにゲスト出演している。俊輔に一目惚れした4人がそれぞれ抜け駆けしてアプローチをかけようとしては妨害され、互いに足を引っ張り合うが最後には……。
公園のCG背景は「君の声がする」「カーマは気まぐれ」で使用されたもので、またメンバーが対峙するシーンでは「恋は早いもの勝ち」のCG背景がオマージュ的に使用されている。
- Go!Go!たまご丼
歌:間寛平 with TDD[山川恵里佳、井出卓也(中1)、飯田里穂(小6)、前田公輝(小6)]
初回放送:6月16日
今年度のドラマコーナー「こちらHK学園笑芸部!」から誕生した曲で、コーナーレギュラーの間寛平と山川恵里佳がメンバーとして参加している。
お腹が空いて倒れていたところを笑芸部に助けてもらったとある映画監督(山崎邦正)が、お礼に作ったプロモーションビデオという設定。
生徒会長の杏奈様も出演してワイヤーアクションに挑戦しているとのことだが……
たまご丼の素晴らしさを讃えるだけのコミックソングながら、ジオラマや特撮を駆使するなど一際気合が入っている。そして何をトチ狂ったのかシングル化された。
歌詞に出てくる「木の葉丼」とは薄く切ったかまぼこ(もしくは厚揚げ)を青ネギなどと共に卵で閉じた丼で、間寛平いわく関西では庶民の味としてメジャーらしい。
- それっきゃないかもね
歌:堀江幸生(小6)
PV出演:村田ちひろ、ド・ランクザン望、堀口美咲、小井沼愛
初回放送:6月30日
おなじみ種ともこの書き下ろしによる幸生のソロ曲。
男の子の恋心を歌う。ビデオにはちひろ、美咲、望が出演。
- JUNGLE FUTURE
歌:ノイジー・モンキーズ[ブライアン・ウォルターズ(中1)、ド・ランクザン望(小6)、ジョアン・ヤマザキ(小5)、近藤エマ(小3)]
初回放送:9月1日
毎年恒例の男女混合4人組曲だが、今回はハーフ軍団による異色すぎる珍曲MTKとなった。
というのもこの曲は歌詞らしい歌詞が存在せず、全パートが「自分語ラップ」というスキャットで構成されている。
どうやら4人で何らかの話し合いをしている様子。ダンスや衣装もエキゾチック。
- BAKAはここにいる
歌:俵小百合(中1)
PV出演:山元竜一、中村有沙、八木俊彦、桜井結花
初回放送:9月15日
夏の公開イベントで先行披露された、おなじみ種ともこ先生の書き下ろしによる俵小百合ソロ曲。
陽気でがんばり屋な小百合らしいロックナンバー。今年度のMTKでも特に評価が高い。
小百合が友人(山ちゃん、有沙、やぎっち、結花)を招いてパーティをしようとノリノリで準備を始めるも、次第に目を覆いたくなるような失敗を連発する。
ちなみに前年度までてれび戦士だった姉の俵有希子も2001年にソロを歌っている。
- 旅人は星を数える Days Are Numbers
歌:MEMORIES[山元竜一(中2)、マイケル・メンツァー(小6)、岩井七世(中2)、俵小百合(中1)、白木杏奈(中1)、飯田里穂(小6)、]
初回放送:10月6日
アラン・パーソンズ・プロジェクトのカバー。山ちゃんとマイケルがメインボーカルを、女子4人がコーラスを担当。
引っ越したばかりでまだ友達が少ない少年の前に、彼にしか見えない妖精?が現れ……
曲自体のクオリティもさることながらドラマティックかつ意味深なビデオクリップも秀逸。
途中山ちゃんが拾いあげる本はイギリスの児童文学『Tom's Midnight Garden(トムは真夜中の庭で)』。内容もこの曲のビデオクリップとリンクしている点が多々ある。
マイケルの歌唱力は前年度に比べて大きく成長しているが、メインボーカルの男子2人は変声期だったため、数カ月後の冬のイベントではキーの高さに苦労することに。
- Together Forever
歌:SYANIS[中村有沙(小5)、豕瀬志穂(小4)、桜井結花(小4)]
PV出演:ブライアン・ウォルターズ
初回放送:10月20日
リック・アストリーの有名なヒット曲をカバー。ユニット名は3人のイニシャルにちなむ。
毎年お馴染みのCG背景をバックに美少女3人組が踊るMTK……だが今回は平均年齢が低めでダンスも簡単なものとなっており、子供っぽくて可愛らしい仕上がり。
前年度のアイドル系ユニット「SPACE FIARY」では最年少だった有沙が、今度は最年長としてキレのあるダンスで志穂と結花をリードしている。
サンデーモーニングと同じく、ヘラルド・アルバレス氏によるストップモーションアニメが使用されている。
歌詞は強い恋心を歌ったもので、ビデオはモンスターランドで行方不明になった大富豪のブライアンを3人が賞金目当てに救出しに行くというストーリー。ちなみにブライアンのぬいぐるみ好きは実話。
「ガールズユニットのMTKで散々な目に遭う男」は去年までローブリィ翔が担っていた役どころであるが、彼不在の今年度からは持ち回りで担当。
なおMTK発足以来ほぼ全ての洋楽カバー曲の訳詞を担当してきたタケカワユキヒデ氏が、最後に訳詞を手がけたのがこのMTKである。
- カンペキ
歌:井出卓也(中1)
PV出演:マイ★コウ(堀江幸生、マイケル・メンツァー)、藤原ひとみ
初回放送:11月10日
イデタクこと井出卓也のソロ。作詞作曲演奏まで全てスキップカウズだが、カバーではなく書き下ろし提供曲。
美少年卓也の爽やかな白シャツ姿と笑顔が眩しい。
イデタク本人は最後まで自身の歌に納得が行かなかったようで、悔し涙を流したというほろ苦いMTK。しかし冬のイベントで生歌で披露した際は堂々のパフォーマンスとなった。
MV内で卓也が恋をした女性を演じている女優は藤原ひとみ。卓也が小柄なこともあって大人っぽく見えるがまだ当時中3。
- 星と月の仲間
歌:白木杏奈(中1)
初回放送:11月24日
当代一の歌姫・白木杏奈によるソロ。
elliottという女性シンガーのカバー曲。2004年度には再び杏奈に「ココロ磁石」を書き下ろしで提供する。原曲はハスキーボイスでしっとりと歌い上げるバラードだが、杏奈は持ち前のパワフルな歌声で熱唱。
特に冬のイベントでの絶唱は当時中1というのが信じられないほど。さすがスタッフから「お前は歌で(天てれに)入った」と言われただけの事はある。
ビデオはSFチックでとにかくスケールが大きい(宇宙規模)。
- モンキーマジック
歌:A.T.7[八木俊彦(小4)、張沢紫星(小3)、川﨑樹音(小2)、岩井七世(中2)、俵小百合(中1)、ブライアン・ウォルターズ(中1)、ド・ランクザン望(小6)]
初回放送:2004年1月12日
ドラマ『西遊記』の主題歌でおなじみのゴダイゴの曲をカバー。やぎっちこと八木俊彦、紫星、樹音のちびっこトリオがメインボーカルを、他のメンバーがコーラスを担当。この曲で今年度も全てれび戦士がMTKに参加した。
全員が猿の着ぐるみ姿で、群れの中からメインボーカルの3人が西遊記か桃太郎のような旅に出るストーリー仕立てになっている。
ちなみにチャイニーズの紫星は翌年、ドラマ西遊記のエンディングテーマである「ホーリー&ブライト」もMTKでカバーしている。
- 水玉
歌:ホワイトクローバー[岩井七世(中2)、村田ちひろ(小6)]
初回放送:3月15日
今年度最後のMTKは冬のイベントで先行披露されたバラード。お馴染みの遊佐未森の書き下ろしで、後にセルフカバーして自身のベストアルバムにも収録しているという渾身の1曲。
歌詞は卒業シーズンにぴったりの別れをテーマにしたもの。今年度でてれび戦士を卒業する七世の卒業ソングであり、翌年以降リーダー格として番組を背負うことになったちひろへのバトンタッチソング。ちひろは4年目にして初の年度中2曲目である。
艶のある声の七世とハスキーボイスのちひろの対照的な歌声が、独特のハーモニーを奏でる。
ちなみにこの「水玉」は後にも先にも最も初回放送日が遅いMTKである。
例年は年度最後のMTKは1月には放送しており、この曲以前に2月に放送されたMTKは一応2曲あるが、どちらも番組コーナーから誕生した企画モノで、ビデオクリップはライブ映像やメイキングを使用したものである。
一方で水玉はというと映像も全て新たに撮り下ろし、それも福島県と横浜でロケという手の込みっぷり。
おそらく2月1日のイベントが終わってから撮影したためここまで放送が遅れたものと思われ、番組編成にムチャをしてまで完成形にこだわった制作陣のこの曲に対する思い入れと本気度の高さが見て取れる。
そして時は流れ17年後、NHK BSの番組『ワンワンパッコロ!キャラともワールド』内で、大人になった七世とちひろによる生歌でこの曲が披露された。
特に15年前に芸能界を引退していたちひろの出演はファンの間で大きく話題になった。
以下はMTKではないが、2001年度の天てれで使用された曲もこちらで紹介する。
- 2003年度 オープニング・テーマ
30秒ほどのインスト曲。これが正式な曲名なようで、読んで字のごとく今年度のOPテーマ。OPがボーカル曲でなくなるのは1998年度以来二度目。
- good day
歌:てれび戦士2003
今年度のEDテーマ。
kiroroの玉城千春が手がけたポップなメロディと希望に溢れた歌詞が特徴で、子ども番組の天才てれびくんらしい曲。
四半世紀を超える番組の歴史でもとくに評価が高い、番組を代表する曲の1つ。
ED映像には前年までと同様てれび戦士たちの無邪気で楽しげなスタジオ風景が使用されている。
ちなみにテレビ放送で使用されたものは1番と最後のサビを組み合わせたものである。フルコーラス版も存在するが、テレビやイベントでは一度も披露されなかったため幻となっている。
里穂、幸生、美咲らがソロパートを歌う2番や、小百合と杏奈2人によるサビなどが聴けるフルバージョンが収録されているCDはいずれも絶版なので、興味のある方は入手できるうちに。
その他記録や濃いめの余談など
ザ・ヤマチーズは3曲目となる「ぼくらのロック・シティ」を歌ったことで、モンキークイーンと並んで最も多くMTKを歌ったユニットとなった。(固定ユニット限定ならモンキークイーンのみである)
またヤマチーズは「活動期間最長ユニット(00~03年度)」であり、「史上唯一の6年戦士のみで構成されたユニット」でもある。
メンバー単体で見ても、山ちゃんは今年度の「旅人は星を数える」で史上初となる10曲目のMTK出演を達成。これは10年後の2013年度を最後にMTKが廃止されるまで破られなかった大記録である。ちなみに次点はダーブロウ有紗、モニーク・ローズ、村田ちひろ、岩井七世、長江崚行の9曲。
山ちゃんはこうした記録や当時の圧倒的な人気から、後にミスター天てれ、ミスターてれび戦士などと呼ばれることに。
また村田ちひろも後に史上唯一の6年連続MTK参加という偉業を達成する(同じく6年戦士の山ちゃんは98年度に、川崎樹音は05年に歌っていない)。
色んな意味で天てれの歴史に残るスーパーグループである。
岩井七世と俵小百合はコーラスのみの参加も含めると今年度だけで4曲も共演している。
1年間の共演曲数、並びに通算6曲の共演はどちらもモニーク・ローズ&ダーブロウ有紗コンビと並ぶ最多記録である。
しかしこれだけ共演していながら、「主旋律を歌うボーカル同士」としての共演はない。というのは多人数グループのコーラス隊であったり、TIMKYの楽器隊での共演であったり、七世ソロ曲に小百合がコーラス参加したものであったり……ということ。なかなかの珍記録。
七世は今年度5曲MTK歌ったがこれは99年にジャスミンが記録した5曲と並んだ。
年度にコーラス、VTR出演(JUMPやゴォ!などの映像形式や写真を除く)は99年のジャスミンがぶっちぎりでトップの7曲参加している。
「泣けちゃうの」のビデオで共演しているジョアンとジャスミンはこの翌年、フジテレビの番組ワンナイR&Rのキャラクター・ゴリエを中心とした企画ユニット「Gorie with Jasmine & Joann」としてまさかの他局で再共演を果たした。
ジャスミンとジョアンの2人がほぼ全編を歌うCDが大ヒットするなど大流行を起こし、2005年にはNHK紅白歌合戦にも選ばれたが、残念ながら当時13歳のジョアンは就労規定の影響で紅白出演は叶わなかった。
また偶然にも紅白で対戦相手となったのは、同じく元てれび戦士で96〜99年にかけてジャスミンと共演していたウエンツ瑛士所属のWaTであった。
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- 里穂は2017年のツアーでgood day歌ってたらしい。ききたかった。 -- 名無しさん (2019-04-14 21:33:17)
- 樹音も6年連続のイメージあるのは、05年度のMTKクラシックとか、ハッピーサプライズで参加曲(特に誕生日のうた)が流れてたせいだとこの項目見て気づいた。 -- 名無しさん (2019-10-13 18:07:04)
- 3月1日のワンワンパッコロ!キャラともワールドで七世と引退したちーちゃんが水玉歌うらしい…信じられないけど本当だそうで楽しみ -- 名無しさん (2020-02-21 02:32:09)
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