登録日:2018/10/25 Thu 20:00:00
更新日:2024/03/26 Tue 11:23:13NEW!
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サザエさん 脚本家 雪室俊一 三谷幸喜 一覧項目 城山昇 公園メソッド 浪江裕史 あみやまさはる 2大巨頭 錚々たる面々 アニメ本編だけ見て何人区別できるかな?
国民的アニメ作品であるサザエさん。
その大きな特徴の一つは、この手の国民的日常アニメとしては例外的に、脚本家ごとのカラーがかなり強いことである。
磯野家やゲストキャラを中心にエピソードを回す人・原作の雰囲気に近い作風の人・季節ネタや自然描写にこだわりのある人・コメディに特化した人などなど。
一回の放送で3つのエピソードが放送されることもあり、何週間か見ていれば、雪室・城山脚本の識別くらいならだれでもできるようになるだろう。
ここでは現在脚本家として活躍している人・および過去に脚本を担当したことのある人の中から、代表的な人たちと代表作を紹介する。
2大巨頭
アニメ版の放送開始時から脚本に携わり(両名とも一時期サザエさんから離れていたこともある)、現在でもほぼ毎週一本の脚本を担当しているレジェンド中のレジェンド。
2018年現在では2大巨頭の脚本がそれぞれ一本ずつ+その他の脚本家のエピソードが一本、という構成が多い。
2000年代には3本とも雪室先生という強烈な構成の週もあった。
雪室俊一
「サザエさんの脚本家」と聞けば、まずこの人を思い浮かべる人も多いであろう、番組を代表する脚本家。
ファンからは親しみを込めて「雪室御大」「雪室大先生」と呼ばれることも多い。
初期の代表作は1970年に放送された「ぼくはもらわれる」。
2000年代以降の作風について言えば、起承転結のはっきりしたエピソードがほとんどを占めている。
また、特定のキャラクターがエピソードの中心を占めることが多いが、主にメインに据えられるのは波平・カツオ・ノリスケ・イクラ・かもめ第三小学校組などで、主人公であるサザエがメインの回はかなり少ない。
代わりに、ゲストキャラ回が多い傾向にある。
詳しくは個別項目参照。
サザエさん以外の代表作は「ジャングル大帝」「魔法使いサリー」「ひみつのアッコちゃん」「とんがり帽子のメモル」「あずきちゃん」「キテレツ大百科」など。
特に強烈なキャラクターで物語を動かしたり、しっかりとした起承転結がありながらも予想もつかない流れを迎える展開は「キテレツ大百科」のブタゴリラ回*1や勉三さん回に通ずるものがある…かもしれない。
【代表的な担当エピソード】
- 父さん発明の母をはじめとする波平衝動買いシリーズ
- 大工のジミーシリーズ
- 堀川くんは病気シリーズ
- 中島くんにラブレター
- まわれネジリン棒
- ノリスケとジェラちゃん
2016年03月06日Aパート。ノリスケのハイエナっぷりが物議を醸した
- 磯野家北へ飛ぶ
2003年11月9日の放送35周年記念特番で放送された旅行回(北海道・福島編)。シャンプーハット男の存在感。
城山昇
雪室先生と並んで最初期から脚本を担当するベテラン。
起承転結がはっきりした回と、ワンテーマに関する小ネタを繋いだ回をバランス良く手掛ける。
原作ネタを複数取り入れた回が多く、また多くの回が磯野家、特に主人公であるサザエを中心に展開する。
おそらく一般人がイメージする「アニメのサザエさん」に最も近い脚本を書く人。
1つのエピソードの中でもかなりバランスが取られており、複数のキャラクターに見せ場があることが多い。
タラちゃんとイクラが相撲に憧れる様子を書きながら、後半で怒涛の花沢無双となった後述の「横綱の土俵入り」などはその典型である。
雪室先生との対比で言えば、爆発力の雪室・安定感の城山といったところか。
雪室回と比べるとそこまで強烈なキャラやツッコミどころ満載の展開といったものは少ないが、伏線張りの見事さは雪室先生と同様である。
録画して見直すことでようやく理解できるような伏線がかなり多い。
その他の大きな特徴としては「公園」を舞台に話が展開することが多いことで、これを城山公園メソッドと呼ぶ。
最もバランスが取れている話を書く脚本家であり、初心者の入門には最も適していると言えるだろう。
なお、サザエさん以外の代表作はドラえもん、お化けのQ太郎、忍者ハットリくんなど。
1998年に公開された短編映画「帰ってきたドラえもん」の脚本も担当している。
【代表作】
- こたつ依存症
- 横綱の土俵入り
2004年3月14日Bパート。花沢さんの驚異の戦闘能力が明らかになる話。
相撲のトーナメントに加わろうとした花沢さんに対して、カツオたちは「力はあるけど技は使えないだろう」と言ってとりあえず橋本を生贄にする
(橋本は花沢さんに5メートルくらい投げ飛ばされた)。
その後花沢さんの無双っぷりを見て「花沢さんは力が強すぎて技が通用しない!!」と言うなど、城山脚本にしてはかなり尖った回。
- 春の散歩道
2006年4月16日Cパート。ストーリーらしいストーリーが存在しないのにちゃんと「サザエさん」として成り立っているという異色の回。
その他の脚本家
雪室・城山両先生が担当する回が圧倒的に多いので、一括して「レア脚本家」と呼ばれることが多い(浪江先生は別格扱いのことが多い)。
この当たりの脚本家の回の区別がつくようになれば初心者卒業と言えるだろう。
また、過去には意外な人が脚本を担当していたこともある。
浪江裕史
2大巨頭以外では、2018年現在最も出現頻度が高い。
季節の移り変わりや時事風俗、年中行事を扱ったネタが多いことが特徴。
一見すると作風は城山回とよく似ているが、ドタバタギャグの側面がより少ない。
2大巨頭と比べるとカラーが薄いように思われがちだが、福島編では男の娘を登場させるなど、意外と侮れない。
サザエさん以外の代表作は「大好き!五つ子」シリーズなど。また、新作落語作家という一面もある。
【代表作】
- 「花と星の福島旅行」
2013年4月7日に放送の、放送2200回記念特番内で放送された旅行回。カツオが男の娘に惚れる。
- 「夢いっぱいの春休み~熊本・大分旅行~」
2017年3月26日放送の、放送2400回記念特番内で放送された旅行回。羽毛恐竜が登場。
あみやまさはる
エルフを狩るモノたち、シスター・プリンセス、D.C. 〜ダ・カーポ〜、ヨスガノソラなどの往年の美少女深夜アニメを多く手掛けた脚本家が2015年からまさかのサザエさんに参戦。
2018年現在、浪江先生に次ぐほどの出現率を誇る。
上記の経歴からどんな話を書くのかと気になるかもしれないが、今のところそこまでぶっ飛んだ回は少ない。
サザエさん以外の代表作は上記の他、近年では逆転裁判など。
【代表作】
- おまかせ、サザエ荘
2017年4月16日Cパート。サザエが家庭的なところを買われて、男子大学生らが暮らす寮に期間限定で寮母として入る……という、
どことなく氏の得意分野を彷彿とさせる設定の回。
小林英造
2018年現在でまだ30代前半という若手の脚本家。
ドタバタギャグテイストな話が多く、主にタラちゃんなどの年少組が騒動を起こすという筋書きの物が多い。
年齢が若いせいか、現代的な小道具や人物が多く登場するのも特徴。
サザエさん以外の代表作はデュエル・マスターズシリーズなど。
【代表作】
- カツオ、名カメラマンへの道
2016年3月27日の特番のAパート。浅草が舞台となっており、旅行編以外では珍しい観光回。
アニメのサザエさんでは初めてスカイツリーが登場したが、「アニメ版も原作と同じく昭和の時代を舞台にしている」と思い込んでいた視聴者には困惑する人もいた*2。
森山あけみ
2000年代末~2010年代序盤まで出現していた脚本家。
脚本家としてのデビュー作がサザエさんという何とも羨ましい経歴の持ち主。
「キャラクター中心のギャグ」に特化した作風が特徴で、雪室回と共通する部分が多い。
雪室回ではただのハイエナであるノリスケが、森山回ではやたら計算高いハイエナになったりする。
パワフルなギャグとコミカルな展開は大きな魅力で、再登板を願うファンも多い。
サザエさん以外の代表作は「ちはやふる」など。地獄少女の実写版も担当する。
【代表作】
- すごいキノコがやってきた
2006年11月16日Cパート。すごいキノコとはトリュフであり、これを巡って騒動が起こる。
登場人物がかなり多く、中でも「旨いものは分け合うのが僕の主義でね」とか言って、呼ばれても無いのにトリュフを食いにくるノリスケは圧巻。
内容からして雪室回と間違われやすい回。
辻真先
著名な推理作家・脚本家だが、サザエさんの記念すべき第一話「75点の天才!」を手掛けた人でもある。
その他、鉄腕アトムや名探偵コナンなどの脚本、「アリスの国の殺人」などのミステリー小説など、代表作は数えきれない。
近年では「コンクリート・レボルティオ〜超人幻想〜」でサザエさんのオマージュ回「果てしなき家族の果て」の脚本を務めたのも記憶に新しい。
【代表作】
1969年10月5日Aパート。記念すべき第一話。この頃は完全なスラップスティック作品だった。
三谷幸喜
言わずと知れた大脚本家だが、駆け出し自体はテレビの構成作家としても活動しており、その期間である1985年に4本だけサザエさんの脚本を手掛けている。
その後筋肉ムキムキになったタラちゃんが水泳選手としてオリンピックに出る(夢オチ)という脚本を書いて却下されたのは有名。雪室先生のメタ回とかはいいのか
これが原因でサザエさんをクビになったと言われることも。
【代表作】
- 妹思い、兄思い
1985年8月11日放送。カツオとワカメの兄弟愛を描いた心温まる話だが、カツオはこの後の晩御飯はどうするのだろう……
後にフジテレビの企画で再放送された。
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▷ コメント欄
- 城山脚本は妙にキャラの心の声が出るのが多い気がする。 -- 名無しさん (2018-10-25 20:41:55)
- 雪室俊一が手掛けたのはカツオが高確率で怒られて終わるというのも特徴の一つなんだよなぁ…カツオになんか恨みでもあるんか -- 名無しさん (2018-10-25 20:48:22)
- 思えば1話7分弱で起承転結をしっかり描かないといけないサザエさんは脚本家へのスキル要求が高い気がする -- 名無しさん (2018-10-25 21:08:25)
- エピソードのリンク全部ミスってますよ -- 名無しさん (2018-10-25 21:33:55)
- 雪室御大は原作3巻しかないキテレツ大百科を長期アニメに昇華させた凄い男 -- 名無しさん (2018-10-25 21:52:42)
- 改めて聞いたらアクの強い人が多いのね・・・。 -- 名無しさん (2018-10-26 07:01:54)
- >「放送九年目の変な手紙」 サザエさんにそんなメタネタがあったとは… -- 名無しさん (2018-10-26 08:18:33)
- なんでこんなサザエさんに詳しい記事があるんだ……クオリティめっちゃたかいし -- 名無しさん (2018-10-26 09:52:09)
- どういう訳かこのWikiには少なくとも1名以上の「サザエさんガチ勢」が生息していてね… -- 名無しさん (2018-10-26 09:58:33)
- 実況でカオス回だと「これ絶対雪室だ!」とか言われてるのホント草。でも最近は雪室ジェットストリーム無いよね… -- 名無しさん (2018-10-26 14:48:14)
- 雪室大先生はあのキテレツ大百科のブタゴリラのウルウル!黒板の中のママの脚本家でもある、その話しではハンカチが必要です -- 名無しさん (2018-10-26 19:10:46)
- かなりどうでも良いけどキャンディ・キャンディの脚本も2大巨頭と言う -- 名無しさん (2018-10-26 20:47:23)
- 脚本家としての辻真先は超多産だからなぁ、と思ったらこりゃ特筆すべきだわ、脱帽 -- 名無しさん (2018-10-27 17:08:00)
- 昔、確か曽田博久さんもサザエさんの脚本やってたよね。 -- 名無しさん (2018-10-27 17:11:42)
- ここでは触れてないけど戦隊シリーズでお馴染みの曽田博久氏もサザエさんの脚本書いてるよね -- 名無しさん (2018-10-28 00:22:03)
- 児雷也回好きだったな -- 名無しさん (2019-02-03 00:50:24)
- 広田弘毅さんを見かけるな -- 名無しさん (2019-04-21 18:23:09)
- 隅沢克之さんも以前担当していた。 -- 名無しさん (2019-04-22 22:05:51)
- 前のSPの時代劇、明らかにカツオの扱いが酷すぎじゃねと思ったらやっぱり雪室脚本だった -- 名無しさん (2019-11-30 19:15:48)
- ハブりカツオや奇行堀川君など雪室脚本は良くも悪くも強烈すぎるのか、よく話題に上がる。 -- 名無しさん (2020-04-24 13:29:49)
- ↑雪室俊一はぶっちゃけ、「山崎貴と北川悦吏子と福田雄一をミックスジュースにしたような作家性」の持ち主だと思う。 -- 名無しさん (2021-11-25 19:21:07)
- 最近よく見かけるスギタクミ氏の脚本についての記述の追加もお願いしたいです -- 名無しさん (2021-11-28 18:35:13)
- ↑諸橋隼人氏についてもよろしく! -- 名無しさん (2021-12-30 18:39:28)
- >前のSPの時代劇、明らかにカツオの扱いが酷すぎじゃねと思ったらやっぱり雪室脚本だった ぶっちゃけ、あの回、カツオくんの扱いどころか、早川さんと堀川くんの扱いまでおかしかった・・・。(←マジでこうゆうトコ、嫌い!╬) -- 名無しさん (2021-12-30 18:46:39)
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*2 アニメ版の舞台が放送時点での現代であることは度々明示されている。例えば作中に出てくるカレンダーや紙幣を見れば一目瞭然
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