ゴールド・ロジャー

ページ名:ゴールド_ロジャー

登録日:2016/04/08 Fri 17:50:36
更新日:2024/01/22 Mon 13:41:37NEW!
所要時間:約 15 分で読めます



タグ一覧
one piece 津嘉山正種 海賊王 犯罪者 ロジャー世代 全ての始まり ワンピース ゴールド・ロジャー 大塚周夫 草尾毅 船長 受け継がれる意志 時代のうねり 人の夢 dの一族 名言製造機 海賊 ロジャー海賊団 豪放磊落 one piece登場人物項目 故人 王者 起源にして頂点 麦わら帽子 大晦日生まれ 賞金首 海の王者 大胆不敵 コメント欄ログ化項目 「d」の名を継ぐ者 大物 覇王色の覇気 キーパーソン one piece大海賊 懸賞金30億超え ローグタウン 東の海 武装色の覇気 見聞色の覇気 自由主義者 ゴール・d・ロジャー 三大テーマ この世の全てを手に入れた男




受け継がれる意志



時代のうねり



人の夢



それらは止めることが出来ないものだ!



人々が自由の答えを求める限り




それらは決してとどまる事はない!!






『ゴールド・ロジャー』とは、漫画『ONE PIECE』の登場人物。


●目次


【プロフィール】

本名:ゴール・D・ロジャー
異名:海賊王、ゴールド・ロジャー、この世の全てを手に入れた男
年齢:53歳(享年、新世界編の24年前)/77歳(新世界編?)
身長:274cm
懸賞金55億6480万ベリー(海賊史上最高額
覇気武装色見聞色覇王色
悪魔の実:無し
所属:ロジャー海賊団船長
所属船:オーロ・ジャクソン号
出身地:東の海イーストブルー ローグタウン
誕生日:12月31日(1年のゴール
星座:山羊座
血液型:S型(現実だとO型)
初登場:単行本1巻・第1話・『ROMANCE DAWN-冒険の夜明け-』
好きな食べ物:酒、ヒガシザメのステーキ
嫌いな食べ物:薬
海賊旗:下半分が巻きひげになったドクロ
CV大塚周夫→津嘉山正種(849話から)、草尾毅(青年期)



【概要】

かつて、「この世の全てを手に入れた男」と呼ばれた伝説の海賊。
自らを船長とするロジャー海賊団を率いて、世界で初めて現在唯一の“偉大なる航路”グランドライン一周を果たし、海の果てラフテルひとつなぎの大秘宝ワンピースを手に入れたことで、全ての海賊の頂点である“海賊王”と呼ばれるまでに至った。


その2年後、処刑される直前、その死に際に放った言葉で『大海賊時代』という時勢まで作り出してしまった張本人でもある。


作中では「ゴールド・ロジャー」の名が広まっているが実はDの一族の一人であり、本名は「ゴール・D・ロジャー」
Dの一族の存在が世間に広がることを恐れた世界政府の隠蔽によって、「ゴールド・ロジャー」という誤った名称で世界に名が広まった。


作中では既に故人であるにもかかわらず、後世もその影響力は極めて高く、彼の処刑を見届けた者の中には、現在世界各地で大きな影響を及ぼしている名うての海賊が数多く存在している。
また、本作のタイトルでもある『ONE PIECE』とは、彼の遺した財宝の総称である“ひとつなぎの大秘宝”を指す言葉でもある。


【容姿】

黒髪のボサボサの頭髪に三白眼、横広がりの大きな口髭(カイゼル髭)と、そこから白い歯を覗かせた笑顔が特徴的な男性。
衣装はブラッドレッドのコートと海賊帽を被った、一般的にイメージされる「スタンダードな海賊の船長」といった出で立ちで、これは“黒ひげ”ことマーシャル・D・ティーチも共通している。


また、当初は回想シーンの多くで顔に影がかかり不敵な印象を受けるところがあったが、後に登場する生前のロジャーを知る者達の回想では、何処となくルフィに近い愛嬌ある笑顔をみせる場面も多かった。
40代の頃は「髭を生やしたエース」ともいうべき息子によく似た外見をしており、シャツの胸元を開けさせ、鍛え上げられた胸筋・腹筋を顕にしている。


後の副船長となるシルバーズ・レイリーと初めて出会った少年〜青年期の姿は、目元こそ不明瞭だがモンキー・D・ルフィを髣髴とさせる外見をしている。
また、現在の彼が被っている麦わら帽子は、元々はロジャーがこの頃に被っていた物であり、その後はロジャー海賊団の新米船員であった“[[赤髪のシャンクス>赤髪のシャンクス]]”に譲られ、更にその後の原作第1話にて、シャンクスからルフィに託されたと考えられている。


【性格】

船長として

大海賊時代の幕を開いたことや、生前もいくつかの大事件を起こしたために、後世での世間からの評判は最悪であったが、
基本的には楽天的で仲間思いな性格で、出会った人間からは無類の好感を抱かれていた。
シャンクスやバギーといった若輩の部下達からも慕われていた様で、二人は処刑される船長を見届けるためにローグタウンまで駆けつけ、その最期の姿を見てそれぞれ涙を流していた。


冒険の先々でも数々の友情を築いており、空島スカイピアの長ガン・フォールとも知り合いで、聖域である「ジャヤ」への侵入も許可されている。魚人島リュウグウ王国のネプチューン王とも、憎まれ口を挟みつつも決して険悪な関係ではなかった。
また、現在の麦わらの一味に関連する人物では、チョッパーの医学の師であるDr.くれはとも面識があった他、ロジャー海賊団の母船「オーロ・ジャクソン号」を作ったのは、ウォーターセブンのフランキーやアイスバーグの師匠である船大工トムであった。


船のルールとして堅気カタギへの手出しを禁忌としているらしく、一味に加わって日の浅い光月おでんが、おでんの具材を調達するために訪れた港町で略奪行為に及んだ際には船員たちに「船長に殺されるぞ!!」と慌てて止められていた*1


その他、子供好きでもあるようで、当時10歳にも満たない齢のバギーやシャンクスを見習いとして船に乗せており、シャンクスには自らが出航時に被っていた麦わら帽子を譲っている。モコモ公国で知り合ったペドロから自身も船員として船に乗せてほしいとせがまれた際にも、彼の申し出を断じて拒絶せず「まだ待機だ」という言葉で窘めている。


おでんが家族を連れて海賊団に加わった際には、レイリーと一緒に当時赤ん坊のモモの助と日和をあやしていた*2



海賊として


「生きててこその殺し合い!!!」


他の海賊たちのような残虐さは見られない一方で、その好意的な印象から乖離する程の好戦的なところもあったらしく、命のやり取りにもなんの抵抗もない。
とある海軍の一部隊と交戦した際には、その部隊長である将兵を締め上げて「センゴクガープでも連れて来い」と脅して歯応えのなさをボヤいてみせたり、
ライバルである白ひげとの戦いでも、毎度周囲にとてつもない被害を及ばせつつも楽しげに笑みをこぼしていた。
ワノ国の侍であるおでんとの交戦時には、ロジャーを守ろうと身構えるレイリーやギャバンを呼び止め「君達にケガさせるわけにいかん」としながらも、満面の笑みで少年のように前線に駆け出しており、レイリーからも「戦いてェだけだろ」と呆れられていた。


育ちが恵まれていたわけでは無かったらしく、この事から仲間への侮辱や危害を非常に嫌っており、敵に対峙した際は先に逃がした身内を追わせないため、船長である自らが先陣に立って敵の注意を引きつけていた。
時には「仲間を侮辱した」という理由だけで一国の軍隊を潰す事もあったという。傍から見れば破天荒極まりない人物であるが、こうした仲間想いな部分が船員たちから抜群の信頼を寄せられる一因にもなっている。


また、海賊は「自由」でなければならないという信念を持ち、世界を「支配」することを求める金獅子のシキとは常々対立し、長年戦争に近い対決を繰り広げていた。
たとえ彼が自軍の何倍もの兵力で押し寄せてきてもその信念に揺らぎはなく、真っ向からその申し出を拒絶し続けていた。


こうした読めない気風と後述される凄まじい戦闘能力も相まって、敵として対峙した相手にとってはまさに“天災”に匹敵するレベルの危険人物であったが、
それでもロジャーと戦った相手(敵勢力の海賊たちや一部の海兵)の中には彼のこうした気質を認め、一定の信頼を置く者も少なからず存在しており、日々ロジャーを追いかけ回しては死闘を繰り広げていた海兵のガープすらも、彼を完全に嫌う事が出来なかった。
ただし大渦蜘蛛スクアードのように仲間を全滅させられ、彼を心から恨む者も存在する。


宿敵の一人であるシキでさえ彼を認めており、彼が海軍に捕縛された*3際には激昂し、不甲斐ないロジャーを自分の手で処刑するべく激情に駆られて単身で海軍本部マリンフォードを強襲した程であった。



こうした生前のロジャーの気質について、シャンクスやレイリーはルフィに対して非常に似たものを感じており、シャンクスによるとルフィは子供の頃からロジャーと同じ「ある言葉」を言っていたという。
レイリーもまた、麦わら帽子を被るその姿や楽観的ながらも強い信念を持つ彼に在りし日の親友ロジャーの姿を重ねている。


またシャンクスは、仲間の侮辱を許せず自ら危険に身を投じたエースの最期の行動についても、ロジャーと同じ行動をとったとして驚いたという。
しかし、シャンクスは生前のロジャーを振り返った際に「時には逃げてもほしかったし、泣いてほしかった」とも語っており、人前で決して弱さを見せなかったことには些か思うところがあったようだ。


『海賊王』以前の異名は不明だが、ライバルモンキー・D・ガープが激怒した彼を「鬼」と形容したり、映画『ONE PIECE STAMPEDE』のダグラス・バレットはその暴れっぷりから「“鬼の跡目“」という異名を得たりしていたことから、「“鬼”」と称されていた模様。


【戦闘能力】

意外なことに悪魔の実を食してない非能力者。


彼の戦闘描写は非常に少ないため力の底は未知数でもあるが、金獅子のシキと激突した「エッド・ウォーの海戦」を見るに、カトラスと短銃を使った一般的な海賊のスタイルの様子。
使用する刀は最上大業物の一振りである「エース」。


無能力者ながらその強さは天災級になる程凄まじく、全盛期の白ひげ、金獅子のシキ、センゴク、ガープらと激戦を繰り広げた猛者。
特にガープとは何十回も殺し合いをした仲でもある。
ロジャー海賊団と白ひげ海賊団の激闘は3日3晩続いている。


当然3種類の覇気を作中最高レベルでマスターしており、実際白ひげとの戦闘がなされた回想において互いに武装色の上位技術である"弾く覇気"らしきものを放って攻撃を相殺し、刀が直接触れていない状態でも天が割れ、島中に轟くほどの衝撃波が響き渡る規格外の威力を発揮した。
ある意味ワンピース世界の戦闘のセオリーを地で行きついた人物といえ、カイドウが覇気を重要視する際の裏付けとして彼の名を出したほど。


また“万物の声を聞く”という謎の能力を持ち、海王類や象主の声を聞くことができる*4


  • 神避かむさり

刀から斬撃を飛ばし、相手を吹っ飛ばす。
武装色の上位技術を使用した攻撃と推察できる。
その威力は、一振りでおでんが木々を大きく削り倒しながら吹き飛んでいき、彼方の巨大な大木に大きく激突する程。


ちなみに「神避」とは日本神話において「神の死」を意味する言葉。


【生涯】

(※以下、年数は新世界篇準拠で記載する。)

ロジャー海賊団結成


おれはロジャー! この出会いは運命だ! レイリー 一緒に世界をひっくり返さねェか!?


明確な時期は不明だが、少年期にとある港の小舟で微睡んでいたシルバーズ・レイリーに声をかけ、彼を半ば強引に仲間に誘い共に海賊として海に出る。
この頃は麦わら帽子をかぶっており、それこそ現在のルフィのような風貌をしていた。
ブルックがルンバー海賊団の一員として世間で活躍していた頃(52〜47年前前後)には新星ルーキーとして知られていたという。


以降はロジャー海賊団を旗揚げし、各地で仲間を集めながら大海賊へと成長していく。
800年間、誰一人も到達していない“海の果て”を目指し、モンキー・D・ガープセンゴク、その他後世でも第一線で活躍する海兵たちの追走を尽く振り切り、白ひげをはじめ、当時から脅威として恐れられた海賊たちとも幾度も激戦を繰り広げた。


水の都・ウォーターセブンでは船大工の魚人トムに「宝樹アダム」で作られた「オーロ・ジャクソン号」を建造してもらい、この船で新世界へ渡った。


歴史の本文探しの旅

39年前、ログポースの到達点水先星ロードスター島」に辿り着くも、そこが自身の目指す偉大なる航路の最果てではないことを悟り、本当の最終地点である「最後の島」に着くには4つの赤い石碑「ロード・歴史の本文」を見つけ、そこに刻まれた古代文字を読み解かなければならない事を知る。
ロジャーたちは世界各地の歴史の本文を探すため、もう一度、偉大なる航路を辿ることを決める。


38年前、如何なる経緯か不明だが、後の禁断の島「ゴッドバレー」を来訪。そこでガープや天竜人、その奴隷達が当時世界最強と呼ばれていたロックス海賊団によって危機に陥っていた所に遭遇。
世界の王になる(つまりは「支配」する)」という野望を持ち、ゴッドバレーを訪れていたロックスに反感を覚えたのか、天竜人や奴隷達を守るべくガープと暫定的な同盟を結ぶ形で共闘し、最終的にはロックスやその傘下の海賊団を打倒するゴッドバレー事件を引き起こした*5
また明確な時期は不明だが、かつてロックスの構成員だった“ビッグ・マム”ことシャーロット・リンリンから歴史の本文の写しを奪っている。


27年前、自身が在処を知る「世界を滅ぼせる兵器」を求める、かつてロックスの構成員だったシキの大艦隊に包囲され、「自分の部下となり、ともに世界を支配しよう」と傘下に加わることを強要されるも、自由を愛する性格から誰かの下につく気など毛頭なく、彼の要求を真っ向から拒絶。
交渉決裂により両者は、後に





と呼ばれる大激戦を繰り広げる。
圧倒的不利に思われたこの対決も、悪天候により突然巻き起こった大津波でシキの艦隊が壊滅し、シキ自身も、飛んできた舵輪が頭部に突き刺さるという重傷を負ってしまう。
ロジャーの船は無事に海域を脱出し、勝負は痛み分けに終わった。
遅くともこの頃には不治の病を患い、“偉大なる航路”の入り口である双子岬の灯台守のクロッカスを船医として仲間に加えている。



26年前、とある島で久々に白ひげと出会い、白ひげ海賊団と交戦。
三日三晩に及ぶ激戦を繰り広げたが、いつの間にか停戦して四日目はとなり、両軍の物品の奪い合いもただのプレゼント交換になってしまった。
その際、当時白ひげ海賊団の船員だった光月おでんと出会い、古代文字を読み書きできる彼に最後の島へ到達する兆しを見たロジャーは白ひげに「おでんを1年間貸してほしい」と懇願して引き抜き、光月おでんとその妻トキ、二人の子であるモモの助と日和、序でに密航していたイヌアラシとネコマムシがロジャー海賊団に加わった*6
この頃、既にクロッカスからは「持ってあと一年の命」と診断されていた。


突き上げる海流に乗って到達した空島スカイピアでは当時の神(国長)ガン・フォールとも交流し、黄金郷ジャヤにも足を踏み入れた。
かの地に収められていた「古代兵器“ポセイドン”の在り処」を記した歴史の本文を発見し、ロジャーも文字自体を解読したわけではないが、これが大きな“力”について記したものだと潜在的に認識。
その後、ロジャーは…



“我ここに至り この文を最果てへと導く。


海賊 ゴール・D・ロジャー”



おでんに頼んで上記の文を、古代文字で刻ませた*7


ガン・フォールによって青海への帰路を援助されたロジャーたちは、歴史の本文に記された“ポセイドン”の在り処が魚人島にあることを知ると共に、以前の旅でそれと思しき場所があることを思い出し、魚人島へのログを辿ることに。
その道中でおでんやイヌアラシたちからの「自分たちの国にも(それぞれ1つずつ)赤いのがある」という発言に対し、今更になってそんな重大な話を持ち出されたことにキレの良いツッコミを入れつつ、以前にビッグ・マムから奪った写しと、自身が目星を付けている魚人島、そして先程おでんたちが話したワノ国ゾウにそれぞれ存在する赤い石碑で4つが揃い、いよいよ最後の島への道筋が現実味を増し、子供のように大喜びした。


途中で経由したウォーターセブンでトムと久方ぶりの再会を果たし*8、その後はシャボンディ諸島でのコーティングを経て魚人島へと向かう。
この道中、2頭の海王類たちの会話が無意識に伝わり、「あとイチ十コで王が生まれる」という言葉を聞いた。
到着した魚人島では、リュウグウ王国の国王に即位したばかりのネプチューンと再会し、互いに憎まれ口を挟みつつ、彼に石碑のある海の森へと案内される。
そこで初めて、歴史の本文を書き記した人物であろう“ジョイボーイ”なる名前を知ると共に、“ポセイドン”の正体が「海王類を動かす兵器」で「100年に一度誕生する“人魚”」であることを知る。
当時、魚人島内で絶対的な信用を寄せられていた予言少女シャーリーから、10年後に海王類と対話ができる人魚姫が生まれることを聞くと、先程自らが訊いた声との合致から、それが海王類たちの王となる存在だと予見した。


ワノ国にて病床のトキと幼い子供たちに連れ添ってイヌアラシとネコマムシが船を下りると共に、国にある歴史の本文を写し取って早々に国を後にする。
その後、ビブルカードを頼りにイヌアラシたちの故郷でもあるゾウに上陸。時の公爵ひつギスカンにワノ国に残った二人からの手紙を渡すと共に、ミンク族が守るロード・歴史の本文の場所に案内され、遂に4つの本文を全て解読することに成功する。
この時、当時6歳だったペドロと出会い、彼から一緒に冒険がしたいと望まれるも「まだ待機だ」と窘め、



人には必ず“出番”ってものがある



その時が来たら助けてくれよ!!



と約束を交わした。


ゾウを出た後に立ち寄ったとある港町からいよいよ最後の島を目指すことを決定したロジャーだが、この時バギーは突如高熱を出して床に伏せてしまい、シャンクスもその看病をするため残留することになった。



最後の島上陸

25年前、最後の島に辿り着いたロジャー海賊団はそこに収められていた「財宝」を目の当たりにし…



涙を流すほど大笑いした。



同行した船員も同じく、一人の例外もなく腹の底から笑い転げたという。


そして、ロジャーはこう呟いた。



ジョイボーイ……おれァ、お前と同じ時代に生まれたかった


とんでもねェ宝を残しやがって……!!! とんだ笑い話だ!



故に、彼らは最後の島、全ての真実が隠されていた島をこう名付けた。



ラフテルLaugh Tale



と。


ラフテルの秘密は不明だが、ラフテルから帰還し、ロジャーと再会したシャンクスは、ロジャーとの会話で号泣した。


ロジャーたちが偉大なる航路一周を成し遂げた報せは瞬く間に世界に広がり、世間は彼を「“海賊王”ゴールド・ロジャー」と呼んだ。同時に新聞は「“富” “名声” “力”全てを手に入れた男」とまで報じられ、そんな彼が手にしたあらゆる物を総称し“ひとつなぎの大秘宝”ワンピースと呼ぶようになる。
これにより、世間では「ロジャーが最後の島でとんでもない財宝を手にした」とまことしやかに噂されるようになり、他の海賊たちもロジャーを討ち取ってその財宝を奪おうと息巻くようになる。
海軍もまた、彼がラフテルにて“世界の秘密”を知った事を危惧してか、これまで以上にロジャーたちの動向を注視するようになる。



海賊団解散~処刑

病による己の死期を悟っていたロジャーは、かねてより偉大なる航路一周の暁には海賊団の解散を考えていたらしく、偉業を成し遂げられた事の気持ちを船員たちに感謝を以て述べながら、改めて船長命令で海賊団の解散を宣言した。
その後は海軍のいない海を目指しながら船上で大宴会を開き、自らが一番にオーロ・ジャクソン号から下船した。
既に病は末期であったため、クロッカスからありったけの薬を貰い、笑顔のまま仲間たちと別れた。


船から下りたロジャーはその後、かつてのライバル白ひげと二人で酒を酌み交わし、己の死期が迫っている事や自身の名前にもある“D”の意味について語るなど、しばしの交友を育んだ。
また、「ラフテルへの行き方について教えてやろうか」と持ち掛けたが、白ひげからは「知っても行かねェ 興味ねェからな」と返された。
その後は妻のポートガス・D・ルージュと共に束の間の幸せな時間を過ごす。



海賊団解散から1年程過ぎた24年前、突如として海軍に自首する*9
収容された監獄に密かに面会に現れたガープに対し、妻とこれから生まれてくる子供の存在を伝え、「二人に罪がある訳はない、政府に見つかって殺される前に助けて欲しい」と伝えた。


そしてそのまま故郷でもある“東の海イーストブルー”のローグタウンで公開処刑が決まり、バギーやシャンクスと言った嘗ての船員たちや民衆、並びに後に大きく名を馳せる者達が見守る中で処刑された。
享年53歳。



おれの財宝か? 欲しけりゃくれてやるぜ…


探してみろ


この世のすべてそこ●●に置いてきた



(アニメは「おれの財宝か? 欲しけりゃくれてやる…探せ!!この世のすべてをそこに置いてきた」と太字部分の言い回しが開始当初から若干異なっている。)
「海賊王」の処刑は、海賊たちの芽を摘むための見せしめの舞台になるはずだったが、


おれは死なねェ●●●●ぜ……? 相棒…


とレイリーに言い遺した通り、ロジャーが放った最後の一言によって、逆に多くの観衆が湧き上がり、ロジャーの死があらゆる男を海へと駆り立てた。
この死に様をレイリーは「僅かに灯った“命の炎”を奴は世界中に燃え上がる“業火”に変えた」と回顧している。
処刑を見届けた群衆の中には、後に海兵となる少年時代のスモーカーも居り、死ぬ最期の瞬間、ロジャーは笑っていたと回想している。


アニメ版では同じくスモーカーの回想として当時の出来事が補完されており、処刑台に向かう姿はまるで凱旋する一国の王のようだったという。
処刑台に上がると特に躊躇することもなく*10そのまま自身の処刑を待ち構えていたが、群衆の一人から“ひとつなぎの大秘宝”について問われると、笑いながら原作冒頭の台詞を語り出し、処刑人たちもロジャーの発言を制止しようと慌てて刑を執行したのである。







こうして、“海賊王”は世を去ったが…











それは「大海賊時代」の幕開け、ひいては『ONE PIECE』の開幕となったのである。




【ロジャーの謎】

名前について

世界政府はロジャーを手配する上で、彼の名前を“ゴールド・ロジャー”として公表しており*11、現在ではその本名を知る者はほんの一部に限られ、世間ではこちらの名前で知られている。
これは政府が頑なに伏せようとしている「Dの一族」に関係していると推測されるが、彼らが何故ここまでDに執着するのかは未だ明かされていない。


設定上の由来は、海賊の象徴である「海賊旗ジョリー・ロジャー」や、ジョリーロジャーの名前の由来という説もある悪魔の名前「オールドロジャー」、「ゴールド」、「終着点ゴールなどではないかと思われる。
(ジョリーロジャーやオールドロジャーという単語自体は原作者が初期の単行本で言及している。)
「金」については、他に幹部クラスの船員として「シルバーズ・レイリー(銀)」「スコッパー・ギャバン(銅)」といった、同じく名前に金属の名称が含まれるキャラクターがいる。
(海賊船「オーロジャクソン号」の「オーロ(oro)」にも、イタリア語で「金」の意味がある)


年齢について

ロジャーは当然ながら本編の段階では故人だが、82巻のSBSにて尾田先生がレイリーの年齢を聞かれた際、「ついで」としてロジャー、センゴク、つるの年齢を明かしている。
が、この時提示されたロジャーの年齢は77歳


  • ゴール・D・ロジャー(77)
  • センゴク(79)
  • つる(76)

同時に明かされた二人の年齢と対比すると明らかに現在(第2章・新世界編)の年齢なのだが、既に死んだはずのロジャーの年齢を、特に「生きていれば」の前置きもせずにさらっと「今は77歳」としているわけだが、これは何を意味するのだろうか?


レイリーに遺した「おれは死なねェ」という遺言、白ひげが語った「ある男を待っている」との談、そして、「一度死んで甦った」ブルックの存在から、ロジャーは今も何らかの形で存在している、と見る向きもあるが、果たして……。



【人間関係】

  • ポートガス・D・ルージュ

ロジャーの妻。
生前、ロジャーとの間に子供を授かり、夫が処刑された後に出産する。
ロジャーの関係者を尽く処罰しようとする政府の役人たちが各所を捜索する中、母の執念で2年近く出産を長引かせて彼らの目を誤魔化しきり、ロジャーと縁深い海軍本部中将ガープに息子を託した。
しかし、彼女自身も2年もの間胎児を宿し続けた負担により、ガープに我が子を託した直後に力尽き、息を引き取った。


白ひげ海賊団2番隊隊長。ロジャーとルージュの息子。
物心が付く以前に両親が他界しており、彼らとは面識がないが、世間でのロジャーの悪評を幼少期より何度も耳にし、自身が生まれ落ちたことを思い悩んで育ったことから、父親のことを嫌い、“海賊王”の息子という事実をひた隠しにして生きてきた。
白ひげによると性格は似つかないという印象を持たれているが、シャンクスからは土壇場で仲間を守るために自ら前線に立つ行為が「船長ロジャーと同じ」だと驚かれている。


“冥王”と通称される元・ロジャー海賊団副船長。
ロジャーにとっては初めての仲間であり、彼からは「相棒」と呼ばれるほど絶対的な信頼を寄せられていた。
かつて若い頃に自宅を焼かれ、自身が奪った船で微睡んでいたところをロジャーに「運命の出会いだ」と声をかけられ、共に世界をひっくり返さないかと誘わる。あまりの突拍子の無さに最初は呆れ返り追い払おうとするレイリーだったが、なおも退かず笑い続けるロジャーに根負けしたか、二人で海賊団を立ち上げることとなった。
“偉大なる航路”制覇後に己の死期を悟ったロジャーが海賊団解散を決定した後、今生の別れに「おれは死なねェぜ……? 相棒…」という不可解な言葉を投げられかけた。
後に弟子となり、より成長したルフィを見て若き日のロジャーの面影を感じ「あの(麦わら)帽子がよく似合う男になった」と感じていた。


“赤髪のシャンクス”の異名で知られる四皇の海賊。
かつてロジャー海賊団の新米船員として若き日にロジャーが被っていたと思われる麦わら帽子を譲られていた。
海賊団解散後、24年前のローグタウンでの船長の処刑を見届け涙を流していた。なお、この時の顔は原作本編や0巻では隠されており、三本傷があるのかは巧みに隠されている(アニメ970話では傷が無い顔が描かれている)。
その後はかつてのロジャーのように小舟で大海原に乗り出し、各地で仲間を集い「赤髪海賊団」を結成した。
ONE PIECE FILM REDの特典冊子40億巻ではゴッドバレーの一件でロジャー達が奪った財宝の中に赤ん坊だった頃のシャンクスが紛れていた事が判明した
その後正式に船員となるまでもずっと船に乗っていたとするなら、つまりシャンクスにとってロジャーは育ての親という事にもなる


“道化”のバギー(現・“千両道化”バギー)の通称で知られる海賊。
シャンクスと同じく、元・ロジャー海賊団の新米船員。かつて一味が手に入れた「バラバラの実」をウッカリ食べてしまったことで全身バラバラ人間になってしまった。
歴史の本文が書かれていた黄金の鐘楼を欲しがっていたがロジャーは病で持ち帰る余裕はなかったために却下され「自分で再び来い」と返された。
ロジャーの最期を号泣しながら見届けた後、シャンクスと杯を分かち自らも「バギー海賊団」を結成した。
後の海底大監獄インペルダウンでの大脱獄を機に、海軍によりその素性を洗い出され、「ロジャーの仲間だった」という事実が世間に露見した。
この事実や(自身より遥かに実力が上の)海賊たちを纏め上げたカリスマ性から、マリンフォード頂上戦争後に王下七武海に抜擢されることになる。


ワノ国九里の大名で、白ひげ海賊団の“初代”2番隊隊長。
26年前、とある島での白ひげ海賊団との大激戦で出会い、歴史の本文に刻まれた古代文字を読める能力からラフテルへ到達する兆しを見たロジャーが白ひげに「1年だけ貸してほしい」と土下座してまで引き抜いた。
当初は白ひげも“家族”である船員を欲しいと言い出したロジャーに激昂するが、おでんの方も自身が古代文字を読める理由やロジャーの夢に興味を持ち、彼に同行する許しを請う。
白ひげは露骨に嫌そうな顔をしながらも“兄弟”の我儘を許した。
彼の加入によりロジャーたちは歴史の本文に刻まれた言葉を明確に理解し、「空白の100年」や「Dの意志」、「世界を滅ぼせる古代兵器の在処」など、多くの世界の真実を知る。
海賊団解散を決めた船の上にて、かつて白ひげ海賊団の下に置いてきた家臣・イゾウについてロジャーから「(白ひげに会いに行く次いでに)イゾウもワノ国に帰すか?」と尋ねられるも、おでんは「あいつはあの船に馴染んでた」として、兄弟分である“白吉っちゃん”を守るようにと伝言だけを託した。


映画『STAMPEDE』で登場した「“鬼”の跡目」と呼ばれる海賊。
生い立ち故に自分の力だけを信じ、破壊をも躊躇せずひたすら強さだけを追い求めてきた。
ある時出会ったロジャーに敗れ、自分の思い・強さと向き合い、そのすべてを受け止めて来れるロジャーを尊敬しつつも、彼を超えるためにロジャー海賊団に加入する。
だがロジャーの不治の病を知ったことを機に「仲間」の存在とそれを原動力とするロジャーの「強さ」に疑問を感じ始め、自分を追い込むために“偉大なる航路”制覇を前に船を降りた。
ロジャーの死後は目標を見失ったことで暴走し、センゴクとガープが率いるバスターコールによって捕縛され、インペルダウンLEVEL6へ投獄されるが、黒ひげの脱獄騒動の際に脱獄を果たした。


海軍本部中将で、ルフィの祖父。
かつてはロジャーを捕まえるために各地で激戦を繰り広げ、何時しか仲間に劣らない信頼を寄せられる程の顔馴染みの関係となっていた。しかも38年前のロックス海賊団との激戦(ゴッドバレー事件)の際は共闘したこともある。
この事件での功績により、ガープは“海軍の英雄”と讃えられることになるが、この両者の関係性は現在のルフィとスモーカーを連想させる。
ロジャーが投獄された際、彼から妻のルージュや生まれてくる子供の事を話されると共に家族のことを守ってほしいと頼まれていた。
ロジャーの意志を汲んだガープは世界政府の役人が押し寄せる前に病床のルージュから赤ん坊を託され、故郷であるゴア王国・コルボ山の山賊ダダン一家に預けた。


“白ひげ“の異名で知られた、元四皇筆頭の大海賊。
ロジャーとは、同じ海賊として何度も激突した好敵手でもある。
自身の死期を悟った晩年のロジャーと酒を酌み交わした事があり、この際に「Dの一族」についての真実を伝えられていた。
数年後、新星の海賊として名を馳せていたエースと出会い、彼を“息子”として白ひげ海賊団に迎え入れた。
当初からエースがロジャーの息子だという事実を察していたかは定かではないが、この事実をエースから告白されても特別視することはなく、彼を他の船員たち同様に息子と呼び愛した。


“偉大なる航路”の出入り口でもある双子岬で灯台守を務める老人。
かつて交友を深めたルンバー海賊団の消息を辿るため、ロジャー海賊団に船医として同行した過去を持つ。
ロジャーの容態には常々気を配っていた様だが、宴の席では一緒に酔っ払うほど深酒したり、エッド・ウォーの海戦ではドクターストップを要求するバギーに対し「残念ながら、絶好調だ」とGOサインを出したりなど、時には患者の彼と揃って無茶をしていた模様である。


水の都・ウォーターセブンで造船稼業を営んでいた魚人の船大工。ロジャー海賊団の船「オーロ・ジャクソン号」の建造者で、麦わらの一味の船大工フランキーの師でもある。
同時にロジャーはこの時トムの夢である「海列車」の話も聞いており、後におでんを引き抜いてウォーターセブンに訪れた際には再会の挨拶と共に海列車の進展を尋ねる親しげなやり取りが見られた。
本来、海賊船の提供は罪とされないが、ロジャーの場合は規模の違いから特例と見做されロジャーの死から数年後に「ロジャーの協力者」として世界政府に死刑を求刑されてしまう。
だが、トム自身はそのことを後悔してはおらず、公衆の面前で



ワシはロジャーという男に手を貸したことを ドンと誇りに思っている!!!



と発するほど彼への強い敬意を示した。



【余談】

TVアニメ版でロジャーの声を担当した故・大塚周夫氏は過去にディズニーのアニメ映画『ピーターパン』及び日本のTVアニメ『世界名作劇場』シリーズの『ピーターパンの冒険』で何れもフック船長を演じていた経歴を持つ。
OPによっては毎回冒頭で台詞を発することが多かったので、ロジャーといえば周夫氏の声が耳に残っている視聴者は多いと思われる。


また、本作には周夫氏の子息である大塚明夫氏も、作中の巨悪“黒ひげ”ことマーシャル・D・ティーチ役として出演している。







おれの項目か? 欲しけりゃくれてやるぜ…


追記・修正してみろ 


この世の全てをWikiに置いてきた



[#include(name=テンプレ2)]

この項目が面白かったなら……\ポチッと/
#vote3(time=600,35)

[#include(name=テンプレ3)]


#lsd()
#comment_num2(num=30)

*1 ただ、この町が無法地帯だと分かると船員たちもヤケクソ気味に加勢し、その後はロジャーと肩を抱き合っておでんを堪能していた。
*2 この際、二人はそれぞれ「赤ん坊なんて久しぶり」「昔を思い出す」と、以前にも赤ん坊の面倒を見ていたかのような発言をしている。その詳細は後述。
*3 実際には不治の病に侵され余命幾許もないことを知ったロジャーの方から出頭した。
*4 ビッグ・マムは、この力で、ロード・歴史の本文ポーネグリフを読み解いたと解釈していた。また、ルフィ、しらほし、モモの助も似たような能力を持っている。
*5 因みにガープはこの事件を解決した功績により“海軍の英雄”と呼ばれるようになる。
*6 おでんの家臣であるイゾウは白ひげ海賊団に残り、一年後の再会を約束した。
*7 後にルフィたち麦わらの一味も、図らずもロジャーと同じ手段でスカイピアに到達。船員の考古学者ニコ・ロビンがロジャーが残したこの一文を発見しており、一味は「ロジャーが古代文字を理解し、自ら書き残した」と微妙に勘違いすることになる。
*8 この際、当時はまだ孤児だったフランキーとニアミスしている。
*9 ある意味、海軍にとっては「最も屈辱的な決着」であり、世界政府も自分達の威光を知らしめるべく、世間では「逮捕」と報じられた。
*10 処刑人の一人に「痒いから手錠を外して欲しい」と頼んで拒否される一幕もあったのたが
*11 新星ルーキーとして海賊となったばかりの頃からの様子である。

シェアボタン: このページをSNSに投稿するのに便利です。

コメント

返信元返信をやめる

※ 悪質なユーザーの書き込みは制限します。

最新を表示する

NG表示方式

NGID一覧