鎧武外伝 仮面ライダーバロン

ページ名:鎧武外伝 仮面ライダーバロン

登録日:2015/10/24 (土) 23:14:47
更新日:2024/01/16 Tue 11:23:29NEW!
所要時間:約 9 分で読めます



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「俺は貴様らを憎んでなどいない」


……憎んでいるのは、あの時の俺の『弱さ』だ!



『鎧武外伝 仮面ライダーバロン』とは、2015年発売の『仮面ライダー鎧武』のスピンオフVシネマ『鎧武外伝』第1弾の第2章で、
本編での2号ライダー、駆紋戒斗が主人公の物語である。
時系列としては第1章である『鎧武外伝 仮面ライダー斬月』同様に、『鎧武』TV本編の第20話前後であり、彼の過去も明らかになる。
キャッチコピーは「戒斗、信念の原点――」
なお、今回の主人公の戒斗とシャプールは小林豊氏が一人二役で演じている。


以下、ネタバレ注意。




【あらすじ】


チーム・バロンを脱退した戒斗は、ユグドラシル・コーポレーションと手を組むことになり、
父の命日などの日に知性を持ったインベス、「オーバーロード」を探していた。
それと同じ頃、彼と全く同じ顔をした、南アジア某国の王子、シャプールはシャルモンに行きたいが為に戒斗と接触し、
彼をスプレーで眠らせて、入れ替わってしまう。
いつもと様子が異なる戒斗に戸惑う周囲、逆に戒斗は執事のアルフレッドに捕まってしまう……。




【登場人物】


本作品の主人公。時系列的にまだゲネシスドライバーは受け取っておらず、戦極ドライバーをメインで使っている。
自分と顔が同じ、シャプールに強引に入れ替わられた所為でアルフレッド達に捕まるなど、散々な目にあってしまう。
だが後半では、男としての彼の強い信念を見せる。
本作では生身のアクションが多くある。


  • シャプール

素の小林豊南アジア某国の王子。
戒斗と顔が瓜二つだが、性格はむしろ正反対で、明るくはっちゃけた性格になっている。
シャルモンのケーキが食べたいが為に、戒斗と入れ替わり、その戒斗とは似ても似つかない様な言動を繰り返し、周囲を混乱の渦に陥れた。
その後、舞とシャルモンへ行き一緒に来てください!、ケーキを勝手に作り出す。
シャルモンのケーキが食べたいんじゃなかったのか?
その後、ブラーボに襲われ、変身しようとするも、戒斗の戦極ドライバーは初期型(認証機能付きのため、本人以外は変身出来ない)だった為、変身出来なかった。


シャプールの執事。
厳しい性格らしく、シャプールからは「ケチ」と呼ばれている。
逃げ出したシャプールを連れ戻すべく行動するが、
その途中で戦極凌馬に個人的に戦極ドライバーの作成を依頼するなど、彼個人の思惑があるようだが……。


チーム・バロンの新リーダー。
ダンスをしていた所に現れたシャプールを、チームを脱退した筈の戒斗と勘違いし、
「お前熱でもあんのか?」と、ペコや紘汰共々困惑する。
ブラーボに変身し、戒斗(実はシャプール)を襲おうとする凰連と戦ったり、チーム・バロンを襲撃したタイラントに倒されるなど、
仮面ライダーナックルとしての戦闘シーンも多かった。


  • ペコ

チーム・バロンのメンバー。
戒斗(シャプール)のテンションに困惑しつつも、満更ではない表情も見せる。
その後、タイラントに襲撃されて負傷。そのことを戒斗に伝える。


本編の主人公。だが斬月編同様、出番は少ない。
舞と一緒にいた所、シャプールを戒斗と勘違いし、しかもチーム・バロンでないのに一緒に踊らされるなど、彼に振り回される。


  • 高司舞

紘汰とチーム・バロンのメンバー達と共にダンスを踊った後、シャプールに拉致されるとシャルモンへ行くが、
そこでブラーボに襲われ、シャプールと共に逃げる。
その先で戒斗とも会い、さらに混乱する事に。
本作品の中では戒斗とシャプールの両方に会っている数少ない人物の1人。


シャルモンの店長。
城乃内を叱った後、アルフレッドの依頼で戒斗が財団の御曹司と勘違いしたまま彼を捕まえようとするが、ザックによって阻止される。


グリドンの人シャルモンの店員で、凰連の弟子。
シャプールが厨房に上がっているのを見て、彼を叱責するが彼のケーキを食べ、逆に彼のペースに引き込まれてしまう。
その後凰連から「タライアームズ」を受け、気絶する(ただし、今回は戦極ドライバーは介していない)。
今回は上記の理由からグリドンには変身しなかったが、シャプールから「どうしてそんな変な名前にしてんの?」と聞かれた時、
「うるせーよ! 自分では気に入ってんだよ!」彼が「グリドン」という名前に愛着を持っている事が判明した。


冒頭と中盤で登場。
アルフレッドに戦極ドライバーの開発援助を頼まれるが、彼の真意を見抜き、彼にゲネシスドライバーとドラゴンフルーツエナジーロックシードを与える。
しかし、彼自身にも何か考えがある模様。


終盤に登場。
戒斗に禁断のリンゴロックシードを渡す。
この時点ではまだ戒斗に対して心を開き切ってはいない。


  • 戒斗の父母

回想にのみ登場。
父の方は飲んだくれており、母子に対してDVを繰り返していたが、庭で首吊り自殺をしていた。
母の方は特に具体的な描写はなかったが大量の薬物摂取によって自殺した。


  • シャプールの父

本編には未登場だが、アルフレッドにある事を頼んでいた。




【本作のオリジナルライダー及びオリジナルフォーム】


より詳しい内容が知りたい方はこちらも参照されたし。


  • 仮面ライダータイラント ドラゴンエナジーアームズ

アルフレッドがゲネシスドライバーとドラゴンフルーツエナジーロックシードを用いて変身したアーマードライダー。
詳細は項目参照。


  • 仮面ライダーバロン リンゴアームズ

戒斗が凌馬から湊を通して与えられた、斬月編でも使用された禁断のリンゴロックシードを用いて変身する、バロンの新形態。
外見がバロンに準拠し、アームズのディテールがマルス・ゴールデンアームズと同様のものに変化したこと以外は、基本的に斬月編で登場した仮面ライダーイドゥンと同じ。
しかし、残念ながら戒斗はロックシードの性能自体を知らない状態からいきなり戦闘に入った為か、クラックの開閉や、ヘルヘイム植物の操作は行わなかった。
変身音はイドゥン同様、 「DESIRE FORBIDDEN FRUITS!(禁断の果実を求めよ!)」






以下、更なるネタバレ











「必要なのは、金と権力!それが私の求める『強さ』です!」






シャプールの父親がアルフレッドに頼んだのは「シャプールの殺害」だった。
序盤でアルフレッドに連れられた戒斗はその事を知り、彼に殺されかかる。
その後元に戻った、シャプールからより詳しい真相が明かされた。
実はシャプールは財団の後継ぎがいない父親の養子だったのだが、実子が生まれた事で邪魔な存在になってしまったのだ。
なお、この事をアルフレッド達に拉致された際に知った戒斗はシャプールが自分をスケープゴートにしようとしたと思っていたが、上記の真相を話すシーンの中で一応誤解は解けている。


一方で、アルフレッドの思惑とは「シャプールと彼の父親を殺害し、自身が財団のトップになる事」であった。
その為に手始めにシャプールを事故に見せかけて殺害しようとする為に逃げた彼を探し、間違って戒斗を攫ってきてしまう。
後に彼が別人と分かると再びシャプールを探し、今度は本当に彼を発見。
その過程で手に入れたタイラントの力で彼を殺害しようとするが、
かつて自分が父親から受けたような「弱者を虐げる様子」が戒斗の怒りに触れ、彼に尽く邪魔をされてしまう。
そこで、アルフレッドはチーム・バロンを襲撃し、戒斗とシャプールの両方を始末しようとする。



一方、自身の命が狙われている事を知り、絶望するシャプールに、戒斗は「ある男」の話をする。


その男の父親は町工場を経営しており、腕のいい職人だったが、ある時その工場は多額の資金で売り払われた。
父親は自分が失ったものの重さに耐えられなくなり、酒に溺れ始め、しかも貰った金は詐欺にあって失ってしまい、
家族に暴力をふるうようになり、彼曰く「弱者になって勝手に死んでいった」らしい。


そして、その男が「信じられるのは自分自身の強さのみ」と悟り、誰も信じなくなってしまった事を話し、彼にこう言った。


「戦うべき相手がいるなら戦え! そうでなければ……一生後悔する筈だ」


その後、ペコによって、チーム・バロンが襲撃されたことを知った戒斗は単身アルフレッドの元へ乗り込み、そこで傷だらけで倒れるザックを見つける。


「戒斗、チームを出てったお前を……頼るつもりはなかったんだけどな……」
「頼む……皆の敵を……」


「ああ……任せろ!」


ザックに託され、再びアルフレッドと相対した戒斗は、激戦の末に勝負を制した。


しかしその直後、ドラゴンフルーツエナジーロックシードが暴走し、アルフレッドはオーバーロードインベス「タイラント(オーバーロード態)」と化してしまう。


タイラントの強さに苦戦する戒斗。そこへ耀子が現れ、彼に禁断のリンゴロックシードを渡す。


「プロフェッサー凌馬からの贈り物よ。さっさと倒しなさい!」


「いいだろう。使ってやる!」


リンゴアームズに変身した戒斗は、タイラントを圧倒する。
しかし、『斬月』編でも出た通り、このロックシードは使用者を蝕むロックシードで、使用中に彼も痛みに襲われ、ヘルヘイムの植物に侵食されそうになる。
しかし、彼自身の強固な精神でそれを乗り切り、最終的にバロンの「キャバリエンド」によって、勝負を制した。


変身解除後、禁断のリンゴロックシードを握り潰し、残骸となったそれを見つめながら、こう言い放つ戒斗。


「これが俺の求める『強さ』だ!」



その後、国へ帰ったシャプールから与えられた手紙を見ながら墓地へやってくる戒斗。
彼は国に戻って、自分に味方してくれる人がいることを信じ、逃げずに父と戦うことを決めた。
そして、戒斗に彼には信じられる仲間がいること、そして彼に会えてよかったという旨の感謝の言葉を送っている。


それを見ながら、戒斗は、


「俺は力を手に入れる……」


「世界を……壊すために!」


と改めて自分の信念を確認し、持ってきた花を投げるという形で家族の事を弔った。


そしてその場から去っていく彼を湊が見ていた。


「不器用な男……」


彼の背中にはいずれ手に入れることになる力=「ロード・バロン」としての面影が見え始めていたのだった……。




Next Gaim's supplementary biography is... 『鎧武外伝 仮面ライダーナックル



Previous Gaim's supplementary biography is... 『鎧武外伝 仮面ライダー斬月




笑止!追記・修正したいなら俺を倒せ!
俺より強いことを示せ!


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  • 予告PVからは想像もつかないほどシリアスなストーリーだったな。ラストもハッピーエンドとは言えない感じだし… -- 名無しさん (2017-02-12 14:04:37)
  • 今日禁断のリンゴロックシード買ってきました!ラッキーな事に未使用品だった!🍎 -- 名無しさん (2019-05-07 18:10:00)
  • ラストのロードバロンの背中がカッコよかった -- 名無しさん (2021-01-05 06:22:47)

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