登録日:2015/02/18 Wed 22:19:22
更新日:2024/01/12 Fri 10:35:22NEW!
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キミの選択が大陸横断特急の運命を握る
『DS電撃文庫ADV バッカーノ!』は2008年に発売されたニンテンドーDS用ソフトである。DS電撃文庫の第5弾に当たる。
発売はメディアワークス(当時)、開発元はのちに同じ原作者のデュラララ!!のゲームも開発することになる熱中日和。
原作でも特に人気の高い1931鈍行編・特急編を一本にまとめ、書き下ろしのシナリオやエンディングを追加したもの。ボイスはほとんどないが、フィーロによるエンディングの解説と原作者が書き下ろした新規シナリオにはボイスが付いている。
原作の文章をそのまま使用しているため、アニメ版には登場しなかった灰色魔術師、ジャック、ターナーといったの人物も当然登場する。作中に流れるBGMは吉森信が手掛けたアニメ版のサウンドトラックから使用されている。
これまでのDS電撃文庫と同じく、サウンドノベルやビジュアルノベルのように背景やイラスト(基本的にアニメ版準拠)の上に文章が表示される形式だが、本作では視点が次々と変わる原作を再現するため、サッピングのようなシステムを採用している。
タイムチャートと呼ばれる画面で車両を一等・食堂・二等・三等・貨物・車掌・その他から選択し、その車両にいる人物の話を読み進めることで新たな人物の話が開放され、その時間帯の話をすべて読了すると新たな時間帯が開放される。428 〜封鎖された渋谷で〜からKEEP OUTとJUMPを無くしたような感じ、といえばわかるだろうか。ちなみにタイムチャート画面では新たな物語を読むことができる車両は赤く、選択肢のある車両は青く表示される。
場面によっては選択肢があり、原作と違う選択肢を選ぶと異なる展開になる。大抵の場合はバッドエンドに直行してしまうが、ごく一部にそのキャラが原作で辿る結末よりも幸せそうなエンディングを迎えることも。バッドエンドを迎えた状態だと、他のキャラクター視点でも原作と異なるエンディングを迎えることもある。また、死亡勇戯編・特Q編をプレイするには条件を満たすことによって新たに追加された選択肢を選ぶ必要がある。
当時のDSゲームらしく、アニメムービーの後にタッチペンを操作する『ムービータッチシステム』が取り入れられている。失敗した場合でも、すぐにそのムービーからやり直しが可能。
【鈍行編】
最初にプレイできるストーリー。ジャグジーら不良少年と黒服のテロリストらの戦いを主に描く。
線路の影をなぞる者の正体やラッドの行方、アイザックらが何をやっていたのかなど、一部の謎の答えは特急編まで持ち越しとなる。
【特急編】
鈍行編クリアで開放。線路の影をなぞる者や作業着の女、チェスなど、鈍行編で多くは語られなかった人物達の視点で話が進んでいく。
【小気味良い男編】※原作者書き下ろし
特急編クリアで開放。本編の裏で起きていた二人の不死者の物語。元々は『小気味良い音』の誤字にすぎなかった『小気味良い男』を最大限まで膨らませた、ある意味で成田良悟の真骨頂。
【死亡勇戯編】※原作者書き下ろし
小気味良い男編クリアで開放。パロディとツッコミどころ満載のギャグシナリオ。残念ながら(?)正史ではない。
余談だが、分岐(?)直前でニースの選択肢選びを失敗してリンチを受けていると…?
【特Q編】
実はある秘密結社の一員だった車掌二人が、組織の命令でニューヨーク行きを賭けたクイズ大会を開催する。
クイズは選択問題だが、答えと車両がセットになっており、タイムチャート画面で正解だと思う答えの車両を選択することでストーリーが進む。
なお、クイズの正解は基本的に1931年の常識なので注意。ただし、2008年の時事問題もある。
登場人物
全員を列挙するとかなりの文章量になってしまうため、特筆することがある人物のみ
本編
ジャグジー・スプロット
鈍行編のメイン主人公だけあってエンディングに影響を及ぼす行動が非常に多い。自分が死亡してしまうようなものから、ビッキーと車掌くらいしか死なないというある意味では原作以上のハッピーエンドにしてしまうものもある。
また、特Q編、死亡勇戯編では終始彼の視点で話が進む。
グース・パーキンズ
ドスケベ疑惑やロリコン疑惑をかけられるなど、総じてエンディングでの扱いは(正史である鈍行編クリアも含めて)酷いが、一つだけ(本人たち的には)ハッピーエンドと言えるバッドエンドが存在する。
ラッド・ルッソ
本人の選択肢ミスだと自分やルーア、フーが死亡してしまうなど、展開としては割とまともなのだが、ジャグジーが選べる選択肢の中に、完全にキャラが崩壊してしまうものが2つほど存在する。
改心するのはともかく、電車ゴッコをする怪異になってしまうラッドなど、誰が予想しただろうか…
チェスワフ・メイエル
基本的にはシリアスなバッドエンドだらけだが、中には脈絡なくゲストキャラクターが登場するものも。
[[線路の影をなぞる者>クレア・スタンフィールド]]
本人が死亡するエンディングはないが、彼が列車を降りたことにより他のキャラのエンディングに影響を及ぼすことがある。
また、不良集団とアイザック達の悪事の告白を真に受けて強制退去させるなど他のキャラのバッドエンドにからむことも。
選択肢次第ではそもそも乗っていなかったりする。
アイザックとミリア
本編ではギャグ補正・ポジティブ補正に恵まれている彼らにもバッドエンドは容赦なく襲いかかる。
中にはアイザックがミリアに愛想を尽かされてしまうという本編では考えられないものまで。
ターナー
ヒゲ豚。どちらかと言えば新規シナリオで活躍する(後述)。
フィーロ・プロシェンツォ
声:吉野裕行
1931年編なので出番は少ない。が、エンディング後の一言コメントを担当している。
ツッコミを入れることが多いが、あまりに酷いものはそれすら放棄することも。
小気味良い男編の登場人物
エルマー・C・アルバトロス
声:大畑伸太郎
名簿に名前のなかった乗客。発車直前にレストラン「ドルチェ」の老夫婦からチケットを譲り受けたため、名簿の制約を受けなかった。
フェルメート
声:成田剣
名簿に名前のなかった乗客その2。彼の方は無賃乗車をしており、チェスを虐めるためだけに色々暗躍していたらしい。
原作では(悪意こそあれど)誰に対しても穏やかで柔らかな物腰だが、本作では珍しく冷淡な彼の姿が見られる。
アパム
黒服の一人でシャーネに想いを寄せている。
小気味良い男編は前半がターナー、後半が彼の視点で進む。
ターナー
フェルメートに騙され、財産の一部を取られた挙句孤立してしまう。
レイチェルを撃った銃の出どころが明らかになった。
死亡勇戯編の登場人物
ジャグジー
声:坂口大助
敵もヨウンもボケ倒すため、終始ツッコミ役として大忙し。
だが、本人もラッキーマン的に敵をやり過ごしたり乙女心に鈍感な一面を見せたりする。
別に生来目が見えなかったりはしない。
ヨウン
声:太田哲治
本編にも登場するが、こちらでは解説役として大活躍。
ナンシー戦ではほぼハッタリだけで彼女を撃退した。
ナンシー・リュート
声:釘宮理恵
『マネーの龍』の一員。金髪碧眼にチャイナドレスの美少女で中華クノイチを自称している。
色仕掛けの通じない(というより勝手にビビってた)ジャグジーに戸惑いつつも自分を大人扱いしてくれたジャグジーに好意を抱く。
仮面の男
声:???
『マネーの龍』のリーダー。
列車に乗っていたある人物と因縁があるらしいが…
ターナー
『マネーの龍』の雇い主。その財力で誰にも気づかれずに車両を追加した。
ニッチすぎる性癖(しかも乗客に該当者がいる)が明らかになった。
フィーロ「クレアの奴はあれで意外と正確な情報を好む一面があるんだ。
追記・修正をすることでいざという時に助けてくれるかもしれないぞ」
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▷ コメント欄
- 小気味良い男編にはびっくりしたwエルマーとフェルメートの直接対決ってこれが初だっけ? -- 名無しさん (2015-02-19 01:06:03)
- ラッドとクレアが結婚するは、キノが出てくるはカオスだったな。あと特典のゲームブックが面白い -- 名無しさん (2015-02-19 08:42:14)
- エルマーとフェルメートの会話はこの2人は本当に思考が一般人からズレてるなって感じた。不気味というよりは笑える感じだったけど実際あの場にいたらアパムみたいにドン引く感じだった -- 名無しさん (2015-12-10 12:22:43)
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