ロケット団シリアス化

ページ名:ロケット団シリアス化

登録日:2014/07/17 Thu 20:27:14
更新日:2023/12/18 Mon 14:00:15NEW!
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ポケットモンスター アニメ アニポケ ベストウィッシュ bw ロケット団 シリアス メガシンカ どうしてこうなった どうしてこうならなかった 性格改変



ポケットモンスター ベストウイッシュ』において、路線変更によってロケット団に起きた大幅な変化の総称。
この状態のロケット団は「シリアス」「シリアス団」と呼ばれることが多い。


アニメに登場するロケット団三人組は悪役と言えば悪役だが、腐れ縁・三枚目として敵ながら苦労する憎めなさが人気を集め、3人にスポットライトを当てた話は感動の名エピソードが多い。
しかし、BW編で本来のロケット団は悪の存在だということを伝えたかったのだろうか、はたまたロケット団の本来の実力を表現したかったのか、話の流れを形成していた土台そのものを一新する大胆な改革がなされた。
こうして誕生したのが、シリアスになったロケット団である。


己の利益とクライアント、命令のためならば違法行為も厭わないといった具合に性格が改変され、13年間勤めたレギュラーから外される。
役割はイッシュ地方潜入捜査。本部直々にミッションが伝えられるようになった。
ボスの指令を迅速にかつ確実にこなす腕前を発揮する一方で戦闘機会も減り、撤退命令に従い逃亡することもあった。
これだけで「は?」と思う人もいるだろう。


決定的に違うのが退場シーン。今までのように吹っ飛ばされてからお決まりの『ヤな感じ~!』ではなく、不利と見るや否やすかさずジェットパックやグライダーを使って颯爽と飛び去る。
これがシリアス化ロケット団を語る上での大きな特徴の一つである。


今までの手持ちポケモンを使う提案をするも、「イッシュ地方には自分たちの持っているポケモンはほとんど生息していないので、目立つ」という理由から現地調達することに。
(ちなみにこれにはもう一つ意味があり、ソーナンスを出さないことであの間延びした合いの手をなくし、シリアス化をスムーズにするのが目的だった)


イッシュ地方でうまく隠れながら任務を遂行し、もう一つの組織をおびき出すという計画のため、物語の裏側で暗躍。
手配レベルの星が点灯するような状況で警察を掻い潜ってミッションコンプリートしたり、ギャグ要素は皆無となっていく。


……というか、ここまで違うと変化というよりも変身に近い。
具体的に説明すると、あの女神のようにアホの子がメガシンカによってクールに華麗に戦うほどの違いである。


その後はイッシュ地方を制圧するために、裏切りやポケモンのエネルギーを使った計画、伝説のポケモンの捕獲&決戦など、極悪かつ不気味な雰囲気を増していった。
カロス地方に住みそうな某アバターのような立ち回りを見せ、大舞台の布石を敷いていくようになる。
しかし、非道なグロンギ族のように主人公側との対決は余興としか見ておらず、いくら倒しても全く抑止力にならなかった。


いずれも力の入った前後編で「最後には正義が勝つ!」のだが、「勝負」に勝っても「戦い」では負けるといった形で幕を閉じるために、結末は全体的に後味が悪い
同じ敗北でも上述のとおりで堪える素振りひとつ見せず常に一定の余裕を保ち、作戦の失敗に関する描写が全くと言って良い程に無くなっている。
工作員としては優秀なムーヴではあるのだが、この作品の主な方向性である『明快な勧善懲悪』とは噛み合っておらず、多くのファンからすれば単なる『爽快感やカタルシスの欠如』でしかなかった。


そのため、古参はもちろん新参からも「マンネリを打開した」「クールでかっこよくなった」といった意見が出たものの、全体的に良い評判はあまり聞かなかった。
各種質問サイトにはロケット団シリアス化に関する意見や答えを求める質問が多数寄せられ、多くの視聴者が当時の状況に混乱していたことが伺える。


さすがにこのまま続けばポケモン全体に影響すると判断したのか、ネットラジオや一部のコーナー、そしてBW映画一作目では元の性格と安定の三枚目キャラに戻している。これは英断とも言えるだろう。
またED「ポケモンいえるかな?BW」「七色アーチ」では普通にノリのいい笑顔が見られた。


そして最後の戦いを終えてからは、しばらく物語から姿を消してしまう。


2013年新春早々に始まった新シリーズ・エピソードNでようやく本来の三人組に戻り、新たなポケモンを連れて再びサトシ達の前に現れる。
また、この時のバトルを「ロケット団完全復活!」と銘打っていた。これは以前の三人に戻ったという意味もこめられているのかもしれない。


口調や性格が元通りになっただけでなく、名乗り口上までも初代と同じセリフに戻った。
その分今度はストーリーがシリアス全開になったものの、それも約アニメ1期分の間だけだった。



全てのシリアス化が終わるまで、約3年近い月日が流れたのだ。



●シリアス化における具体的な特徴

  • 服装が違う。原作準拠の黒い服になった。
  • 目つきなどもより鋭く、悪党っぽい。
  • 冷酷非情に立ち回る。
  • 表立って活動しない。ちょっとだけ登場して出番が終わった話もある。
  • ピカチュウを最優先としたポケモンゲット作戦をほとんど行わなくなった。
  • トラックや気球の使用頻度が減る。戦闘ヘリコプターや銃器、装甲車といった軍事力と科学力を重視した装備を多用する。
  • 口調が冷静になった。「ミッション」や「サカキ様」といったセリフが目立つ。
  • ポケモンバトルの腕前が全体的に向上。1対1では勝ち目がないほど強化された。
  • 戦闘中は私情を一切喋らずに淡々と命令する。
  • サトシ達のことはほとんど眼中にない。
  • ミッションを確実に成功させ、勝負の途中であっても強制的に切り上げて逃走する。
  • シンボルがシャープなデザインになった。*1


●主な活躍

  • イッシュ地方へ潜入する。
  • 特殊な兵器や捕獲マシーンを普段以上に使いこなす。
  • なるべく人目につかない場所で連絡を取りあう。
  • 警察から逃走する。この時は乗り物を乗りこなして派手に立ち回った。
  • ハッキングもお手の物で、巨大サーバーへの侵入を成功させるほど。
  • 作戦と計略で、伝説のポケモンとも渡り合った。


●シリアス期の主な活動


【バッジ1~2つ】
シリアス黎明期。プラズマ団との戦いのために暗躍。
バトルの腕が跳ね上がっている。


【混在期】
プラズマ団との戦いが無期延期になってしまったため、少しの間だけギャグを見せた。釣り堀や屋敷のエピソードで確認できる。


【バッジ3~6つ】
ライモンシティ編ではニャース解雇を皮切りに強奪計画を実行。本来はプラズマ団の役目だったのだろう。
大規模な計画だったが、その結末は虚しい。


ポケモンの進化回だろうと、見せ場をうまく潰して逃げる。


化石ポケモンや電気石を回収した後、伝説のポケモン捕獲ミッションという壮大な計画に取り掛かるも失敗。
状況が不利と見るや、目もくれずに逃げていった。


【バッジ7~8つ】
ネジ山で過去に飛ぶ計画が失敗に終わったのを期に、しばらくの間休止期間に入る。


【シーズン2】
メロエッタが歌ったパートを集め、ロケット団最大の作戦『オペレーション・テンペスト』の準備のために暗躍。
本編以外では本来の性格へと戻し、これがロケット団最後の戦いであることが告知された。



●余談


放送無期延期になったプラズマ団のエピソード(ロケット団VSプラズマ団!前編/後編(ポケモン))の後に、元の三人組に戻る予定があったと思われる。
ヒウンジムの回でこれまで通りのロケット団に一時的に戻ったシーンがあるのは、その名残と思われる。
この時の任務の内容は「独自の活動」をすること。これを受け、黒い服からいつもの白い服へと戻る。
3つ目のバッジをゲットしてからわずかな間はシリアスを保ちつつもミス等で抜けていた部分を見せていたのは、プラズマ団とのエピソードが予定通りに行われていれば、従来の性格に戻す予定があったことを匂わせていたのではないかと推測される。
前述のようにエピソードNを機に従来の役回りに戻ったが、サカキと直接連絡を取り合ったり、時折大掛かりな作戦をしかけたりと一部シリアス期に見せた有能さを行ったり、別世界とはいえ後のPM2の90,91話ではソーナンスを加えた当時の彼らと同じ風貌を見せていた。



追記・修正は受け身を取ってジェットパックで逃亡してからお願いします。


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  • コメント欄が長くなっていたのでリセット&警告追加 -- 名無しさん (2016-10-31 13:21:22)
  • ラジオのロケット団のぶっちゃけっぷりみるに制作側も思うとこがあったみたいだな…そこらへんコレ関連の救いの一つだな、本当にクソなのってそういうのが分かってない場合だからな -- 名無しさん (2016-11-16 18:07:21)
  • 結果的にはマンネリ打破のきっかけ(カロスでは中盤変化球が多くなった) シリアスとギャグのバランスを保てるようになったからまあ結果オーライな気がする -- 名無しさん (2016-12-10 03:15:32)
  • 最近だと、漢文見たいなテロップ流れて、以下略と コメディ色が強い -- 名無し (2018-02-03 10:03:58)
  • 警告無視のコメント削除 -- 名無しさん (2019-03-23 17:04:03)
  • ジム戦乱入をしなくなったこととか評価されている部分もあったような -- 名無しさん (2019-10-13 09:12:43)
  • ↑シリアスになりすぎたのは失敗だったけど、一方で毎回出てくる事なくなってKY感が薄くなったのは成功だと思う。 -- 名無しさん (2019-12-03 12:31:27)
  • 声優も思うところがあった模様 -- 名無しさん (2020-03-08 11:06:22)
  • そりゃ10年演じてきたキャラが突然性格変わったらね -- 名無しさん (2020-04-16 16:04:03)
  • ↑インタビューでも長い修行に近い物があった的な事言ってた -- 名無しさん (2020-04-22 03:40:28)
  • DPの終盤見てないからマスキッパ達がどうなったのか教えて欲しい。捨ててはいないと信じてるけど、あのシリアスさ加減からずっと捨てたと思ってた時もあった。 -- 名無しさん (2020-04-22 10:14:45)
  • ↑本部に預けられている。イッシュ地方は他の地方のポケモンが全く生息していないので、ソーナンス達を連れていくと目立つから。ニャースは例外。 -- 名無しさん (2020-04-22 10:54:48)
  • 懐かしいな 当時はただただショックで悲しかったけどマンネリ打破とか色々考えあっての事だったんだなあ -- 名無しさん (2020-05-09 22:33:18)
  • ↑すでにコメントにあるけどジム戦乱入廃止とかあったしね -- 名無しさん (2020-05-09 23:43:05)
  • DPまでのアニポケでロケット団が毎回出るせいで話のバリエーション少ないのはコードギアスで扇が生き残った時の苛立ちを毎回味わってるに等しかったからBW以降毎回出なくなって良かったわ -- 名無しさん (2020-06-08 17:32:07)
  • 見る側である自分の方が、単純にこれでイメージ変わったってだけかもしれないが。これがあったからか「いつもの」に戻った後も、普通に優れた能力持つところが表現される事が多くなったような気がする -- 名無しさん (2020-06-08 18:45:03)
  • DPまでのムコニャの誰得皆勤賞を廃止したBWの功績は大きいと思う。DPまでのアニポケの汚点だったわけだし -- 名無しさん (2020-06-19 17:23:23)
  • シリアスからきっちり戻るタイミング逃したのは本当に痛すぎた。それ以降のシリアスとか本当ならプラズマ団がやるべきことだったからそこでギャグっぽくやってたロケット団も自動抹消されたわけで -- 名無しさん (2020-10-09 13:01:24)
  • デコロラアドベンチャーから今の新無印までジェットパックやグライダーを使って飛び去る展開はやらなくなったよな。たまにはやってほしいよな -- 名無しさん (2021-04-06 21:19:17)
  • 新無印に出てきた異世界ロケット団を見ると思い出す -- 名無しさん (2021-12-07 21:57:15)
  • DP時点でほぼマンネリパターンになってたからBWでの路線変更もやむなしではあった。ただ10年続いたキャラを急に変えるのはどうかと思う -- 名無しさん (2022-09-29 15:44:59)
  • 違法行為も厭わないってこいつら初登場時から公共施設のポケモンセンター襲ったりしてるのに美化しすぎでは -- 名無しさん (2022-11-20 04:07:04)
  • BW組が来週出るが果たしてどうなることか -- 名無しさん (2023-02-25 11:52:38)

#comment

*1 この変化はXY以降もそのままな他、本部から派遣された組織のヘリにも描かれている。ちなみにバトルサブウェイの幽霊列車騒ぎの際はこのシンボルのものが本物で、旧式のシンボルの描かれたものがダミー列車として走っていた。

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