鍛冶の神タクダルの持つ鎚は、戦鎚のような巨大なものであったとも、鍛冶の際に使う金槌のような大きさであったとも言われる。
日緋色金や真銀を含むあらゆる鉱物をひとつに溶かして作られたとされるこの鎚は、タクダルの意思ひとつで大きさや形を自由自在に変えたと伝えられ、幾多の神々の神器を作る際に使われた他、神と龍との大戦においてはこの戦鎚を振るって戦ったとされている。
この戦鎚の一撃は大地さえも二つに割るほどであったと神話は語り、タクダルは戦においても勇敢な戦神であったことが分かる。
一方で、勇猛な戦神でありながらも、神々の神器を作ることができたタクダルは二度目の神と龍との大戦を前に、ダグザルカンに殺されて冥府に送られている。
タクダルとダグザルカンの間には因縁があり、一度目の大戦の際に両者は死闘を繰り広げるも決着がつかず、その間にカルザミスがギルガンテスを討ち、戦が終わった。
神話の研究者の間では、カルザミスが右腕を失い、エンデルクスが重傷を負ったことから、次の脅威となる者がタクダルであると見定めていたのだとも、前の戦でつくことのなかった決着をつけ、新たな大戦の前のけじめとしたのだとも言われているが、その真相を神話は伝えていない。
タクダルの鎚は持ち主と共に冥府に送られ、その際にサンダルカスが管理することとなったが、鍛冶の技術に興味を持っていなかったサンダルカスは冥府の片隅にこれを安置したとされるが、それ以後を語る記述は神話にはない。
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