西方海南部に位置する島で、その陸地のほとんどが森におおわれており、耐水性の高い海色杉を始めとした材木の産地になっている。
他方、島の西側にはゴブリンの巣が散見され、島を訪れる伐採業者を襲ったり、時に船を出して漁船を襲い、時に対岸のテオルッカにも手を伸ばすこともある。
この島のゴブリン討伐が進んでいないのには、他の島から隔絶された環境であることも挙げられる。
元々西方海の島々の間は浅瀬が多く、大型船の通行には向かないため、大規模な討伐隊を出しにくい。
特に島の東側は遠浅になっており、軍本部のあるオーレミオやガルバリオからの兵が出しにくい地形であるというのが理由のひとつにある。
もう一つの理由は、島の中央部に位置する山岳地帯にゴブリンよりも厄介で危険度の高い魔獣や飛竜種の竜が生息しているためで、獅鷲や鵺など、単体でも脅威になる魔獣が多く生息している。
そのため、珍しい魔獣の素材を求める冒険者も少なくはないが、島の奥深くまで進める者は非常に少なく、そこから成果を手にして帰ってくる者はさらに少ない。
また、この島の獅鷲は時に海峡を越えてテオルッカの牧まで獲物を探しに来ることがある。
テオルッカではそうした獅鷲を退治するだけでなく、運よく捕獲できた場合は飼育することもあり、飼い慣らされた獅鷲はゴブリンのような招かれざる侵入者を空から撃退する街の護り手として珍重されている。
しかし、そうした飼育例でも人工繁殖には成功しておらず、その個体一代限りになっている。
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