「見てるわ……。あぁっ、まだ見てるわ!」
名称:ロシア・パシフィカ
愛称:スタビー
所属:ナリモン水族館
管理権限:1
外見:紫を基調にしたフリル付きの服と、やわらかい靴、目玉が2つ付いたベルト、リボン、そして一際大きな帽子を見に付けています。
ベルトに付いた目は光沢がありますが、帽子の巨大な目は光を吸い込むような黒色をしており光を反射しません。
髪は長く鮮やかな紫色をしており、全体的にやわらかくカールがかかっています。
ぎょろぎょろとした目の付いた帽子と、6つに分かれたスカートが特徴的で、遠巻きに見ればピエロのように見えます。
また、上半身だけを見た際の印象からか、「タコである」という間違った認識をされがちです。
概要:ロシア・パシフィカは、軟体動物門頭足綱十腕形上目ダンゴイカ目に属する「ロシア・パシフィカ」のフレンズです。
愛称である「スタビー」はロシア・パシフィカの別名"Stubby Squid"(スタビー・スクイード、ずんぐりしたイカ)から名付けられました。
ロシア・パシフィカ(以下スタビー)は、発見後ツイハマ深海生物研究所に移され、さらにその後ナリモン水族館に所属し、以降ナリモン水族館内で生活しています。役者のような格好とは反対に、スタビーは引っ込み思案で恥ずかしがり屋であり、積極的に人前に出るタイプではありません。
また、建物や水槽の隅に隠れてしまうことも多々ありますが、スタビー自身が非常に目立つ格好をしているため基本的に発見は容易です。
但し、夜の時間帯や非常に暗い場所では紫色が保護色のように働くため、スタビーが迷子になると捜索が困難になる可能性があります。
ナリモン水族館での生活に慣れて以降は、水槽の中で何をするわけでもなくのんびり漂っている姿がしばしば目撃されています。
かつては誰かに見つかるたびに極めて悲壮な覚悟を決める習性がありましたが、現在は多少改善されています。しかし、やはり自らが危険に晒されていると判断するとすぐに覚悟を決めてしまい、「いいフレンズ生だったわ」「もうだめだわ」などと繰り返します。
一度覚悟を決めたスタビーはあらゆる言動を自らの死に結びつけようとするため、正常な会話が出来なくなることがあります。(例:食事→最後の晩餐)
自らが危険に晒されていると判断する基準は、主に捕食者のイメージがあるアニマルガール(サメ、ワニ等)に出会う事などです。
頻繁に「覚悟」するうちに倫理学に興味を持ったようで、時折倫理学についての簡単な本を読んでいることがあります。
しかしスタビーの言動を聞くに、書かれている言葉は表面的に覚えているものの、正しく意味を把握していないことがしばしばあります。
スタビーに出会った多くの人やアニマルガールが勘違いしますが、「タコ」ではありません。
このような勘違いに対しスタビーがすぐに怒り出すことはないものの、しつこく「タコである」と言い続ける行為はストレスの原因となるため控えてください。
例え「どう考えてもタコにしか見えない」としても、スタビーは"イカ"です。
接触する際には"イカのアニマルガール"として接してください。
話し方にも特徴があり、「〇〇~だわ、〇〇~だわ」という口調で話します。
フレンズのわざ:インキなヘッドエスケープ
被っている大きな帽子が更に巨大化し、スタビーの身体を飲み込みます。
差し迫った危険があると判断した場合は、同時に巨大化した帽子の中に黒色のスミ煙幕を生成し噴出することで身を隠します。
煙幕はカベや衣服に付着すると黒いシミとなって残る可能性があります。汚れたら出来るだけ早く洗浄してください。皮膚がかぶれる等の害はありませんが、汚れが落ちにくくなります。
わざを使用している時のスタビーは「頭」と「足」だけになり、非常に弾力のある帽子がスタビーを保護します。また帽子に付いていた大きな目が動くことで、自らの周辺を通常通り確認することが可能であるようです。
フレンズのわざを使用しているスタビーで遊ばないでください。怪我をすることはありませんが、目を回してしまう危険性があるほか、ストレスにも繋がります。
記録映像(パーク職員のビデオカメラより):20██年█月██日、ゴコクエリア、ナリモン水族館にて
パーク職員:あのー…。 (職員のビデオカメラが、水族館の水槽の隅で頭と足だけになっているスタビーを捉える) パーク職員:すみませーん、そこを掃除したいんですが……。 スタビー :あぁっ、まだ見てるわ……! パーク職員:スタビーさん、バレてますよ! スタビー :そうか、バレてたのね…。 (ゆっくりと振り返りながら帽子を収縮させ、立ち上がる) (何かが傾く音がする) スタビー :何の音…? (持ってきていた掃除道具が大きな音を立てながら倒れる) スタビー :きゃぁぁああぁああぁ!! (スタビーの帽子が巨大化し、中から煙幕が噴射される。画面が真っ黒な煙幕で覆い尽くされる) パーク職員:ううっ、掃除し直しです……!
(録画終了) |
スタビーは、かつて「CEL-1-209/PU "イーター・ワイフ"」として誤認定されていたアニマルガールです。
封鎖区域"湖"で、CEL-1-208/LP "イーター"と共に発見されました。 発見時、CEL-1-208/LPがスタビーを守るように行動していたこと等の理由から、スタビーは「人型のセルリアンである」と認定され、駆除チームが結成されました。しかしその後複数回の接触により誤認定である可能性が強まったため、チームを再編成した上で根気強い奪取作戦を繰り返し、スタビーの保護に成功しました。現在は100%アニマルガールであることが証明されています。
+当時のレポートを参照する-閉じる
スタビーはアニマルガールとして成立した後何らかの理由で封鎖区域内に迷い込み、CEL-1-208/LPと共生関係を築きながら長期間生活していたと考えられています。
このような共生が可能であった理由は、スタビーの野生解放能力が関係しています。
野生解放:フレンドリィ・ミミック
常時開放型の能力で、スタビー自身についての認識を「勘違い」させることにより擬態効果を得ます。
効果範囲はかなり広く、アニマルガールやヒトは勿論、動物や昆虫、セルリアンでさえも「勘違い」させることが可能です。 その効力は出力と「対象が持つ意志の強さ」により変動し、最大出力であれば強く意志を持っている者でも「勘違い」を自力で克服することが困難になります。
発見時スタビーはこの能力を無意識に最大出力で展開していたため、「アニマルガールをセルリアンと誤認定し駆除を開始する」という重大な事故が発生しました。 また、CEL-1-208/LPがスタビーを守るように行動したのは「スタビーは自分と同じセルリアンである」と能力によって「勘違い」したことが理由だとされています。 この野生解放能力の特筆すべき点は「自らが誤った認識を抱かされていることに気付けない」ことであり、場合によっては重大な事故や違反を引き起こしかねず、また上記のような事例を繰り返す危険性があります。
現在、セルリアンに対する擬態効果はほとんど失われています。
これは能力の対象がスタビーの意志により決定されるもので、スタビーが「勘違い」によってセルリアンを騙すことに強い抵抗感を抱いていることが原因と考えられています。 スタビーにとって「勘違い」は自らの野生そのものであるため、アニマルガールとして生きる限り「勘違い」をされ続けます。
スタビーが「勘違い」ではない「本当の自分」を見て貰えるのは、自身の「野生」が消失した時、つまりアニマルガールとしての死を迎えたその瞬間のみです。
「私を助けられると思う、それが大きな『勘違い』なのだわ」
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