VSモノトーンイデア【上】

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あらすじ


 ジャパリパークに修学旅行で訪れた鋼夜たち。そこに、Athenaが案内役として同行することに。その後、鋼夜たちはパークを一通り見終え、日本に帰ることになった。Athenaはとりあえず何事もなく案内を終えれた安心感とは裏腹に、もう一つ疑問が残っていた。そう、イソロフィア達である。彼らは結局何もせずにそのまま帰っていった。何だったんだろうほんとうに彼らは旅行目的でパークに来たのだろうか?そう、不安になりながらも彼女はCDCへと向かう。


 __不安は的中した。彼らは囮だったのだ。すでに”本物”達はパーク内のどこかにいる。今すぐ彼らを見つけ出さなければ、奴らがフレンズに危害を加える気なのは明らかだった。三日後、彼女の所属するCDC記録部から「彼らはホートクエリアにいる」との情報が。今まで姿を隠してきた彼らが姿を現したということは、おそらく何らかの準備が整ったのだろう...罠とはわかっていながらも彼女はLASAPOの警備員を数人連れて現場に向かった。

 


 


「作戦はこう。まず私が最初に接敵するから、あんたたちは周りを警戒していてちょうだい。目的は彼らの怪しい行動をパークの監視カメラに映すこと。」


「了解」


 Athenaは一応パークに連絡はしていた。が、増援が来るまで悠長に待ってなどいられない。彼女は、自身を囮にしてすこしでも時間を稼ごう、という算段だった。

 


ホートクエリア、某所___

 


「やぁ、探したよ。イソロフィア。」


「...Athenaか......」


「なんだ?君一人か?パークに来たのは?ほかの4人はどうしたよ?」


「ふふ...憎しみで激高してくると思ったが、ずいぶん冷静じゃないか。」


「質問してんのはこっちなんだけどぉ?」


「あぁ、悪いな。彼らはここにいるさ。目的のために別行動してもらってるだけさ。」


「目的?」


「あぁ、月兎を探してるんだが、見たことはないかね?君はここの担当だろう?拷問してでも聞き出すからな。」


ふいに、笑いが込み上げてきた。


「あはは!月兎だって!?イソロフィア!月兎をなにに悪用しようとしてるのかわからないけど、それはかなわぬ願いだね!」


「...なんだと?」


「ふふっ、月兎はもういない!半年前に彼女は死んだ!そしてイソロフィア!君はここでつかまるんだよ!」

草影の中から数人の武装した警備員らしき人が出てくる。


「ジャパリパークは、数多くのフレンズを守るためにたくさんの監視カメラが仕掛けてある!今の会話もすべて記録されてるわ!」


「ほう、それで?」


...?なぜだ?イソロフィアはなぜ笑っている...?
ふいに、イソロフィアはトランシーバーをとりだし、誰かに話しかける。


「こちらイソロフィア。対象のうちの一人を発見した。ミシェル、そっちの様子はどうだ?」


『万全よ。ついでにそこら一体の監視カメラも【ハッキング】しといたわ。これで何をやってもパーク側にばれることはない。』

対象を発見...?ハッキング...?まさか......こいつらの狙いは__私か!


「くそっ、いったん引くぞ!」


そう、警備員に声をかけたが、彼らはすでに倒れていた。誰だ...?もう一人いたのか...!


「お前の相手はこいつだ。」


そういって警備員を倒した奴がイソロフィアの前に出てくる。顔は覆面をしているのでよくわからない。


「イソロフィア、気絶でいいのね?」


__聞いたことのあるような声...?


「あぁ、やり方はお前に任せるよ、ラビ。」


イソロフィアはそう言って姿を消す。


__ラビ...?


「了解。」


ラビ、と呼ばれた女性は覆面を取る。その瞬間、私は深い絶望と、敗北感を味わった。


「ね、ねぇさん...!?」


「あら、ルナ・ロペス。相変わらず元気そうじゃない。ま、それしか取り柄がなかったんだもの。仕方ないわね。」


「う、うそだ...」


「嘘なんかじゃないわ。私はラビ・ロペス。才能のない哀れな妹の姉よ。」


「そういえば、あなたって嘘つきなんでしょう?そんな子に育てた覚えはないけど?まぁ、あなたの生活を見てると、嘘をつく才能もないようだけど。」


「ぐっ...!」


「あら?もしかして、『私になら勝てる』とでも思ってるんじゃない?」


「...!」


「図星かしら。馬鹿ね、ピアノ、格闘技、勉強、どれをとっても私はすべて極めてきたわ。当時5歳だったあなたは覚えてないでしょうけど。」


「ふ...バカはあんただよ、ねぇさん。私を一人だと思ってる時点でね。」


「茂みに隠れていた連中なら全員伸びてるわよ?それに監視カメラだってうちがハッキング済み。助けなんて誰も来ないわ。」


そう言い終わった後、ラビの携帯が鳴る。


「あら、誰かしら?」

『...あー、君がラビかい?』


「!? ...誰かしら?」


『いや...まぁ...名乗るほどのものじゃないんだけどね、一つ伝えたいことがあって』

「...?」

『監視カメラをハッキングした...って言ってたね。わるいけど、アレ、ハッキングし返しておいたから。あ、あとついでにセントラルに直通で放送してるから、そこんとこよろしくね~。じゃ。』


「なんですって...?」


「だから言ったろ?私は一人じゃないんだよ。」


「...エトランゼか......まぁ、それなら増援が来る前にあなたを気絶させればいいだけ。いくわよ___!」


Tale

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