アキアカネのアキちゃん

ページ名:アキアカネのアキちゃん

「はぁはぁ………道に迷いました……」

シャーリィはサファリエリアの研究施設に用があり、その帰りである。
だが、運悪く道に迷ってしまった

「はぁ……どうしよう……」

携帯は圏外、この広いパークだと圏外も仕方ないが……
幸いGPSのマップは動いていたが、どこがどこなのかわからない
そして途中で電池も切れてしまった。

「はぁ………」

時刻は3時、もうそろそろで夕方になる

「おや、お困りのようじゃな」

「え?」

どこからともなく飛んできたある「アニマルガール」

「あ、あなたは……アニマルガール?」

「まあそういうやつじゃ」

「え?」

「アキアカネのアキちゃんじゃ、よろしくじゃ」

アキアカネ………シャーリィが見たこともない個体だった
いや、アニマルガールの記録にない個体だ

「図鑑を何回も見たけど、アキアカネなんて………」

「まーパークの記録にないのは当然じゃな」

「今まであんまり表に出なかったしのう……」

「は、はあ……」

「ところでお主、見たところ小さな研究者じゃのう……」

「シャーリィ・K・クラークです、一応動物研究所の研究者です」

「ほー、どうやら研究者の前に姿を現したのは初じゃな」

「今まで胡散臭い研究者共がここらへんに来たが、なんも面白くないから隠れてたのじゃ」

「はぁ………」

「子供は面白くて好きじゃ……」

「大人はなんも面白くない……」

「そ、そうですか………」

(そういえば、子どもたちの間で幻のアニマルガールがいるって噂してたわね……)

(この子がそうなのかな?)

「ちなみに私くらいの子の前には姿を見せたことがあるんですか?」

「ああ、まあシャーリィちゃんくらいの子とも遊んだし」

「それよりも下の子とも遊んだことがあるのじゃ」

「そうなんですか………」

「ところで、主は何故こんな辺鄙なところに?」

「道に迷っちゃって……」

「ほう、迷子か……そういうところも子供の特権じゃのう………」

「こ、子供扱いしないでください!」

「かわいいのう………」

「………お主、「赤とんぼ」という童謡を知っておるかのう?」

「はい、母方の祖母から聞いたことがあります……昔はよく歌われていたとか」

「そうじゃ、昔はな、そういう童謡が生まれるほどにウチら赤とんぼが多かったのじゃ」

「だが……ヒトによって散布された農薬がワシらの仲間を減らし……」

「そして車とかいう乗り物やらのせいでさらに数を減らし……」

「挙句の果てには田んぼを潰して建物を………」

「アキアカネさん………」

アキアカネはどこか哀しそうだった……

「………なーんてな!ウチはそういうこと一切恨んでないのじゃ」

「ヒトにはヒトの事情がある……そういうことはわかっておるからの!」

「そ、そうですか……ところで、交流センターへの道ってわかります?」

「交流センターの道か、ならそっちのほうを真っすぐ行った後に大きい木があるはずじゃ」

「そこを曲がればすぐのはずじゃ」

「急がないと………」

「おっと、お主」

「暇な時は一緒に遊んでくれないかのう?この笛を持っていくのじゃ」

「ん?木の笛…?」

「これを森の中で吹くと必ずワシが駆けつけるのじゃ」

「あ、ありがとうございます……」

「じゃあまたのう……他の友達も誘ってきてくれのう~」

「は、はーい」

その後、シャーリィはなんとか交流センターにたどり着いた
他の研究員にも心配されていたが、特に追求はされなかった。

そしてシャーリィは新たなフレンズをまとめようとしている
「アキアカネ「アキ」」

「これでよしっと」

(また会えると良いな………)

END

作・キャラクター設定……ダイヤモンド


Tale

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