すっごくまぶしい。
わかるのはそれだけ。強い光に抵抗しながら目を開けてみると、何やらごちゃごちゃしたところに私はいる。このごちゃごちゃの向こうに、とても明るい何かがこちらを照らしていた。すごく、温かい…
そうだ、ここはどこだろう?周りをきょろきょろしていると、緑色の…なんていえばわからないけど、僕に似た人がいる。そして僕が気が付いたことに気が付いたのか、こちらに向かって走ってくる。
「えっと…初めまして?」
恐る恐る声をかけてみる。
すると、彼女はニコッと笑って
「初めまして!」
と元気に返事をしてくれた。
「私の名前はリーナ!君は?」
…名前?名前って…僕のこと?
名前は…恐らく……
「あっ!君の頭の上に紙が乗ってるよ!取ってあげるね!」
「え?紙?」
返事をしようとあたふたしていたら、頭の上から薄く、ボロボロのものが落ちてきた。
「これ、なんだろう?」
僕がそうつぶやくと、彼女は「これは紙っていうんだよ!文字を書いて、何かを記録しておけるんだってさ!」と答えてくれた。このカミにも、何か書かれているようだが、僕はそれを読むことはできなかった。
「およ?それにも何か書かれてるみたいだね!実はここ、それと同じようなものが沢っ山あるんだ!私は今日もそれを探しに来てたんだけど…良かったら見せてくれない?」
「えっ、これ読めるの?」
「ああ!ハカセ達に教えてもらったからね!」
「へぇ~…君ってすごいんだね。うん、いいよ。僕はこれになんて書いてあるかわからないからね。ついでに教えてくれる?」
「もっちろん!えぇ~っと…どれどれ……」
世界を救えなかった私から希望あふれるあなたへ
〈破損〉
ジャパリグループ。サンドスター。セルリアン。アニマルガール。
いつからだろうか。
〈破損〉
ジャパリグループは、その影響力と資金。ありとあらゆるものを使い、アニマルガール達を保護してきた。
サンドスターを悪用しようとする人間たちから。
そして、セルリアン。
私たちはその存在に悩まされていた。
人間だけじゃなく。
私の知るアニマルガールは、
世界を救うための希望だったり、ルナ
みんなを明るく照らしたり、オキ
正体不明の妖怪だったり、鵺
仲間想いだったり、レイ
最強の人間嫌いだったり、ライガー
勇ましかったり、シュバシコウ
温厚な性格の酒豪だったり、トコ
家族想いだったり。リサ
ごめんなさい、記憶が欠損してるみたい。私が思い出せるのはこれくらいかも…
フレンズは本当に、十人十色だ。これは決して悪いことではない。
むしろこれを活かさなければ、奴らに敗北するだろう。
戦わないという選択肢もあった。でも、逃げてばかりでは、大切なものは守れない。
アレが空から飛来した時、彼らはすでに“最悪の事態”を想定しているようだった。
思えば、彼らがあんなにも慌ただしくしていたのは、そういうことだったのかもしれない。
アレが落ちてくる二週間ほど前にイザベラが一つの石と、一冊の本を持ってきた。
「これは、万が一を想定してのものよ。きっと、私達職員は全員避難しなければならなくなってしまうでしょう。
その時、貴方の身に何か起こっても私達は助けることができない。」
その時、私も察した。もう、あの楽しかった日々は戻ってこないのだと。
だから、私は今、あなたに向けてこれを書いている。過去に何があったかを伝えるために
〈破損〉
歴史は繰り返す。
でも、あの惨劇だけは繰り返してはならない。
ひどい惨劇。まるで地獄。
でも、もう終わった。
みんなはもう先に休憩している。
待ってて、私も今行くから___
決してあきらめなかった私たちから何も知らないあなた達へ
「で、なんて書いてあるの?」
これを読んでる彼女の顔がこわばっていってるのは明らかだった。
「すごいよ…」
「え?何が?」
「これ!もしかしたら例の異変前のパークを書いたものかもしれない!」
「例の異変?パーク?」
「詳しいことは後で話すよ!これ、ハカセ達のところに持ってかない?実はこの文章難しくて全然わかんないんだ。」
てへへ、とリーナは言う。うーん、とにかくこのカミとやらをハカセと呼ばれる人たちのところに持っていけば何が書いてるのかわかるのかな?
「わかった!じゃあもっていこう!」
「よし!きまり!」
元気よくリーナはこのごちゃごちゃの中から飛び出す。私もそれを追いかける。
あ、そういえば、と彼女がこちらを振り向き、再び僕に質問する。
「まだ、名前聞いてなかったね。」
「名前かぁ…多分、僕の名前は…」
ワクワクしながら僕の返答を待っている。でも正直、僕は自信がない。しかしあまり彼女を待たせるのも悪い。勢いに任せて私は答えた。
「私の名前はルナ!!!」
「ルナ、か、いい名前だね!これからよろしくね!」
「うん!」
こうして僕らの旅は始まるのだった。
コメント
最新を表示する
NG表示方式
NGID一覧