第██話 遠く、遠い記憶。

ページ名:存在の証明

 

遠く、遠い記憶。

 

狭い部屋に閉じ込められたような、先の見えない暗い洞窟の中に入ってしまったような、閉鎖感。

 

声が、聞こえる。

 

誰かが、僕を呼ぶ声が。

 

まだ眠いのに。

 

僕を起こすのは誰?

 

代わりなんていくらでもいるのに。

 

 

 

█████博士からの手紙

 あれから数か月が経った。私は少し前まで病院にいた。あの閉鎖的な空間には、慣れてしまった。それは研究所にいたころと大して変わらなかった。
だがどうしても、飽きが来てしまう。私の代わりになるものなどいない。彼が、そしてあの子が待っている。
迷惑をかけるかもしれないな、君たちには。それでも、無関係ではない。ぜひとも協力させてくれ。奴らを止めるために。
そして、世界を救うために。___大げさかもしれないな。だが、少なくとも私の親友はあの子にその可能性を見出していた。



 奴らの目的は世界を救うことだ。そして、私たちの目的も世界を救うことだ。違いは手段。奴らは、破滅を使おうとしている。
そのためなら、犠牲をいとわない…というより、それが真の目的といったところか。なんにせよ、どんなに私が忠告したところで、
君たちは止まらないだろう。それを止めようと、必死にもがき続ける。ふふ、可笑しなことに、君たちの組織は戦闘力を持たない。
どうやって奴らを止める気でいるんだ?まったく。奴らは説得は聞かないし、効かない。それに、君たちと違って、大きな戦闘力を有している。
あの子がいない今、どうやって戦うつもりなんだ?パークの力を借りるのか?ふふふ…



 話は変わるがちょうど、奴らと接触した経験を持ち、現在フリーのかつて一国の特殊部隊工作員だった研究員がここに一人いる。
どうだ?雇ってみる気はないか?わが弟も、パークを守るために働いていると聞く。ならば、兄である私がそれを怠けるわけにはいかない。
どうなろうと、すべて覚悟している。

 

世話が焼ける。

 

あぁぁ……もう…!

 

見てるだけでイライラするわ。まさか、パンチの打ち方も知らないなんて。

 

よっぽど平凡に過ごしてきたのね?このお嬢さんは。

 

私はあなたに、「鍛えなおす」とは言ったけど、それ以前の問題ね。

 

立ちなさい。

 

あなたを待っている人がいるわ。

 

___あなた、そのままじゃ何も守れないわよ?

 

職員███の記憶

 このままでは、彼女が危ない。警備員も、おそらくすべてやられた。どうして俺はあの場にいない?援護要員が到着するまでまだ時間が__
俺はすぐさま助けに行こうとした。しかし、彼女に止められる。そうだ、俺がいなくなったらここを守る人がいなくなる。奴らはバラバラに行動している。
そのうちの一人がここを襲撃するかもしれない。



 でも、俺は...そんなことのために、彼女を見捨てるのか?

 そのことを伝えても、彼女は縦に首を振らない。
見捨てろ___というのか?それともまだ秘策が…_?__・・・。?_。・
イザベラ、きみはいったい、なにヲカンgaEteiRu?

気持ちのいい朝。目覚めた途端にわかる。今日は最高の旅日和!!

 

「くそっ...!」

 

葬式の列は、黒かった。ただ単に、黒かった。みんな悲しんでる。

 

「戦力差は明らかねぇ...もう諦めたら?」

 

突然の告白に、俺は戸惑う。まさか...あの██████が?

 

「はぁ...はぁ...(くそっ、援助隊はまだか?!)」

 

あれ?君って誰だっけ?

 

「その気がないなら、仕方ないわね?」

 

その時、彼女の腕は心地の良い音を立てて折れた。

 

ガキッ

 

職員██████のきおKu


itai.
itai.

itai.itai.itai.itai.itai.itai.itai.itai.itai.itai.itai.itai.itai.itai.itai.itai.itai.itai.itai.itai.itai.
itai.itai.itai.itai.itai.痛い.itai.itai.itai.itai.itai.itai.itai.itai.itai.itai.itai.itai.itai.itai.itai.
itai.itai.itai.itai.itai.itai.itai.itai.itai.itai.itai.itai.itai.itai.itai.itai.itai.itai.itai.itai.itai.
itai.itai.itai.itai.itai.itai.itai.


とても。

いたい。



う。


うで...

 

「パークの危機...ねぇ......」

こくりと████はうなずく。相変わらず不愛想だ。

「さて、行きますか。」

僕は扉に手をかけ、外に出る。

 

「ふん、修行の成果。しっかりと見させてもらうわよ。」

そうぶっきらぼうに████は僕を見送る。彼女は今回ついてこない。なぜなら、彼女の能力は無差別的だからだ。関係ない人にまで被害を与えるわけにはいかない。

 

「わかってるわよ。僕が強くなれたのもあなたのおかげ。ありがとうねジョ█J+d;oia。」

 

 

__さて、僕の友人が、助けを求めている。彼女には、みんなを守るために戦い方を教えてもらった。その力を、今使う時が来たようだ。

 

「じゃあ、行ってくるわ。」

 

「えぇ、いってらっしゃい。」

 

手を振り、彼女に別れを告げる。

そのあと、ポケットに入っていた携帯端末の電源を付け、彼に電話する。

 

「もしもし?Q?」

 

「あぁ、君か。」

 

「えぇ。今からそっちに向かうわ。」

 

「君が来ることほど、奴らにとって脅威となるものはないだろうよ。だがそれと同時に、君は奴らの標的でもある。つかまるなよ?」

 

「そりゃもちろん。ソッコーで向かうから、あなたも遅れないようにね。」

 

「わかっている。それじゃあご武運を。皆、君の復活を待ち望んでいる。月兎のルナよ。」

 

「ふふ、ありがと。そっちも気を付けてね。Q博士。」

 

 

 

 

 

 


Tale

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