祟り猫の小梅

ページ名:祟り猫の小梅

小梅(こうめ)



動物名: イエネコ
愛称: 小梅
所属: なし
管理権限: 1

アニマルガール概要

来園者である川上栄一郎氏が初めて来園した際、誕生したアニマルガールがこの小梅です。
本人は代々川上家を祟ってきた由緒正しい祟り猫であり、幽霊だと主張しています。しかし川上家の家系を遡っても猫を飼っていた事はなく、川上栄一郎氏も猫を飼っていません。
小梅は非常に低身長かつ低体重です。体重は計測機器では測りきれないほど軽く、小梅自身の主張に拠れば21gとなっています。21gは魂の重量とされており小梅が幽霊である根拠となりえます(憶測に過ぎず根拠足りえません)。また21gという計測不能なほどの異常な軽さにも関わらず風に吹き飛ばされることもありません。
身長は129cmであり小学3年生ほどの平均身長を下回ります。この小ささに加えアニマルガール特有の身体能力も加わりどのような場所にでも器用によじ登ることが出来、ネコ科の持つ能力を以て高所からの飛び降りも得意としています。実験では██.█mからの高さからでも問題なく着地しており、これは平均的なイエネコの5倍以上の数値です。

容姿は幼い子どもの顔立ちをしていますが、その目つきは子どものそれではなくむしろ老人が子どもを見るものに近くなっています。猫の絵柄の入った着物を身につけており、黒髪に梅の花が付いた簪を差しています。専ら裸足で駆け回っていますが怪我をする様子はなく、砂利の上であっても音を立てることなく歩くことが出来ます。
自分を「私(あたし)」と呼び、相手がどのような人物であれ「小童」「小娘」と呼びます。「自分は数百年生き続けているのだからそう呼んで何が悪い」とは小梅本人の言ですが、この呼称に不快感を持つ者も少なくありません。しかし注意してもやめる様子はなく、例外は川上栄一郎氏とパークガイドのグエンドリン・ヘイゼルウッドの「軍曹」です。

彼女は川上栄一郎氏から離れることが出来ず、離れようとすると一定距離で転んでしまいます。その距離は4m~███mまでが観測されておりその原理は解明されていません。これについて小梅は「栄一郎との心の距離の問題じゃ」と語っていますが根拠としては不足しており、更なる研究が行われています。これに伴い川上栄一郎氏は小梅専属の飼育員として臨時雇用されており、月に3回の来園が義務付けられています。

以下は兵頭博士による聞き取り調査の映像ログです(この時川上栄一郎氏から離れられる距離は6mであったため、氏には耳栓と目隠しをして貰った上で聞き取り調査を行いました)。
  

+映像ログNo.08-映像を再生します。

小梅: 本当に見えも聞こえもしてないのか?
(椅子に座っている栄一郎氏の顔の前で手を振っている)
兵頭博士: はい。今の彼には何も見えていませんし、何も聞こえていません。
小梅: なるほどのぅ。だからこの距離か。小娘、あまり栄一郎を不安にさせるでない。
兵頭博士: 彼の了承も得ています。
小梅: 左様で。それで、私に何を聞きたいんじゃ。もう話すことはないと思っとるんじゃが?
兵頭博士: あなたの身体を調べさせていただきました。結論から申します。あなたは従来のアニマルガールとは一線を画した量のサンドスターを持っています。それと同時に。
小梅: (兵頭博士の言葉を遮って)その話はもう何度も聞いた。何が言いたい。
兵頭博士: …あなたは野性解放を積極的に使っていますね? どのような意図があるのですか。
小梅: 大道芸のようなもんじゃて。儂の姿は美しかろう? 動物園に相応しいでないか、違うか?
兵頭博士: 私が危惧していることはそちらではありません。川上氏に最近悪戯の頻度が落ちていると伺いました。
小梅: ここで存分に出来るからの。わざわざあっちでやる必要もなかろうて。
兵頭博士: 本当は…出来なくなっているのではありませんか?
小梅: さてね? どう生きようと儂の自由じゃろう。
兵頭博士: 私はあなたが自死に向かっているように感じています。
小梅: お主がそう思うならそうなんじゃろうよ。せっかく生まれ直したんじゃ、好きに生きさせてくれ。
(小梅が席を立って栄一郎氏の目隠しと耳栓を外す)
小梅: おい栄一郎、帰るぞ。腹が減った。
(小梅が栄一郎氏の手を引き退室する)

兵頭博士: 命は捨てるためにあるわけではありません…。しかし…使いたいように使う事を止めることは…。

(映像終了)

 

 

 
野性解放

猫典開帳・奇々怪々(びょうてんかいちょう・ききかいかい)

巻物を使って発動する野性解放です。節に分かれており、どの節を使うかによって発現する現象は異なります。現在確認されているものは「一之節」で、小梅自身が猫の姿に戻り巨大化します。小梅はこの節を好んで使い、時には町中であっても発動させ衆目を集めようとします。これにどのような意図があるか把握できていません。野性解放の過剰使用はアニマルガールの姿を保てなくなる危険性を伴うため、彼女を説き伏せ使用を控えるよう職員は説得を続けて下さい。


アニマルガール 哺乳類 全土

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