…かつての僕達は、2通りの姿で語られている。
季節を司る聖獣としての姿と、全てを壊す魔獣としての姿。
僕達にとってそんな評価はもうどうだっていい、守護者とか破壊者だとか、今はもうそんなの全く興味はない。
…それに、その二つの評価は、どちらも人間に対していい影響か悪い影響かで判断されたものだ。
人間に利益がある行動をすれば聖獣、不利益なことをすれば魔獣、それだけの単純なこと。
そもそも神話の時代も今の時代も、僕達に比べれば人間は変わらず非常に脆く、弱く、儚い。
神から称号をもらうのならまだしも、そんなやつらにとやかく言われても、僕達には至極どうでもいい。
……はずだったんだけど、べレロポーンとかいう英雄に倒された僕達は、なぜか知らないけど「サンドスター」とかいう物体のおかげで、もう一度世界に生まれた。
……なぜか人型になって。おまけで思考が3人に分裂して。
最初は君もびっくりしたでしょ?君の呼び方とか僕達の性格がコロコロ変わったりしたんだもんね。
……まあ、それは置いといて、僕達は神話の頃には全く興味なかったのに、この「フレンズ」の姿になったおかげで
「人間って面白い」って初めて思ったんだ。
きっかけ?もちろん「君」のおかげさ。
君にはすごく感謝してる。神話の時代に味わえなかったいろんな楽しいことを教えてくれたからね。
最初は僕達のことを当たり前だけどすごくこわがってたのに、勇気を出して僕達に近づいてきた、だから僕達は君達に心を開けたんだ。
……今の僕達は、人間のことが好きだ。だから絶対に守る、少なくともこのパークの中にいる人たちはね。
でも、もし守れなかったら、大切なものが自分の目の前で壊れるなら、いっそ僕達は僕達の手で……あははっ、冗談さ!
ま、よほどのことない限り大丈夫さ、僕達はあのヒッタイト神話の聖獣、ギリシア神話の魔獣の「キマイラ」だよ?
絶対、絶対に守ってみせるよ。
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