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テンプレート:複数の問題
ドラえもん | |||
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ジャンル | 児童漫画、少年漫画、SF漫画、ギャグ漫画 | ||
漫画 | |||
作者 | 藤子・F・不二雄[注 1] | ||
出版社 | 小学館 | ||
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掲載誌 | 小学館の学習雑誌 コロコロコミック てれびくん 他 | ||
レーベル | てんとう虫コミックス 他 | ||
発表期間 | 1969年 - 1996年 | ||
巻数 | 全45巻[注 2](てんとう虫コミックスの短編) その他 | ||
話数 | 全1,345話 | ||
その他 | レーベル・巻数の詳細は#単行本を参照 | ||
アニメ | |||
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映画 | |||
■テンプレート使用方法 ■ノート |
『ドラえもん』の主要キャラクターの像(高岡おとぎの森公園内「ドラえもんの空き地」より)
『ドラえもん』は、藤子・F・不二雄[注 1]による日本の児童漫画・SF漫画作品。及び、作品内に登場している主人公(未来からやって来たネコ型ロボット)の名前である。
作者が最も長く描き続けた代表作であり、日本では国民的な漫画作品の一つ。テレビアニメ化、映画化、舞台化なども行われ、多くのキャラクター商品が販売されている。海外でも、東アジア、東南アジアを中心に高い人気を誇った。
本作品は、22世紀の未来からやってきたネコ型ロボット・ドラえもんと、勉強もスポーツも苦手な小学生・野比のび太が繰り広げる少し不思議(SF)な日常生活を描いた作品である。基本的には一話完結型の連載漫画であるが、一方でストーリー漫画形式となって日常生活を離れた冒険をするという映画版の原作でもある「大長編」シリーズもある。一話完結の基本的なプロットは、「ドラえもんがポケットから出す多種多様なひみつ道具(現代の技術では実現不可能な機能を持つ)で、のび太(以外の場合もある)の身にふりかかった災難を一時的に解決するが、道具を不適切に使い続けた結果、しっぺ返しを受ける」というものが多く、前作の「ウメ星デンカ」のストーリー構図をほぼそのまま踏襲しており実質的な後継作品ともいえる。このプロットは、作者の藤子・F・不二雄が自身のSF作品で描いた独自定義「すこし・不思議」(Sukoshi Fushigi)[注 3] という作風に由来し、当時の一般SF作品の唱える「if」(もしも) についての対象を想定した回答が反映されている。
のび太がお正月をのんびりと過ごしていると、突然、どこからともなくのび太の未来を告げる声が聞こえ、机の引出しの中からドラえもんと、のび太の孫の孫のセワシが現れた。セワシ曰く、のび太は社会に出た後も沢山の不運に見舞われ、会社の倒産が原因で残った莫大な借金によって子孫を困らせているという。そんな悲惨な未来を変えるために、ドラえもんを子守用ロボットとしてのび太のもとへと連れてきたのだった。
ドラえもんは、自分のおなかの四次元ポケットから取り出す多種多様な「ひみつ道具」を使って、のび太の身にふりかかった災難を一時的に解決するが、道具を不適切に使い続けた結果、最後にはしっぺ返しを受ける。同級生の源静香(しずか)、剛田武(ジャイアン)、骨川スネ夫などの友人たちも交えた日常の中で、のび太は時として反省し多くのことを学び、未来は少しずつ良い方向へ進んで行く。
正し、ドラえもんとかかわることはドラえもんの4次元ポケットやタイムマシーンで4次元空間に足を踏み入れることになる。このためにドラえもんとかかわった主要人物、のび太を初め武(ジャイアン)、スネ夫、静(のび太の未来の嫁になる女性)、できすぎ、ドラミ(ドラえもんの妹ロボット)セワシ〔22世紀の、のび太の子孫)さらに、のび太のクラスメートや主要登場人物の両親までもが恐ろしい命がけの戦いの世界に何度も巻き込まれることになる。
本作の連載開始当初は、ドラえもんが騒動を巻き起こすギャグ漫画としての特色が強く、ストーリー性の強い作品は見られなかった[1]。『コロコロコミック』掲載時などでは、柱[注 4] の煽(あお)り文句は「日本一のギャグまんが ドラえもん」となっていた。
読者層(掲載各誌)が小学校在学の児童全学年と広範囲に展開されているため、読者の年齢差を意識して、作品内容を描き分けて連載されていた。低学年ならセリフも簡単でひみつ道具の楽しさが描かれ、中学年ぐらいではのび太の成長などのストーリー性が強くなり、高学年だと環境問題を扱うなど複雑な内容も増えている[1]。また絵柄も描き分けられていて、低学年向けの話ではキャラクターの頭身が小さく容姿が幼いが、高学年向けになるほど頭身が大きくなってきて容姿がやや大人びている。
小学館ドラえもんルームは、ドラえもんとのび太の関係が、連載が進む中で変化していると著書に書いている[1]。ドラえもんは役目を終えて未来に帰ったことがあり、その一件により「世話係と世話をされる者」といった関係は終わり、以降は「一緒にいたいからいる」という関係に変化しているとのことである。
作者の藤本は、児童漫画で連載が決まったが、なかなか話がまとまらず、連載開始の告知ページには、先にキャラクターが決まっていた「のび太」のみ発表して他は何も手がついていない状態であった。
そして、まるで構想が思い浮かばないまま時は過ぎ、新連載の締切の前日まで迫ってしまう。追い込まれた藤本は「タイムマシン」があれば時間が戻れるのに…と空想してしまう。そしてその時に外で「ドラ猫」の声を聞く。その時近くにあった娘の起き上がりこぼし人形「ポロンちゃん」を踏んでしまう。その前の晩の「ドラ猫」と、この「起き上がりこぼし」が結びつき、「ドラえもん」のキャラクターが生まれ、ぐうだらな男の子を助ける猫型ロボットの話が誕生するのであった。[2]
ドラえもん連載期間(読み切り、半年未満の連載、および大長編は除く。黄色は他誌と同時掲載。詳細は「連載誌」の項を参照)
1969年より、小学館の学年誌(『よいこ』『幼稚園』『小学一年生』『小学二年生』『小学三年生』『小学四年生』)にて連載開始した。いずれも1970年1月号で、当時の作者名義は「藤子不二雄」。1話ごとに完結する短編として執筆。タイトルロゴは『オバケのQ太郎』のロゴも手掛けた赤松育延によるもので、ドラえもんの手足をイメージしている[3]。1974年3月に、原作の漫画連載も最終回として「さようなら、ドラえもん」が描かれたが、作者が思い直し、翌月「帰ってきたドラえもん」によって連載は継続される。原作の単行本は1974年8月から刊行開始され、第1巻はレーベル『てんとう虫コミックス』の第1号作品となっている。
藤子・F・不二雄が執筆した作品は全1345話(短編・中編・長編)。ただしその一部[4][5][6][7][8][9] は、執筆当時のチーフアシスタントであるたかや健二による執筆となっている[10]。
1987年以降は作者の藤本の体調面の問題もあり、短編の新規執筆は少なくなった。大長編(後述)を除く、作者本人の手による最後の単発作品は、全3回の集中連載作品「ガラパ星から来た男」(第45巻収録)となっている。
『ドラえもん』本編連載のほか、1974年には、ドラえもんの妹「ドラミ」を主人公に据えたスピンオフ作品『ドラミちゃん』が連載され、のちに『ドラえもん』本編に統合されていた[1]。
ドラえもん誕生50周年を記念して、2019年11月末には上述の6誌に掲載された6種類の第1話を単行本にとりまとめて0巻として発売、1996年に発売されたてんとう虫コミックス第45巻以来の新刊となった。0巻の初版は10万部だったが、発売前に重版が2度かかり、発売後の重版も併せて、同年12月25日出来重版で累計40万部を超えた[11][12]。
2020年11月27日、50周年キャンペーンや新型コロナウイルス感染拡大に伴う全国一斉休校の影響により、2019年12月からの1年間で単行本と関連本の発行部数(電子書籍除く)が500万部を突破したことを小学館が発表した[13]。
1973年に日本テレビ動画の製作で最初のテレビアニメ化がされ、約半年間日本テレビ系列で放送された。本作は対象年齢が低かったため、視聴率は現在と比較して決して高くはなかったものの[14]、3クール目の放映続行が決まりかけたとき[15]、制作会社が解散し、打ち切り終了となった。翌1974年春には原作の漫画連載も最終回として「さようならドラえもん」が描かれたが作者藤本の愛着もあり、翌月「帰ってきたドラえもん」が描かれ原作の方は継続され、後の二度目のテレビアニメ化につながることとなる。
1979年にテレビ朝日系で再びテレビアニメ化された。この間に原作の単行本が1974年夏から発売開始されて大ヒットしており、前回の製作時よりも漫画が人気作品となってからのアニメ化であった。2005年には、声優やシンエイ動画の制作スタッフなどを一新する大幅リニューアルが(映画版も含めて)行われ、現在も放送を続けている。詳細は以下を参照。
1979年の二度目のテレビアニメ化から現在に至るまで高い人気を保ち続け、長寿番組となっている。なおウィキペディアでは、1973年に放映されたシリーズを「第1作」、1979年から2005年3月まで放映されたシリーズを「第2作第1期」、2005年4月から放映されているシリーズを「第2作第2期」としている。
1980年からはアニメーション映画の原作として長編[注 5] の執筆を開始し[1]、これを『大長編ドラえもん』と称している。『ドラえもん』の長編作品であり、映画公開に先行して『月刊コロコロコミック』で連載された。通常執筆するのは1話完結型の短編作品だが、『大長編ドラえもん』は1つのエピソードを数回に分けて連載するストーリー漫画型の長編作品であり、単行本も『ドラえもん』からと独立した『大長編ドラえもん』シリーズとして発行している。映画にふさわしく日常生活ではないスケールの大きな舞台で、ドラえもん達が互いに協力して困難を乗り越え、成長する冒険物語が描かれる。このころは『大長編ドラえもん』を含めると8本の雑誌に同時連載していた。
1996年に藤子・F・不二雄が逝去した後も、藤子・F・不二雄プロの萩原伸一(むぎわらしんたろう)および岡田康則は、『大長編ドラえもん』シリーズの続巻を2004年まで執筆した。ただし藤子プロ執筆の巻は「まんが版▷映画シリーズ」として、藤子・F・不二雄本人が執筆した巻とは区別されている。
『ドラえもん のび太の恐竜2006』(2006年公開)以降の映画は「大長編ドラえもん」としては漫画版が執筆されていない。ただし、『ドラえもん のび太の新魔界大冒険 〜7人の魔法使い〜』(2007年公開)以降は「映画ストーリー」として岡田康則(単行本では「藤子・F・不二雄プロ」名義)が漫画版を執筆している。単行本は既刊5巻。純粋な漫画版を執筆するのではなく、外伝漫画を執筆することもある(ドラえもんの派生作品#映画ストーリー超特別編を参照)。
2004年に、すべての作品を収蔵した「ドラえもん文庫」が開設された。作者の出身地で知られる富山県高岡市の高岡駅前再開発ビル「ウイング・ウイング」内の高岡市立中央図書館の「ドラえもんコーナー」と、富山大学横山研究室である。これはドラえもん研究で知られる富山大学の横山泰行教授が、収集した単行本計671冊を寄贈、図書館側も協力して実現した。
収集家の間でも入手困難とされる、てんとう虫コミックス初版初刷の単行本第1巻から第10巻を含む全45巻を所蔵している。
雑誌のフルカラーのコピーも所蔵している。書籍の内容は、当時連載していた小学館の学年誌などの雑誌に掲載されていた全作品を原寸大で複写し、フルカラー作品はすべてフルカラーで複写して、それを製本化して収めたものである。
出版されている全集としては、2009年より刊行された「藤子・F・不二雄大全集」の『ドラえもん』(全20巻)および『大長編ドラえもん』(全6巻)が挙げられる。
このうち『ドラえもん』は、1 - 17巻が「学年繰り上がり方式」で収録されており、1962年生まれが7歳になり就学する1969年の小学1年生、1970年の小学2年生、といった順で収録されている。18 - 20巻では、幼年誌やその他の雑誌に掲載された作品を収録している。
また派生作品『ドラミちゃん』の雑誌掲載時の初出版も雑誌からの複写で20巻に収録されており、単行本に収録された版(みよちゃん→しずか、カバ田→ジャイアンといった登場人物の書き換えなど)と比較できるようになっている。
全集では、作者の藤子・F・不二雄による改訂はそのまま残し、第三者による改訂はできる限り元に戻すという編集方針がとられた(一部例外あり)。このため、従来の単行本はもちろん、初期の版とも一部のセリフなどが異なっているケースがある。
いずれも小学館からの発行。
連載期間については米沢(2002年)による。なお、雑誌の号数による表記のため、実際の発売月とは1か月ずれるので注意が必要。また、『月刊コロコロコミック』2002年4月号から「コロコロ創刊25周年記念 名作劇場ドラえもん」と題して再掲載されている(ただし毎年1月号から3月号は映画の漫画版が掲載されるため休載となる)。
ドラえもん学の提唱者である横山泰行は、総数を1344としている。内訳は以下のとおり。
『ドラえもん』ができるまでの過程を描いた漫画『ドラえもん誕生[注 12]』によると、1969年11月、新連載の締め切りが間近に迫っても作品の構想がまるで浮かばないという切迫した状況にもかかわらず、藤子・F・不二雄はアイディアがすぐに思い浮かぶような便利な機械があればいいのにと空想したり、過去にもアイディアが思い浮かばないままドラネコのノミ取りを始めたという経験があったなどと、埒もないことを考えて無駄に時間を潰してしまう。そしてついに締め切り日の朝が訪れ、困り果てた末に「なんにも、ぜーんぜんまとまってない!! わしゃ破滅じゃー」と叫びながら階段を駆け下りたところ、たまたま置いてあった娘の起き上がりこぼしのポロンちゃんにつまずき、その瞬間「ドラネコと起き上がりこぼし」というアイデアが結びつき、ドラえもんが誕生したという。また、「ダメな人間を便利な機械で助ける」という内容も自分に重ね合わせてこの時に思いついたものだという。
上記のように連載直前までキャラクターが決まっていなかったため、連載開始前月に掲載された予告[16] は、新作のタイトルも主人公の姿も描かれていない[注 13][17] という、異例の体裁であった。藤子不二雄Ⓐによれば、藤子・F・不二雄はドラえもんのキャラクターを作る際に、ネコのデッサンを漫画化したものを多数描いていたという[18]。
漫画評論家の米澤嘉博は、ドラえもんの発想の原型のひとつとして、何でも取り出す魔法のカバンを持ったネコのキャラクターが主人公であるアメリカの漫画『フィリックス・ザ・キャット』を上げている[19]。
元アシスタントスタッフのえびはら武司の「まいっちんぐマンガ道」では、ロバート・A・ハインラインの「夏への扉」が元になったという記述も存在している[20]。それによると「そんなこと書いても読者は喜ばない」として、上記のエピソードを藤子・F・不二雄が自ら製作したとなっている[21]。
ドラえもんと貨物自動車
『ドラえもん』は漫画・アニメともに日本国外にも翻訳紹介され、特にアジア圏を中心に人気作品となっている。テンプレート:See also日本国外の作品タイトルの表記は普通英語で「テンプレート:Lang」となるが、原作の「ドラえもん」というカタカナ・ひらがなの混ぜ書きを再現するために、アルファベットの大文字と小文字を併用して「テンプレート:Lang」などと表記されることもある。中国・台湾・マレーシアなどの中国語表記は、長らく「テンプレート:Lang」(ロボットの猫という意味)、「テンプレート:Lang」(叮噹は銅鑼ドラの鳴る音の中国語の擬音語)などとなっていたが、1997年以降の正規出版物は原音に近い発音の「テンプレート:Lang」[注 14] に統一されている(未だに「テンプレート:Lang」と書いてあるものはまず海賊版)。韓国語表記は「テンプレート:Lang」[注 15] となる。南アジアでは英文表記では「テンプレート:Lang」だが、ヒンディー語表記は「テンプレート:Lang (doremon)」、ベンガル語表記は「テンプレート:Lang (doremon)」となる。スペインでは「テンプレート:Lang」(宇宙ネコ・ドラえもん)、アメリカでは「テンプレート:Lang」[注 16](未来から来た小道具使いの猫ドラえもん)と国によっては原作にはない独自の枕詞が付けられることがある。
漫画の出版[]原作の漫画が出版された国および地域は、中国、香港、台湾、韓国、ベトナム、フィリピン、マレーシア、シンガポール、タイ、ラオス、カンボジア、インドネシア、キプロス、イタリア、スペイン、フランス、ロシアである。各国のコミック雑誌(台湾青文社「HAPPY DRAGON 快樂龍」など)にも連載されている。また、海賊版は東南アジアで広く見られる。
アメリカ・カナダでは、2013年11月より電子書籍として配信されている(アメリカンコミック調に彩色を施し、登場人物に愛称を付けている)[22]。
1970年代には既に香港・台湾で中国語の海賊版が出版されており、日本文化が当時解放されていなかった韓国でも海賊版が『トンチャモン』というタイトルで出版された。そのため韓国や中国などでは、過去に日本の本家『ドラえもん』の方がコピーと誤解されたこともあった[23]。
ベトナムでは正規版の出版以前に海賊版が1000万部以上売り上げており、1994年に正規版を出版するにあたって、それまで原作者に本来受け取るべき印税(日本円で2000万円相当)を支払いたいと申し出たが、藤子・F・不二雄が「このお金を基にして現地の子供たちのために役立ててほしい」と希望したため、貧困家庭の就学希望児童を支援する「ベトナムの子供たちのためのドラえもん教育基金」が設立された[18][24]。藤子・F・不二雄はそれに合わせてベトナムを訪問している。
多言語社会であるスペインでは、スペイン語(カスティーリャ語)やカタルーニャ語など5言語で出版された。
アニメーションの放映[]アニメーションはこれまで、北米(アメリカ合衆国、カナダ)、中南米(ブラジル、コロンビア、チリ、アルゼンチン、エクアドル、ボリビア、ペルー、パラグアイ、ベネズエラ、パナマ、メキシコ、プエルトリコ、キューバ、ドミニカ共和国、ニカラグア、コスタリカ、ホンジュラス、エルサルバドル)、ヨーロッパ(スペイン、イタリア、フランス、ポルトガル、ポーランド、ベラルーシ、ロシア、イギリス)、中東(サウジアラビア、カタール、UAE、オマーン、エルサレム、イスラエル、トルコ)、アフリカ(アルジェリア、リビア、チュニジア)、東アジア(中国、香港、マカオ、台湾、韓国)、東南アジア(インドネシア、マレーシア、タイ王国、ベトナム、フィリピン、シンガポール、カンボジア)、南アジア(インド、バングラデシュ、ブータン、ネパール、パキスタン)、オセアニア(オーストラリア)でも放送された(2017年3月現在、オーストラリア、カナダ、ポーランド、イギリス、パキスタンでは放送されていない)。
木村純一プロデューサー(1998年当時)によると、東南アジアでのテレビアニメの放送は視聴率が70パーセントを超えることもあるという[25]。東南アジア諸国では、ママがドラえもんの道具でやり込められると子供が大喜びする[1] という特徴も見られる。
アメリカ合衆国では、1985年にCNNのテッド・ターナーが50話分の放映権契約を結んだものの長らく放映が実現しなかったが[26]、2014年よりディズニーの子供向けチャンネルディズニーXDで放送が始まった[27]。このアメリカ放送版は、単なる吹き替え版ではなく現地の文化や生活習慣に合わせて様々な変更を加えられたローカライズ版であり、舞台をアメリカの架空の街に移し登場人物名も英語名風にするなどアメリカの視聴者になじみやすいように設定に改変を加え、フィクション作品の中でも健康的な食生活を推進するという規則に従ってのび太が食べるおやつがフルーツになるなど、アメリカの子供番組の放映基準に合わせた細かな画像の加工や差し替えも行われている。日本では2014年7月から8月にかけて行われたイベント『テレビ朝日・六本木ヒルズ夏祭り SUMMER STATION』にて日本語字幕版として初公開上映[28] を経て、2016年2月1日からディズニー・チャンネルにて『Doraemon』のタイトルで日本語吹き替え版の放送を開始した。
スペインでは、上述の漫画版のように複数の言語で放送されて高い人気を得ている。2014年の9月から12月には94年の放映開始から20周年を記念して、視聴者参加型のアトラクション番組「Doraemon Land」がシリーズで放映された[29]。
逸話[]台湾の歌手周杰倫のアルバム『魔杰座』のシングルPV「時光機」[30] や、マレーシアの歌手四葉草のシングル「伸出圓手」[31] は、『ドラえもん』を題材にしている。
中国各地で2014年に開催された「ドラえもんの秘密道具展示会」は大盛況となり関連グッズも売れたが、産経新聞は9月末から10月始めにかけて複数の中国紙が「われわれの傷みをドラえもんでごまかされるな」などドラえもん批判を行ったとして、「掲載のタイミングが一致しておりいずれもメディアを管理する共産党宣伝部の指示を受けて執筆したものとみられる」「反日姿勢を強める共産党当局の逆鱗に触れたとみられる」と報じ、成都市共産党委員会機関紙でドラえもんが日本の文化大使や2020年東京五輪招致の際の招致スペシャルアンバサダー(特別大使)を務めた(2013年4月5日 - 9月7日[32])ことなどに触れて「ドラえもんは国家としての価値観を輸出し、日本の文化戦略で重要な役割を果たす」「ドラえもんが善良な人たちの目に映る日本を象徴しているとすれば、侵略の歴史を隠し、国際的な緊張状態を招く安倍晋三政権もまた日本の真の姿だ」などの批判がされたというが、中国でもドラえもんの人気は高く、この官製メディアのドラえもん利用批判に対しても一般市民の反応は「「ドラえもんVS共産党宣伝部」というのをアニメでみたい」など冷やかだとした[33]。2015年5月、読売新聞によれば2012年の「ウルトラマン」シリーズ以来(同年には尖閣諸島国有化を巡って日中関係が悪化していた)、中国の一般映画館で上映される日本映画の新作としては3年ぶりに『STAND BY ME ドラえもん』が上映された[34]。同年9月23日には中国淘宝網で『拜托了!小叮当』のタイトルで実写版が公開された[35]。また2016年9月より日本航空が中国路線を中心にJALドラえもんJETを運航している。
一般に、『ドラえもん』はアジア圏・南米圏で高い人気を得る一方で、欧米諸国では人気が奮わない場合が多い。このような傾向に関して漫画評論家の米澤嘉博は、「単に生活や風習の違いだけでは解釈することのできない、メンタルな部分がそこにはある」と述べている[36]。
作品の連載開始は1969年12月発売の1970年1月号。主人公は、未来の世界からやって来たネコ型ロボットのドラえもん[40] と、東京都テンプレート:Refnestに住む8月7日生まれ[注 17] の小学5年生[注 18] の野比のび太[注 19]。
詳細はドラえもんの登場人物一覧を参照
作者によれば、のび太のモデルは、少年時代の作者自身である[注 20]。作者の少年時代は、運動能力が低く、いつも漫画を描いていたらしい[41]。
他の登場人物も高岡市で過ごした少年時代の人間関係をモデルにしているという。藤子・F・不二雄の少年時代の友人の間では「ジャイアンのモデル」と目されている者もいるとのこと[42]。藤子不二雄Ⓐの自伝的漫画である「まんが道」の少年時代編においても、番長格の少年が登場する。さらに、しずかについては作者の理想の女性を描いたものだとする説がある[43]。
不思議な力を持つ主人公と、平凡で目立たない準主人公の少年に加えて、「紅一点のマドンナ」「体が大きく腕っ節の強い乱暴者のガキ大将」「家が裕福で見栄っぱりのずるがしこい少年」の三者が必ず登場するのは、藤子マンガに共通する、いわば“王道”のパターンである。
時代は1970年代。
作品の舞台となる、ドラえもんやのび太たちが住む町は、「東京都練馬区月見台すすきヶ原」という町である[3][44]。「多奈川」という大きな川が流れている[3][45]。都内ではあるが、まだ裏山や空き地が開発されずに残されており、主人公たちの遊び場になっている(作者が少年時代を過ごした富山県高岡市の影響ともされる[46])。
大長編では、地球上で絶滅した恐竜が地底では生き残っていて、恐竜人に進化したものが文明を築いていたことが判明する。また地球には他にも人類以外の知的種族(アフリカ奥地のイヌ科種族、海底人、小人族など)や独自の発達を遂げた人類(海底に移住したムー大陸人=龍宮、雲の上の天上人など)が一般の人類に知られず[47] 存在し、宇宙には多種の地球外生命体も存在することが明かされた。また、この世界には複数の反地球が存在しており、一個はかつて学会で提唱されていたとおりの太陽の裏側のラグランジュポイントに存在し、22世紀では存在を知られている[48]。もう一つは別の恒星系に文字どおりに、すべてあべこべな反地球が存在している[49]。
のび太の家ドラえもんとのび太が住む家。のび太の部屋は、窓の下が玄関上の屋根に面しており、のび太は屋根の上で昼寝や日光浴などをすることもある[3](のび太の家も参照)。稀にドラえもんもネコのように丸くなって昼寝をすることがある。野比家の持ち家ではなく(2階建てという、当時としては珍しい)借家。空き地ドラえもんやのび太たちが住む町内にある空き地。土管が3本(6本)、ピラミッド状に積み上げられている[注 21]。子供たちが集まっておしゃべりしたり、野球をしたりと、子供たちの憩いの場となっている。のび太の幼少時、またのび太の父の小学生時代には木材が多く置かれていた。このことから単なる空き地ではなく、本来は材木を管理する企業が資材置き場として用いていた敷地の可能性がある[注 22]。また、空き地の所有者も確認できる。ジャイアンのリサイタルは、ここで開かれることが多い。この空き地は、日頃から自由に使えるようになっていて、原作やテレビアニメの中でも度々登場する。さらに、空き地で不発弾が確認されたこともあった。学校の裏山小学校の裏にある小山で、のび太の憩いのスポット。山の頂上には「千年杉」と呼ばれる木がそびえ立つ[50]。モデルは少年時代の作者が息抜きに通っていた高岡古城公園ともされ、開発が及んでいない緑豊かな土地である[46]。近辺の崖からは、新種の三葉虫[51] や大型肉食恐竜の化石[52] が発掘されている。団地の建設で一部掘り崩されたり[53]、宅地開発の対象になったり[54]、ゴルフ場建設が計画されたり[55] など、造成の対象にもされており、25年後には頂上にヒルトップマンションという名前のマンションが建設され、千年杉は姿を消している[56]。未来の世界ドラえもんが生まれた時代。22世紀(連載初期は21世紀となっていた[注 23])。天気は気象庁で制御しており、農作物や経済の動向などをふまえた上で厳正に決めている[3][57]。台風は上陸する前に消滅させている[3][58]。タイムマシンが普及しており、時間旅行をする際のルールとして「航時法」という法律が制定されている。24世紀には、航時法の違反を取り締まる組織「タイムパトロール」(略称:時警)の本部がある[3]。漫画連載時期、アニメ放映時期に合わせて、作品内に登場するものにも多種の変化が見られる。家電は時代に合わせて変化しており、当初は黒電話であったのび太の家の電話も押しボタン式電話機に変わっていて、テレビも白黒からカラーへ(野比家がカラーテレビを購入したのは「タイムふろしき」騒動の後)、そして薄型テレビへと変わり、2010年9月17日に放映されたテレビアニメではスネ夫の家に3Dテレビが登場している。
もっとも、大枠では連載開始当時(1970年代)の生活様式を維持している。テレビアニメ第2作1期では、のび太は「基本的」に、紺色の半ズボンと白色のハイソックスに黄色のシャツを着用しており、のび太の服装は(開始から現在まで一切)変化していない。これは新人類・団塊ジュニア・ポスト団塊ジュニアが小学生だった当時の典型的服装である。ただし、連載中期 - 後期においては上着に関してはさまざまなバリエーションが登場している。また高校生は必ず学生帽に詰襟の学生服姿という描写で登場する。テレビアニメ第2作第2期ではリニューアルによってのび太たちの服装に変更が加えられた。「してない貯金を使う法」(第4巻第8話)では1960年代に丸井が日本で初めて導入した割賦販売が、「月ぷ」(月賦)という表現で登場し、父と叔父のやり取りを見ていたのび太が「これこそ現代人の生き方」と評している。公共交通機関を利用する事もない(第2巻第13話「地下鉄をつくっちゃえ」で夕方のラッシュに巻き込まれて辟易するシーンが一度出て来るのみ)。
また、ドラえもんでは、作品中においてその年代について言及される場面が何度かある。「りっぱなパパになるぞ!」(第16巻収録)では、のび太としずかが結婚してマンションに住み、息子のノビスケがのび太くらいの年齢となった近未来が2002年とされている。「白ゆりのような女の子」(第3巻収録)では、のび太の父親であるのび助についての戦時中における学童疎開の話がある(当時10歳前後であるとすると焼け跡世代)。しかし、テレビアニメ第2作第1期「タイムマシンでお正月[注 24]」では、1940年生まれという設定となっている。また、「ハリーのしっぽ」(第33巻収録)ではハレー彗星接近の前年で、現在は1985年となっているが、西新宿やサンシャインシティといった現在首都圏内でよく見られる高層ビル街はほとんど描かれない[注 25]。「ママのダイヤを盗み出せ」(第7巻収録)では、母親である玉子の少女時代は1948年とされている。しかし、テレビアニメ第2作第2期「ママのダイヤを盗み出せ[注 26]」では、玉子の7歳の時代が松田聖子がデビューして間もない1980年代初めになっている。ドラえもんの道具にも時代の変化がみられる。糸なし糸電話(→携帯電話)、うそ発見器、無人探査ロケット(→マルチコプター(ドローン))、セルフ将棋(→将棋用ゲームソフト)、宇宙完全大百科(→インターネット。但し「宇宙完全――」と異なり、これを以てしても未来の事は分からない)など、当時の技術では実現できなかったものが現在では一部実現されている。
藤子・F・不二雄自身の中にある設定について、『ドラえもん』の数年前として『パーマン』[注 27]、ほぼ同時期の設定として『オバケのQ太郎』『エスパー魔美』『ウメ星デンカ[59]』など、数十年後として『21エモン[60]』などがある。
自他ともに認める作者の代表作であり、日本の漫画を代表する作品として、国際的にも知られている。1996年9月23日に本作を執筆中に藤子・F・不二雄が逝去した際、「代表作であり、同時にライフワークであった」とも関係者・読者に再認識させた一方、作者存命中に本作が爆発的なヒットをしたことで、本作の出版物のみならずアニメーションなどのメディア・おもちゃなどのグッズが巨大産業化してしまい、作者は本作にかかりっきりの慢性多忙状態となってしまっていた。このため、それまで定期的に発表していた短編の仕事を引き受けることができなかったり、『エスパー魔美』の連載が不可能になるなどの弊害も生じた。
藤子・F・不二雄は「オバケのQ太郎」(藤子不二雄Aとの合作)以降、「パーマン」「ウメ星デンカ」を小学館の学習雑誌および『週刊少年サンデー』に連載しており、本作はそれを引き継ぐ形で学習雑誌に連載された。しかし、「ウメ星デンカ」までは存在した『週刊少年サンデー』での連載はなかった。計6誌に連載されていたにもかかわらず、初めはあまり注目される漫画ではなかったという[1]。1973年に最初のテレビアニメ化が日本テレビ放送網で行われたが、制作会社日本テレビ動画の解散により半年で終了。その翌年3月には、最終回として「さようならドラえもん」が描かれドラえもんは終わったかのように思われたが、翌月「帰ってきたドラえもん」によって連載は続行される。テンプレート:See
その後、1974年夏から当初は全6巻だけでの予定で刊行開始された単行本(てんとう虫コミックス)が好調に売れてヒットするという(出版社小学館にとってはとくに)予想外の反響を契機として、ドラえもん人気に応えて1977年には『コロコロコミック』が創刊(当初のコロコロコミックはほとんどドラえもん一色の内容であった)され、人気・知名度もさらに上昇し、単行本は1978年の時点で1500万部を売り上げた[61]。そして1979年に再びテレビアニメ化、その翌年には映画化もされヒットを記録し、子供達の間でドラえもんブームのような状況となった。1979年発行の単行本第18巻は、初版印刷部数が100万部を記録した[62]。2003年9月時点で、に単行本(大長編含む)の累計発行部数は1億部を突破している[63]。1974年8月発行の単行本第1巻は5.4ヶ月のペースで毎年重版が行われており、2019年11月時点で246刷されるなど[64]、小学館を代表する作品となっている。
1979年からのアニメ版も安定した人気を維持し長寿番組化。放送しているテレビ朝日は、テレビ朝日(およびANN系列局)の実質的なマスコットキャラクターとしてドラえもんを起用するようにもなり、さまざまな番組・広報誌などでドラえもんの絵や人形を使用している。2011年5月にテレビ朝日公式イメージキャラクター「ゴーちゃん。」が登場した後も関わりは深く、災害発生時の募金活動では「ドラえもん募金」と名前が冠されている。
高い知名度から、教育分野にも広く浸透している。小学校の教科書に『ドラえもん』のキャラクターが登場しているほか、千葉大学の入試問題で「『ドラえもん』の道具を一つ選んでそれが実現可能かどうか検討せよ」という内容の小論文が課されたり、2006年の武蔵野美術大学の入学試験において「『ドラえもん』を幾何図形を用いて再デザインせよ」といった問題が出たりしたことがある。
2002年には、『タイム』アジア版の「アジアのヒーロー」25人の一人としてドラえもんが選出された[65]。『日経エンタテインメント!』2007年10月号「最後に読みたい本・マンガは何ですか?」というアンケートでは第1位にランク入りした。
漫画家の小林よしのりは、『ドラえもん』は子供たちにとっての基礎であり、『コロコロ』にはずっと載っていなければならない漫画だと語っている[66]。
作家の瀬名秀明はエッセイ『おとぎの国の科学』において、「私は物語の基礎を『ドラえもん』と『コロコロコミック』から学んだ」と述べ、自らの小説『八月の博物館』は「藤子・F・不二雄先生を真似ることで自分のルーツを探ろうと思って書いた」と述べている。
また、辻村深月は『ドラえもん』を「私のオールタイムベストテン」の筆頭に挙げており[67]、『ドラえもん』をテーマの1つにした小説『凍りのくじら』を発表している。『ドラえもん』に関するコラムも雑誌などに執筆している[68]。
作品論としては、『ドラえもん』と童話の関連性を指摘したものがある[69]。島田裕巳は、「特殊な能力を与えられた人間がそれを乱用し、最後にそのむくいを受けるというパターンは世界の伝統的なおとぎ話のパターンであり、それを取り入れることで長い間人気を保ってきた」と分析している[70]。
漫画評論家の米澤嘉博は、「ひみつ道具」を主軸にして作られる『ドラえもん』の作劇を「マンガにおける一つの発明」と評価している。「スイッチを入れればちょっと不思議な困った出来事、あるいは楽しい出来事が起こり、都合のいい形で停止させれば、日常はまた戻ってくる。「道具」というアイデア、システムによってパターン的な語り口が開発されたのである。事件が起こるのを待つことはないし、誰か訪ねたり、どこかに行ったりする必要なく、日常は途端にワンダーランドに変わる」と述べ、ショートストーリーの作劇にとって「ひみつ道具」というモチーフほど便利なものはないと分析している[71]。
本節では『ドラえもん』の各単行本の概説を記載する。『大長編ドラえもん』については「大長編ドラえもん#単行本」を、各単行本の書誌情報については「#書誌情報」を参照。
本項では、単に「未収録作品」と示している場合、てんとう虫コミックス (TC)『ドラえもん』全45巻に収録されていない作品を示す。
〈藤子・F・不二雄大全集〉を除き、すべて選集。特記のない限り小学館からの発行。
〈てんとう虫コミックス〉全46巻(第0~45巻)1974年 - 1996年、2019年計823話収録(ガラパ星からきた男を1話とカウントすると全821話)[72]。収録されている作品は、藤子・F・不二雄が自ら選抜した作品である。ただし、雑誌掲載時の各話のページ数が異なって単行本一冊の規定量に必ずしもきれいに収まらないことから、余りのページ分を利用して加筆修正や書き足りなかったコマを補っている。そのためこのシリーズには雑誌掲載時には無かった新規で書き下ろしたコマ、その補いで生じた空白あるいは雑誌掲載時は広告などのスペースだった箇所に挿絵が存在している他、殆どの巻が規定量いっぱいに書き足されているため巻末にある広告ページが「ドラえもん」には存在しない[73]。初版でそのままだった誤植・ミスや不適切な表現も増刷のたびに修正されている[注 28]。作品のタイトルも雑誌掲載時とは異なっているものが多く、単行本化に際して改題されたタイトルがそのままアニメ第2作のサブタイトルなどに反映されている。45巻の初版では「第46巻に続く」旨が巻末に表示されていたが、藤子・F・不二雄の死去によって、この第45巻をもってシリーズが打ち切りとなり終了。詳しくは、「藤子・F・不二雄#死去」を参照。このため、全45巻に収録されなかった作品、未収録作品が500話以上存在し、特に幼年誌「よいこ」「幼稚園」での掲載53作品はすべて未収録である。『ドラえもん』開始時に学年誌の編集長をしていた井川浩によると、当初単行本化は予定されておらず、原稿料の値上要求に対する対案として提示されたものであった。しかし小学館社長が売れ行きを怪しみ承認が得られなかったため、社員に採点をさせて高評価の話だけを収録する形で社長を説得、最終的に第6巻までということで社長の承認を得る。このため、第6巻の最後には最終回のひとつである「さようなら、ドラえもん」が収録されている。しかし売れ行きが好調であったため、第7巻以降も続刊されることとなった[74]。中編「ガラパ星から来た男」の連載終了後、同編を収録した第44.5巻が『月刊コロコロコミック』1994年9月号の別冊付録として発行されている。「ガラパ星から来た男」は後に第45巻にも収録された。2019年11月、小学館は23年ぶりの最新刊として『ドラえもん 0巻』を発売することを発表した。「ドラえもん」の連載50周年を記念して企画されたもので、1969年に連載がスタートした小学館の6つの雑誌(対象読者別に描き分けられた6種類)の第1話(基本の第1話は第1巻にも収録されている「小学四年生」1970年1月号掲載の「未来の国からはるばると」)や連載開始の前号に掲載した予告ページなどを収録する[75]。当初は2019年12月1日の発売を予定していたが、同年11月27日から順次発売するとともに電子書籍よりも紙の単行本での予約が集まっているとして発売前としては異例となる重版も決定した[75][76][77]。『ドラえもん プラス』〈てんとう虫コミックス〉既刊6巻2005年 - 2006年、2014年てんとう虫コミックス『ドラえもん』に未収録の作品を集めた単行本。計124話収録。連載初期作品も点在する。2006年に出版された5巻を最後に刊行が停止していたがてんとう虫コミックス誕生40周年記念として2014年に8年ぶりに6巻が刊行された。なお、1 - 5巻の初版時にはキャラクターキーホルダー同梱の限定版スペシャルパックも発売された。『ドラえもんカラー作品集』〈てんとう虫コミックススペシャル〉全6巻1999年 - 2006年てんとう虫コミックス『ドラえもん』に未収録(計119話。うち、計31話は藤子不二雄ランド掲載経歴あり)の作品を当時のカラー原稿で収録した単行本。カラー掲載の関係で低学年向け作品ばかりであり、中でも第5巻は連載初期特集となっている。また、小学館雑誌連載当時のカラー原稿をそのまま収載している関係で、後に藤子不二雄ランドなどに単行本化された同名タイトルと、話の内容や台詞が変わっているものもある。『ドラえもん巻頭まんが作品集』〈てんとう虫コミックススペシャル〉既刊2巻2004年 -てんとう虫コミックス『ドラえもん』の巻頭作品を収録。〈My First BIG〉既刊191巻2002年 -コンビニ向け廉価版。『ドラえもん傑作選』〈てんとう虫コミックスワイドスペシャル〉既刊1巻1999年 -〈小学館コロコロ文庫〉全18巻1994年 -文庫版。337話収録。基本的には『てんとう虫コミックス』収録の話をテーマごとに掲載している。ロボット編、スネ夫編、ドラミ編に未収録作品があり、また収録作品が重複しているものもある。〈小学館コロコロ文庫デラックス〉全10巻2000年 -文庫版。286話収録。未収録話1話(コロコロ文庫版には収録)を除き、すべててんとう虫コミックス収録済み作品である。また、小学館コロコロ文庫には掲載されていない話も多い。〈藤子不二雄自選集〉全7巻1981年発行全10巻で発売された藤子不二雄自選集の第1巻から第7巻まで。計93作品収録で若干描き足しがされている話もある(てんとう虫コミックスではこの描き足し作品は未収録。藤子不二雄ランド、ぴっかぴかコミックスなどで読める作品もある。大全集では描き足しされた作品を完成形として掲載している)。現在絶版。『藤子・F・不二雄 自選集 ドラえもん』全2巻1998年〈藤子不二雄自選集〉の計7冊を全2冊にまとめたもの。収録作品は自選集と相違ない。〈カラーコミックス〉全6巻(および映画版全4巻)1979年 - 1982年発行小学館がコロコロコミック増刊号という位置付けで発行したB5サイズの4色刷。全22冊刊行のうち、ドラえもんの短編作品を収録したのは全6冊である。全部で102話収録されており、『てんとう虫コミックス』未収録話が多かった(発刊当時はほとんどの作品が未収録であった)が、2作品[注 29] を除き、後にてんとう虫コミックス、藤子不二雄ランド、カラー作品集などに掲載された。また、映画版ドラえもんとして、「のび太の恐竜」から「のび太の海底鬼岩城」までが発刊された。いずれも現在は絶版。なお、後述の『藤子・F・不二雄大全集』ではカラーコミックス掲載分も単行本収録扱いである。中央公論社〈中公コミックス 藤子不二雄ランド〉全45巻1984年 - 1990年発行第35巻までは初出掲載を基準に『てんとう虫コミックス』収録(計10作品[注 30] を除く第37巻までのほぼ全話)と未収録話を拾遺しながら掲載。第36巻以降は『てんとう虫コミックス』から収録した新編集となっていた。計832話収録(うち132話はてんとう虫コミックス単行本未収録。そのうち、プラス、カラー作品集で計47話収録。なお、後述の『藤子・F・不二雄大全集』ではFFランド掲載分も単行本収録扱いである)。また、自選集の一部作品で行われた描き足し作品は、それを収録作品に採用している。この「藤子不二雄ランド」シリーズは、どの作品も巻頭にアニメセル画が付いており、巻末には読者のおたより感想文や特集・表題とは別の漫画作品が1話分だけ収録されているおまけコーナーがあり、『ドラえもん』の巻末おまけコーナーでは「ウルトラB」か「チンプイ」が掲載されているものが多く、チンプイはこの巻末付録から連載が始まった。なお、ドラえもん単行本とは別冊であるがFFランドスペシャルには初期連載作品、「愛妻ジャイ子!?」「のび太が強くなる」が収録されている。現在絶版。『SHOGAKUKAN ENGLISH COMICS Doraemon』既刊10巻2002年 - 刊行中[78]『SHOGAKUKAN ENGLISH COMICS AUDIO版 DORAEMON』既刊2巻2009年 - 刊行中別売りとして、iTunesで母語話者による台詞の英語発音が有料配信されている。『SHOGAKUKAN ENGLISH COMICS Doraemon セレクション』既刊6巻2013年 - 刊行中〈ぴっかぴかコミックス〉全18巻2004年 - 2008年発行(刊行中だが一部は品薄状態)全18巻。低年齢向けの作品を集めた単行本。『てんとう虫コミックス』収録済みの作品を中心に207話収録。63話の未収録作品(うち、20話は藤子不二雄ランド収録経歴あり)を含む。また、単行本として初めて幼年誌掲載作品も載せられた。『ドラミちゃん』〈ぴっかぴかコミックス〉全1巻2007年ドラミちゃんが主役となる話を収録。計8作品。『カラー版 ドラえもん』〈ぴっかぴかコミックススペシャル〉全1巻2005年幼年誌「よいこ」「幼稚園」連載作品が中心となっており、いずれも『てんとう虫コミックス』未収録。現在は品薄状態。『デジタルカラーセレクションドラえもん』〈てんとう虫コミックススペシャル〉既刊6巻2004年 - 2012年〈藤子・F・不二雄大全集〉全20巻2009年7月 - 2012年9月未収録作品を含む全作品収録[注 31] の完全版。全20巻。約100作品がすべての単行本、関連雑誌を含め、初収録となる。1巻から17巻までは、学年繰り上がり収録によって連載時と同じ順番での収録。その他「てれびくん」「月刊コロコロコミック」「少年サンデー増刊号」などに描き下ろされた作品や幼年向け作品などは後の巻に収録しており、雑誌「小学館BOOKS」連載の姉妹編「ドラミちゃん」および学年誌に連載された特別企画「ドラとバケルともうひとつ」も初収録された。基本的に藤子・F・不二雄本人が執筆した作品の掲載が原則であるが、例外的に当時のアシスタントたかや健二が作画を行った3作品、しのだひでおが作画を行った1作品も収載されている。以下はすべて小学館より刊行。
『ド・ラ・カルト ドラえもん通の本』1997年12月5日に刊行。連載の歴史や登場人物の魅力などを紹介している書籍。連載年表や、藤子・F・不二雄の語録も収録している。『決定版 ドラえもん大事典』2001年6月18日に刊行。原作漫画を紹介するガイドブック。『21世紀版 ドラえもんひみつ大百科』2005年7月7日に刊行。テレビアニメ版のリニューアルに伴い、原作漫画とアニメ版の両面から紹介しているガイドブック。『ドラえもん深読みガイド -てんコミ探偵団-』2006年7月24日に刊行。専門誌『ぼく、ドラえもん』と後継誌『もっと!ドラえもん』で連載されていた「てんコミ探偵団」の内容を単行本化した書籍。新しくテーマを追加した増補版となっている。『ドラえもん 最新ひみつ道具大事典』2008年8月29日に刊行。約1600個のひみつ道具を紹介しているガイドブック。『ドラえもん』は藤子・F・不二雄の生前よりアシスタントによって関連作品が執筆され、没後も藤子・F・不二雄プロ(藤子プロ)の関連スタッフによって執筆されている。
その他、ドラえもんのキャラクターを用いた学習漫画などが数多く出版されている。
詳細はドラえもんの派生作品を参照。
特記のない限り、著者は藤子・F・不二雄。〈中公コミックス 藤子不二雄ランド〉のみ中央公論社より、その他はすべて小学館より発行。『大長編ドラえもん』については、「大長編ドラえもん#書誌情報」を参照。
テンプレート:脚注ヘルプ
出版物の節に記載されている書籍以外で、本項で主に参照した文献を挙げる。なお、ドラえもんに関する書籍はここで挙げたもの以外にも多数出版されている。
テンプレート:Commons&cat
テンプレート:ドラえもんテンプレート:コロコロコミック連載中テンプレート:小学館の学習雑誌連載中
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テンプレート:手塚治虫文化賞マンガ大賞テンプレート:小学館漫画賞児童向け部門テンプレート:Normdaten
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