忍者ハットリくん_(ゲーム)

ページ名:忍者ハットリくん_(ゲーム)

テンプレート:コンピュータゲーム

『忍者ハットリくん』(にんじゃ-)は、ハドソンより発売されたファミリーコンピュータ用アクションゲーム。

漫画作品『忍者ハットリくん』を題材にしたゲームソフト。副題は『忍者は修行でござるの巻』とある。

1986年3月5日に発売され、累計出荷本数150万本のヒット作となった。漫画原作のゲームソフトの売り上げ記録としては、1998年に発売されたゲームボーイ用『遊☆戯☆王デュエルモンスターズ』が161万本を記録するまで12年以上も破られなかった。

2008年1月4日から後述のボーナスゲームを携帯アプリ化した『忍者ハットリくん ちくわ大会の巻』が期間限定で配信された。また、2008年4月14日より本作をリメイクした携帯アプリ版の配信が開始された。オリジナルを忠実に再現したクラシックモードも合わせてプレイ可能。

目次

概要[]

ゲーム内容は横スクロールのアクションゲームである。残機(プレイヤーストック)・ライフ併用制で、『スーパーマリオブラザーズ』のようなステージ制(本作ではライフを「パワー」、ステージを「エリア」と呼ぶ)になっており、制限時間内にゴールに到着するとエリアクリアとなり、次のエリアへ進むことができる。タイトル画面で1~4までLEVEL(難易度)を選択でき、LEVELが高いほど敵の攻撃が激しくなる。

全16エリアで、エリア16をクリアすると簡潔なエンディングが流れたあと、またエリア1が始まる。それまで獲得したスコアや忍法は引き継がれるが、LEVELが1段階上昇するのでより難しくなる。

ハットリくんは動いたとき急に止まれず、ジャンプも低く、また落下スピードが早く、敵キャラに比べ足が遅いと、ハドソンゲーム中でもかなりの操作性の悪さを持っており、これがゲームを難しくしている。ダメージを受けた際に他の敵にぶつかると、一定時間無敵にならず、またダメージを受けたり、接触する(または取り付かれる)とライフに関係なく即死する敵がいたりと、全体的な難易度は高めだが、「影走りの術」、「水ぐもの術」、「ムササビの術」など、12種類の忍法を上手に使い分けることで難易度を緩和することが可能。多彩な忍法でハットリくんの動きが彩られ、隠しアイテムを見つける楽しさやスコアアタックとしての楽しみもある。携帯アプリバージョンでは、操作性は改善されている。

シンゾウ、獅子丸はそれぞれ対応する忍法を使うことで登場。影千代はハットリくんの忍法を奪う敵として出てくる。ライバルであるケムマキも出演するが、敵としてではなく何故かハットリくんのライフを全快させてくれるサポートキャラとして登場する。これには逸話があり、開発側も最初はケムマキを敵キャラとして出す予定であったが、原作者・藤子不二雄Ⓐの「ケムマキは本当はハットリくんの友達なんです。」と言う発言により、急遽方向転換をしたとのことである。また、原作にしか登場せず、少々マイナーな白猫斎が中ボスとして登場する。

ゴールにたどり着くと父・ジンゾウが登場し、ボーナスステージが始まるのだが、親が子供に向かってちくわと鉄アレイを無造作に投げつけてくると言うシュールな光景は、出荷本数の多さも手伝って、今でも語り草になることがある。漫画『ボボボーボ・ボーボボ』にこのボーナスゲームを基にしたパロディネタがあるが、ハドソンから発売されたGBAソフト『ボボボーボ・ボーボボ 9極戦士ギャグ融合』では同じ会社ということもありこのパロディネタをそのまま再現している(ミニゲームのタイトル名は『忍者おちょぼ口君』)。ちなみに、鉄アレイはこのゲームの開発において最後の最後に設定されたキャラでもある。プログラマである中本伸一が「開発時は鉄アレイという考えすらなく実際その状態(ちくわのみをばら撒く)で一旦開発が完了したが、その際にメモリ管理のミスで容量が余っていたので思いつきで入れた」という旨を、ハドソンが発売していたカセットテープ付き雑誌『カセットメディア』の冊子内で語っていた。

忍法[]

忍法は画面上方に表示欄があり、以下に表記されている順に左から並ぶ。アイテムの「巻物」を手に入れると、左側の空欄から埋まるようになっており、セレクトボタンを押すと欄の上のカーソルが移動、直後にBボタンで忍法が発動する。影走りの術、高飛びの術、水ぐもの術、ムササビの術は効力が術を使用したエリア内で継続する。金縛りの術は5秒間、ナミダパワーの術は発動した画面内のみ有効で、その他の忍法は15秒間で効力が切れる。ただしミスした場合は、いずれもその直後に効果が切れてしまう。一度使用した忍法は空欄になり、巻物を取って再度補充するまで使えなくなる。また忍法の効果時間中は、その忍法を補充することはできない。

手裏剣ハットリくんが最初から持っている忍法。普段はこの忍法にカーソルが合っていて、これのみ何度使ってもなくならない。投げると前方にまっすぐ飛ぶ。射程距離は短く単発で、効かない敵も存在する。影走りの術移動速度が通常の2倍に上昇する。高飛びの術ジャンプ力が通常の1.5倍に上昇する。水ぐもの術落ちるとミスになる水の上を移動できるようになる。ハイパー手裏剣の術通常の状態では射程距離のある手裏剣が画面端まで届くようになる。八方手裏剣の術と併用することはできない金縛りの術画面内の敵の動きを止める。霧隠れの術ハットリくんが目と口を残して姿を消し、敵をすり抜けられるようになる。雲乗りの術雲に乗り空中を自由に移動できる。ナミダパワーの術原作でのシンゾウの能力を用いた忍法。シンゾウを呼び出し、画面内を右往左往するシンゾウに触れることで攻撃が発生。画面内のあらゆる敵キャラクターを一撃で倒す。また、使うとそれだけで8,000点が加算される。ムササビの術ジャンプ中に空中で再びジャンプができるようになり、それを繰り返すことで空を飛べる。いかり火の玉の術原作での獅子丸の能力を用いた忍法。ハットリくんの前方に獅子丸が化けた火の玉を呼び出す。白猫斎以外の敵キャラクターを一撃で倒せる。八方手裏剣の術斜め前、上方、斜め後ろ、後方にも手裏剣を放てるようになる。忍法の名は「八方」手裏剣だが下方の三方向へは手裏剣は放てない。ハイパー手裏剣の術と併用することはできない

登場キャラクター[]

プレイヤーキャラクター・味方キャラクター[]

ハットリくん原作および本作の主人公。本作では、ミスするとなぜかヒヨコの鳴き声のような声をあげる。シンゾウハットリくんの弟の少年忍者。ナミダパワーの術を使うと現れ、画面を左右に往復する。獅子丸(ししまる)ハットリくんの飼い犬の忍犬。いかり火の玉の術を使うと画面上から落下してくる。接触すると火の玉になる。ジンゾウハットリくんの父親。エリアのゴールのボーナスステージでちくわと鉄アレイを投げる。LEVELが上がると鉄アレイの比率が高くなる。エンディングにも登場する。

敵キャラクター[]

敵は全て出現区域が決まっており、ハットリくんがその境界に到達した瞬間に出現する敵が切り替わる。

甲賀忍者(こうがにんじゃ)黒服の忍者。定められた出現区域内にて際限なく登場し、10体倒す毎にメカ忍が出現する。区域により直進してくるのみのもの、ハットリくんの手前でジャンプするもの、画面中程で引き返すもの、ジャンプしながら前進するものの4種類がいる。手裏剣1発で倒すことができ、体当たりダメージは1。メカ忍( - にん)甲賀忍者10体を倒すと出現。手裏剣4発を当てると倒すことができ、忍法の巻物かカエルに変化する。動きは直進のみだが、体当たりを受けると即ミスとなる。雲乗り忍者(くものりにんじゃ)雲に乗って空中を移動する黒服の忍者。出現区域によりジグザグに飛行するもの、高い場所から降下してくるもの、高速で飛んできて急上昇するもの、まっすぐ飛んできて途中で引き返すものの4種類がいる。手裏剣を投げてくるがダメージは0で、本体に当たるとダメージ1。手裏剣1発で倒せる。雷忍者(かみなりにんじゃ)雲に乗った赤服の忍者。空中を真横に移動し、ダメージ2の雷を落とす。本体に当たるとダメージ1。手裏剣1発で倒せる。ロボ鳥( - どり)赤い機械の鳥。空中をジグザグに移動し、ダメージ2の爆弾を落とす。本体に当たるとダメージ1。手裏剣1発で倒せる。お化け空中を浮遊する、赤い瞳にクリーム色の体をしたお化け。動きは遅いがハットリくんと重なるように近づいてくる。そのためダメージは1だが、一度完全に重なってしまうと操作不能のままミスになるまでダメージを受け続けることになる。手裏剣では倒せない。カラス天狗( - てんぐ)ダメージ0の手裏剣を放ちながら高速で画面を縦横無尽に飛び回る。手裏剣1発で倒せるが動きが素早く当てづらい上、体当たりを受けると即ミスになる。白猫斎(はくびょうさい)・小名前の通り白い怪猫。専用のBGMとともに現れ、左右を小刻みにジャンプ移動する。体当たりを受けると即ミスになる。出現から3秒経つと巨大化するが、その前に手裏剣8発を当てることで倒すことができ、5万点ものボーナスが入る。白猫斎・大白猫斎・小が巨大化した姿。この状態になると手裏剣で倒せなくなる。ジャンプの高さと距離が数倍になり、ダメージ0の手裏剣をばらまくようになる。触れれば即ミスとなるのは巨大化前と同様。なお、白猫斎が登場する際のBGMは、フェイントで実際登場しないのに流れることがある。ケムマキ雲に乗って現れ、ハットリくんのパワーを全快するハートを落とす。どちらかといえば味方キャラクターであるが、本体に触れると1ダメージを受けてしまう。倒すことはできない。影千代(かげちよ)甲賀忍者の出現区域で一定の時間が経過するごとに出現。速い動き(甲賀忍者の2倍 = 影走りの時と同じ速さ)で走ってきて、ハットリ君の手前でジャンプする。触れてもダメージを受けないが、代わりにストックしていた忍法を一つ奪われる(補充するときとは逆に、右端の忍法から順に無くなる)。倒すことはできないが、手裏剣が当たると方向転換するため追い払うことはできる。なお、8発手裏剣を当てるとLEFT(残機)が1増える。カエルメカ忍を倒すと巻物の代わりに出現することがある。ハットリ君の弱点なだけに触れると即ミスになる。出現してから動くことはなく、一定時間で消える。倒すことはできない。

アイテム[]

巻物メカ忍を倒すと出現(一定確率でカエルが出現する)。入手するごとに忍法が1つ使用可能となる。チクワ原作での獅子丸の大好物。本作ではステージ中で入手するものと、ボーナスステージでジンゾウが投げてくるものの2種類がある。ステージ中では、(木の枝など)特定のポイントでジャンプごとに、1~10本出現する。入手すると得点が増える他、20本集めると30秒間ハットリくんが黄金になる。この間は敵キャラクターにぶつかってもダメージを受けたりミスになることはなく、得られる得点がすべて2倍となる。逆に黄金になっても水や谷に落ちたり面の時間切れになるとミスになる点は変わらない。ボーナスステージでジンゾウが投げてくるものは、得点のみの効果。フルーツエリア各所に必ず4つ一組で出現する、様々な果物。出現から数秒後に消滅するが、その前に4つすべてを取ると「力」が出現する。力(ちから)上述の条件を満たすと出現する。筆で書いたような漢字のアイテムで、緩やかに波打つように画面右へと移動する。取るとパワーが2回復する他、入手毎に同時に使用できる忍法の数が増える(初期状態では2つだが、取り続けると3つ→4つ→全て同時に使用可能と増えていく)。太巻物特定の地点で、手裏剣を投げていると出現する隠しアイテム。忍法を一気に4つ取得できる。印籠特定の地点で、手裏剣を投げていると出現する隠しアイテム。パワーが最大の9に、残り時間が初期状態の180に戻る。鍵特定の地点で、手裏剣を投げていると出現する隠しアイテム。入手場所から6画面分先へ一気に移動できる。高橋名人製作会社ハドソンの有名な人物、高橋名人の顔。特定の場所に手裏剣を打ち込むと出現し、高得点のボーナスが入る。さらに打ち込むことで撃破(?)でき、さらなるボーナススコアが入る。ハイスコアポイントアイテムではないが、特定のポイント(高さはどこでもよい)でジャンプすることで一定時間背景が白黒に変わり、この間は敵キャラクターの甲賀忍者と雲乗り忍者がフルーツ(ステージによっては野菜)型の得点アイテムに変化する。なおチクワで黄金になっている間は敵との当たり判定が無くなるため、この得点アイテムもすり抜けてしまう。

関連項目[]

en:Ninja Hattori-kun (video game)



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