守り人シリーズ(児童文学)

登録日：2012/02/10(金) 09:23:16
更新日：2023/08/17 Thu 18:31:57
所要時間：約 5 分で読めます

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▽タグ一覧
上橋菜穂子 児童文学 藤原カムイ シリーズ項目 代理出産 児童文学 ←分類上は 獣の奏者エリンの人 nhkアニメ プロダクションi.g.

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精霊の守り人シリーズは、上橋菜穂子が描いたファンタジー小説である。全十巻＋短編二冊。
作中に登場した料理の再現レシピ集、ガイドブックも出版されている。
児童文学に分類されているが、「続きが早く読みたい」「（最終巻を）読み終わった瞬間、これで終わりだと思うと…」等、大人も魅了した作品。
口コミでじわじわと広がり、気づけば児童文学では異例の売り上げを記録した。

特に後半、国家間の陰謀が絡みあい展開される様は圧巻。
シリーズ前半ならどの巻からでも読めるような構成になっている。
現在、ハードカバー版、軽装版、文庫版が出版されている。
値段的な意味も含めて一番お手軽なのは文庫版。大人向けに漢字多め、作中挿絵は一枚もないが、新規の表紙イラストが素晴らしい。
あと一部の巻では鬱展開（一応、続きの巻でそこそこ救われているが）。

シリーズ第一巻の精霊の守り人は、漫画及びアニメ化している。
漫画は藤原カムイ。全三巻。
作画はアニメに倣っている。原作に自身の創作エピソードが組み込まれている、画風もマッチしているが展開が駆け足気味なのが残念。
アニメは神山健治×プロダクションI.G.が製作し、NHK教育で放送された。アニメは設定上の疑問があるものの、要所要所の演出と美しい映像は好評。

また、2016年～2018年の3か年に渡ってインターバルを入れつつNHKで実写ドラマ化された。
3シーズン合わせて全22話。
原作者の上橋菜穂子氏もかつては「映像化は無理」と言っていた作品だがドラマの出来を絶賛しており、上橋氏脚本による短いスピンオフドラマも作られた。
のだが、視聴率は第一シーズン初回の11.7%を最高にほぼ右肩下がりで、第三シーズンは5～6%代をうろうろする形となり、予算や宣伝に見合うとは言い難い結果に終わった。
批判点としては、夜9時代にしては重苦しい映像と鬱々しいストーリー、そして複数の国や様々な人物の思惑が絡み合う情報量の多さに原作未読層の支持を得られず、
原作のファンからはストーリー構成やオリジナルストーリー部分に疑問の声が出た。「原作はこんなに暗くないのになあ」との声も。
一方で役者の演技はおおむね好評。綾瀬はるか氏演じる女用心棒バルサの見事な殺陣、吉川晃司氏の強さと優しさを併せ持つ養父ジグロ、藤原竜也氏のダメな帝またクズの役でしたなど。

～主な登場人物～

※表記した年齢は第一巻でのもの。最終巻は第一巻から数年経過している。

• チャグム

声：大久保祥太郎(ラジオドラマ)・安達直人(アニメ)／演：小林颯
新ヨゴ国の皇太子。11歳。
得体の知れないものに憑かれているため、実父が下した命令により命を狙われている。
まんま貴族のぼっちゃんだが、バルサはチャグムに気骨があることを見抜く。
逃亡生活を経験したことで成長し、最後は冗談すら言うように。
巻を重ねるごとに頭の良さや咄嗟の判断力・決断力、国を背負う者としての品格が研かれていく。
アニメでは出産の苦しみを体験した。

• バルサ

声：唐沢潤(ラジオドラマ)・安藤麻吹(アニメ)／演：綾瀬はるか
短槍使いのバルサで有名な用心棒。30歳。
用心棒の腕を買われ、新ヨゴ国の妃からチャグムを預かる。
新ヨゴ国の北にあるカンバル王国出身。
バルサが短槍を操ると、真っすぐな槍が蛇のように相手の腕に絡みつき骨を簡単に折る。
チャグムと別れてからも、人外の存在が関わる事件に巻き込まれる。
アニメではナイスバディな熟女手前のお姉さん化。原作とは違い不殺を貫く用心棒。
しかしマジギレして罠を仕掛けてきた相手を精神的な意味で殺した。
この時、その場に駆けつけた人間には猛虎と人が戦っているように見えた。

• タンダ

声：建蔵(ラジオドラマ)・辻谷耕史(アニメ)／演：東出昌大
バルサの幼なじみというか嫁。穏やかでお人よしな熊っぽい顔の男。28歳。
幼い頃から武術の稽古で傷だらけだったバルサの怪我の手当をしていたので、呪術より薬草治療に長けている。
バルサを大事に思っている。
呪術師トロガイの弟子。
アニメではイケメン化し、バルサに「たまには俺も頼れよ！」と独りよがりな発言をするなど少々残念な存在になっている。

• トロガイ

声：渡辺美佐子(ラジオドラマ)・真山亜子(アニメ)／演：高島礼子
タンダが師と仰ぐ皺だらけのばあさん。酒好き。
当代最高といわれる呪術師。
トロガイの師が失敗して命を落とした術に挑み、読者向けにヌードを披露…いや違、いやいや間違ってないけど…呪術師仲間から心配されるも笑い飛ばした。
しばらくは死ななそうなばあさんである。実は息子がいる。
アニメではジブリに出てきそうなババア化。あと、う●こまみれになりちょっと死にかけた。

• シュガ

声：織田優成(ラジオドラマ)・野島裕史(アニメ)／演：林遣都
新ヨゴ国の若き星読博士。
聖導師（星読博士のトップに立つジジイ）のやり方に反発しチャグム等に接触。
新ヨゴ国の真の歴史を知り、その上で一巻で起きた事件を書き記す役を任された。
チャグムの良き相談相手。
星読博士と呪術師は歴史的な背景から犬猿の仲とされているが、事件後は人目が届かない場所でトロガイと会い、呪術を学んだ。
アニメでは銀の長髪イケメン。

～シリーズ一覧～

• 精霊の守り人
• 闇の守り人
• 夢の守り人
• 虚空の旅人
• 神の守り人〈来訪編〉
• 神の守り人〈帰還編〉
• 蒼路の旅人
• 天と地の守り人〈第一部〉ロタ王国編
• 天と地の守り人〈第二部〉カンバル王国編
• 天と地の守り人〈第三部〉新ヨゴ皇国編

～短編集～

• 流れ行く者
• 炎路を行く者

国や文化、政治や宗教的な背景などの設定が細かく作りこまれていているが、著者曰く、綿密なプロットを作ってから書きはじめたわけでないそうだ。
以下インタビューより抜粋。

『レンタルビデオの予告編で、バスが燃えていて、そこからおばちゃんが男の子の手を引いて降りてくる、ほんの一瞬なんですが、そんなシーンがあったんです。
なぜかその瞬間に、心に何か触れた感覚があって、「あ、これは書きたい、物語になる」って思った。
強烈に、おばちゃんが書きたくなった。しかも、強いおばちゃんね。バルサは私の頭の中に生まれ出た瞬間に、もう槍を担いでいたんです。』

つまりバルサまじバルサ

ちなみに他の作品も似たような感じで生まれたそうな。

以下ネタバレ

作中で、バルサとタンダが性的な意味で寝た描写がある。あとさりげないキスも。
作品の分類上、特に前者は大人にしか意味がわからない表現になっているが。

追記修正は精霊の卵を生みつけられてからお願いします。

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▷ コメント欄

• タルシュの王子とかユグロとか敵役のキャラが立ってる感じ。ロタのシハナが一番好きだが。 -- 名無しさん (2014-06-13 00:18:38)
• 読みやすくていいよー。児童文学に -- 名無しさん (2014-12-22 10:34:32)
• ↑分類されてはいるが誰でも気兼ねなくいけると思う。 -- 名無しさん (2014-12-22 10:35:17)
• 児童文学版の挿絵が好きだけどひらがなな部分が多いのが高校の頃きつかった覚えが -- 名無しさん (2015-02-26 21:32:29)
• ネットにある『精霊の守り人』の感想で「児童文学だからか、ご都合展開があって残念」と言われてたけど、そんな展開あったっけか？ -- 名無しさん (2015-07-30 19:12:45)
• そいつの頭がご都合主義なだけ -- 名無しさん (2015-10-12 13:28:18)
• 児童文学だからご都合主義ってのは違うと思うなぁ。童話とかでも悲劇は多いし -- 名無しさん (2016-04-19 02:49:29)
• アニメはもうやらないのかなぁ、スリナァ好きなので虚空の旅人見たい -- (2017-01-14 15:49:00)
• 八重の桜の後にこれだったから綾瀬さん完全に武闘派のイメージがついてしまった -- 名無しさん (2020-02-26 22:58:00)
• ARMSの笑う女豹と合わせて、おばちゃん＝強くてカッコいいの原点になった作品 -- 名無しさん (2020-02-27 06:28:06)
• 偕成社版の挿絵はジブリの動植物神として名高い二木真希子さんが描いてたりする -- 名無しさん (2020-08-18 22:16:39)

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コメント

[名無し]

バルサはぎぼむすで電王と共演した
２０２３年９月１９日のニューススターで完結編やる事明らかになった