シモ・ヘイヘ

ページ名:シモ_ヘイヘ

登録日:2009/06/07 Sun 02:12:08
更新日:2023/08/12 Sat 19:36:06NEW!
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シモ・ヘイヘ(1905年12月17日~2002年4月1日)は、フィンランドの大地が産んだ天才スナイパーにして大量破壊兵器


なお、「ヘイヘ」は英語読みであり、フィンランド語に従うならばシモ・ハユハシモ・ハウハが近い。



【経歴】

戦時中、純白のギリースーツに身を包んで狙撃を行うその姿は、イワンどもから『白い死神』と恐れられていたという。


ドイツの英霊『ハンス・ウルリッヒ・ルーデル』に勝るとも劣らない人知を越えた能力と戦績を誇り、愛用のモシン・ナガン*1で狙撃訓練時に150mの距離から1分間に16発の射的に成功したという逸話が残されている。


彼はその天才的な戦闘技術を以ってして、畑で取れた尋常じゃない数のヨシフおじさんの手下どもを極寒の地に葬り、冬戦争の勝利に貢献した。


120cmもあるモシン・ナガンを152cmという小柄な体で手足のように扱い、さらに光の反射で敵に発見されるのを嫌った事からスコープを付けずに狙撃し、実戦でも300m以内ならほぼ確実に目標の頭部を狙撃(ヘッド・ショット)したと言われている。


まさにチートである。


後に開発された『連邦の白い悪魔』や『管理局の白い悪魔』は、ヘイヘを参考に設計されたのは間違いないであろう。*2


彼が『狙撃』で殺害した『人間』は最終的に505名か542名に昇ると言われ、第二次世界大戦中には700名以上を射殺したと発表されている。(いずれの場合でも世界記録だが)
またサブマシンガンの名手でもあり、白兵戦においても記録では200名以上、非公式なものを含めれば狙撃で殺害した人数よりも多くの敵兵を殺害した凄まじい戦果をあげる。


これらの記録は戦争開始から負傷するまでの僅か約100日のうちに達成されており、1939年のクリスマス直前の12月21日だけでも25名の兵士を殺害し、クリスマスの夜には通算殺害数がすでに138名に達していたという。
『コラー河の戦い』では、32名で4000名以上のヨシフおじさんの手下どもに立ち向かい、防衛に成功。



彼らにとって人間など『生きた的』でしかなかったのである。



ソ連の物量に任せた侵攻から故郷を守ろうとそれだけのために皆必死に戦ったということでもある。
………とは言え、中立を維持しようとしたノルウェーによって支援を満足に受けられず、この大戦果の割に不条理、且つ領土すらも奪われる講和条件を飲まざるを得なくなる。
これに対して多くのフィンランド人が奪還を強く誓い、その後の国家間での困難な政争や継続戦争に繋がっていった。


理不尽でしかない条約*3なども経たが、様々な要因が重なったこともあり、フィンランドは小国ながらも大国の侵略を跳ねのけてみせたのだ。


ヘイヘは「純白のギリースーツ」の背中を砲弾の破片がかすめて切り裂かれた以外に負傷する事はなかったが、終戦直前の1940年3月6日にヨシフおじさんの手下の銃撃を頭部に受け、あごを撃ち抜かれ、意識不明の彼を回収した兵士に「兵長の頭は半分なくなっていた」といわれるほどの重傷を負う*4
友軍に救出されて一命を取り留め、3月13日に意識を回復するその前日、モスクワでの講和条約締結を以て終戦を迎えた。


その後、負傷兵なハズの彼は「コラー十字章」を受勲。
兵長から少尉へと5階級特進という、ありえないような昇進を果たす。



その後は、再び戦場に出ることはなく、猟師に戻って怪鳥のケワタガモ漁をしながら2002年4月1日に96歳でこの世を去った。



【逸話】

上官はエイノ・イルマリ・ユーティライネンの兄貴。


彼の狙撃技術がフィンランドの怪鳥『ケワタガモ』を狩猟していたことによって培われたもの


上記の狙撃による殺害数は行動を共にした「命知らず」の随伴記者達がカウントしていたからで、その狙撃記録をつけ始めたのは、同国出身でケワタガモ猟を営みながら育った「スロ・コルッカ」がスコアをつけている噂を知ってから
なので、その以前の殺害記録は無い。あったらもっと増えそう



ある日、同僚がヘイヘに狙撃の秘訣を尋ねると、ただ一言「練習だ」と語ったとされている。
その『練習』という言葉も伊達ではなく、趣味だったのか農家時代は暇な時に狩猟の狙撃訓練を繰り返していたらしい。



+ 以下、全盛期の「白い妖精」伝説。-
  • わずか32人のフィンランド兵なら大丈夫だろうと4000人のソ連軍を突撃させたら撃退された。
  • ヘイヘがいるという林の中に足を踏み入れたら1時間後に小隊が全滅した。
  • 攻撃させたのに、やけに静かだと探索してみたら赤軍兵の遺体が散らばっていた。
  • 気をつけろと叫んだ兵士が、次の瞬間「こめかみ」をブチ抜かれて死んでいた。
  • スコープもない旧式モシンナガン小銃で攻撃、というか距離300m以内なら確実にヘッドショットされる。
  • 「ボルトアクション」でいとも簡単に一分間に150mの距離から16発の射撃に成功した。
  • 戦車と合流すれば安全だろうと駆け寄ったら、戦車長をヘイヘが狙撃済みだった。
  • 戦車の中なら大丈夫だろうと思ったら覗き穴から狙撃された。
  • 赤軍の3/100がヘイヘからの狙撃経験者、しかも白い死神という伝説から「積雪期や夜間ほど危ない」。
  • 「そんな奴いるわけがない」といって攻撃しに行った25名の小隊が、1日で全員死体になって発見された。
  • 「サブマシンガンなら狙撃されないから安全」と雪原に突撃した兵士が穴だらけの原型を止めない状態で発見された。
  • 足元がヤケに柔らかいので雪を掘ったら、ドタマをブチ抜かれた兵士の死体が大量に出てきた。
  • 五階級特進で少尉となったヘイヘに狙撃の秘訣を尋ねると、ただ一言「練習だ」と答えたという。
  • コラー河付近はヘイヘに殺される確率は150%。一度狙撃されて負傷する確率が100%なのと、あまりの寒さに凍死する確率が50%の意味。
  • 彼が狙撃で殺害したと判明している数は505人、サブマシンガンで倒した数は正式なものだけで200名以上。
  • さらに、開戦当初は狙撃やサブマシンガンでも殺害数をカウントしていなかった為、もっと増える。
  • ヘイヘ抹殺指令を受けたソ連兵はその晩、遺書を書いた。
  • ソ連兵が夜営中にコイントスで賭け事をしていたらコインが狙撃され身構える隙もなく、2人とも狙撃された。



余談だが、学研より発売された『世界の最強軍人』という本にはなぜか載っていないどうした学研?



【創作作品におけるシモ・ヘイヘ】

<小説>

  • 氷風のクルッカ 雪の妖精と白い死神

ゲート 自衛隊 彼の地にて、斯く戦えり』でも知られる柳内たくみの小説。
狙撃兵の少女クルッカを主人公、シモ・ヘイヘをその相方とした一種の架空戦記作品であり、
フィンランドは「スオミ共和国」、ソ連は「ニューヴォスト連邦(ヴェヤナ)」と言い換えられている。


<漫画>

  • 狙撃兵の血 シモ・ヘイヘの影

人類vs神の最終闘争にて人類代表の一人として選出される。2023年2月時点の連載では未登場である。


  • リィンカーネーションの花弁

偉人格の才能として登場。才能所持者の本名は不明。
ヘイヘらしく真っ白なコートに身を包み、フードを深く被っている。腰回りには専用の弾丸を複数携行している。
無口だが、その内には抑えきれぬ闘争本能を秘めている。
ちなみに女性。また強力な才能を持つがゆえすぐ疲労するので愛用のMy枕をいつも持ち歩いている。


主人公東耶が所属している「偉人の杜」に偉人格として所属していた。
現実世界にいたヘイヘさながらの狙撃力に加え「銃口を向け合った瞬間、一面銀世界の圧縮された時間世界へ引き摺りこみ、強制的にヘイヘのホームで1vs1をさせる」という才能『白い地獄』を持つ。ただ一面銀世界といえど寒くはなく、ただ雪が降り積もっている世界。ヘイヘの異常な射撃力を存分に生かすことができるため、相手には非常に不利な戦いを強制させることができる。
また単純に視界が悪いため、ヘイヘの射撃力抜きにしても不利な展開。
この『白い地獄』は圧縮された時間世界であるため時間の進みが極端に遅く、『白い地獄』では数時間分動いても、現実では数分しか経過してない。
自身の背を優に超える非常に銃身の長い特殊なスナイパー「雪娘(スネグーラチカ)」を扱う。銃身が長い理由は「火薬を使わず、形状記憶物質で弾丸を撃ちだす特殊な機構をしているから」である。
漫画4巻の資料によれば身長の3倍を超えるものと思われる。


漫画3巻にて初登場。「偉人の杜」を指揮するノイマンの演算能力を仲間に伝達するため、特殊なレーダーを上空で展開させているライト兄弟姉妹の護衛として登場。
敵軍の狙撃手チャールズ=ホイットマンによって発射された弾を、チャールズの銃身から発されるマズルフラッシュ(発射の際に発される光)を見てから撃ち落とすという離れ業をやってのける。この際ノイマンから予測演算による支援を提案されるがそれを断り自身の動体視力と集中力、射撃力のみで護衛をする。


チャールズの狙撃を次々阻止していき、ケリをつけるため『白い地獄』へ引き摺り込む。
「同期させた時計の秒針が12になるタイミングで撃つと必中の弾道を取る」と言うチャールズの才能『時計仕掛けの精密射撃クロックロックファイア』を持ち前の射撃能力で捩じ伏せ圧勝。


…勝利の美酒に酔いしれるのも束の間、次の瞬間チャールズとは別の狙撃手がライト姉妹のレーダーを破壊。続く弾丸でライト姉妹のこめかみを撃ち抜き即死させられる。
それが同じく白を冠する狙撃手「白い羽」ことカルロス・ハスコックによる狙撃であることを感じたヘイヘは『白い地獄』を発動、ハスコックとの1vs1に臨むがハスコックも才能を発動。ハスコックの才能はヘイヘと同じく「自分のホームで1vs1を強制させる」『緑の地獄』。
両者の才能が混在する雪の熱帯林でフェアな1vs1を開始。
死闘を繰り広げるが最後にはハスコックと相討ちとなった。




Wiki篭もり「追記、修正の秘訣はなんですか?」


ヘイヘ「練習だ」


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  • 予告していた通り、コメント欄が長かったのでリセットしました。 -- 名無しさん (2018-04-12 14:10:24)
  • この男の上官とその弟もチート。ヘイヘとユーティライネン兄弟の三人が戦略ゲームに居たら絶対最優先で確保しに行くわw -- 名無しさん (2019-05-29 21:16:58)
  • 「一人頭125人仕留めた計算である」ってあるけど、普通はある程度負傷者や戦死者が出て進軍できない時点で撤退するからそんな人数になることはないのでは。ゲリラ戦だから隠れて攻撃してはすぐ逃げるというのが基本戦術だし。 -- 名無しさん (2019-07-31 17:12:39)
  • ↑死者の多くは負傷よりも記録的な寒波による凍死だったとも言われてるからね。負傷して身動きとれなくなればそこでアウトだし、ソ連側も進軍できなくてそこから包囲されて大部隊が全滅したとか。 -- 名無しさん (2020-01-01 11:40:14)
  • ルーデルもだけどこんな化物がいてもなんら大勢に影響が無い辺りやっぱ戦いは数なんだよ兄貴 -- 名無しさん (2021-02-19 01:51:13)
  • ↑ 政治とは人数であり、人数とは選挙での支持者の数なんだよね。人権無視の社会主義国家はともかく。 -- 名無しさん (2021-02-19 03:30:05)
  • 地味に21世紀まで生きてたのか -- 名無しさん (2021-02-19 04:01:42)
  • 『ゴールデンカムイ』の尾形はカルロス・ハスコックがモデルとされてるけど、この人もイメージしてるよね。 -- 名無しさん (2021-08-20 00:50:28)
  • ソ連側の有名スナイパーにヴァシリー・ザイツェフがいるが、彼ももとはケワタガモ猟師。ケワタガモは羽毛に傷をつけないようにただでさえ小さい鳥の頭を狙撃しないといけないので狙撃感覚が鍛えられるのだろう。 -- 名無しさん (2021-08-20 01:12:51)
  • ↑5 というより、圧倒的に相手の数が多いときで、かつ休んでいられないほど過酷な状況でないと個人スコアはそんなに上がることないから、個人ですごい戦果の人がいるということ自体が敗戦の証拠みたいなもの。戦闘機パイロットだって、アメリカは2週間ごとに長期休暇がもらえるので戦場に出ずっぱりということがないため、個人のスコアは低くなる。 -- 名無しさん (2021-08-20 01:15:11)
  • 毎回赤軍がフラグ立てて死んでいくの笑うわ -- 名無しさん (2022-01-24 22:22:46)

#comment

*1 装弾数が5+1のボルトアクションライフルで、最低2回の弾倉交換も必要
*2 両機とも射撃能力に優れる他、白兵戦能力も高い
*3 世界大戦時、ロシアは連合国として立ち回ったため
*4 現存している彼の写真が、顔がひどく歪んでしまっているのはそのため

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